2023.04.30 Sun
『王様戦隊キングオージャー ラクレス王の秘密』
ラクレスの中にある覇道に近い哲学の中にある真意は何なのか、それが一辺でも描かれるとなれば見ないわけにはいかない。
キングオージャー、ね。
ギラは王道の主人公ではあるけど実際、やってることはただのテロリストであって、あれでラクレスを倒したとしても現場を混乱させるだけの存在だけでしかない、王道を進んでいるようでただ覇道を進んでるわけで、それを解っていて、最低最悪な邪悪な王を演じているのかとか、なんか、それを解ってるのかわかってないのか、ただ、王族であるからこそある程度の今日はあるからできれば自分がやってる道は間違いだと解っているけどやっていることなのだと思いたい。
テロリストが勝っちゃう作品って結構、あって、言ってしまえば、ガンダムSEED DESTINYなんてのは言うまでもなく、それに相応しいわけですよ。
ついでに言えば、他の四人も王道よりも覇道で統治したような部分もあって、結果、それが民にとっては最良であったからにすぎないという部分もある。だから、ただ、実績だけで王として慕われているけどやってることは独裁者と、実は、そんな変わらないところが、個人的にキングオージャーとしては、王としての6人が誰も王道ではなく覇道を持って進んでいるところが、この作品の面白いところでもある。
それを自覚的にやってるってことは、ある種の、王という存在に対する皮肉なのかもしれない。良い芳香に、自分なりに解釈して捉えるなら。
そんな中で、所謂メインカラーの五人の王は漫画的な側面が凄い強くて、代わりにラクレスだけは何処かリアルなんだよね。空想的ではなく、真面目なリアルの政治を司る王としての存在。前にも言ったけど、ラクレスを暗君として描くなら、それは、もっとも、この作品がつまらなくなる手法で、ちゃんと、これまでの物語で政治手腕も確かでありつつ暴君でありながら覇道を突き進む姿、その奥にある彼の心理っていうのは凄い気になるものでもあった。
だからこそ、この作品って実は、四人のドラマと他の敵対勢力とのドラマはおまけであって、実際、メインはラクレスとギラのドラマであるという、実は、すっごい、面白い構成でもある。だからこそ、ラクレスを暗君ではなく有能な暴君として描いたのは本当に、まずは、安心したw
それいて、彼の場合は自分の王道を覇道だと自覚しているんですよね。他の国を統治している四人と違って、自覚的に自分の未知は覇道であると理解しているからこそ、ラクレスっていうのは他の四人以上に、もしかすれば、私からすればギラ以上に、この作品で一番魅力的なキャラでもある。
んで、まともな大人が見れば、他の国って住みたくないのよ。ヤンキーが統治したような国だったり、我儘なお姫様が見返りはあるとはいえ自分勝手に統治したりとか、そんな国に、私は住みたいとは思わない。結局、歴史上の王が全てにおいて正しい王道を進んだかどうかと言えば、そんなことは無くて、全てなんやかんやで覇道に片足を突っ込んでいるのも事実。
王様戦隊キングオージャーっていうのは、ある意味、誰も王道に進んでいない王である、つまり、最終的に誰もが敗者にならなければならない物語ではあるんだけど、流石に、ここまでは描かれないだろう。
そして、そんな中で一番政治的な手腕を含めて、一番まともな国なのは実は彼が統治しているシュゴッダムであるという部分でもあるからこそラクレスと言うキャラクターに惹かれるのかもしれない。
そんな中で、彼がオオクワガタオージャーになった秘密というのは、これだけだと、まだ良く解らない部分があるよね。ただ、彼は彼なりに戦士になるということに対しての、焦りとか、そういうものは垣間見えたような気はする。
ふと思ったけど、ラクレスっていうのは王としてある意味では完成された人なんだよな。
そこ行くと、五人は、まだ王としては未熟な部分があるからこそ所謂、まだ子供なんですよ。だから覇道から王道を行くものとしての可能性を示唆して力を合わせて巨悪と戦えるキングオージャーの五人に選ばれる中で、ラクレスだけはオージャカリバーZEROを見て思うけど、あれ、クワガタの装飾しかないのは、ある種、完成された王であると同時に覇道を行くものと決めた、それは孤独な道であるからこそオオグワガタオージャーになったともいえる。
それと同時に、彼が優秀な王としての手腕がありながら覇道を進む理由、それとどこか王であるがゆえに非常にならなきゃならない部分の中にあるラクレスの人としての優しさと、彼の中にある悲願、ハスティー家、五国の中心の中にある王として最強でなければならないのに、こういう事情がある歯がゆさ、唯一、ソウルの問題とかあるからこその悲願。
王族ゆえの業とか、背負っているものは、どの王よりも大きいんだよな。
だから覇道を歩むものでありながら外道の手段を未だ取らないというのは、それが彼の王であろうとするある種の抵抗でもあるんだろう。
あの焦りとか、悲願が近いときに見せた希望に満ちた覚悟を秘めた顔を見ていて思うけど、同時に、彼が暗君ではないというのはオージャカリバーZEROの研究をしている二人の様子を見ていると余計に思うところがある。
そんな中でベダリアとは何者だったのかとか、思うところはあるんですが、やっぱ、ラクレスを主役にしたらドラマが一気に面白くなったわ。
続き物であるということで楽しみです。
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