2020.06.08 Mon
序章
優しい熟れた女の肉の感触と人を狂わす媚薬の香りが混ざり合い、この世界をラブホテルかソープランドか風俗か何かだと錯覚させるのは、そうおかしなことではない。
性欲をかき乱し、煽りたてるような香り……それは未成年の女にとっては、特にレズビアンにとっては快楽地獄そのものなのかもしれない。
「最近、大人になった。って言われるでしょう?一体、どれだけの女たちに、この肉体を捧げてきたのかしら。」
濃厚で一瞬、嗚咽感を覚える程の強烈な臭いに思わず眉を顰めた。こうなるときはドリームアカデミーの学園長である夢咲ティアラが昨晩もセックスして、さらに一度、寝た後に目覚めてから愛人とセックスして、それを悪びれもせずに仕事のできる大人の女のモードに入っていることを意味する。
ベリーショートの髪を震わせながらもうっすらとピンク色の乳輪と、ぷっくり勃起した乳首がくっきりと服の上から形が解るほどに浮かび上がって、一回り近く年齢が上の女として熟れた肉体を隠すつもりも無い仕事服から漏れる汗と香水が入り混じった体液を吸い込んで、どうしようもないほどに性欲を煽り立てるようで思考する脳内が麻痺してくらくらしてしまいそうだ。
「学園長、凄い匂い……」
音城ノエルは、肉体を蝕むような性的な欲求を、まるでフラスコの中にゆっくり薬物を流し込んでいくように徐々に満たしていく。じゅわりと子宮の奥底が熱くなり、乳頭が敏感になる感触がどうにもならない。
ブラジャーを擦れる感触、パンティをぐしょぐしょに濡らしてしまうほどの暖かく濃厚な淫蜜の感触。
香水臭い空気が濃ければ濃い程、昨日のセックスの匂いを消しきれない。色香と言うにはあまりにも下品すぎる香りに、この世界の環境に耐えるように毅然と立ちながらジッと目の前で淡いピンクの乳輪が見える程にだらしなく仕事着を着崩しているティアラを見据えていた。
そして視線の先にいるティアラは手に取るようにノエルの今が解る。この年代の女たちは全て理解しているとでも言うかのように口角をゆっくりと上げて、ほくそ笑みながら。
「あぁ、勘違いしないで。それを否定するわけじゃないの。このアイカツシステムがある世界だけではなくて、様々な世界が繋がったでしょう?AKB0048、22/7、765プロ、346プロ、283プロ、舞台少女、刀使……数え切れないほどの魅力的な少女たちが、この世界にいる。そんな、女たちに貴女は体を差し出してきた。」
パッチワークの様に、様々な世界が一つになった世界だからこそ魅力的な女性が、多く、ここに入る。
子供の様に無邪気にはしゃぎつつも、冷静に人を見る目があることを伺わせるティアラの存在に、さすがにノエルも一瞬慄いてティアラの身体の中で震えていた。
「私も鼻が高いわ。貴女の様なアイドルがドリームアカデミーにいると思うと。味見したくなるような、甘いケーキのような女の子って、とっても好きよ。」
耳元で甘い女の声が吐息と共に音城ノエルの脳髄を侵略し始める。生暖かく、ぬるっとした、それでいて思春期の性欲を刺激するような甘い言葉。脳髄を蕩けさせて別の自分を呼び出してしまいそうな気がしてならない。
「そ、そんな……私は……」
子犬のように一瞬、怯えるように震えた仕草を見て、ただでさえ勝気な顔をしたティアラの口角が今度は淫魔のように上がる。それは上司としての強がりではなく、彼女の仕事が出来る人間としての自信の表れと女の奥にある牝としての魅力を見抜く眼力であるのは間違いないだろう。
勝気でありながら生まれながらの淫魔だとすら思わせるティアラの女、さらに、その中で牝になる資質のある女を見抜く力は確実性がある。
アイドルやモデルとして活躍しながら、女たちに抱かれるノエルのセックスフレンドとしての活躍も、ティアラの耳には毎度、オナニーしたくなるほどに入り込んでくる。それはセフレとして女子を惹きつけられる女は、それほど女の味方を作りやすいしアイドルとしての資質もある。
まだ世間の闇を知らないような、それでいて女たちの世界を楽しんでいるパッチリとした二重の瞳の奥にハート形の淫紋が刻まれている未成年の初々しい果実。 そうなると、この空間の匂いと言うのは性快楽への欲求を制御できない未成年には心身には猛毒になることだろう。そして、この猛毒は肉体を蝕み、最終的には……
(あぁ……)
その目論見通り、ここのところ女性に抱かれると、蕩けたようになってしまうのは多くの女たちに快楽を貪るように、この肉体を差し出してきたからだろう。
ティアラからすれば、その資質を見抜いたノエルが、今、どうなっているのか織姫の愛人だったという部分から自分も味わってみたいと言う欲求に駆られるし、今は、まだ食べごろなのか、それとも、まだまだ取っておくべきかを見極めたい感じもある。
ドリームアカデミーの学園長室に呼び、二人きりになり、今、この初々しくも瑞々しい果実はどういう状況なのか食べごろなのか、まだ早いのか。
夢咲ティアラの言葉、淫魔のように囁きはノエルの肉体を弄るように刺激を与えながら見極めている。
チームメイトである風沢そらと姫里マリアに開発された思春期の幼い音城ノエルの身体には悦楽が蝕む肉体には一つ一つの淫らな誘いに疼くように出来上がっている。
思春期のうちに刻まれた女二人による快楽の味……
さらに下腹部からは、それに加えて淫蜜まで混ざり込んでいるのは、若くしながらも熟れている証拠でもあるだろう。
この匂い、セックスの魅力にハマりたての少女特有の奥底にある色欲に満たされた牝の匂い。音城ノエルが小動物のように身体を震わせているのは恐怖と言うものではなく、性欲を目の前の女に煽られているから。
子供が興奮するような鼻息がノエルの頸動脈を優しく撫でて思わず「んっ」と悶えるように嬌声を一瞬、漏らした。
(可愛い感度……やっぱり、今……)
音城ノエルの最近の活躍と言うのはドリームアカデミーの創設者からすれば童心に戻ってしまいそうなほどに楽しい品定め。
「それで、何人の女に抱かれたの?」
「っ!?」
「昔、織姫学園長の愛人だった私だもの。同族の匂い位、嗅ぎ分けられるわ。」
まるで、そんな過去を自慢するようなティアラの言葉、こういう人間だから同族は食して見たくなる欲求を抑えられないとでも言うかのように仕草にノエルは蠱惑的な誘いに乗せられてしまいそうだ。
この暖かで柔らかな胸の感触が、今まで自分の埋もれてきた女たちの胸の感触をフラッシュバックする。熟れた女の胸の感触と言うのは特に濃厚で芳醇な臭いを放ちながら、少女の脳内麻薬を活性化させてを誘惑する。
そんな女性たちを知ることはノエルにとって幸福だ。
蜂谷千春と、その彼女であるノアに愛されたときのような、あの感触が蘇る。
少女から牝になる瞬間、ノエルにとってはさなぎから蝶になるような、あの瞬間がとてつもなく愛しい時間の一つになっていた。そらとマリアにレズビアンとしての才覚を引き出されてから。
「あの……学園長……」
ノエルの言葉に一瞬で我に返る。
その声の主にしたがって、そろそろ、この果実を食すべきか決めなければなるまい。実に食べごろなのは、こうして触れているだけで解る。おそらく、この肉体は熟れれば熟れる程、旨味が出てくる身体にもなるだろう。ならば、今、この肉体は色が付き始めたりんごに等しい。
さて、この少女をどうしようかと全身で、この肉体の感触を確かめ、臭いを、この身体に溜め込み、表情が崩れてしまいそうになった。
今、食べるのも悪くはあるまい。
この若さで、この旨味を出しているのだから、この年代の少女の中では一番の食べごろの少女だろう。
それも、この時の少女のうまみは、今しか食すことしかできない極上の果実。
しかも本物の果実は、食さなければ、そのまま腐るが、人間と言う女の果実の寿命はとても長い。
そして、自分を磨けば磨くほど、さらに魅力的に染め上がる。アイドルと言う職業は、それが可能な世界だ。アイドルとして自分を磨き、レズビアン専用のセクサロイドとしても上手く両立されて磨き続けられている。
(良いわ……やっぱり、今、食べちゃいましょう……)
サキュバスとしての本性を醸し出すように、抱きしめたノエルの身体をソファに押し倒した。
その時、スマートホンに着信があった。
着信音はメールの音だと気づき、急ぎではないだろうと踏んで、あとで出るから問題は無いだろうと一瞥して目の前の果実を堪能するために唇を重ねた。
夜空が送ってきたティアラのスマートフォンには、とある写真が添付されて映し出されていた。
透き通ったような真水を思わせる肌と太陽の光のような髪を持った少々、童顔の来栖川姫子……
新雪のように手入れがされていない筈なのに染み一つない真っ白な肌と三日月のようなカチューシャをつけて夜空のような青い髪を持った姫宮千歌音……
絵画のように美しい二人が裸体を曝して唇を重ねている写真だった……
そして、その二人の美女の後ろに二人とは全く別のタイプの肉食系の美女がほくそ笑む。それは髪色だけ見ればダンシングディーヴァを彷彿させるような、いや、別世界のダンシングディーヴァだと思わせるような二人だった。
| 適度なSS(黒歴史置場?) | 00:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑
サキュバスと言えば『サキュバスじゃないもん』は面白い良い人外百合ですね
| 毒穴子四太夫 | 2020/06/08 05:40 | URL |