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「私がいるから良いじゃない。」「そうね。」

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フレンズの最終回以降、オンパレード前の……

たぶん、このSSの続きかもしれないし、そうじゃないかもしれない(つ・ω・)つ

ちはノア(つ・ω・)つ


 ラブホテルでセックスし終わる後は夢心地のような気分でゆっくりと、べったりと自分達の果汁が入り混じったシーツの上でゆっくりと眠るのがお約束だ。
 しかし、この日の蜂谷千春は別れたセフレの女のことが余韻と同時に、思い出となって彼女の記憶の中でフラッシュバックしていた。その思い出を懐かしむように天井を見つめている。無駄な時間ではなかった……はずだ。そう、言い聞かせるように。
 似ていると言うわけではないが、この前、別れたセックスフレンドであるタマキのことを思いだしながら少しの苛立ちに眉間に皺を寄せている自分がいる。セックスフレンドと言うのはいつもそう。セフレを味わってから本命を抱くのは二人の悪い癖であるともいえる。しかし、それは本気になれるノアとの関係が心地よくもあり食い合いすぎたがゆえに別の女も試してみたいという悪い癖は付き合い始めて数年経ってから湧き出た興味本位だった。
 つまみ食い的な衝動が無いと言えば嘘になる。
 それはミネラルウォーターを飲み干してゴミ箱に捨てるノアも同じ。どうにも自分達は食い合いすぎた部分がある。だから、他の女にも興味が出てしまう浮気性。しかし、彼女がいながら他の女を作り、ノアとの相性の良さを再確認する、どこか狂ったようでありつつも、それが今の二人にとっては自分を愛する者がいながら、裏では本命でこうして肉体を結ばせあい最高に高揚する背徳感を煽る関係。年を重ねれば落ち着くのだろうが、それでも、セフレとの最後を考えていた。
 (あの人も結婚したんだった。リフレクトムーンを担当するつまらない男と。)
 ぐっしょりと汗を吸い込んだ髪をシーツにの柔らかさに預けて隣で触り心地が良く掌に収まり五指で揉みしだきたくなるような大きな胸を揺らしながらペットボトルの中に入ったミネラルウォーターを飲み干す彼女、ノアの顔に視線を移してじっくりと眺めて同族のことを考えていた。
 ノアと、タマキは違う。
 そう言い聞かせるようにノアと、そして自分の抱いたセフレとの思い出を重ねながら自分の過去と重ねた。
 あのアイドルと言う少女たちを自分が、もっときれいに演出したいと思ったのが、このデザイナーと言う世界に憧れを持ったきっかけか。その時、出逢ったノアも千春も今では愛しい思い出。
 (バカだよ。皆。男じゃ、あんな輝きを独り占めできないんだよ。)
 内心、毒づきながら、唇をキュッと結んだ。言葉にしてしまうのは、このセックスの後の余韻に対しては勿体ない。
 (女の子が女の子を着飾る楽しさ、知らないんだから。)
 自分の職業は、そう言う欲求を満たす部分があるというのも千春もノアも可愛い女性たちに服を作って着飾らせるのは、実際、自分の性癖が関係しているのは否定できない。自分が作ったものを少女たちが纏うというのは自分の性癖を考えれば背徳感も出てくるし、また恍惚な感情も湧いて出てくるものがある。
 そうした思いを胸に隠しながら、それをオープンに口にするノアの姿はとても強く、そしてデザイナーとして雌雄を決するような関係であると同時に二人の思いは意気投合して同類だと理解した時にノアは千春を、千春はノアを同族として理解して貪るように求めあった。
 セフレの場合は、どうせ女同士だからと言う部分で女性は断らないことが多い。
 千春の年代は特にお試しと言うことで女同士で付き合う女性も多かった。そして、数回、体験しては自然消滅、向こうからのお別れメールが来るか、どちらか。女同士って、こんなにも心地が良いのに、どうして男なんかに逃げてしまうのか。その先にあるのは千春にとっては当たり前の幸福と言う、彼女からすれば永遠に広がる砂漠のような無味無臭に近く刺激も無い面白さも存在しないもの。
 それは、確かに、世の中は未だにノンケが多いことは重々承知してはいるつもりではあるのだが、それも男性とのロマンスなんてものに興味を抱けないのは女性の持つ煌びやかさ、男性では持つことのできない輝きの愛らしさは千春とノアを虜にしながら、二人は同じ夢を持って引かれあったのはいつからのことか。
そんな世界に足を踏み入れていながら、タマキは愚かにも……その選択は今でも祝福と言うよりも愚かさと言う部分しか感じることができない。
 「どうしたの?」
 「え?」
 「今日はしてこなかったから。一方的にされたかった?」
 絶頂による余韻がゆっくりと漣のように引いていく感触を覚えながら意識を眠りの時間に移行させようとしたが、ノアの指先がピロートークくらいはさせなさいよ。とでも言いたげなように鼠径部を優しく撫でた。
 「ひぅっ……」
 まだ絶頂した余韻が残る膣口に一番近い場所に爪先がノアの女であることを思い起こさせるように、こそばゆい痛みを持って這い始めた。
 「んぅ……」
 ちりちりと炙られるような刺激が、まだ過敏な肉体には、どうにも肉体の奥底にある情欲を引き出されるような刺激がもどかしかった。むず痒くて、もっと欲しいという欲求すら生まれてしまう千春に鋭い刺激が肉体を襲い掛かった。
 「やっぱ、千春の、そういうところ好きだわ……その悩まし気な顔も……」
 未だに快楽の波が肉体の中で蠢いている。
 絶頂した肉体には、まだ欲しがっているようで、悶えるような呼吸をどうしてもしてしまう。
 「ふふ……」
 ノアはニヤリと笑いながら指を腹をノアの割れ目に走らせた。
 敏感な部分を撫でられると、呻き声に近い嬌声をあげてしまう。
 ノアは千春の弱い場所を全て知っているかのように、一方的になれば支配的なセックスに動き出すが、今は、からかうように微笑を浮かべながら気持ちよくさせてあげない、ここで他の女を考えるのはダメと言う罰ゲームを与えるような焦らすような愛撫だった。
 人差し指を咥えて、声を出さないように抑えている仕草に嗜虐心を燻ぶられた。必死に、何か思考することを邪魔するようなノアの行為に怒りを覚える前に、もっと、してほしいとおねだりするように自然と猫のように腰を蠢かせた。
 それに応えるように生暖かい感触が千春の身体を這うのを感じて「あっ……」と抑えていた声を思わず出してしまう。鼠径部にヌメっと走る舌の感触に身体の内側が溶かされるような心地よさが徐々に考えていたことを忘れさせる。絶頂したての身体と言うのもあって、敏感に反応し、とめどなく淫蜜が溢れ出ていた。
 (そ、そこ、ダメ……)
 排泄したような心地よさを覚えながら、顔が真っ赤に染まる熱が肉体の中に入り込む。
 「あぁぁぁ、もう、またっ……」
 下腹部を蠢かすだけで、くちゅりくちゅりと卑猥な音が下腹部から響き渡るほど溢れている。ぐちゅりと卑猥な音に肉体を響かせた後に千春の身体が強張るように一瞬、びくつくのを感じてノアはニヤリと笑う。
 「ちょ、ちょっっ!ひ、ひぅぅぅぅん!?」
 一瞬の情けない声が千春の口から洩れた。
 サクランボを咥えるようにノアが千春のクリトリスを甘噛みしたのだ。
 啄むようにキスをして、舌で飴玉を愛でるように螺旋を描きながらくるくる舐めまわす。
 「あぁぁっ、はぁぁぁっ!」
 一番、敏感な部分が何度も往復するように舐めまわす感覚に、肉体全体がクリトリスを中心に甘い快楽電流に襲われた。なぞるような動きに、か細い声をあげながら心地よさを伝える嬌声を伝えると、まだ終わらせてあげないと上目遣いで、じゅるじゅると卑猥な音を立てて淫核を吸い上げた。
 全身の魂が抜けてしまうほどの強烈なクンニが身を焦がせば焦がすほど、どうにもならない甘い痺れが身体を支配している。
 (千春、あぁ……可愛い……おもちゃのことなんて、私が忘れさせてあげる。)
 悦楽電流の出所を求めるように千春の乳首が、また隆起してきた。じんじんとクリトリスと合わせて淫電流が肉体を高速で往復する。それは、もう絶頂を迎える合図だというのを知っている。
 それに合わせて、ノアもスパートをかけるように一気にかぶりついた。まさに、言葉通り、食すように愛すべき少女の淫乱果実の臭いが全身に広がり、これ以上に無い程の幸福な表情を浮かべていた。
 千春の匂い、性臭、その全てがノアの中に入り込んでいる。ノアの中で、どれほどのセックスフレンドを抱いても千春のように愛らしい反応をする少女はいない。それは、本気になれないからかもしれない。だから本気になれる、全てを曝け出して愛してくれる千春が愛らしく、全力で愛したくなる。
 本気になれるから。
 本気で愛してくれるから。
 「千春……」
 うっとりするような嬌声に肉体がゾクゾクと心地よい震えが襲う。
 切なくなった乳首をキュッと強く摘まんで心地よい自分に訪れる快楽絶頂の訪れの刺激を、さらに強めるように無意識にしていたものだった。そして前に垂れ下がったノアの黒髪が千春の内股を擽り、悶えるたびに愛らしく撫でるような動きがノアのクンニをさらに情熱的にさせた。止まることのないフラメンコのような舌使いに息も絶え絶えになるような奔流が、より激しくなる。
 「も、もう、ノアッ!そ、そこ、もうぅぅぅぅ!」
 快楽の奔流に身を委ねすぎて、さらに自分で行った愛撫にろれつが回らなくなり、思考は完全に失われるほどの絶頂の余韻が肉体を包み込む。このまま、どうすればいいのか。行先が見えるが故の強烈な快楽を肉体は既に迎える準備が出来上がっていた。
 今は、もう、考えることよりも……
 「さぁ、イっちゃいなさい。おもちゃのこと、忘れるくらいにね。」
 上目遣いでにっこりと微笑んだノアは、かぷっと音が聞こえそうなほどに優しく、そして強くクリトリスに八重歯の先端を走らせた……・
 「っぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 まるで陸の上にあげられた魚のように千春の身体がベッドの上で大きくはねた。先ほどよりも強烈な悦楽電流が脳天まで突き抜けて、膣肉から搾り取られるように勢いよく果汁が噴出し、ノアはそれを愛おしく飲み干した。

 これが、ノアの独占欲に近い感情だというのは知っている。
 互いに遊ぶための女はいても、誰よりも相性が良いのは、この千春が良く知っている。
 ノアと言う女は自分と同類でありながら愛されたいがためにセックスの時に自分本位になることがある。
 ピロートークの後にセフレのことを考えているのが、そんなにノアにとっては不機嫌になることだったのだろう。しかし、今は、その不機嫌な部分も取り除かれたようで愛液がべっとりと顔に付着しながらも満足したような恍惚とした顔で千春を抱きしめた。本当に行為を終わらせたベッドの上での心地よさ。
 「もう、どうしたの……」
 解っていながらも、つい、こういうことを言ってしまう。
 「せめて、この部屋にいる時くらいはさ……」
 「そうかも、だけど、でも、やっぱりノアと比べちゃうの……本気でノアとするのと、セフレとするのって、やっぱり、ノアとするほうが幸せなのよ。」
 「あら、それは幸せと言うこと?」
 生温かな吐息が汗まみれの背中に熱を与え、少々、心地悪い不快感を生み出して、もぞもぞと蠢くように身悶えた。
 それでもノアはギュッと、愛する人が呻き声をあげてしまいそうなくらいには、爪が新雪のように白くマグマのように熱い肌に食い込むほどに強く抱きしめて千春に自分の存在を訴えるようだった。
 (例え自分の玩具たちが自分たちから離れても、私と言う本命がいれば、それで良いじゃない。私は、千春を裏切らないわ。)
 言葉にせずに行動で示すためにノアは唇を尖らせて首筋を強く吸い上げる。
 「んっ……」
 ピンクの唇が自分の素肌を愛撫する感触に、また自分の淫唇からドロッとした果汁が漏れているのを感じていた。絶頂した後のキスマークを付けられる感触は実に甘美な痺れで、また意識が飛んでしまいそうになる。
 脳内の中で何かが弾けるような感触は、抗うことができない。
 「はぁ……あぁ……あっ……」
 ちゅぽん……
 と愛らしい水音がして濃厚で淫靡な意図がノアの首筋と唇を繋いでいた。
 ノアは実によく似合う吸血鬼的な笑みを浮かべて、今度は猫のようにキスマークを付けた場所に頬ずりし始めている。
 「セフレの事?」
 「そう、ね。やっぱり、ノアとするのって凄い気持ちが良いのよ。あの人と違って。」
 「たまきちゃんのこと?」
 「あの人は、受け身ばっかりで私がしてばっかだったから。」
 ノアを撫でながら、自分を快楽で忘れさせようとした女の言葉が現実に引き戻すが、それは、セフレよりも、やはりノアのほうが相性が良いと理解するには十分な要素だと再確認させるほどの愛情に一瞬、自嘲した。
 既に他人の、しかも男のものになった、セックスフレンドの結末と言うのは何度も見てきたつもりだが、それでも……やはり、自分の手元から離れるのは寂しさと言うものがあることを伝えた。そこにあったのは後悔と言う感情なのか、寂しさなのかどうなのか、いま一度整理と言うものが付かないものがあったが、ノアに抱かれて夢中になるというのを思い出せば、やはり、それは寂しさなのだろうとも思う。
 「好きでもないくせに……」
 「でも、おもちゃを取られちゃったような気分。解る?」
 「あぁ、それはなんとなくわかる。私も、千春に会えない時間は、そうだったから。」
 「そのこと、伝えたら、ビンタされた。」
 「それは、そうでしょ?」
 呆れるわけでもなく、否定するでもなく、ただただ、優しい肯定が千春の心を優しく包み込む。
 「もとより、私達の相性の良さを再確認するほどのセフレでしょ?」
 「そう、なんだけどね。」
 「あの人が、貴女を捨てても私がいるわ。」
 ノアがさらに爪を食い込ませるほどの強さ、自分に淫紋を刻み込むような強さだ。痛みを覚えながらも、これは嫌いではないというように微笑を浮かべて受け入れていた。
 「でも、ね。たまきさん、してはくれないけど反応が可愛いのよ。セックスを覚えたての女って感じでさ。」
 「本当に好きだったのかな?」
 「それだったら、下手に男を選んで逃げないでしょ。」
 「それも、そうだよね。」
 「貴女を満足させることができるのは私だけよ。だから安心なさい。」
 (身も心も、ね。)
 囁くように千春は囁き、最愛の恋人を抱きしめた。

| 適度なSS(黒歴史置場?) | 00:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

身体の相性

実はこのカプのSSを密かに待っていた所はありましたw
陰では色々あったけど、2人とも収まる所に収まった様で何よりです。
オンパレード以降になったらお互い更に爛れた日々を送る事必至でしょうが、それはまた別の話という事で。

| kwai | 2020/06/05 00:02 | URL |

kwai さんへ

最近、アイドルばっかでしたから、たまには雰囲気を変えてーってことで( ・ω)待っていていただけたようで、結構、嬉しかったり。
そんな感じで、まぁ、収まるところに収まりました。
オンパレードの千春さんも出したいんですけどねー(つ=ω=)つ
でも、まだまだ……
足りないというか、なんというか、そういう感じだったりしますー

| 月 | 2020/06/05 01:02 | URL |















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