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ACT-ⅡⅩⅤ「かつての・・・」

一気に、ここから、動き出す・・・用泣きがする。
何気に、なのはFORCEの敵は、死にました。


目覚めたのは、ほんの、数日の事だった気がする。

既に、三日たった。

この世界に来てから、三日。

「ん・・・これは・・・?」

ふと、見ていれば、此処にいる。この世界に、誰かが、送ってきてくれた。

しっかりと、その記憶はある。

記憶がある。

何故、その記憶はあるのだろう。

この優しい世界で、自分は、ただ、此処にいる。

優しい世界に、ただ、此処にいる。

いいのだろうかと思った。

その中で、感じた、この少年のとある感情。

浦島悠介が出てきた、俺の中に、浦島悠介はいる。

ただ、そう思った。

いや、別世界に、彼は、生きていると、感じた。

「どうしたの?」

「大丈夫・・・アイナ・・・」

アイナ・キャロル。

この世界では、有名な少女のようだ。

同性愛の中で生まれた、一人の子供。

その、エメラルドグリーンの髪と、白一色に近い、制服が目に映る。

何処の会社の人間か、よくは解らないが。

あまり、この少女について、良く知らないというのが、現状だ。

ただ、この世界に来て、三日しか経っていない。

故に、この世界のことも、良く解っていない。

そんなときに出会ったのが、この、少女だった。

アイナ・キャロル・・・

エメラルドグリーンの可愛らしい女は、臆する事無く、少年に、近付いてきた。

恐れる事は、無いのかと。

一日目は、いきなり、気付けば、彼女の所属する、小会社の入口にこの少年は、落ちていたのだから。

逆に、何も詮索せずに、接してきた、アイナ・キャロルに、男は、驚いたものだ。

逆に、男が警戒したほどだ。

しかし、何れ、触れていくうちに、その中に簡単に、溶け込んできた。

嫌みなく、自分の中に入り込んで、人を癒す才能と言うのが、この、アイナ・キャロルにはあるようだった。

なぜか、その笑顔に、この少年は、持っていかれそうになった。

いや、こうして、一緒にいる時点で、持っていかれているのだろう。

事実、一緒にいて、かなり、落ち着いている。

この世界になれた。

血で塗れた自分は、この世界になれないと思ったが、その世界の優しさが、自分を浄化してくれていると思った。

自分は、此処にいることを許されているのだろうか。

ただ、そう、自分に問い掛ける。

「ね・・・アイナ・・・?」

「何?」

「此処にいて・・・いいのかな・・・」

「いいんだよ。悠矢・・・」

観月悠矢・・・

それは、悠介の過去では既に死者。

では、此処の世界は、どこか。

既に、天の国なのか・・・

神の創りし、別世界なのか。

本人は、それすら、わからずに、此処にいる。

目の前に広がるのは、青い水の世界。

ただ、蒼く映るだけで、近寄れば、蒼ではなく、その色は、澄んでいる。

その中へと・・・

自然に・・・

自然に・・・

身を鎮めたくなるが、それを、したくはなかった。

何故か、解らなかった。

「とりあえず・・・戻るよ。」

「うん。」

今、この世界が、何処なのかは、どうでも良い。

ただ、何も考えたくない。

そう、思った。

「お母さんも、悠矢には感謝してるよ。」

「そう?」

「うん。」

「雑用は・・・得意だから。他の事は、苦手だけど。」

「そう、見えないけどね。」

「そう見えるだけ。」












「動き出すわ・・・まずは、貴方にこれを送る。」

聖母が作り出した、一つの、刃。

それは、懐園剣・・・意識の中で、眠りについた、とある、軍神に、

「届けて・・・それを・・・いえ・・・その二つを・・・」

渡された、二つもの。

「一つは、力の無い、あの子に・・・もう一つ、一つが二つになる時に・・・」

そして、作り出された、もう一つの刀は・・・

「ユファ・・・」

後に、すずかと一つになる者。

完全に、意識は乗っ取られ、趣向、全てが、すずかとなる者。

「こっちを、月村すずかという子に、届けなさい。」

「はい・・・」

「力は必要よ・・・此処で、眠りについた、悠介に、また、過酷な試練を・・・」












「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」

マタイによる福音書5:4だ。

連行された、青年は、衣服一つ、身に纏っていなかった。

足かせや、手錠は無く、生まれたままの姿で、そこにいた。

声の聞こえるほうに、脚を進めると、そこには、一人の男がいた。

「貴方が・・・僕の父親か・・・」

トウヤ・テスタロッサ。

私の娘である、アリシアの弟であり、プレシアの息子であり、私の息子か。

私の精子と、プレシアの卵子が結びついて、生まれた、

「私の子供。初めまして・・・だね。」

「あぁ・・・僕は・・・僕は、貴方の顔を見たくなかった・・・」

燈也は、目の前にいる、父親であろう人物を睨んだ。

何故、あの時・・・

あの時・・・

あの時・・・

何も、しなかったのかと。

少年は、そのまま、一歩ずつ、前へ、前へと進んだ。

「ママは、病気だった・・・それなのに、貴方は、ずっと、此処にいて・・・!!お姉ちゃんだって・・・!!」

「すまないと思っている・・・」

「それで、すむと思ってるのかよ・・・!!」

燈也は、男に殴りかかる。

男は、それを甘んじて、受け入れた。

「僕は、悠介君によって、戦いの道への新たに選択することが出来た。」

あの時、戦いを拒否する事も出来た。

そうしたのは、一時は、誰も死ぬ姿を見たくなかったから。

自分が戦わなければ、世界は一人の存在によって消されていただろう。

「では・・・何故、お前は母を陥れた管理局についた?」

裏切り・・・

いや、元はと言えば、裏切られたのは、燈也のほうか。

故に、プレシアの破壊に付き合ったとでも言うべきか。

それは、

「プレシアに、お前なりの平和を与えようとしたのだろう?」

「そうだよ・・・でも、僕は・・・それを・・・」

妨げられた。

一時は、悠介を怨んだりした事もあった。

しかし、絶大な力を与えられた。

そのことには、感謝している。

「もう、そのことは忘れなさい。プレシアが、待っている。」

どこか、それにあったのだろう。

「解った・・・」

「何か、望みでもあるのか?」

男は、燈也に向かって、そういった。

「ミッドチルダの破壊を・・・やめて欲しい・・・」

「それは、不可能だ。」

「何故!?あの時、姉さんが・・・」

「アレは、一刻の猶予に過ぎない。それに、何故?破壊を否定する?父親面する訳ではないけど、お前は、あの世界を嫌っていた筈だよ?」

「良い子が・・・いるから・・・」

「そうか。しかし、それでも・・・私は・・・」

「なら・・・三年待って欲しい・・・」

「三年?」

「そう・・・たった三年だ・・・」

この願いは、聞き届けられた。

イエスは、絶望の中で、人がなにを行うのかに、興味があった。

荒廃した、ミッドチルダと言う世界で、人は、どのようなことをするのか。

「変わってなければ・・・殺して良い・・・」

ただ、燈也は、そのように呟いた後、プレシアの元で・・・

眠りについた。

「ママ・・・・・・」

「燈也・・・」














三年たった・・・

しかし、人は、燈也の思うようにはならなかった。

結果、人間は人間であると、思い知らされてしまったのだ。

今後の対策よりも、誰が、この地を治めるか・・・

それに勝利した者、敗北した者のストレスの解消・・・

最低の行い。

無駄な三年だった。

後の希望は、浦島悠介と、生き残っているかもしれない機動六課の人間。

そして・・・

「オリジンの封印を解くための鍵を投下しよう。」

送られるのは、破壊すれば首を絞めるもの・・・

「貴女が、イクスちゃんで、貴女が、コロナちゃん。」

アリシア・テスタロッサが、二人の子供を抱きしめた後に、軽く、キスをしてから、そう言った。

自分の姪っ子である、二人を、アリシア・テスタロッサは気にいっていた。

そんな、二人は、アリシア・テスタロッサを自分達の敵であると知らずに、懐いていた。

そこには、邪気が無いがゆえに、子供は平気で、彼女を信用する。

「私は・・・貴女を殺すかもしれないのに、何故・・・」

「貴女は、何もしない。もう、此処の優しさに充実感を覚えているから。」

フェイトと同じ顔でありながらも、アリシアは、母性に満ちた声を発する。誰もが、その奥の母性に触れ、アリシアという人間に取り付かれる。













「クロノさん・・・体、変えたんだ。」

その体は、機械的なものではなく、ちゃんとした、人間の体だった。

以前に比べて、魂が安定しているように見えた。

「昔の体は、どうしたんです?」

「捨てたよ。やはり、機械より、生身が良いね。」

「そうですね。」

クロノの以前の体は、魂が安定しない、仮初の器。

切られた、首から下は、人工のものを使用していた。

そこから、新たに、首から、脳を取り出し、主は再び、自分の体を作り、その中に、脳と魂を器に入れた。

「さて・・・燈也の願いは、かなわず、人は、また、蛮行に出た。」

「方・・・手は、あるのだろ?」

「まぁ、囮程度の物は見つけたかな?」

「それは?」

「時空管理局が製作していた、人工テスタメントの器・・・」

「機能するのか?」

「奴等は、テスタメントを0.1割も、再現しちゃいないさ。ま、それを、改造して、俺達が使う・・・牽制程度に使えるさ。そう言うわけ。」

「そうか。」

「あれ?のる気じゃない?」

「まさか・・・」

「どうせ、すぐにやられちゃうことは解ってるんだからさ。ほんの、挨拶代わりだよ。ファントムの素体しかない。この力は・・・」

「解っているさ。」

全ては、主のために動き出す。

主の理想の為に。

「奴等も消してくれると思ったのだがな・・・」

「あなたが行けば良いではありませんか。」

「片付けに行くべきではあったな。」

作り出したのは、古の書。

自分が、ほんの遊び心で作り上げ、放棄した物だ。

しかし、それは、増殖しすぎた人間の排除のために、人間界に放置した。

そこから、人は、手を加え、改造し、防衛プログラムに人格を宿すまでに至った。

しかし、完成すれば、最後。

その世界は滅ぶ。この男の目論見は、成功したといってもいいだろう。

そして、悠介を倒した、かつての、英雄は・・・

「私も、今の彼と戦いたい。」

そう、言い残し、バラバは、この場を去った。














「あれから・・・何年たった・・・?」

ずっと、シェルターの中にいた。

助かった。

何回か、巨大な衝撃がきて、確実に、今とは、別の場所にいることが分かった。

八神はやては、ただ、この中で眠る。

水や食料は、あらかじめ、燈也が用意していてくれた物を食していた。

しかし、持って、あと、数カ月という領域に入ってしまっている。

時を数えるのが、愚かと言うよりも、恐怖に感じてしまう。

その間に、十分に老け込んだ気もしてならなかった。

高町なのは、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、クロノ・ハラオウンの様態は回復したものの、意識は戻らず。

「あとは、本人の気力でしょう・・・」

「憐さん・・・」

意外にも、面倒見が良かったのは、この男だった。

時折、如何なる手段を使っているのかは、知らないが、外に出ているようだ。

はやては、この男にかんしては、黒い噂しか聞いた事が無かった。

その中には、極度に、フェイトとなのはを嫌っているという事があった。

それでも、燈也が戦闘面では、尊敬できる人間であるといっていたのを覚えていた。

「何で・・・この二人を・・・」

いつでも、殺せる状態だった。

しかし、それをしなかった、理由はなんだ。

「悲鳴が聞こえないから。」

やはり、危ない人間だと、感じ取った。

「意識が目覚めたら・・・敵になるつもりですか?」

「それは、無いわね。向こうに言ってもつまんないし。」

「そうですか・・・」

どこか、恐怖を覚える。

このシェルターの中で、何年も暮らしていれば、密閉空間であるが故に、男は、気が狂い、女を強姦し、独裁者になろうとする者がいる。

そんな人間を、憐が処理・・・

殺してきたことを、はやては、黙認していた。

それは、この男が、独裁者になろうとしなかったからだ。

「うっさいの・・・消えてくんない?」

そう、言いながら、欲望に塗れた、醜い男達は、徐々に姿を消していった。

いる男達は、それなりに、誠実な者達か、憐に恐怖を覚えた者達。

そんな、人間が多かった。

今、此処が、何処で、なんなのか。

それは解らない。

「そうそうう・・・一つ言い忘れてた。」

「なんですか・・・?」

「アレから・・・三年経ったわ。」

三年・・・

その数値は、長い。












「俺の中に入ってくるな!!」

悠介が、叫び声をあげた。

雷鳴の如き、激しい、叫び声は、苦痛を表す。

全身をくねらせながら、両腕で、頭を守るように・・・

悠介の中に入ってくるのは、人の醜い感情。

あの戦い十二使徒は全て破壊した。

しかし、それでも、この世界の荒廃は止める事は出来なかった。

アリシア・テスタロッサの言ったように、ミッドチルダ自体は、破壊されることは無かった。

今、外の世界はどうなっているのか、それは、よく解っているつもりだ。

十二使徒・・・

世界ヲ喰ラウ者。

世界を食いつくし、人を破壊し、その怨念を取り込んだ、巨大な体。

怨念は、黒い、波となり、悠介を飲み込んだ。

十二使徒は、最後に光を放つ。

それは、今後、敵になるはずであった組織である、フッケバインを一撃で消滅させた。

今後、悪を行うものはすべて破壊、消滅。

人は、粒子となって消滅した。

これによって、未来が変わったわけだ。

皆様、ご存知の、魔法少女リリカルなのはFORCE、ViVid、これからの歴史は、完全に消滅したのだ。

黒い怨念は、悠介だけを。怨念が溜まっていた体が、爆発したのだ。

それが、溢れるのは当たり前の事だ。

『僕だって、なのはの側にいたかったよ!』

うるせぇ・・・

『ずっと、ずっと、いたかったんだよ!!』

おまえは、うるせぇ・・・

『何で、なのはと離れないといけないんだよ!!』

お前が、馬鹿なことしたからだろ・・・

『僕の方が……ずっと、ずっと、なのはの事が好きなんだよ!!』

だったら、何故・・・

何もしない。

クラナガンでの戦いが終わった。

結局、全てを倒して、得た物は、あの時、京都に行った奴等だった。

もう、燈也さんも、はやてさんも、クロノさんも・・・

皆、何処にいるのか解らない。

長らく、人の怨念を浄化し終わった後の事だ。

悪い夢を見た、燈也に力を与える夢だ。

誰かに託された、一つの刀・・・

それを渡すように。

その後、燈也さんは暴走した。

だから、クロノさんを覚醒させて、一時的に眠らせた。

それが、失敗だった。

彼は、復讐鬼となった。

俺のせいで・・・

俺のせいで・・・

俺のせいで・・・

俺は、絶望した。

俺が、燈也さんを、この世界に引きこんでしまった。

俺は・・・俺は・・・俺は・・・何も、何も無い。

冷たい闇の中で、俺は一人、後悔した。

ただ、周りに、ティアとか、ヴィヴィオがいたのが、俺の弱った精神の支えだった。

冷たい。

もう、ここからいなくなりたい。

外は、どうなっているんだろう。

瑠璃は?

ティアナは?

アルフは?

そして・・・ヴィヴィオは・・・?

折角引き合わせたのに、また、離れ離れになってしまった。

今、外の状況がどうなっているのかは、解らない。

ただ、もう、構いたくなかった。

あの時、人の怨念をマジかで見て、醜く、それは、グロテスクな物であると、改めて実感したからだ。

「大丈夫だよ。悠介くん・・・」

「燈也・・・さん・・・俺は・・・」

「あの頃は・・・力が欲しかった・・・そんな、欲求もあったから・・・」

それに

「ティアに強く言われようと・・・断る権利はあったのに、僕は、それを受けた・・・」

精神面でも邂逅・・・

燈也の声が、それ以降、聞こえなくなった。

やはり、罪悪感と言うものがある。

白くつめたい、世界に、俺がいる。

燈也さんがいる。

あぁ・・・

ここが、今の俺の冷めた心の中か。

何も無い。

白い闇という言葉があるのなら、それは、今の悠介の心を投影するために作られた言葉だろう。

白い闇の中に、体は、宙に浮いている。

たった、数分の夢が、残酷なほどにまで、一人の少年を傷つけた。

恐そうな心を、守るのは・・・

誰なのか・・・

もう、自分で、自分の心を保つ事は出来ない。

出来なくなっている。

そう思えば、思うほど、硝子に皹が入るような音が聞こえる。

砕ける・・・砕ける・・・自分が砕けてしまう。

壊れそうな心の中で、誰かが、悠介を拾おうとしていた。

誰かが、悠介の手を掴んだ。

嫌な自分しか写っていないのに。

自分の中に、良い部分は何もありはしないのに。

何も・・・

「大丈夫よ・・・私は、貴方を受け入れると、言ったでしょう?」

暖かい手が、悠介に触れる。

そして

「私は、貴方の全てを愛しているわ。」

全て・・・全て・・・銀髪の女は、そう言った。

それは、前から見ていた、一人の女の形だった。

愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛して、愛し尽くした、一人の女。

そして、悠介も、彼女を愛していた。

彼女の名前は、

「知世・・・」

顔が、隠れている。

その、全てを観る事ができなかった。

「やっと会えたね・・・」

恐らく、知世ほど、悠介を愛した女はいないだろう。

また、今後、現れる事も無いだろう。

「ずっと、いてあげる・・・そう言ったでしょう?」

「うん・・・」

会いたかった。

死んだと思っていた人が、此処にいた。

「だから・・・ずっと、此処にいてよ・・・」

「えぇ・・・ずっと・・・いてあげる・・・今の、私を・・・」

言葉が止まる。

そして、不敵な笑みを浮かべた。

「今の私を・・・愛してくれるなら・・・」

そう言いながら、崩れていく、友よというからだ、顔・・・

全てが、崩壊し、最後は、何も無くなる。

「嫌だ・・・嫌だ・・・全部、いやだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」













叫んだ瞬間に、ふと、現実に戻る。

目がさめるという感覚に陥った。

夢の中にいるという、独特の感覚と言うものが消えていた。

あぁ、さめたのか。

最初の感想は、それだった。

「夢・・・?あぁ、夢だったのか・・・」

「起きたね。悠介・・・」

「アルフ・・・?」

白い世界は、これのことだった。

全て、この中にいた。

「アレから・・・どうなった・・・!?」

「悠介は、全て、倒した。でもね・・・ミッドチルダ全体は、崩壊したわ。」

「都市と言う都市が、何も無いのです。」

「ここは・・・ドラグリオンの中だよな・・・?」

「えぇ。そして、ミッドチルダの海の中にいます。」

「ヴィヴィオは・・・?」

「起きてますよ。お会いになりますか?」

「いや・・・今はいい・・・」

白の空間・・・

ドラグリオンの中で、気になる事は、もう一つある。

「外の世界は・・・?」

地上・・・

荒れ果てた大地に、人間は、どれほど、生き残ったのだろうか。

どれくらいの人が・・・生きているのだろうか。

「見ないほうが・・・いいです。」

「え・・・?」

瑠璃が、言葉に詰まった。

「そこは、混乱の渦巻く世界・・・今は、まだ・・・」

「そう・・・か・・・」

まだ、その必要は無いという事か。

「燈也さんは・・・そっか・・・捕虜になったんだ・・・」

そして

「はやてさんたちは・・・?」

「行方不明です。」

「そう・・・」

淡々と、瑠璃はいい述べた。

どこか、機械的な喋り方ではあるが、その奥になにを潜めているのか、悠介は見えなかった。

この世界と言うのが、よく解っていない。

今、このミッドチルダは、余程、様変わりしたことくらいは解る。

しかし、その奥になにがあるのか、人は、どう変わってしまったのか、それは解らなかった。

「人は・・・?」

「死に・・・ました・・・はやてさまたちを除けば、生き残りは、私たちだけです。」

「嘘・・・だな?」

それを嘘と見抜くには、造作も無かった。

死に関しては、この瑠璃は、嘘をつけない。

それは、死と言う言葉を一番嫌っている人間が、瑠璃という人間であるからだ。

「どうし・・・」

どうしたと思ったとき、別の声が飛び込んできた。

「ゆう・・・介さん・・・?」

「ヴィヴィオか・・・」

幼い外見は、少し、成長したように思えた。

眠気眼を擦りながら、ボーっと、観ていた。

「何年経った・・・」

「三年です。私と、ティア、アルフは三ヶ月前に・・・そして、ヴィヴィオは、半月前。そして、にいさまが最後です。」

「三年・・・そんなに、月日が流れたのか・・・」

「えぇ。」

「ヴィヴィオを除けば、全員、精神意外は、成長が止まってます・・・故に、肉体年齢は、三年前の物です。」

「そう・・・よく解ったよ。」

何も、海の中で、何も起こらない。

「ドラグリオン・・・周りを写してくれ。」

「了解した。」

この会話によって、ドラグリオンは、まだ、死んでいないことに気付く。

生きていて、良かった。

人類を守るかなめは、まだ、生きている。

しかし、まだ、助かっていないものがある。

何が、助かっていないのか、それは、まだ・・・

「助かって・・・」

いない、人たちがいる。

まだ、死んでいない人間達を助けるべきではないのだろうかと、悠介は思った。

「ドラグリオン・・・!!」

「参るのですか・・・」

龍の瞳が、光を取り戻す。

その光によって、龍は、変わる。

その姿から、人の姿へと変わり始める。

「後悔なさいますよ?今は・・・」

「後悔?何で・・・」

「それは・・・」

先ほどから、そのことにかんしては、おかしいと、悠介はおかしいと思った。

何故・・・

「何故、そこまで拒絶する?」

「にいさまは・・・心が弱いから・・・」

「解ってるよ?俺にだって、それくらいは。」

「なら、なおさらです・・・!もう、いいではありませんか・・・もう、私たちの手を出す所では・・・」

「瑠璃・・・?おかしいよ・・・?ティアは、何があったか・・・」

「知ってる・・・知ってるけど・・・」

「けど・・・?」

「私たちの敵を肯定しそうで恐いの・・・」

救いようの無い、心無き人間は削除されるべし。

完全なる悪に身も心も染まった人間。

「馬鹿なこというなよ・・・」

「馬鹿だっていえなくなるわ・・・結局、人間って、一番恐い生き物よ・・・」

それを受け入れる?

それは、おろかだ。

しかし、そう、思わざるを得なくなっている程に、二人拝見を買えてしまった。

それは、どこにある。

外に何があった。

ただ、ティアナと瑠璃は顔を曇らせた。

もう、人というものは、愛する者しか見たくない。

そんな印象さえ受ける。

「なにを見たんだ・・・?」

「出きれば・・・この世界に見切りをつけたかった・・・」

人というのは、どれほど、愚かで、どれほど、醜いかを見てしまったのだろう。

何も、言う事は出来なかった。

ただ、まだ、変われると、信じている自分がいる。

そして、まだ、何も観ていない。

悠介は、まだ、何も見ていないから。

「まだ、何も見ていないんだ。」

「やめてくださいませ・・・」

瑠璃に、頭を下げられた。

そうなれば、何もできなくなっている、悠介がそこにいる。

何も、出来ない。

「なら、今後はどうすればいいのさ・・・」

「・・・」

傷つくことを見てしまうのであれば、出ない方が良い。

それならば、今後は、何をすればいい。

考えれば、単純なことだった。

数秒もかからなかった。

そう思うことによって、自分が単純な人間であると考えさせられることがあった。

「とりあえず・・・これから、先の戦いは・・・俺たちを狙うの奴らをつぶすことと・・・生きているかもしれない、はやてさん達の救助ってことで、良いよな・・・」

それしかない。

今、することは、それしかない。

それからは、はやてたちを救助した後に、考えれば良い。

自分にそれからを決断するほどの、何かがあるわけでもない。

自分にあるのは、絶対的な破壊力のある力しかない。

「信頼できるでしょうか・・・はやて様達を・・・」

「瑠璃・・・あれを見た後なら、解るけど・・・でも、六課の人たちは、信頼しないと・・・」

「そうだけど・・・」

信頼はできなくなっている。

自分の知らない間に、瑠璃が人間不信になっていたことに、少なからず、ショックを受けていた。

一度失った者・・・

それは、故郷の人々。

「でも、彼女たちは見てしまったのよ。」

不思議な感覚。

ティアナに目をやると、そこには、神秘的な銀の髪を揺らしている、一人の女がいた。

「知世様・・・」

「瑠璃、少し・・・悠と話がしたい。」

「はい・・・」

瑠璃は、その場を離れた。

虹色が浮かぶだけの、この世界に、飽きは来なかった。

「瑠璃お姉ちゃん?」

「あぁ、ヴィヴィオ・・・」

久しぶりに、再会した、妹との会話・・・

こうして、まともに話すのは、久しぶりのような感じがした。

「向こうに行くの・・・?ママたちを変えたのに・・・」

「そう・・・したくなるほど、酷い物を見たのよ。ごめんね・・・」

「どうして、謝るの・・・?」

「貴方のママを変えてしまった組織なのにね・・・」

「うぅん・・・大丈夫だよ。お姉ちゃん。」

「ありがとう・・・」

成長したのだろうか。

ただ、強がっているだけかもしれない。

そんな、ヴィヴィオに、無理をさせてしまったいるような気がして、ヴィヴィオを優しく抱きしめた。

「知世・・・なんだよね・・・?」

「貴方のよく知っている、知世だよ。」

再会しても、あまり、感動は無かった。

それは、記憶が消えてから、数回しか、あっていない事もあるし、既にあってしまっていたからだ。

ドラマのような、劇的な感動のシーンは、生まれないと思った。

「んで、外は、どうなってんのさ。」

「まぁ、悠の嫌いなことが行われているよ。」

「そう・・・?」

ただ、思い出すのは、死んだはずの目の前にいる、自分の彼女。

銀のストレートヘアが、一瞬、目に入る。

変わらないものだと、思った。

思い出すのは、交わった時の記憶。

確かに、この女に、童貞を捧げて、この女は、処女を捧げた。

そして、自分が一途に愛情を注ぐ女は、この女しかいないと思った。

「どうした?興味は、無いか?」

「そうじゃ・・・無い・・・」

ただ、見ない方がいいと言われれば、此処で、身動きできなくなる。

「それでさ・・・三年寝てたわけだけど、敵は来たの?」

「定期的に・・・ね。攻撃はしてこなかったけど。」

「でも、その他の物は、出てきていないわ。」

「そっか・・・三年、攻撃は無かったんだ・・・捕虜になった、燈也さんが、何かしてくれたって、思いたいけど・・・」

「そうだろうね・・・」

特に、目立った話は無かったけど、信頼できる人だと思った。

「そんで・・・永遠に、此処にいるの?」

「それが、得策かもしれないな。」

「そっか・・・じゃぁ、はやてさんたちを見つけたいだけど・・・」

「それは・・・好きにするといい。」

「そうか・・・とりあえず、それが、聞けて、何か、安心した。」

「そう?」

「うん。じゃぁ、はやてさんを捜す。」

「おちついてるね。」

「知世がいるからだと思うよ。」

「ふふ・・・」

そう言った後に、ドラグリオンが、起動したときだった。

「うわっ!?ドラグリオン!?」

揺れた。

浮上した時に生まれる、衝動なのではない。

それは、何かが、この地面を揺らしているという事だろう。

人間を殲滅しているのか、どうなのか。

やはり、それを行っているのだろう。

何が来るのか。

いや、この場合は、何が来ているのかだろう。

ドラグリオンを、浮上させる。

龍形態から、人型に変化させ、そのまま、水の上から、出たとき、太陽の光が、ドラグリオンを照らし出す。

ドラグリオンの内部に外の光を通す。そ

れによって、彼等の中の止まっていた時間が、再び、動き出した。

「敵は・・・?」

「詳細は不明です。ただ、サイズは、私たちと変わりません。」

「そっか・・・」

「当たりたくはない?」

「まぁ・・・ね。サイズは、変わらないか・・・俺が行く。」

「悠介?」

「やってみるよ・・・とりあえず・・・」

疲れているように見えた。

さっきから、無理をしているように見えている。

「ね、知世・・・」

「何?」

「寝ているとき、色々と見た・・・」

「何を?」

「燈也さんを戦いに巻き込んだの・・・俺だったんだ・・・それで、あの人、かなり、過酷な事してきた。」

「悠介・・・それは、この子も、見てるわ。そして、ヴィヴィオも・・・」

「ただ、あいつ等には記憶になかったみたいだけど・・・俺、あの人に・・・偉そうな事言ってさ・・・」

「悠・・・」

「あの人がいて、強くなれば、力になるって・・・自分のやった事が間違いだった。」

「今は、考えちゃダメ。苦しんでいるなら、私が、傍にいるわ。」

「知世・・・・・・ありがとう・・・・・・」

「貴方に、かける言葉はないわ。でも、傍にいてあげる。」

「ありがと・・・目の前にいる敵を倒した後・・・でかいのがくるかもしれない。」

「なら、悠が此処にいたほうがいいんじゃない?私が、行くよ?」

「いや・・・外に出たいんだ。ごめん。わがまま言って。」

「良いわ・・・」

「ありがと・・・」

「それくらい許さないとね・・・世界とかよりさ、悠の方が大切なのよ。」

それを聞いて、安心できた。

いや、嬉しかったのかもしれない。

故に、出た。

そこは、かつての、海上隔離施設・・・

既に消滅したナンバーズ達のいた場所だった。

髪の毛を額から、持ち上げるようにして、改めて、周りを見た。

鞘のついた草薙の剣を逆手に持って、

「参る・・・なんてね・・・」

出撃・・・悠介は、空を駆ける。

それと同時に、殺意を感じた。

「・・・!!」

下の景色が、海から、陸地に変わる。

そして、破壊しているものがいた。

目の前にいたのは、裸体の、男でも女でもない、無性人間だった。

それを、見つけた途端、大した事はないと確認した時、両足を広げて、右手鞘から、刀身を露出させ、敵に突撃した。

「大丈夫・・・知世がいてくれる・・・!!」

一気に、空を駆け抜ける。

敵の魔力光弾を軽々と避けながら、回転し、紙一重で、交わし、最初のターゲットを見つける。

大丈夫だ。

知世がいてくれる。

今の自分には、彼女がいてくれる。

それが、安心できた。

左手は前に突き出し、相手を警戒するために、指で刃を作り、動き出す。

直撃かと思ったものすら、ジグザグに避けながら、ある程度避けて見せた。

それは、爆発したのは、悠介の残像に直撃したのだろう。

しかし、所詮は残像。

死にはしない。

たかが、残像なのだ。

シャッ・・・

シャッ・・・

っと、いう、風を斬るような音が聞こえた。

「斬・・・」

逆手に持った、刃は、相手に擦れ違った瞬間に、真っ二つになった。

「まずは・・・一人・・・!!」

足の底から、魔力光をだし、ブレーキをかけ、その反動で、すぐさま、別の敵を切り裂いた。

全てが、この、行動に、5秒も立っていない。

全ての相手と擦れ違った後に、刀を鞘に抑え、敵に対して、印を斬った後に、相手は、爆発した。

「終わり・・・」

それと同時に、空が割れた・・・

| TESTAMENT IS SAVER | 00:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

訪問ありです^^
ん~これから来るかもなんでよろしくw

| §ギコエル§ | 2008/03/12 14:28 | URL |

どうも。初めましてです。

訪問ありがとうございます。
こちらこそ、これからよろしくお願いします。

| デザイア | 2008/03/12 15:07 | URL |















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