2020.02.12 Wed
眠り姫と百合の騎士 ~お姫様はマゾ責めが お好き!?~

今までの百合を描いてきた作家のデビュー作品の中では一番安定をしているように思えたが、同時に、それゆえの衝撃が少ないように思えた。
二次元ドリーム文庫自体が百合作品に対してマンネリ化の脱却を目指しているのはわかるんだが、ただ、それ以上に展開が予測できて、正直、必要以上に昂るものがないのが、この作品の辛いところ。
その意味として露骨な伏線が多く、「あ、こう言う設定は使われるんだな。」と一つ一つ、この作品のために生み出された設定が読み易い。
そして、マゾ責めが好きである……必要性を、そんなに感じることはなかったが、個人的には辛いところだ。
従来のKTCの十八番であるヘテロ官能小説なら満足な終わり方になるのだろうが、でも百合となると、これだけでは物足りない。
また上田ながの先生が過去に書いた「百合の騎士と薔薇の姫」と序盤が結構、似ていた部分も多く、それゆえに展開が読めてしまった部分も大きい。
ただ、もっと数を重ねればいい作品が書ける人だな。
って言うのは思いました。
割と、ここは真面目に、そういうk十を思ったりした。
そう、うん。
マンネリ打破もあるし、無理やり一環で終わらせようとしている部分もあるし。
とりあえず、この作者さんに関しては次回に期待。
って部分が個人的に大きいかな。
百合好きゆえの我儘が出ているのかもしれないし、ここのところの百合作品の充実化と言うか、そう言うのがあるのかもしれない。
それゆえに、今一度、二次元ドリーム文庫の百合物件の成長の為に新たな息吹を、もう一段階、浴びせる時期だと思う。
| 二次元ドリーム文庫・百合物 | 00:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑