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百合お嬢様の優雅じゃない 魔法少女生活

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さて、キルタイムコミュニケーションの百合物件でございますわねー。
久しぶりの、あらおし悠先生の新作でございます!
さてさて、まぁ、今回は魔法少女ものということで、どうなっているのか。
ちょっと、今回は個人的に厳しめですね……
その理由は、まぁ、続きを読んでいただければ……


あらすじ

女の子なら誰でも抱いてくれる、すごいテクニシャンの魔法少女がいるって都市伝説──知ってる?

コスプレと美少女アニメをこよなく愛する桃は、
ある日魔法界の女の子──メロを助けたことで
魔法少女に任命されてしまう。
突然のことに戸惑う暇もなく、
桃が魔法少女として課せられた使命は、
女の子を発情させる魔物を倒し、浄化として女の子とエッチすることだった!


そんな感じで、主人公の名前は栗栖川桃。
そして、彼女を魔法少女にしてしまう魔法世界の住民のメロ、そして桃が片思いする橙果に、謎の少女のラクス。
魔法少女と百合と言う組み合わせは王道でレズセックスの描き方等には問題ないのだが、問題は話の展開が強引すぎること。
セックスシーンの中に桃と橙果の描写は多く入れてあるものの、個人的に日常生活における二人の描写と、魔法少女としての二人の描写、そして、セックスにおける二人の描写をじっくり描いてほしかった。
魔法少女要素、日常要素、更に恋愛要素と、セックス要素、後者二つは合わせてできるが、でも、こういう部分は、恋愛を描いてからセックスを描いてほしいという人もいるだろうから、人を選ぶだろうし、これと合わせて更に女の子が四人もいるから、明らかに描写不足な部分が目立つんですよね。ゆえに、ちょっと散文しちゃってる部分も見受けられているところが、惜しいところ。
もうちょい、橙果も桃が好きであるということがわかるんだけど、それに対しても、色々と視点を分けて描いても良かったと、そういうことを思ってしまうんですよね。
それでも、あらおし先生らしいピュアさって言うのは、ちゃんと、そこにあるから面白いんですけどね。
魔法と言う設定があるから、多少は強引でも融通が利くようになってはいるが、ヒロインが四人もいれば、その分、描写が増える分、ラクスの描写が無いため、多少の伏線のような描写はあれど非常に唐突感があるものになってしまっている部分は否めない。
これは作者の力量の問題ではなく、この一冊に無理やり納めようとしたことが原因だろうと思うし、これはKTCの最近の百合物件にありがちな展開であるとも言える。
そりゃ、こんだけのものを無理やり、1冊の文庫本にまとめてしまえば、こう言う弊害は出てしまうんですよね。
だから、上田ながの先生の場合だと、絶対、複数プレイを入れないのは、こう言う危険性があるからなんだろうなとは思う。とはいえ、乱交レズセックスの描写は素晴らしいんだけどね。
あらおし先生の作品は。

だから、そこまで行くための流れのためのセックスって言うか、そういうところをね。
どうにかしてほしいというのが結構、自分の中にはある。
そこが、やっぱり、漫画と小説の違いだわな。
そんなところで、後述。
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最近のキルタイムコミュニケーションの百合物件に言えることだが、題材は素晴らしいし、作者の力量があるのに一冊に無理やり抑え込もうとして話の流れが強引になってしまっているのが最近は惜しいところ。

「やがて君になる」の仲谷鳰先生や「ルミナス=ブルー」の岩見樹代子先生等をプロット担当として呼んで、他社の百合小説「あだちとしまむら」、「やがて君になる‐佐伯沙也加について‐」のように、連続小説ものとして刊行してみてはいかがだろうか?
KTCの空気が持つ百合らしさを、そのままに連続物として刊行するのを一度、試してみてはどうか。
個人的にキルタイムコミュニケーションの百合物件は、こういう部分に対して変革の時を迎えていると思う。

| 二次元ドリーム文庫・百合物 | 00:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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