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君は怪盗

13.jpg
久しぶりにルパパトの百合回の13話を見てたら、書きたくなった。
20分で書き終わった。

そんな感じで、つかささんと初美花の百合SS


 「つかささぁん。今日は何時に帰ってくるんですかー?」
 蠱惑的な笑みを浮かべながら同居人の元怪盗は自分の前で駄々をこねる。
 「教えてくれるまで行かせませんよー」
 つかさが仕事に行く前の良くある日常的で当たり前の光景ではあるが、最近、それが過剰になっている。
 「だから、初美花……」
 ギャングラーとの戦いが終わってから数か月、どうにも咲也に思いを向けられていたらしいが、どうにも気になる相手がいると言われて振られたと大声で泣いて煩わしかったのが二週間前。
 そんな咲也を振った女が好きな人が自分だと告白し、一緒に住みたいとまで告白したのが一週間前の出来事。どうにも怪盗時代からの癖なのか、それが抜け切れていないのか、最初は断ったものの強引に居座り、いつの間にか合鍵まで作って、つかさの部屋にまで住み着いていたというのが、ここ数日の出来事である。どうにも世間からすれば怪盗として知られてしまった分、隠れて暮らさないといけないのも解らないでもないが、それが寄りによって警察の自宅だと思うと、どうにも複雑になる。
 が、それでも初美花の存在は、ここにいると結構、助かるのだが。
 どういう成り行きで自分のことを好きになってくれたのか、この成り行きに関しては、つかさと初美花の秘密だとして……
受け入れてしまった時は、自分に惹かれていたのだろうと思う。
 それでも、こういう仕事をしていれば、つかさ自身、何処か殺伐とするように心が荒んでしまいそうになる中で、ここ最近は初美花が家にいることは、何処か癒しのように思えてくる。
 帰ってくれば、こうして猫のように甘えてくる二十代にも満たない少女が料理を作って笑顔で待っていてくれるというのは警察と言う仕事をしている以上、引き締まった何かが解けて一人の人間になり、心に余裕が生まれるような心地よさがあったが、朝になるとしつこく仕事に行くのを引き留める。
 「だって、寂しいんだもん……つかささん、帰ってきてもさ、すぐに寝ちゃうことあるし、普通に夜中、遅く帰ってくるし。」
 「だ、だが、それは……」
 猫のように不貞腐れて仕事に行く、つかさを離そうとしない少女を無下に出来ないのは、どういうことか。
 「つかささん、大体、夜中になると抱っこしながら寝かしてくれるけど、キス以上のことまでしてくれないし。」
 「そ、それは、まだ君が未成年だから……!その先を警官である私が……!」
 こうして一緒に暮らしていくうちに「初美花ちゃん」と呼んでいたのが、いつの間にか「初美花」と呼んでいる。
 「むぅ、だって、私とキスをするときの、つかささん、凄い可愛いし……その先のことしたら、どうなるんだろう?って考えるだけで、  つかささんはお半を食べて、お風呂に入ったら寝ちゃうから……何もしてくれない夜は寂しいんだよ?」
 「だ、だが!」
 「それにいつも帰ってくる時間を教えてくれても平然と遅れるから夜中にデートだってできないし。、すぐにだから、今日はちゃんと帰ってくれるか教えてくれるまで離してあげません。」
 「それは職務だから仕方がないと……」
 「だから、ちゃんと教えてくれるまで離しません。」
 あの時、まだ警察と怪盗と知らずに付き合っていた時も思ったが、彼女は怪盗と言うより無邪気な小悪魔だ。
 「今日は、5時に終わるから……」
 いつもなら、無下に断っていたが、こうして一緒にいると、ましてや自分たちの関係を考えると無下に断ることすら罪悪感に苛まれて仕事に集中できなくなるような気がする。
 「だから、6時までには……帰ってくるように……」
 「努力する。なんて言ってもダメですよ?」
 心を見透かされている。
 「な、なら、どうすればいい?」
 「ちゃーんと、ここに約束してください?」
 そう言いながら、悪戯な子供のように微笑んで、ぷっくりとした少々肉厚で瑞々しい唇に人差し指を当てた。
 「わ、解った……」
 つかさは仕事着を身に纏ったまま、己の腰まで伸びた黒髪を靡かせてベッドでキスをせがむショートヘアの恋人の表情を誰にも見せないように黒髪は初美花の顔を隠すカーテンになった。
 (やっぱ、キスするときのつかささんの顔って綺麗だな―……)
 (どうも、この子と一緒に住んでいると……)
 調子が狂う。
 しかし、いつの間にか、つかさにとってはいなければならない存在になっている。
 (やっぱり君は怪盗なのだろうな……)
 彼女がいて、生活は変わった。
 そして、今や、つかさにとって初美花との生活は当たり前になって、平然とキスまでしている自分がいる。
 (初美花……君は私から君がいなければ満足できないように私の心を奪って君色に染められた。私の生活の中で君がいない時間は考えられなくなっている。だから……)
 それ以上の言葉は浮かばなかった。
 初美花が唇が甘い香りを、つかさの中に運び、そのまま本能に身を任せるように抱きしめてベッドに抱き倒したからだ。そのまま強く抱きしめて唇を離すまいと長く長く、つかさの唇を朝、出勤前であることを忘れるほどに貪った……
 甘美で心地よくて、堕落させるには十分なほどの少女の唇に……
 (やはり、君は怪盗だ……)

| 適度なSS(黒歴史置場?) | 00:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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