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ACT-ⅩⅧ「天の岩戸」

だから、中二病が調度(ry


「やめろ・・・」

「あんたも・・・駄目なのか・・・」

俺のいた、鳴海市を襲った、いや、あの世界の悲劇。

全ての罪は、誰に擦り付けられても、あの男のやったことは、殺人である。

許してはならないと思った。

しかし、俺は、それを許した。

その行いを、よしとした。

死んだ、なのはや、その家族達を見てもだ。

あの男の望んでいたことは、死。

しかし、俺は、それを与えるほどの力は無かった。

無かったのだ。

あの男が、死を望んでいたと言うのに。

痛みと言うものを味わい、無残に殺されて、死ぬのを望んでいたようにも思える。

だから、なのはと戦い、そして、殺し、キョウヤという、兄と戦い、そして、殺した。

戦場を巡り歩いた。

自分が、死ぬように。

奴と最初にあったとき、奴は、もう、救いようが無いほどに、ぼろぼろで、飢えた目をしていた。

その、乾いた目は、何かを求めており、また、死を望んでいた。

致命傷を、あの男は、負っていたはずだった。

それでも、俺達を殺す余力すら、持っていた。

俺を見て、最初に言った言葉が、

「あんたは違う。」

それだった。

だから、殺す。

これは、俺に対して、失望した証拠だろう。

あいつのいた世界の、俺と呼べるものは、テスタメントと呼べるものだったのだろう。

それほどの力を秘めている。

恐ろしく、強大な力だったのだろう。

しかし、俺は、それを有していなかった。

あいつを、死へと導くことが出来なかった。

今にして思えば、あいつが、死を望んだ理由と言うのは、母との再会。

プレシア・テスタロッサと呼ばれる、女に会うためだった。

俺と変わらないように思えた、あのころが懐かしい。

それは、俺が、あの時、命を落としたのも、意味がある。

トウヤ・テスタロッサに殺されたことによって、俺は巡り会うことが出来たのだから。

今のトウヤは、どこか、愛する人を見つけたようだ。

大事にしているのが、良く解る。

隣にいた、あの、少女。

どのような力を持っているのか。

いや、俺としては、あの、飢えていた、トウヤが、何故、あそこまで、穏やかになったのかが、気になった。

どのような、出来事があったのか。

俺には、興味がある。

しかし、今、触れておくのはやめておこう。

それは、あいつが、アリシア・テスタロッサ様の手にわたった時で良い。

アリシア・テスタロッサ様の、弟である、トウヤ・テスタロッサ様が・・・

あるべき、場所に戻ったときに、教えてもらえれば良い。

今、思えば、アレを悪魔だと思った、俺は、愚かだった。

逆に、感謝している。

クロノ・ハーヴェイは、トウヤ・テスタロッサに感謝している。

クロノ・ハーヴェイは、出会った、天使であるとも言える、トウヤ・テスタロッサのお陰で、世界を罰する権利を得ることが出来たのだから。

世界を罰する権利・・・それは、誤った世界を、俺、自らの手で、崩壊させる事ができる。

全く、魅力的な仕事だ。

俺は、この仕事を、愛している。

この仕事を与えてくれた、私の主も愛している。

主の愛の前に、ただの、女の、愛など、無情に等しい。

「クロノ・ハラオウン・・・俺を殺すことが、できるもの。」

全ての出会い。

今の、俺の運命の未知が、此処まで、バラバラにされてしまったのは、間違いなく、この男と出会ってしまったからだ。

別世界。

この、世界とは違う、鳴海死で、高町なのはと出会う。

それなりに、俺は、幸せだった。

しかし、それは、見事に、壊された。

あいつと、出会ってしまったことによって。

トウヤ・テスタロッサ。

俺のいた、世界には、記録の無い、プレシア・テスタロッサと飼う言う、魔法使いの子供だった。

どこか、親近感の湧くような、男だったのは、俺と、少し、似た境遇の持ち主だからだろうか。

故に、仲間意識を持ったが、あいつにとっては、それが、不快な事だったらしい。

その男が、最初に行った事は、なのはを、殺したこと。

なのはの家族を、殺したこと。

俺の世界にいた、高町なのはを、殺した。

理由は、

「憎いから・・・それだけ。こいつは、嫌いだ・・・汚らわしくて、奇麗事しか言わなくて、気持ち悪い・・・!!」

死体となった、なのはの頬を、足で、踏みつける。

「やめろ!!」

そう、叫んでいた時には、俺は、首から、下が、全て消えていた。

「何だよ、お前も、俺を殺せないじゃん。」

完全に、意識の糸が消える中で、最後に、聞いた言葉だった。

アイツを、殺すほどの力を持っている、俺って、どれくらい、強いんだよ。

覚えてはいないけど、最後、口元は、笑っていたような気がする。

流れる、世界。

そして、世界は、星は廃墟となった。

何か、巨大な物で、その世界の人間を、別世界の人間と融合させてしまった。

必要以上に、ある種の死を与えていたのだ。

そこまで、固執する理由には、プレシア・テスタロッサが、あったのだろう。

今にしてみれば、あいつは、子供だった。

憎む必要などない。

しかし、どこか、あいつを見ると、燈也をみると、苛つく。

復活した時は、俺は、憎しみでいっぱいだった。

しかし、それでも、この復讐心と言う者を消してくれたのは、私を蘇生した、一人の人間のお陰だろう。

「人を憎んではいけない。あなたは、そのものを、悪しき道へと誘った、世界を罰しなさい。」

再生した、新たな、俺の生身の体。

しかし、俺は、それを望まなかった。

私は主に頼んだ。

私の体が、元の、今の、体に戻るのは、貴方が、世界を、全ての世界を作り変えた時であると。

故に、俺は、機械と生身がぶつかり合う、そのような体になった。

そして、この体は、魂と肉体の安定感が、非常に悪い。

それでも、私には、今の、この体を気に入っている。

主には、感謝している。

蘇生した、俺に与えられたのは、世界を罰する権利。

母親に対する、異常なまでの歪んだ愛情。

人を殺してまで、会いたいという事。

しかし、それは、そうしてしまったのは、世界がいけなかった。

周りの人間が、悪かった。

故に、あいつの心は、乱れてしまった。

その日を境に、救われなければならない命を優先して、救い、救う価値の無い命を、俺は、平気で撃った。

何処かの、世界に、高町なのはが存在し様ともだ。

後悔など、ない。

その中には、俺の子供といえる幼子もいる。

俺は、クロノ・ハーヴェイ・・・

世界を罰する者。

私の主と関わって、数ヶ月経った時だ。

ある物が、流れ着いた。

それは、一人の女。

それは、私の主の分身の妻だった。

プレシア・テスタロッサ。

その隣で、カプセルの中に眠っていた、一人の少女の死体。

それが、アリシア・テスタロッサ様だった。

アリシア様は、蘇生され、プレシア・テスタロッサは、人を造り出した罰によって、眠りにつかされた。

当然の事だ。

人が、そのような、手段で、人を造ってはならないのだから。

擬似生命の人造を、行ってはならない。

それは、人ではないのだから。

アリシア様を使い、生きている人形である、フェイト・テスタロッサ。

その女は、どうやら、俺と同じ役割をになっていたそうだ。

その人形は、高町なのはとともに、我々の仲間となった。

出会った、別世界の高町なのは。

どこか、見向きもしなかったのは、俺の中で、興味と言う物がなくなっていた体。

女と言う生き物に。

そして、俺より、弱い。

彼女が、今となれば、高町なのはのような、あのような女に、どうして惚れたのか、自分の理解に苦しんだ。

あの女は、どうも、主の考えを履き違えている様に思えた。

正すつもりは無い。

何れは、間違いに気付くと、勝手に思っているからだ。

俺達の目的は、殺戮ではない。

今一度言おう。

俺達の目的は、殺戮ではないのだ。

今は、私の主の愛さえあれば言い。

私は、主に愛されている。

主の愛は、偉大だ。

彼の愛のお陰で、今の私がある。

感謝しなければ、なるまい。

私を殺した、トウヤ・テスタロッサに。

そして、その、姉上である、アリシア・テスタロッサ様にも。

ましてや、アリシア様を元に作られた、人形など、余計に、汚らわしく見えたほどだ。

あの人形と高町なのは。

あの二人は、お互いがいなければ、生きることは出来ない。

そう言う関係。

既に、興味を失った俺には、どうでもいいことだった。

さて、目の前にいる俺は、どうなのだろう。

俺の、目の前にいる、この男は。

クロノ・ハラオウン。

もう一人の俺。

俺は、たいして驚きはしなかった。

俺は、俺自身を撃ったこともある。

俺が、愚かなことをしていたからだ。

愚かなことだった。

故に、俺は、殺した。

この男は、どうやら、テスタメントであるらしい。

俺が、時を司る神のテスタメントである。

しかし、奴は、スサノオには及ばないものの、一応は戦闘の神らしい。

俺は、クロノス。

そして、あいつは、オーディン。

これまでの戦いの中で、あいつは、覚醒してきたものの、完全に、覚醒したわけではなかった。

この空間。

俺の作り出した、四角柱が大量に存在する、空間。

さて、私は、何を望むのだろう。

数多く、存在している、四角柱の、てっぺんに、立ちすくみ、俺は、目の前にいる、もう一人の俺を見る。

「ここは・・・そうか。もう一人の僕の世界か。」

「そう。もう一人の俺。」

あいつが、覚醒しなかったのは、これまで、戦場に恵まれなかったからだ。

燈也のように、過酷な、それこそ、自分自身が、本当に、跡形も無くなりそうな、辛い、戦場で、戦ってはいない。燈也。

トウヤ・テスタロッサは、神の如き強さを誇っていた。

あの男の、修羅のような戦い方。

家族だったものを、平気で切り殺した、燈也は、プレシア・テスタロッサの復讐のために。

いや、彼女を取り戻すために、その世界を回り、不快な人間たちを、破壊していった。

そのまま、現世に戻り、闇の書と一時的に完全な融合を果たし、再構成。

八神はやてや、人形のようなものとは違う。

新たに、作り替えられた、闇の書だからこそ、それは、凄いのだ。

一時的に、すべてを支配し、その、防衛プログラムまで、自分のものとした。

余談だが、一時的に、月村すずかも闇の書と完全に一時的融合を果たしている。

これほどにまで、面白い人生を歩んできた人間はいるのだろうか。

故に、人間でありながら、その肉体構造は、特殊なものに包まれている。

この世界の、クロノ・ハラオウンは甘い戯言しかぬかさない、女のもとで、すごしすぎたということだろう。

家庭を持っている時点で、既に、俺とは違う。

「お前は、強いのか?」

「とりあえず・・・テスタメントと呼ばれているたぐいの人間には、負けている・・・」

「そうか。」

やはり、ザコなのか?

この男の場合、覚醒させるのであれば、弱みを握るというのが、一番いいだろう。

しかし、それは、主の望むことではない。

この男を見下しながら、見ることによって、俺は考える。

この男は、なんなのであろうかと。

本当に、クロノと、名のつく人間なのだろうかと、馬鹿なことを考える。

ただ、ゆっくりと、あるきながら、見まわす。

その男を。

何を、見るのか。

俺は、何を見るのか。

この男が、覚醒した場合、俺は、死ぬのだろうか。

いや、分からない。

ただ、俺は、この男の覚醒をよしとしなかった。

なぜか、本能は、そう思っていた。

俺の心自身は、こいつが、どのように、覚醒するか、楽しみだった。

いかなる力を持つのか。

どのような、神の力を覚醒させるのか。

「さぁて・・・今一度、聞こうか。」

俺は、ゆっくり、腰を落とした。目を瞑り、あの男の真理を覗こうとする。

いや、このまま、覗いても良いのだろうか。

しかし、俺としては、どうも、あの男の、どこか、お気楽な部分に、苛立ちを覚えている自分がいた。

この男の中に、何が、あるというのだろう。

俺と同じ、父親の名前。

クライドの死・・・

同じように、体験していた。

こいつが、テスタメントとしての力を、覚醒させることが出来ないのは、

「ティアナ・ランスター・・・」

「ん・・・?」

彼女は、数々の人の死の体験。

それなりに、強くなる要素を、含めていた。

何より、家族として慕っていた、人間を大量に失ったのは、一つの要因だろう。

兄を失い、その後、過酷な戦場へと向かい、戦場を知る。

そして、本来の力を解放するために、動き出す。

さて、

「この男を罰する権限はある・・・しかし、何を、罰すれば良い。」

とはいえ、同属に近い、この男を、如何に裁く。

しかし、自分の中に、また、別の興味と言うものがある。

「俺を、殺すんじゃないのか?!」

「それは、大きな間違い。俺は、君の返答次第によっては、殺したり、生かしたりする。無闇に殺したりしないさ。」

相手も、痺れを切らしている。

そして、怯えている。

俺の中に、伝わってきたのは、一つの恐怖。

解っているのだろう。

覚醒した俺と、覚醒していない、もう一人の俺の、絶望的な差。

埋められない、覚醒したものと、していない俺たちの差。

一時的な、覚醒はしているものの、完全に、ふさがっている。

その手のもの。

この男は、利口だ。

利口なぶん、臆病なのだ。自分よりも強い相手と戦うことが、特に。

こうして、わざと、デバイスもといて、隙のあるように座っていても、解るのだ。

俺に、隙が無いと言うことを、本能的に、訴えている。

危険信号を発しているのが、俺でもわかるほどだ。

そういう奴ほど、面白い。

「何時までも、ここで考えれば良い。君は、老けて死ぬだけ。」

こうして、無駄な時間を享受するのも良い。

俺にとっては、悪くない時間帯だ。

悪くない。

このまま、人がゆっくりと、老けて、腐っていく瞬間と言うのを、じっくり眺めることが出来る。

人間の朽ちていく瞬間を、ゆっくりと、ゆっくりと。

「今、ここで君の考えていることを当てようか?」

「ッ!?」

「どのようにして、この窮地を脱するか・・・無理だよ。感情に任せて、俺についてきたからね。」

少なくとも、トウヤは、トウヤ・テスタロッサは、そこまで、甘くは無い。

俺についていくほど、甘くは無いはずだ。

多分、この男には、絶対に倒せると言う、自信があったのだろう。

それは、絶対に、手から、離そうとしない、デバイス。

恐らく、トウヤ・テスタロッサが作成したものだろう。

おそらく、テスタメントとして覚醒したものが、完全に、本当の力が、発揮できるように設定されている。

発動されない限り、それは、不可能。

本来なら、一撃必殺の技さえも、ユーノ・スクライアを倒すことが出来なかった。

「答えは、簡単だ。君は、ここに来れば良い。君の家族の安全くらいは、保障するよ。」

家族の保障。

あの男も、食いつくだろう。

こちらに、投降してくれれば良い。

しかし、答えは、返ってこない。

何を、悩む必要があるのだろう。

子ども二人に、妻一人。

いや、その他の家族を保障すると言うのだから。

「さて・・・どうする?君は。」

しかし、ここまで、条件を出しておいても、何も言わなかった。

それでも、俺と戦うために、何かを考えているようだった。

まぁ、それでも、かまいはしないが。

どの道、それでも、死ぬのは、あの男だ。

目の前にいる、クロノ・ハラオウン。

さて、私は、この世界を見ていくとしよう。

この世界に、何があったのだろうか。

俺は、一冊の本を取り出した。

かなり、こちらの、技術を使った兵器が多いようだ。

それは、無論、完全に解明していないが故に、非人道的なものになってしまっているが。

人工レギオン。

あぁー、この前、何体かのファントムが、動き出したアレか。

まぁ、大して気にも留めなかったが。

人間をレギオンにしているという時点で、これは、失敗だったわけだ。

まぁ、この程度の技術じゃ、そこまでが限界と言っても良いだろう。

こんな、幼稚な技術じゃね。

唯一、信用できるのは、トウヤの作り出した、デバイスが、俺としては、怖いと言ったところかな。

ここの技術と言うものは。

さて、ここは、人工テスタメントの誕生・・・

あぁ、アレか。

人工テスタメント・・・

私の主が、起こしてあげた、一時の奇跡。

全ては、主が、行ったこと。

しかし、ジェイル・スカリエッティのプログラム崩壊は、流石に、予知できなかったようだ。

主が、この出来事に関して、一瞬微笑を浮かべたのを、私は覚えている。

ある種、ジェイル・スカリエッティが、人間として、大きく成長できた出来事と言っても良いだろう。














「駄目・・・!!離して!!」

ヴィヴィオは、抱きかかえられている状態から、必死に懇願した。

今、離れたくないと。

聞こえてくる、スサノオの咆哮。

まだ、小さいものではあるが、完全に、咆哮をあげたとき、それは破壊神に近いものとなる。

ヴィヴィオの中で、それが、解る。

「じゃぁ、おいきなさい。止めは、しないわ。」

女の格好をした、男・・・

憐は、そのまま、ヴィヴィオを、落とす。

ヴィヴィオは、そのまま、落とされるのと同時に、重力を保たせ、悠介の元へと向かう。

たどり着いた時には、既に、フェイトが、後一撃・・・加えようとしていたときだった。

再生しようとしている、腕や、傷。

さらに、威嚇のための低い咆哮。

「フェイトママ!!駄目だよ・・・!!殺しちゃ、だめだよぉ・・・!!」

「ヴィヴィオ・・・スサノオは、今の状態で生かしておくと、主の妨げになるの・・・」

それでも、殺すことをためらっていたのは、恐れていたからだ。

スサノオの低い咆哮を聞くだけで、どこか、足のすくむ自分がいる。

ここまで、瀕死の状態にしておきながら、何を戸惑う、何を恐れる必要がある。

「大丈夫・・・大丈夫・・・」

「フェイトママ!!だめだよぉ!!」

悠介と、フェイトの間に、ヴィヴィオは、割って入る。

殺させない。

悠介に、フェイトは殺させない。

フェイトに、悠介は殺させない。

それは、人の死と言うものを見たくはないからだ。

大丈夫。

「ヴィヴィオも・・・皆、殺して、皆で、幸せになろう?」

だから、

「スサノオを殺した後に、殺してあげるね?大丈夫だよ。人間になれる。」

幼い、子どもに、母殺しなど、できるわけが無かった。

あの時は違うのだ。

敵として、でてきたとしても、それは、母であることには間違いない。

ヴィヴィオの中で、あの時の感覚が蘇る。

時勢が聞かなかったとはいえ、母であるなのはに、そして、姉であるティアナに、拳を向けてしまったことを。

嫌な思い出だった。

今、目の前にいるものは、子殺しをしようとしている。

ヴィヴィオには、理解のできない存在。

「悪い子だなぁ・・・じゃぁ・・・ヴィヴィオ・・・斬るよ?」

「ダメ・・・!!フェイトママ!!!」

何を、しようとしている。

フェイトという名の、自分の母は、何をしようとしている。

ライオットセイバーを持って、ゆっくり歩き出す。

「威嚇しても無駄だよ・・・ヴィヴィオは、殺さなきゃ・・・私が、人間になるために・・・!」

ゆっくり、歩いていた足音が、焦るかのように、速足になり始める。

眼光は、不気味なまでに、赤く光り、妖しさを醸し出していた。

フェイトを、傷つけたくない。

そして、悠介も守りたいという、ぜいたくすぎる欲望。

「サガレ・・・」

「ダメだよ・・・私、絶対に、皆を守りたいの・・・」

まだ、解決しないと、思っていたとしても。

この、ぜいたくな解決できないと知っている、子供だから、そのような

(欲望を口にする・・・やっぱり、子供なのね・・・)

憐は、そのヴィヴィオを見ながら、率直な感想を述べる。

しかし、

「まぁ、十中八九・・・あの子の勝ち。」

あの子というのは、高町ヴィヴィオ。

本人の中にある、アマテラスとしての、自動防衛本能。

三種の神器の一つがある。

「ふふふふ・・・」

天照大神の岩戸隠れの際に石凝姥命が作った。

天照大神が岩戸を細めに開けた時、この鏡で天照大神自身を映し、興味を持たせて外に引き出した。

それ。

それは、アマテラスの中にある。

アマテラス・・・

ヴィヴィオの中に。

「じゃぁ、ヴィヴィオぉ・・・あとで、会おうね・・・!?」

全ては、フェイトが、ヴィヴィオに、斬りかかろうとし、刃を振りおろした時だった。

刹那の瞬間だったのかもしれない。

ヴィヴィオ自身にも、何があったのか、よくわからなかった。

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

上げる咆哮という名の、叫び声は、失ったと思ってしまった、衝撃。

もう、元に戻らないと思ってしまっている。

あぁ、あなたは、今、悲しんでいるのね。

(っ・・・!?でも、戻った!?)

悠介は、一応、正気に戻る。

目の前にいるのは、ヴィヴィオ。

そして、倒れているのは、フェイト。

何があったのかなど、この状態では、理解できるはずもなかった。

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

何だ・・・

黒くなっていく。

一面は、バーチャル映像から、無機質な映像へと変わっている。

しかし、悠介の視界が、黒で染まり始める。

いやな、耳鳴り、そして、腕を持っていかれたことによって、どうも、歩きにくい。

ただ、一歩一歩、ヴィヴィオに、悠介は近付く。

何が、何が起こり始めている。

「ヴィヴィオ!!!!」

感情の爆発によって、何かが、怒り始めている。

つきつけられたのは、現実。

どちらかを犠牲にして、どちらかを守ったという、真実。

いや、このスサノオの耳鳴りは、どちらかと言えば、アマテラスとの共鳴と言えるかもしれない。

アマテラスを守る、戦士であった、スサノオは、その悲しみに呼応して、全ての傷が癒えていく。

まさに、化け物というものに、相応しい。

神という名の、化け物に、相応しいと言えるかもしれない。

「ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

上げられたのは、アマテラスは、雄叫びでありました。

一つは、悲観にくれて、一つは、怒りにくれて。

二人は、まだ、お気づきになられておりませんでした。

時空の裂け目が、出来てしまったということを。

ヴィヴィオこと、アマテラスが、呼びよせてしまった。

いや、解放してしまったと言った方が、正しいか。

かつての、天の岩戸を。

助けたと、思っていたのに。

それは、違った。

自らの体に、その血を浴びて、味わってしまった、一つの事実。

目の前に倒れる、一人の、女。

それは、母である、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。

血しぶきをあげて、その血は、娘である、ヴィヴィオを濡らす。

甘いものではない。

フェイトの血。

ヴィヴィオの、体半分が、赤で染まる。

自分の母親の血で。何があったのか、それは、今の、錯乱状態であるヴィヴィオにはわからない。













「さっきから・・・何!?この、雑音は・・・!!」

こころの中に、響くノイズといえば、表現方法は、そっちのほうが、正しいかもしれない。

心の中に、嫌な感じで、響く、ノイズ。

先ほどから、何か、聞こえてくる。

いやな者が、聞こえてくる。

いや、嫌い・・・と、言う表現より、恐いという、表現のほうが、正しいかもしれない。

恐れている。

あの、ドームの中にいる何かを。

どちらかが、動いても、それは、お互いに、固定砲台的な役割を持つのであれば、移動は無意味だ。

ましてや、この状態なら、不可能といえる。

ACSドライバーそれすらも、無意味。

向こうの、バスターを、完全に超えることは出来ない。

突破する事は。

突破する事は、不可能と見ている。

故に、打ち合いだけの戦いとなる。

「体が・・・吸い寄せられてる・・・?」

どうも、上へと上がるような感覚が、ティアナを襲っていた。

しかし、分かるのは、自分と関連性がないということ。

あるとすれば、中にいる、ツクヨミ。

しかし、いまだに、何も答えようとしない。

何を、たくらんでいるのか、分かりはしなかった。

しかし、ツクヨミも、異として計画したものだとは、思わなかった。

「負けたくないよ・・・負けたくないよぉ?」

「その、うざい仕草をやめろっての・・・」

操り人形のように、首を捻る癖と言うのを、どうも、やめない。

ティアナの中では、その仕草が、完全に、不快な物になっていた。

余りにも、醜い、行為とみなす。

「力は、ほぼ、互角か・・・」

ただ、撃ちあっているだけの戦い。

一人は、ジークフリート・ミラージュ。

一人は、レイジングハート。

「でも・・・近距離に対する、業は、備わっていない・・・」

そして、重装甲フルクロスを使えば、完全に、敵の攻撃は防ぎきれると、思っていた。

「ジーク・・・一度、アレと、高町なのはの砲撃と同じほどの物を、放って・・・その閃光の中に、私が、直接入る・・・!!悠介のようにね・・・」

その主人の願いに応えた、デバイスは、なのはと同じ、砲撃を放つ。

「くぅぅぅうぅぅぅぅ!!!!!」

工作する、桃色の光と、真紅の光。

すずかと、燈也は、ただ、この二つの交錯を覗くのみ。

その奥にあるものを見極めるためだけに。

「突き抜けろ!!!!」

さらに、ジークフリート・ミラージュから放出された、光が、強大化する。

そのまま、高町なのはの放出した光を飲み込み、高町なのはを、飲み込んだと思ったときだ。

なのはは、ドライバーを展開させ、そのまま、ティアナに突撃しようと思った時だった。

「悪いが・・・」

「それくらい読めないと・・・ダメなのよ。」

「「なのは!!」」

テスタメントとしての力は、覚醒していない。

しかし、抜刀の構えを持って、既に、その男と女はそこに、存在していた。

エンゲージ・パートナー・・・考えていることは、同じだ。

如何にして、この局面を打開するか。

その答えは、同じだ。

この、隙を作ったときに、燈也と、すずかは、高町なのはの両腕を、切り落とした。

「そん・・・な・・・!?」

「俺たちに勝つことは・・・」

「不可能なのよ・・・なのはちゃん・・・」

二人は、静かに言い放った。

そして、斬り落とされたなのはの両腕から、異常なまでの、血が噴出し、その返り血は、燈也とすずかを優しく濡らした。

「やったの・・・?クロス・ミラージュ・・・」

「Yes・・・」

気づけば、自然と、攻撃を解除していた。

自分の力も、元に戻っている。

ある種、一つの恐怖を感じ取っていた。

燈也と、すずか・・・

かつての、弟と、友人が、簡単に、姉であり、友人であった人間の両腕を、斬るということに。

また、それと同時に、ティアナの中で、上に、引っ掛かるような感覚が、かなり、強くなる。

燈也たちに、異変は、感じられないように見えた。

ふと、上空を見れば、時限の裂け目。

それに、気づかないわけがない。

見えないふりをする必要はないし、まさか、今、この丈は、あれが、見えているのは、自分だけではないのだろうかと。

そして、聞こえてくる、耳鳴りは、徐々に、声となる。

我は、アマテラス。

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

我は・・・

下賎なる人形如きが破れる神ではない!!!!












「やれやれ・・・やっと、ここまで、来たか。あれなら、私は、戦ってみたかったんだがね。」

"今度も、死なないよ。"

「神人・・・目覚めるか。でも、全部じゃないよね。でも、あれなら、あの子達も・・・太刀打ち出来ないかな。俺なら、できるけど。さて、プレゼントをあげよう。」

全ては、自分が楽しむために。

「高町なのはは・・・強化が、必要かな。後、フェイトも回収しなきゃ、駄目っぽいね。」

ティーダは、二人の体を回収し、本国へと送りだした。

「消えた!?」

「ティアちゃんもいない・・・」

驚愕。

そして、目の前に、それは、現れた。

燈也と、すずかの前に現れた。

「ティーダ!?」

「しばらく、お前たちに手は出さない。いや、出させない。」

「どういうことだ?」

「ま、見てればわかるよ。とはいえ、見えないけど、感じないか?」

「あぁ・・・なのはを、斬った辺りから・・・まさか、天の岩戸!?」

「嫌な感じはしてならないけど。」

「飛ばされて・・・る・・・?」

自分のものであろう、片腕を粒子にして、再び、自分の体に組み替えられる。

どこで、そういうのを覚えたのか、分からない。

「ヴィヴィオ!!」

「スサノオ・・・私、殺しちゃったぁ・・・殺しちゃったよぉ・・・!!フェイトママ、殺しちゃったよぉ・・・・!!!」

「落ち着け!!」

遺体は、既に、そこにはない。

まだ、足が痛む。

その、まま、ヴィヴィオのもとへと、駆け寄った。

既に、視界は、黒一色となり、ヴィヴィオが、無く度に、より黒く染まる。

闇に・・・闇に、そまりだす。

「ティアナ!?ここの、空間にいるのは・・・俺たちだけ!?」

「悠介!!どういうこと!?」

「わからない!!ヴィヴィオが、泣きだした途端・・・突然、こうなった・・・!!」

反応しているのは、俺たちのみ。

どういうことだ。

わけが、分からなくなってきている。

悠介は、ヴィヴィオを抱きしめる。

今は、彼女を泣きやます。

「どうしよう・・・どうしよう・・・ヴィヴィオのせいだ・・・」

「大丈夫だ・・・」

上手くは言えないけど

「今は、俺たちがいる・・・」

「瑠璃・・・?」

悠介が、ヴィヴィオを抱きしめたとき、一瞬、瑠璃の幻影が見えたような気がした。

「ここって・・・」

「天の岩戸・・・」

「ツクヨミ?」

「あぁ・・・」

仕方ないこととは言えない。

「ヴィヴィオ・・・悲しいのは、よくわかる・・・」

それでも、

「生きなければならない・・・それに・・・」

今は、余計なことはいい。

敵として、再び現れても

「あそこが・・・本当に、言う通りの場所なら・・・蘇るはずだ・・・」

「本当に・・・?」

「あぁ・・・」

敵として・・・

既に、ヴィヴィオの中では、それは、忘れ去られている。

「だから、大丈夫だ・・・ヴィヴィオ。」

「うん・・・」

ヴィヴィオは、簡単に泣きやんだ。

あぁ、単純な女の子だ。

単純で、よかったと思ってしまった、自分を、嫌な人間だと、思ってしまった。

ふと、抱きしめているヴィヴィオに対して、罪悪感を感じてしまう。

ヴィヴィオが、泣きやんだのと同時に、世界が、彩られていく。

変わり、変わる。

全てが、変わる。

あぁ、この、変わる瞬間に、全てを見た。

何もかも。

全てが明けたとき、その世界は、そこは、夜に彩られた、一つの世界。

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