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お姉さんがリードしないと。

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そんな感じで、アイドルマスターシンデレラガールズ…
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うづりん、レズセックス……には、いたらない百合百合な話


「ね…卯月…本当にいいの?」
今、何をしているのだろうと考えてみると、大切な友人であり、これからさらに進展するであろうアイドルの卵を自室のベッドの上で凛は、仰向けで横になっている卯月に覆いかぶさっている。
寝ているわけでもなく、ただ、こうしているだけ。これから何をしようかと。
二人きりのプライベートの時間。ただ、欲しいと思った。卯月がほしいと。
あの時、誘われた時から思いは蕾となって、初めてのステージの上で一緒に踊り、喜びと感動を分かち合った時、一緒に作り上げたということ、その時の卯月の成功させたという喜びを表す顔に見惚れた。
あぁ、これだ。
一緒に喜びを分かち合う。卯月と喜びを分かち合う。
この情熱を向けた先にある卯月の笑顔が好きだ。そのために頑張り、そして努力する姿が、失敗した姿さえもまぶしく見えた。それから、もとより卯月に向けていた思いを凛は自然と加熱させていった。
「凛ちゃん?良いよ。凛ちゃんがしたければ。」
「卯月も、触っていいから…」
「うん。」
お互い、全ては同意の上。
自分の手が卯月に触れたら、卯月はどうなってしまうのか。自分の思うままに動いてくれるかもしれない。邪な感情を抱いた凛が卯月の中にある輝きを黒で染めてしまうのではないか。
(大丈夫。焦る必要はない…)
自分から何かを解放してくれた卯月。自分を誘ってくれた卯月。
それと、こうした関係になれるというのは凛にとって、喜びに等しい段階ではあるが一線を越えるとなると覚悟と言うものはいる。バカな男のように簡単に下着を脱いで入れるものとは違う、どこか神聖性のある物にも思えた。
自分以上に輝きを持つ卯月。しかし、太陽のような暖かさの肌に触れて、痙攣でも起こしたかのように凛の身体は動けなくなった。
この後、何をすればいいのか。それすらもわからなくなる。こういうことにおいては男性との経験もないし、ましてや女性同士なんてなおさらだ。そしてリードする立場であるということを確認しただけで何も出来ない。どうすればいいのか。今か今かと、卯月は目を閉じて体を震わせながら待っている。
(これから、どうするんだっけ…)
漫画の場合は処女同士でも、なんやかんやで形になってうまくいく傾向にある。しかし、いざ、対峙してみるとどうすればいいのかわからなくなった。
「凛ちゃん、大丈夫?」
屈託のない、いや、多少、困惑の入り混じった笑顔で、卯月は凛に聞いてきた。
「え、と、その。」
どうすればいいのか。
そんなことを考えていた時、卯月との出会いから今日までのことがフラッシュバックする。
渋谷凛が、何故、アイドルになったのか。興味ないことに対して憧れを抱く。いや、抱いてしまったのはアイドルと言う職業に対して情熱的に語る卯月と夢をかなえるために情熱を注ぐことの喜びを笑顔で語る姿は、凛の心をわしづかみにした。
ひたむきに何かを目指す。
それを与えてくれた直接的なきっかけ。
人から見ればつまらない人生を送っているとは思うが幸福感はある。
味気ない毎日、しかし、それでも多少の楽しさがあれば人と言うものは生きていける。それで満足できる。
夢は現実的に両親の花屋を次ぐこと。
そして、多少の遊べる資金と、友人と、朝昼晩に美味い飯を食い、なにか友人とバカなことをして笑いあえれば、それだけで面白味はないが幸福感を得ることができる。そうして現実的な楽しさに浸りながら、テレビの世界と、凛の言うわけのわからない場所は眺めているだけでよかったはずだった。
だが、桜の木の下で花弁が舞う中、卯月がアイドルと言う勝負の世界ニ、必ず勝てる見込みもないというのに笑顔で語り継ぐ姿は、華の精が凛に向かって、優しく手を伸ばしているかのようだった。人として当たり前の生活以上に危険な、ほぼ博打の世界に足を踏み入れることへと恐怖と言うものは当然あるものの、だが、それ以上に嬉々として語る姿は、そんな凛の中にあった良くわからないものを吹き飛ばした。
この人なら大丈夫だと。
世間に植え付けられた絶対的に成功しない、博打をしないことを利巧とする凛の心にかけられた常識の鎖を卯月と言う名の花の精は打ち砕く。さしのばす手に触れて、上位の何かになれた気がした。
例え、それが悪魔の誘惑であったとしても。凛は魅入られたのだと。そのアイドルと言う世界に夢を見ている精霊の姿に。
失敗など恐れない。この世界での敗北事態を恐れない、そのひたむきさの中にある凛々しさに心奪われた。
惚れたものが負けなのだということを理解する。
その純粋さ。自分の無いものに惹かれてしまったのだと。かつては、夢のような夢があった。しかし、現実を知るたびに現実的な夢を見るようになった。だが、卯月はすべてを凛が、今の存在になる過程で失ったものを、まだ全部持っていた。
それが羨ましかったのだ。
そして、その存在、その失ったものを未だに輝いたまま持っている卯月を羨ましいと思った。
欲しい。
一緒に得られれば失ったものを持てると思っていた。
それはいつしか憧れから、恋愛感情にシフトして、こうして押し倒している。好きだ。卯月が好きだ。凛が叫ぶ。そして卯月は頷いた。同意の上で。
「まずは、唇から…」
何を焦っている。
何を焦っているというのか。
ただただ、心臓は跳ね上るように鼓動を鳴らしていた。イマジネーショントレーニングは何度もしてきたはずだ。その手の漫画、小説、パソコンで動画でだって見た。
そうして、凛は卯月との絡みを妄想し、自分がリードする立場に置くことができた。
しかし、イマジネーショントレーニングと現実は全く違う。これで成功すると思っていた自分を、今、恥じている。
(唇から、どうするんだっけ。)
こうして見つめあっているだけで肉体は熱く脈を打っているというのに、これからしなければならないことがわからない。
凛は最初に出会ったとき卯月は自分よりも一つ年上であるということを信じることはできなかった。
つい、呼び捨てで卯月と呼んでしまっていて、年齢を知った時は、さすがに”さん”付きで呼んだ。
(でも、それじゃぁ、なんか背中が痒いよ。)
照れくさそうに言うから、”卯月”と、呼び捨てで呼ぶことにした。
「こういう場合って、最初、どうするんだろ…」
つい、呟く。
予備知識がないわけではないが、やはり、何をすればいいのか出てこない。一瞬、目をそらして自分の本棚を見たものの、そこには知識を得るために購入した百合漫画が数多い。勉強になった。知識にもなった。しかし、いざ、こうして押し倒していると全てを忘れてしまう。見惚れてしまう。
卯月がすでに自分を受け入れている体制であるということにも驚きではあるが。
(こういうことに対すると、少女同士の恋愛漫画だと、背徳感とか抱くらしいけど。)
いざ、本の内容を思い返してみると、凛からすれば確かに背徳的な感情はある。
だが、それは世間様の言う生命の倫理に反しているからと言うありがちな理由ではない。
「凛ちゃん、まず、服を脱がすんじゃないかな…」
「うん…。」
「これも、お勉強だし。」
好きではあるが、自分の思いは伝えていない。
伝えられない。
本気だとわかってしまえば、それ以上の関係は望めないと思ったからだ。
卯月自身のアイドルへの情熱、そして渦巻くアイドル界に住み着いている常識、恋人を持つことはNGであるということ。タブーを犯そうとしている。さらに、グループ同士、同性同士と言えば世間が許さない。
そのアイドルとして恋愛禁止の掟を破ることへの背徳感に感情は芽生えていた。
そんな人にとっては暴挙と呼べることをすることは快感ではあろう。
凛自身は、そんな理由で交際をしたいわけではない、本気である。
だが、本気でしようとすれば、卯月は乗らずに拒否するだろう。だから、こうして営業の勉強と称して徐々に染めていくことにした。
の、だが、それは失敗した訳ではあるが。
「その、ごめん…」
「いいよ。」
百合営業を勉強する。
と、言う建前のもと、卯月は凛の誘いに乗った。こういうことをすれば喜ぶファンはいる。同時に安心するファンがいる。興味はあった。卯月自身は、その行為を百合営業行為の勉強として承認をしていたのではなく、相手が凛ならば。そんなことを思った。
某48G等のメンバー、本宮凪沙と園智恵理のキス等を勉強と称して見ることがあった。悪いこと、とは思えないどころか、卯月の本能は反抗することを知らなかった。
いや、従順なまでに本能は従い、むしろ、興味を持つ。思春期の本能は女同士でキスすると言うことに興味を示した。今日美、芸能人がレズビアンで結婚する者が多いと言うこともあって、そのことに対する偏見など皆無に等しい。
某48Gの園智恵理と本宮凪沙のように、そうすればファンになる人がいることくらいは承認している。
目くるめく女同士の世界。
いざ、こうして親愛的な表現を意味するキス以上に漫画などで見るような光景を行ってみると不思議な感情が湧いて出るものだということを百合処女は知る。
そういうものを友人から進められて読んでいるし、18禁のものまで手は出した。
アイドルである以上、凛と出会うまではセックスとまではいかないが、キスレベルのことは、いずれは、そういうことをするだろうとは思っていた。
「凛ちゃん…?」
凛自身も初めてだからなのか。
余裕もなく焦り始めて何をすればいいのかわからない子猫のような自分よりも年上に見える少女が、何よりも愛しく見える。それに、相手が自分を慕ってくれる自分を時折、姉のように扱い、妹のように接してくる凛ならば良いと、悪魔が手招きするように誘い、その本能に乗り凛に触れる。
「凛ちゃん、良い?」
「え…?」
そっと、手を伸ばして卯月は店頭に並ぶおもちゃのサンプルに触れる子供のように目を輝かせて凛の下着の上から微かに透けて見える割れ目の上に指を走らせた。
「ひゃっ!?」
感じている。
その反応から雌の声の反応に不敵な笑みすら浮かべてしまうほどには。
凛に触れるたびに身体が暖かくなる。
心地よくなる。
愛しくなる。
もっと触れたいと思える。
もどかしくなっていく。
しかし、今、凛が覆いかぶさっても何もしない。
だから、待っていることができなくなった。
こういうことは男女も変わらないのだろうと、卯月は踏んだ。
だが、これからファンを持つ身でありながらこうして交際すると言うこと世間の恋愛禁止のタブーを破る背徳感と、ある意味ではファンを裏切ると言う二つの背徳感に毒された少女がいる。
だから、卯月は身を起して、そのまま凛を押し倒した。
愛しい。
あのクールな外見の少女が、こうも幼い子供のように映ってしまうのが。こういう顔もするのか。と、どんどん、凛の知らない顔が見える。それによって、凛のことが知りたくなってくる。
もっと、渋谷凛と言う少女に対する好奇心が身体の中に流れ込む。
皆の物になると言うのに、凛に触れるたびに毒に全身を蝕まれるようだ。
凛に触れるたびに可愛い声を上げる。ここまで愛しい存在であったのか。
部屋の物静かな雰囲気と言う物に飲まれているかもしれないが、それ以上のものを感じる。胸の高鳴り。凛の可愛さ。これを自分だけが知っているという喜び。力が抜けて惚けていく凛の姿。自分だけに身体をふれるところまで許した少女の姿。
秋のような冷たい身体ではあるが、徐々に肉体にまとわりついた冷たさが溶解していくように、胸元に耳を当てれば暑さが纏わりつく。
(卯月が、私の胸に…)
凛は凛で、卯月に触れられるだけで、全身から発汗し、徐々に全身が蒸れ始めて服を脱ぎたくなるような熱さが、その身体を包み込む。卯月の手は柔らかい。
春の日差しのように包み込んでくれるような暖かさ。
しかし、その手で触れられた後に凛の肉体に夏の暑さが襲い掛かる。
興奮しているんだと、今の自分の体の状態を受け入れることが精いっぱいだった。
「お姉さんなんだからリードしないとね?」
「え…?」
世間の毒から生み出される甘美な蜜は卯月の体内と精神に入り込み、背徳感と言う毒を破壊する。
「キス以上に、もっとすごいこと…してみようか…?」
「卯月・・・女の子同士で、したことあるの…?」
「凛ちゃんが、初めて…だよ?」
凛の鼓動が早くなる。
息が詰まりそうだ。
お互い始めて同士で、凛が求めた人は積極的。
逆転する立場。
本当は、自分がこういうことをしたかったのに。
しかし、悪くないと赤く染めた頬を鏡で一瞬、覗きこんだ表情を見て卯月の顔を見ていた。
恍惚、いや愉悦に満ちた表情を浮かべている。
卯月は凛の新たな一面を見て心躍る。
このまま、二人一緒に。
触れ合うだけで。
だが、しかし、ただ、触ればいいというわけでもない。
卯月も、これからどうすればいいのか分からなくなり、結局のところと言えば。
「とりあえず、もっと勉強してからお互いにしてみようか…」
「そう、だね…」
此処から、知識を入れてない二人はどうすればいいのかも解らない。
どういうことをすればいいのかは理解してはいるのだが、まだ、恐れのようなものが二人の思考にブレーキをかけた。
「でも、キスくらいなら…」
これくらいならと。ずっと子供のころから恋愛漫画や、何から何まで見ている。
「卯月、いいの?」
「私は良いよ。凛ちゃんは?」
「私も、良い…」
すべては同意の上。
しかし、この瞬間と言うのはここまで緊張するものか。
キスと言う行為、女同士だからそうさせてしまうのか。
何か止められない衝動のようなものが精神を支配する。
お互い、同意を取ったうえで、卯月もベッドに倒れ、凛は当然のように卯月に顔を向けて、その両頬を暖かい春の暖かい陽気のような腕が触れる。
「凛ちゃん、顔、赤い…」
「卯月だって…」
なすがまま、されるがまま。受け入れて、心臓の鼓動すら爆発しそうな時限爆弾のような高鳴っている。
いつ、自分の肉体に、そんなものが仕掛けられたのか。と、思えるほどに、その速さが今、この状況を物語っている。
特別なことをする。落ち着かせたくても、落ち着かせられない。早く、触れて。そして、もっと。潤っている卯月の唇を凛が見た。
(あの桃色の感触に、私…)
徐々に迫ってくる。
その暖かさ。
気を緩めるとめまいを起こして、これから起こることを忘れてしまいそうだ。
徐々に、徐々に、もっと近づいてくる姿を凛の視線は見逃さない。
しかし、一定の距離を取った瞬間、受け入れるかのように自分の瞳を閉じて唇をそっと尖らせた。
重なる。
その瞬間。
凛が受け入れる瞬間を見て卯月は優しく微笑んだ。あぁ、クールなだけじゃない。私の、私だけの。知らずと無意識に感情は、そう叫ぶ。心は”わたしのりん”とでも叫びながら、唇を迫る。
愉悦の表情はますます欲深く映る。
それを気にしないほどに凛が可愛く映る。
(あ…)
唇が重なった。
暖かい感触が。
そして唇同士から互いの暖かさが全身に走った。幸福に全身がつつまれた気がした。
季節の微睡、全身から抜ける力みが二人の硬くなった体を解きほぐす。
緊張が解けたのだ。キスをするだけでここまで緊張して快楽を得られるのだから、それ以上のことをしたら。
何が起こるのか。
それが気になる。
ただ、今は、極度の脱力感が、キス以上の行為を卯月と凛の思考から忘れさせていた。

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