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ACT-ⅩⅦ「形から・・・」

あっけない形でナンバーズ死亡


暴動よりも、静けさ。

荒れ狂う、地獄のような、あらあらしさは、そこには存在しない。

首都の、5分の一が、抉られたというのに、なにも、反応がないのは、バラバが、異常なまでの力を行使したからだ。

とはいえ、本人は、本気というわけではないが。

静けさが、漂う街は、人の生気すら、奪ってしまうのだろうか。

かつての、作家の世界のような、地獄変。

そのような世界もなく、人を、そのような、存在から、救ってくれる、蜘蛛の糸も、降りてはこない。

救い等、降りてはこない。

抉られた、クラナガンの真実を知らずに、一人の少女は、目を覚ました。

「お父・・・様・・・」

少女が、目を覚ましたのは、全ての反時空管理局組織がユーノ・スクライアの人形組織が全て壊滅した中、家族を、ユーノ・スクライアに殺された、一人の少女は目覚めた。

殺された理由は、全て、死霊を取り込み、自分の力とするためのものである。

全てを、自分のものにするために、少女一人の家族を簡単に、殺してしまう。

悪鬼だった。

全ては、自分の好きな女を自分のものにするために、強さをアピールするためのもの。

最低の術を使い、罪無き、純真なる子供たちの命さえも、奪っていった。

簡単に。

「お父様だ・・・お父様・・・」

少女は、燈也を見て、自分の父だと言った。

「おい・・・僕は、君の・・・」

「嘘だよ・・・どうして、お父様・・・?」

(どういうことだ・・・)

「覚えていないの?お父様。お母様と一緒に、遊園地や、動物園に行ったではありませんか・・・」

覚えていないのか。

今の彼女の中に、本来、自分を生んだ、父と母のうちの、父を、燈也と勘違いしていると思った。

いや、記憶障害だと、思った。

彼女の顔は、真剣だ。

本当に、記憶障害だった。

ある種の逃避と見ても良いだろう。

父と母が、死んだことを認めたくないから、燈也を父親としてしか、見ていなかった。

そう、彼女が、気付いていないうちに、本能がそう、思わせていた。

コロナ・ティミル。

ユーノ・スクライアに、家族を奪われた、哀れな少女は、目の前にいた男という生き物を、自分の父と刷り込ませた。

無意識のうちに。

脳内が、自分の父が殺されたことなど、認めさせたくない。

だから、燈也を父親にした。

「燈也・・・暇だったら、訓練場のところに・・・」

「すずか、か・・・」

「お母様だ・・・」

コロナは、今度は、自分の母は、すずかと刷り込ませる。

燈也は、その出来事を、すずかに話した。

何を言えば、良いのか、分からなくなっていた。

ただ、目の前にいる少女が、自分を母だと思っている。

「今は、彼女を、僕たちの子供にするしかないんかね・・・」

「えぇ・・・そうだけど・・・」

悩まされる、一つの出来事。

些細なことかもしれないが、これも、放っておけない出来事。

「彼女・・・名前は・・・?」

「コロナ・ティミル。クラナガンの、お嬢様の一人だよ。」

「あぁ・・・。後は、私と、イクスが、どうにかする。いってくれる?」

「あぁ、分かった。」

病室を後にした燈也は、そのまま、訓練場に向かう。

「悠介君と剣を交えるのは、悪くないな。」

一度、手合わせしてみたいと思ってた。

「また、娘が増えたか・・・」

四人目だ。

最初に、授かった、瑠璃。

そして、ティアナに、イクス、今度は、コロナ・ティミル。

「燈也さん・・・」

ずっと、そこで、待っていたように見えた。

その、少女は、

「ヴィヴィオか・・・」

あまり、会いたくない相手に出会った。

今、燈也の中では、一番、話しづらい相手と言える。

彼女の母親は、敵となってしまったから。

「で・・・?どうした・・・君は・・・」

「ママたちのこと・・・」

「できれば、すぐに、終わらせてほしい。僕としても、これから、行かなければならないところがあるからね。」

嘘だ。

あまり、接したくないから、そのようなことを言った。

いや、正直にいえば、どうでもよかったのかもしれないと、言ったそばから、思い始めていた。

「だったら・・・一緒に行きます・・・」

「そう・・・じゃぁ、おいで・・・」

どうなるかは、分からないけどね。

ただ、中で、ぼそっと、呟きながら、燈也は、あるきだした。

ヴィヴィオは、何かを言おうとしている。

燈也は、黙って、それを待っていた。

ヴィヴィオから、言いだした方が良いだろうと、思ったからだ。

しかし、ヴィヴィオは、なにも言いだせなかった。

どこか、燈也から、威圧感的なものが出ていたからだ。

燈也は、その威圧感に気づくことなど、無かった。

ただ、殺風景な、廊下を歩きながら、一人考える。

この少女の前では、なのはと、フェイトを殺すところなど、見せることはできないと。

外から、話声すら、聞こえてこない。

相当、恐れているのだろう

。バラバという、一人の男を。

「そう・・・恐れているよ・・・」

聞こえてきた、有り得ないはずの声。

瞼を完全に開き、壊園剣を下ろし、左手で、ヴィヴィオを制した。

まさか、お前は・・・

変わり始める、空間。

歪み始めて、何とも言えない、言葉で、表現するのなら、カオスという言葉が似合っていた。

「相変わらず、良い動きだ。無駄がないよ。」

そこから、扉を開くかのように、出てきたのは、

「ティーダ・・・・・・」

「燈也。今日は、君に・・・お願いがあって、俺は、会いに来たよ。」













「どうして・・・どうしてなの!!」

目覚めたばかりの、悠介が、部屋に戻ってきたとき、迎え入れた、もう一人の、同居人の最初の言葉がそれだった。

高町ヴィヴィオも、現実を受け入れることのできない、子供の一人だった。

何も、言うことは、出来なかった。

嫌でも、無垢な少女に、情報は入ってくる。

信じたくは無かった。

しかし、それは事実だった。

自分の母が、敵として、出てしまったこと。

「ヴィヴィオ・・・これは・・・!!」

「ティアお姉ちゃん・・・・・・」

ティアナが、ヴィヴィオを抱きしめながら、何かを言おうとした。

しかし、何も、でてこなかった。

「仕方ないだろ?敵として・・・出てきちまったんだからさ。」

ヴィヴィオの心の中で、嫌なものが、流れ込んできた。

気持ち悪い。

敵として出てきてしまったのは仕方ない。

仕方ないという言葉を、受け入れることができなかった。

「悠介・・・!!」

「わかってるけどさ。」

どの道、嫌でも、認めなければならない真実。

「わかって・・・いる筈だろ?」

言葉に言い表せない、何か、嫌なものが、流れてきた。

受け入れろ。

「そんなこと・・・ないもん・・・悠介は・・・悠介は、殺すの?」

覚悟は決めてある。

聞かれたのなら、殺す決意を、ヴィヴィオの前で、言う自信というものはあった。

「ころ・・・」

なぜか、ちゃんと、言うことが、出来なかった。

殺すという言葉を、口にすることができなかった。

敵となってしまった人間は、殺す。

ただ、ヴィヴィオに言うことなど、出来なかった。

何故か。

どうして。

泣きそうな顔をしている。

あまりにも、純粋すぎるからだ。

その、少女の奥にある、光のようなものが。

その瞳を見ると、何か、ぶれる様な感覚が襲う。

助けてほしい。

彼女が、望むのは、二人の母を助けてほしいということ。

弱ければ、こちらに、引き入れることができる。

しかし、強ければ、それを行うことができない。

逆に、殺さなければならない。

もとより、敵を味方に引き入れるのであれば、相当な力を有していなければならない。

「悠介・・・・・・」

泣きそうな、顔を浮かべる、少女は、まさに、無垢だった。

頭痛がする。

どうも、あの子供の顔と言うのは、苦手だった

純粋すぎる、子供の顔と言うのは、恐らく、数多くの鬼と化した人間達を殺してきた自分にとって、自分が穢れているように見えたからだろう。

「殺す。」

その言葉が、何故か、その言葉が、出なかった。















振り払うように、目の前にいる敵を破壊した。

「こんな、ザコじゃ、話になんねぇぇぇぇ!!!!」

咆哮を上げるように、抉り取るかのように、その、悠介の足は、軽々と、機械でできた、ガジェットの頭部を破壊する。

ヴィータを苦戦させた、ガジェットⅢを、いとも簡単に、砕く。

クロノの許可を取って、制限無で、全力で暴れることができる。

見ているのは、六課の人間のみ。

故に、好き勝手、体力が切れるまで、戦うことができる。

もとより、このような状況を作り出したのは、感覚を取り戻すため。

昨日のような、荒っぽいことを行えば、覚醒するだろうと、悠介は踏んだ。

故に、言葉も荒々しく、そういう、雑なスタイルでわざわざ、戦っているという事だ。

形から・・・そう言うことだろう。

それに、戦闘区域という名の、場所に降りれば、自然と、普段よりもスタミナが、増加する。

バラバ

そんなものに、負けたくなど、無かった。

ヴィヴィオの、瞳に、ひきこまれるようなことなど、無いと、思いたかった。

現れる敵。

立体映像と同じような手法でありながらも、そこに、実態がある。

「らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

目の前にいる、機械人形のようなものを、獣が見つけるかのように、突っ走った。

触手のような、奇妙な形をした、武器を、人の目では、捉えられない速度で、攻撃するも、悠介の放った、咆哮の前に、原始分解される。

通常の咆哮では、破壊することなど悠介自身ですら、不可能。

しかし、元より、スサノオの咆哮は、全てを破壊する。

魔力を纏った、その体から、放たれた咆哮は、相手を破壊する。

一瞬、スサノオに還るのだ。

現れた、ガジェットの顔面を、光を纏った拳で、ぶん殴る。

体を一気に貫き、原始分解されていく、敵の機械状の体。

「崩す・・・!!」

爆発的な加速力。

シグナムは、その太刀を受け流したと思ったが、その時、首根っこに、腕の感覚が襲ってきた。

そのまま、腕を回し、シグナムの武装を蹴り飛ばし、

「ラァァァァァ!!!!」

片腕だけで首を絞める。

さらに、うつ伏せ状態にした後、シグナムの戦意を奪い、さらに、反るように、無理やり足を踏みつけるように、シグナムの足を抑え付け、無理やり、上半身だけ起き上がらせる。

さらに、シグナムの、バリアジャケットで生身が見えている部分を、何度も膝蹴りを食らわせる。

「これでも・・・ダメか・・・!!」

やはり、追い詰められないとダメらしい。

今、此処で、悠介を殺すほどにまで、追い詰める事ができるのは、燈也しかいないだろう。

「ぐっ・・・うぅ・・・あの時と、戦い方が・・・違う・・?」

演習の時と、明らかに違っていた。

剣だけに生きる、剣聖は、剣聖であると同時に、野獣のような、いや、手段を選ばない、鬼のような戦い方となっている。

ダーティーな戦い方と言っても良いだろう。

「アレが・・・こいつの・・・戦い方・・・」

しかし、そうしなければ、勝利することは出来ない。

本来の戦い方を思い出す。

そのために、シグナムで、試していた。

思い出した、戦い方は、野性味あふれるといった、表現が、正しいだろうか。

さらに、自分自身、どうして、あのような力を出すことが出来たのか、あの時、感じた思いは、怒り。

追い詰められた事と同時に、自分の不甲斐無さに、腹が立った。

キャロと言う少女を、今のような、体にしてしまったこと。

現に、彼女は、目覚めたものの、義手と義足の調整リハビリを行っている。

名前すら、出す気も起きない、あの男の行ってきた、無駄な殺戮の理由。

「くっ・・・」

ある程度、シグナムを痛めつけた後、胸倉を掴み、額に、刃の先を当てる。

「・・・!!」

止めを刺さないのは、訓練であるが故に

「すげ・・・これまでの作業・・・全部、シグナムが、踊らされてたみたいだ・・・」

ヴィータは、自然と、感嘆していた。

悠介の戦闘技術に。

「アレでの、本来の戦い方ではないんでしょう。そして、もう本来の自分を取り戻すために・・・」

全ての敵を圧倒できるほどの力を持つために。

バラバと呼ばれる男に、敗北した、あの時以降。

本来の、自分の姿を取り戻すために、躍起になっていた。

破壊しながら、確実に、敵は倒し、殺す。

信念も正義も、全て、戦いの中じゃ無意味だ。

だから、取り合えず、目の前にいる敵は破壊し、殺すことにした。

「次は・・・どいつだ・・・!!」

本人にとっては、どこか、物足りなさ過ぎるような顔をしていた。

何も無い空間から、現れたのは、機動六課に所属していた時代のデータを元に作られた、高町なのは、そして、10の量産型戦闘機人。

シグナムが、あの戦いを見たとき、流石に、他の人間に、実践でやらせては、病院送りは避けられないと見たからだ。

シグナムの体は、人間のそれとは違うが故に、何とかなった。

「アレが・・・ヴィヴィオの母親ねぇ・・・!!」

しかし、敵に拉致される前の、高町なのはのデータは、既に、この男の前では、無意味に近い。

腰を低くしながら、あたかも、獣のように、走り、放たれる、ディバインシューター、ディバインバスターを、避け、全て、避け切った後に、微笑を浮かべながら睨む。












「子供か・・・」

ティアナ・ランスターの、最初の感想が、それだった。

それ以上に、行こうとなど、なにもない。

しかし、野性味あふれる、攻撃は、ティアナに取っては、ストレスをぶちまける為の、奴当りにしか見えなかった。

「ティアナは、そう見えるんか・・・」

「まぁ・・・」

ただ、必死なのはわかる。

たぶん、弱いのだ。

子供の純粋な、瞳というものに。

しかし、目の前にいる男は、一応の実態のある高町なのはに対して、喉もとに、刃先を突き刺した。

リアルに、血が噴き出るわけではなく、そのまま、映像は、消滅した。

映像が、本人であれば、その体に、返り血を浴びていたほどだろう。

「容赦ないわ・・・」

「本人が出たときに、どうなるか・・・それが、私にとっては、分かりませんけどね。」

本物が出たとき、おそらく、自分自身も、そういうことはできないと、ぼそっと、呟いた。

ヴィヴィオ、一人の存在のせいで、あのヴィヴィオという二人の母親を殺すことができなかった。

等と、言う言葉は、正直、話にならないと思った。

ごまかすことなど、出来ない。

恐らく、戦うことは出来ても、殺すことは出来ないだろう。

そして、まともに戦う事も出来ない。

ティアナの出した、結論は、それだった。

「恐らく、自分も、悠介も・・・」





「だから、破滅しか無いってなぁぁぁ!!!!」





殺気をティアナは、感じた。







「ふんっ・・・!!」






変形時間は、一秒とかからず。

クロスミラージュを、ブレードモードに、完全変形させ、はやてを守りながら、迫ってきた、光をその刃で弾き返した。

後ろにいたのは、クロノ・ハーヴェイ。

もう一人の、クロノ。

「ちっ・・・会いたくないのに、会っちゃったなぁ・・・」

はやては、訓練中止の、命令を出した後に、そのまま、この場をティアナに任せる。

「すまんな・・・あれと、戦えるほどの力、持ってないから・・・」

「いえ・・・賢明な判断です・・・!!」

クロスミラージュ・ブレードを構えながら、なにも、デバイスすら持っていない、クロノ・ハーヴェイと対峙する。

あまり、戦いたくないと思ったのは、このクロノの放つ、異様さを感じ取ったからだ。

「何だろう・・・肉体と、霊体のバランスが悪い・・・」

異様な、何かを感じ取った。

それの、最初の感想が、それだった。

クロノ・ハーヴェイは、どこか違う。

クロノ・ハラオウンと、クロノ・ハーヴェイは違う。

安定していないのだ。

器と、霊体が。

「へぇ・・・わかったか。さすが、ティーダの妹だね。そして、燈也の教え子って言ったところかな?」

「燈也さん・・・・・・?」

知っている。

この、男は。

「こういう体になっちまったのも・・・あいつのお陰でね・・・」

聞いたことがあった。

別世界のクロノ・ハラオウンを、突き殺したと。

「そう・・・そういう体に、あいつは、してくれた。」

復讐鬼トウヤ・テスタロッサと名乗っていたころの話だ。

行ったことは、殺戮であったと聞いた。

「ティアナ!!下がってろ・・・!!」

次元が歪み始めた。

ここにいない人の声が、聞こえ始める。

「ちっ・・・!!」

草薙の剣の峰の部分を、後ろ首にあてながら、敵の来襲を見る。

さらに、燈也と、ヴィヴィオまでもが、この空間に来訪し始めた。

しかも、ヴィヴィオは、悠介の、足元にいる。

「どういうことだ?」

足元にいる、ヴィヴィオを手で、制しながら、悠介は、ヴィヴィオに、状況を確認する。

「ティアお姉ちゃんの・・・お兄さんが、来て・・・」

「ティーダ・ランスター・・・侮れないね。」

ティーダが、時限を歪ませて、こっちへ出したということだ。

「さて・・・この世界の、テスタメントが、そろった。」

ティーダ・ランスターは、辺りを見回した。

「建御名方神+ペルセポネー、異種の月村すずか、オーディンの、クロノ・ハラオウン。アマテラス高町ヴィヴィオ・・・いや、ふふ・・・」

一瞬、ヴィヴィオを馬鹿にしたような、笑い方をした。

見下していた。

完全に。

「我が妹であり、カグツチ+ワルキューレ・・・異種である、ティアナ・ランスター・・・」

一瞬、優しい顔になるのを、ティアナは、見逃さなかった。

「スサノオの、浦島悠介・・・そして、私の愛する、親友・・・月村燈也・・・」

目的は、

「こちらに、おいで。今は、無粋な手を使いたくないんだ。そして、機動六課も全員集合・・・」

辺りを見回せば、全てが、そこにいる。

そして、敵は、僅かに、二人。

「来ないかい?人形を除けば、全員、受け入れてあげるよ。」

「ティーダ・・・貴様!!」

「ハーヴェイは、黙っていて、くれないか?」

ティーダの一言で、クロノ・ハーヴェイは、黙る。

何を、何を、考えている。

歯を、食いしばりながら、クロノ・ハーヴェイは、ティーダ・ランスターを睨んだ。


ギギッ・・・


そのような、音がするくらいにまで、歯を食いしばっていた。

「人形・・・まぁ、それさえ、排除すればいいんだけどねぇ・・・」

「質問・・・」

「何かな?スサノオ。」

「あんたの言う、人形って・・・何?」

「そうだね。応えてあげよう。」

ティーダは、気まぐれであるかのように、だれかを、指差した。

ランダムに、何回も、何回も。

「いや・・・わかっているだろう?そうだね・・・たとえば、燈也。君のいる、人形とは?」

「人によって造られた人・・・」

「そうだね。例えば・・・アリシア・テスタロッサの妹と言えば、分かるかな。」

そして、

「体が、機械でできている・・・人形とか・・・ね。」

呼び出したのは、ナンバーズ・・・全員。

「何故、スバルとギンガは・・・」

「ティアの友達だから。それだけ。」

驚く暇も与えず、指を鳴らしただけで、破壊される。

単に、ボンッ!と、言う爆発音だけで。

「・・・!!!!!」

言葉にする暇も無かった。

此処で、確かに、全てのナンバーズは死亡した。

誰もが、驚かずにはいられなかった。

なぜ、こうなった。

こうなってしまった。

しかし、煙が、消えた後、破壊されたナンバーズ達は、既に粒子となって、消えていた。

誰もが言葉を失う。

本の一瞬の出来事に、何が起こったのかなど、解らなかった。

対して、同情心や、絡むことの無かった、悠介は、酷いなと思いながらも、目の前のティーダを見ていた。

燈也は、理性を保って、話しつづけることが出来た。

それは、ナンバーズが間違った存在であると、認識していたからだ。

人が、機械などを使って、人を作るなど、ある種、人の真理を否定しているからだろう。

「人形は、こうされるべき・・・と、言うわけか・・・」

「燈也。君なら、分かってくれるだろう?」

「あぁ・・・しかし・・・」

これは、

「生きてる人間を殺してんのと、同じだ。」

「やれやれ・・・わかっちゃいないね。スサノオ。」

一応、彼らの言う、

「あぁ、悪い。俺、浦島悠介・・・スカートはいてっけど、男。」

しかし、こうして、見ているだけでわかる。

(こいつ・・・強いわ・・・やっぱり・・・あの機会のお嬢さんたちが、一気にこれかよ・・・)

ただ、見るだけが、やっとの状態になっている。

全身が、赤信号に近いほどの、警告という名の、けいれんを起こしている。

怖がっている。

浦島悠介という、一人の、最強であり、最高の戦闘神である、スサノオが。

「悠・・・」

「馬鹿・・・行くな。」

下手に動けば、

「ヴィヴィオも、殺すよ?彼女は・・・人形だから。アマテラスのテスタメントとは言え・・・ね?」

「私・・・人形じゃ・・・」

ヴィヴィオは、精いっぱい、否定しようとする。

自分は、人形じゃないと。

造られた、人間であろうとも。













「でもね・・・?人形だよ?」

「そうだよ?ごめんね。親子になったけど・・・」

「「殺さなきゃ、いけないの。」」













異空間から、出てきたのは、二人の女。

白いバリアジャケットの、女と、黒いバリアジャケットの女。

何処か、気品あふれるのは、改造されたということなのだろうか。

そのように、力あふれるほど、改造された。

余裕が持てるほどまでに。

「さて・・・ここは、任せたよ?」

「何のために来た!?」

「何だろうね?特にないよ。俺が、ここに来たのはね。」

だから、

「今日は・・・あの二人に任せよう。あぁ、そうだ。とっておきの、プレゼントを・・・出して、あげないとね。」

ふっ、と、笑いながら、ティーダは消える。

気が削がれたのか、クロノ・ハーヴェイも、そこから消えた。

「まさか・・・!!」

「マテ!!」

「フッ・・・ついてきたければ、来いよ。この世界の俺・・・!!」

「くっ!!」

クロノ・ハーヴェイと、クロノ・ハラオウン・・・

この二人は、消える。

そして、そして、来るべく、世界へと。

二人は、向かう。












ティアナと、すずか、そして、燈也は、ヴィヴィオの、真後ろに、魔力光を放ち、防壁を作りだした。

それに、間に合うかのように、フェイトがその場で、足を止める。

悠介の目の前に迫ってきた、桃色の魔力光を、刃を持った、右腕だけで、受け止める。

撃ってきた場所は、

「ここにいない!」

しかし、その、光の重さを、徐々に実感してきた。

「あの魔力光・・・すずか、ティアナ、わかっているね?」

燈也は、いち早く、その正体を見破る。

仮想空間で、構築されている、このドーム上の施設に、プログラム上の映像である、高町なのはガ、砲撃を行っている。

「他メンバーは、ハッキング状況の確認・・・!俺と、すずか、ティアナは、外部より、本体を迎撃する!!」

「フェイトちゃん・・・おいでよ。」

「うん。なのは♪」

フェイトは、一瞬、ワープしたかのように、姿を消した。

それと同時に、威力が増していく。

だんだん、後ろに下がっている感覚が、嫌でもわかってくる。

恐らく、初めての体験だった。

二人の女に、戦闘中に、圧倒されるような感覚は。

切り捨てる事を許さない。

下手に切り捨てようとすれば、死ぬ。

「わぁ・・・凄い。」

なのはは、ふふっと、笑う。

白い歯を鮮やかに出しながら。

(っ・・・何だ、こいつ・・・!!)

直径2mほどの細長い、光の束。

抉れている、仮想地面。

しかし、徐々に、押されているような感覚があった。

このまま、どけば、自分が、光の鎖によって、拘束される。

そして、光となる。

さらに、両腕を使用している。

片腕で、済む相手だと思っていたのは、愚かだった。

しかし、こいつを振りきれば、勝利できるのは、自分。

「スバル!!」

今、この場にいるのは、スバル・ナカジマ達のみ。

その声を聞いた時、何をすれば、良いのか、察したのか、ヴィヴィオは、既に、スバルの腕の中にいた。

「スバルさん!!ママ達が、殺されちゃうよぉ・・・!!」

「悠介・・・!!」

「こいつ、抑える分なら・・・!!」

出力は、今度は、金色の光まで交えて、出力が増しているのが解る。

このまま、避けようとすれば、

「このバカでかい・・・魔力光を・・・」

「何とか・・・できると・・・じゃぁ、もっと、強くしよう♪」

「くそったれがぁぁぁぁ!!!!」

さらに、なのはは、出力を強くしようとしてくる。

燈也達は、何故、防ごうとしない。

いや、この場に、燈也達はいなかった。

悠介が、この、砲撃の異変さに気付いた時、向こうが、既に、対策を練っていると、おもって、少し、安心したのを、

「待ってたよ・・・!!」

今度は、白いバリアジャケットを着用した、フェイトが、悠介の間近に現れ、既に、ライオットセイバーを振り下ろそうとしている状態にあった。

「くッ・・・!!」

殺される。

確実に、殺される。

それを見ていた、はやてたちは、流石に、距離的には、分が悪すぎた。

しかも、今のフェイトと当たっても、無駄死にすることは、誰が見ても、明らかだった。

悠介も、それがわかる。

嫌な思い出が、この場で、集中力を欠かせていた、ヴィヴィオの嫌な、顔が、自分の中に入り込んできた。

悪いけど・・・殺す。

この場にいない、ヴィヴィオに、そのような、ことを、心の中で、瞬時に呟いた。

この、二人の連携の前では、勝利することは、難しい。

後ろから、来る、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンの対応にも、追われる中で、さらに、両真横から、ワームホールが開き、その奥にある、何かが、一瞬、発光する。

そして、光が、収束され始めた。

このままだと、グロい、オブジェになるのが、この世界の決まり。












「スサノオ・・・!!!!」

ヴィヴィオの体が、光り始める。

「スバルさん、話して!!!!」

その、迫力的なものに押され、思わず、その体に抱いていた、ヴィヴィオを、手放した。

「え・・・!?ヴィヴィオ!?」

光り輝く、その、ヴィヴィオの姿は、

「アマテラス・・・!?」

アマテラス・・・舞い降りる時。

しかし、それでも、この状態は、間に合わない。

時間的な問題で、どの道、間に合わない。

さらに、全てを、今の、悠介は、防御することは出来ない。

それは、死を意味する。

どの道、刀で防御し、これを、ずらすだけで、全てが、死ぬ。













「そう・・・やっぱり・・・解っていたんだね。」

「あぁ・・・あんたの手なら・・・解っていたさ。」

クラナガンの、クレーター付近。

かつて、バラバが空けた、破壊円と呼ばれている、場所に、その女はいた。

高町なのは。

「でも・・・勝てるのかなぁ・・・?テスタメンととしての力が、封じられている・・・すずかちゃんと、トウヤと、ティアナはぁぁぁ!!!!」

確かに、勝利することは出来ないだろう。

事実、今の、なのはは、テスタメンとト同様ともいえる力を持っている。

テスタメンとに、対抗できるのは、テスタメントのみ。

「覚えているかなぁ・・・覚えているよね?」

なのは、操り人形のように首をひねらせて、三人を見る。

そのしぐさに、少し、苛立ちを覚えた。

「私が・・・ここと、知らない世界に行ったときの話・・・そして、私は・・・手に入れた。」

それを

「エンジェルクロニクル・・・」

なのはは、変わり始める。

より、禍々しく、そして、冷酷なまでに、バリアジャケット、その力の性質の違い。

全てが、変わり終わったとき、そこには、天使と言う名の、悪魔が来た。

どこが、天使だと、燈也はぼやく。

そこにいるのは、確かに、天使ではない。

天使の姿をした、悪魔。

禍々しい、その力は、世界を破滅させるために、存在している。

「フェイトちゃんも、同じなんだよ?」

「どうかな!!!!」

二人が、塞がれているのは事実。

その封印の解除の指揮権を持っているのは、リンディ・ハラオウン。

しかし、唯一、トウヤの手によって、封印されたものがいる。

ティアナ・ランスター・・・

燈也は、ティアナ・ランスターを引き寄せ、急ぎ、簡単な、コードを口にする。

「いけるはずだ・・・ティアナ!!」

「はい・・・!!」

蘇る、真紅の戦乙女。

「へぇー・・・その、ティアナには、随分と・・・虐められたよぉ・・・」

だから、

「殺す・・・!!」

高町なのはと、ティアナ・ランスターの戦いが、始まろうとしている。

しかし、

「何・・・!?これ・・・!!」

「これは・・・」

「スサノオ・・・!?」

「まさか・・・」

『ティア・・・目覚めます。』














「ここで・・・最後・・・!?」

さらに、腹部の中に、突き刺された、黄色の刃。

もう一つは、心臓付近に、突き刺さる。

これが、スサノオか。

「大丈夫・・・死んでも、貴方は、蘇ることが出来るから・・・」

「ぐっあぁ!?」

自分の、不甲斐無さに、血反吐が出る。

自分が、死ぬ瞬間。

殺される?

いや、

「それが、スサノオなのかしら?私を、恐怖させた。」

「え・・・?」

展開された、ワームホールが消えていく。

貫かれた、ライオットセイバーを引き抜き、それをぶん投げた。

悠介が、必死で抑えていた、なのはの砲撃をも、手刀で、切り裂く。

「くっ・・・うあぁぁぁ・・・・・・」

「生きているかしら?」

そこにいたのは、女だった。

確かに、女だった。

しかし、男と似た仕草が、その女にはあった。

髪を耳元まで、掻き揚げるのは、確かに、女の仕草だ。

しかし、その、戦闘覇気のような、物は、男が持つべき、覇気と言えるだろう。

「くっ・・・」

「まだ、生きているわね。」

冷静に対処する、その、女。

「貴方がいても・・・隙は、私にある・・・」

「はっ・・・クローンが、よく言うわ。お人形さん?」

フェイトに対して、楽に、人形と言う。

「まぁ、良いわ。殺したきゃ、殺しなさい?その後に、私が、あんたを可愛がってあげるわ。」

しかし、それを行うと言うのなら。

そのことが、出来ると言うのであれば、

「やってみなさいな。私は、止めないわ?」

無理に、ライオットセイバーを引き抜かれた、せいも、あるのだろうか。

出血量が、異常だ。

止血などしても、間に合うわけが無い。

目が虚ろとなり、全ての視界がぼやけた時に、何かが、動き始める。

ドク・・・

ドク・・・

ドク・・・

「悠介・・・!?」

「あら、アマテラスのお嬢ちゃんじゃない。」

たどり着いた時には、既に、遅く。

「離れなさい。」

フェイトの中で、これは、違うと、感じ始めている。

殺してまで、死体としての回収は許されている。

ならば、

「切り裂く・・・!!」

「どうぞ。」

現れた、者は、何もしなかった。

「フェイトママ!!」

悠介が、人を殺す姿など、見たくない。

そして、フェイトが、人を殺す姿も、見たくない。

「大丈夫だよ。ヴィヴィオも、彼を殺したら、すぐに、殺してあげるからさ・・・」

「フェイトママ・・・」

放り投げられた、ライオットセイバーを、回収し、血をかけたときには、既に、悠介の左腕は、切り落とされ、首には、もう一本の刃が、突き刺されている。

「悠・・・介・・・さん・・・死・・・んで、ない?」

「そうね。間違いないわね。死んでないわ。」

ヴィヴィオは、妙な感覚に気付く。

確かに、死にそうだった。

悠介は、喉下を、セイバーで刺された時点で、殺されたと思っていた。

しかし、それは、違った。

逆に、何か、おびただしいほどの、嫌なものが、入り込んできたような気がした。

あの時とは違う。

あの、バラバのときとは。

「怖い?そうでしょうね。私も、怖いわ。」

チラッと、横目で、ヴィヴィオを見た。

ヴィヴィオは、全身が、何か、金縛りにあったかのように、震えている。

『死ねない・・・死ねない・・・死にたくない・・・』

ドク・・・

ドク・・・

ドク・・・

悠介の、心臓の鼓動が、なり始める。

フェイトは、心臓に向かって、ライオットセイバーを、左腕を切り落とした、刃で、突き殺そうとした。

「っ・・・!?」

「貴様・・・誰に、手を出したか、わかっておろうや!?」

フェイトの中で、頭の中で、嫌までにも、聞こえてくる、荒々しい男の声。

「我は、スサノオ!!!貴様如き、下賎な人形が、殺されるほどの、器ではない!!!!」

ヴィヴィオを抱き上げ、その悠介を救った人は、この場から、立ち去った。

心臓を突き殺そうとした時だ。

目覚めよ。スサノオ。

目覚めよ。

神よ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

目覚めよ。

「ウォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!」













戦神・・・

目覚メル。

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