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神無月の巫女 対 レガリア The Three Sacred Stars EX.EPISODE「その後のエナストリア」

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エクストラシナリオ。
その後の話で、いちゃいちゃラブラブです。


 「ゼットンさん!ウルトラマンさん!呉越同舟、その力、お借りします!」
 頭痛、コンプレックス、ストレス等に対して人は、その原因を解消する為に動き出す。かつてのジャグラスジャグラーがクレナイ・ガイを狙っていた部分というのは、そういう部類にあるが、ジャグラスジャグラーの頭痛の原因はクレナイ・ガイだけに原因がある訳ではない。エナストリアにおける生活が穏やかであるからこそ忘れていた現実というのは、それだけ、ここが良い世界であり、良い街であるという証拠でもあるのだろう。 だが、その空気を壊すように突然、現れた一機の円盤が怪獣の形になり、街を蹂躙しようと動き始めていた。
 「宇宙恐魔人……ゼット!!」 
 黒の紳士服を着た男が舌打ちをしながらイミテーションリングに二枚のカードを通し、空から黒い巨人が現れる。
 何度も見慣れた筈なのに、第三者のように突っ伏しながら壮大なバックグラウンドミュージックが流れそうな程には街がリングのような光に照らされたスペクタクル映像は、思わずインスタ映えとか言いながら撮影してしまう人も多いようで、時に真逆の色の黒い巨人が現れるというのは、何がクールなのかはわからないが、そうして自分達の覇を競う。
 母たち曰く、イミテーションリングの力は元より光の属性に入るようで、嫌でも空が輝く本家と似た仕様になっているがゆえにファンタスティックになってしまうとか、そういう仕様になっているかららしい。
 こういう状況に至っても、この巨人同士の戦闘をイベントだかなんだかだととらえているのは、オロチの時に比べて絶望感が足りないからだと第三者視点に立って初めて理解できる。絶望感をスリルとはき違える思考には戦闘の当事者である自分達からすれば逞しさと恐怖感が同居する。これで怪我でもしたらどうなるのだろうか?レナの中にある思考は、そのように回る。
 円盤生物と呼ばれる、どこが円盤なのかと思わず叫びたくなるほどの巨大な提灯鮟鱇のような存在が襲撃してきて、クレナイ・ガイは右手を負傷し、ジャグラーが代わりに変身して出撃し、今に至るという訳だ。
 「ジャグラー様……私以外の女性と……それに、あの男まで……」
 そもそも、この経緯に至るまでに、いつの間にか黒ずくめの紳士ジャグラスジャグラーに惹かれた、どこからともなくやってきた超能力災害少女でどこかの世界で幽閉されていた姫らしく、理由は不明だが彼女の脳波が異次元とリンクしていた為、その力を危険視した国王と女王の判断で幽閉されていたらしい。
 そういう意味では良い方向に導くことの出来る両親の元で生まれることが出来なかったビランキには同情の念を抱くが。実の親から、そういう扱いを受けてしまえば愛という言葉も偽りになるだろうし、感情は歪なものに変化していくだろう。
 ジャグラーが言うには、そんな時に自由を求めた彼女の思考に反応して異次元より出現した“相手の考えに反応してどんなものにも姿を変える隕石”が出現して、彼女の思考を読み取った隕石は脳波怪獣ギャンゴなる存在へと姿を変え暴れ回り、母星にある都市を壊滅寸前まで追い込むという惨事を引き起こすというのだから、どこか他人事に思えない部分があるのか、顔を背けたくなるようなものがある。
 そういうこともあって、その為、彼女の存在を危険視した星間連盟に連行され、刑務所惑星である484星に脳波を遮断する鉄仮面を被された状態で投獄されて、そのような過去からかいつの日か自分を助けてくれる白馬の王子様の登場を夢見るようになり、ジャグラーによって助け出されて以来、ジャグラーに一気に惹かれるようになてしまった少女ビランキというのが、このエナストリアにハングラーと呼ばれる円盤生物と一緒に、ここに来たということらしい。
 「ジャグラーの昔の過ちね。」
 「まぁ、過ちは誰にでもあることだし。」
 そうして来訪したらジャグラーが、姫子と千歌音、それにガイやユイとレナ達と楽しそうに仲良く談笑していたシーンを偶然、見られ、そこから嫉妬の嵐が始まり、円盤生物……ハングラーを暴走させてガイを負傷させるも、そして今、ウルトラマンの力をガイから借りたジャグラーが無事、撃墜したものの、ヒステリーを起こした彼女……
 名前をビランキと言うらしい少女が召喚した円盤生物なる存在やら、多種多様な怪獣軍団にエナストリアが再度、蹂躙されそうになったために、仕方なく最後の最後でレガリアと剣神天群雲剣とウルトラマンの最後の共闘が始まり、最終的に勝利した。
 復興を手助けしたジャグラーから迷惑超能力災害少女はキツイお灸を据えられることとなりながらも、それでも一途に慕う姿に業を煮やしたのか今は、仕方なく自分がいることで、この復興したエナストリアが破壊されないのならと理解し、今に至るものの、ジャグラーのありがたい説教を聞いても聴く耳を持つことなく。
 「私の愛は永遠なんだから!」
 と台詞を吐きながらも、なんやかんやでジャグラーがいることで精神安定剤になるのであれば。
 「それで良いんじゃないかしら。」
 「自分の蒔いた種は自分で解決しないと。」
 「それは、そうですよねぇ……」
 そうこうして、これからは、この面倒くさそうな異星の姫と一緒に暮らすことになるのは面倒なことになりそうだと溜息を吐いていた時だ。異次元の穴をあけて、突如、それは降臨してきた。
 「何?あの頭に二本の刃を装着した目つきの悪そうな……」
 ボディは赤と青のツートンカラーであり、さらに稲妻のように銀色のラインが全身に走っている。
 「よう。」
 「ゼロさん。」
 (あ、あれもやっぱり、そうなんだ。)
 ボーっと、目の前の巨大な存在を監察していたら、いつの間にか、群衆に取り囲まれていて、どこぞの芸能人のようなポーズを決めて撮影大会が始まっていたことに、光の巨人でも俗っぽい人間はいるんだなーと、妙に安心した気分にもなる。
 ただ、それでも、ゼロと呼ばれた光の巨人は群衆の頼みを聞きながらもガイと会話することは止めなかった。
 「ちょっと厄介なことをしでかそうとしてる奴がいてな。手を貸してくれ。またまた、ウルトラマンオーブの力、お借りします!」
 「はい。」
 「ちょっと、ごめんな。」
 その会話を聞いていたのはガイだけではなくジャグラーも同様、ガイが行くところあれば、己も向かう。
 そして、それはジャグラーがいなくなれば、例の少女もいなくなるということを意味する。ベリアルと呼ばれた光の国と呼ばれる場所から唯一、闇へと落ちた存在の遺伝子を受け継ぐ己の運命を勝ち取った新たな若き光の巨人の新たな物語。
 平和になればウルトラマンは何処かへ去っていく。ゼロと呼ばれた光の巨人と共に別の並行世界に急に向かうことになったガイは光の巨人に変身して別れを告げて去っていく。いつのまにか、ジャグラーもビランキもいなくなり、光の巨人はエナストリアから新たな戦場へと旅立って行く。真に平和が訪れた、この日からレナ・アステリアは悪夢を見ることは無くなった。


 「千歌音ちゃん。私と千歌音ちゃんの子供だよ。」
 人にとっては希望である巨大な人の形を成した剣神天群雲剣の光の空間の中で姫宮姫子は一糸纏わず、先ほど、己の身体から産まれた自分と愛する人である千歌音の、まさに愛の結晶と言える生まれたばかりの子供を抱きかかえて喜びと感動が混じり合った顔を浮かべて千歌音に見せた。産まれて、そして目覚めた子供は喧喧囂囂、大きな産声を上げて、それは感動という感情を姫子と千歌音の二人に与えることによって、穏やかで、言葉が出ないほどに肉体と精神を、ほんのりと柔らかくも優しい熱に抱かれた。
 全身が震えるほど、思わず天を仰ぎ見たくなるほどの世界が、その日に生まれた瞬間を見た。
 姫子と千歌音にとって、新たな世界は確かに、この瞬間に生まれたのだ。
 夫婦と呼べる二人にとっては、自分達の子供が生まれるということは、この世の一番の幸福そのものと言える。ドラマなら、何かしらのクラシックが流れて、この感動を情熱的に大袈裟に演出するだろうし、二人の心の中でも、気付けば、そういう風に、この感動を演出してしまいたくなるほどの喜びというものに満ち溢れている。
 幸福が身体に満ち満ちていくような天からの祝福なんてものを授かったような子供を身籠った時の聖書の中のマリアは神の子供を身籠った時は大層、焦ったようだが、姫子の中にいるのは正真正銘、千歌音との間に生まれた子供であり、そして剣神天群雲剣の加護を受けた確かな子供だった。
 一昔、自分達の時代のころには絶対にありえなかったであろう、自分達の子供を授かるということ。触れるたびに、自分と愛した女の子供の鼓動が小さな命が必死に生きようとしている命の鼓動が伝わってくる。この子どもは生きている。
 千歌音の中で感動が走った。
 姫宮姫子と姫宮千歌音の子供は、こうして生きているのだと時間が経って、たくさん、実感するたびに感動の嵐が姫子と千歌音の感情を大きく揺さぶった。確かな感動がある。
 愛する人と繋がった遺伝子が確かに、ここにある。自分が生まれてきたときのことなど、覚えているわけではないが、生命の躍動というものを犇々と肉体全体で感じ取り、こうして千歌音と姫子は一個の生命体を通して繋がってくる。
 望んでも得ることの出来なかった思いに駆け出したくなる心を抑えて、目の前の生命に何と言えばいいのだろうか。流行る気持ちは、ただただ、姫子と千歌音に感動を与えることしか出来ず、その産まれたばかりの赤子を初めて母と言える表情を浮かべて、すくすくと育つことを祈る。
 剣神天群雲剣の中で交わることで神の加護を受けて肉体を交えることで誕生する二人の巫女の子供。
 生まれた子供は祝福の光を受けた赤子として、今、ここにいる。
 最初に産みの苦しみを得たのは姫子。
 前の出来事における千歌音の苦しみを知ったからこそ、その意味を込めて、これは幸福になる為の痛みとして今度は姫子は子供を産むという苦しみを己が経験することで、互いの痛み、これから幸せになるという思いに痛みを経験して産まれた子供は、これからの二人を祝福する存在であるはずだった。
 まだ、この時、姫子と千歌音は未来のことを知らない。
 ただ、これからは、こうして護るべき存在を得ること。ただ、この時は、何の懸念も無かった。だから、この子が人として育ってくれれば、剣神天群雲剣の祝福を受けたまま、すくすくと育ってくれればと、瑞々しい水子は剣神天群雲剣の光の世界の中で粛々と生を受けた。
 躍動の感動に恐懼感激の心を持って、目の前の自分達の娘として生まれてくれたことに最大の感謝をした。
 自分達の娘として生まれてきてくれたことの感謝、自然と二人の頬に流れる一筋の流麗な涙が、この出来事、二人にとって、どの夫婦よりも感激すべきことであるかを物語っている。ぴちゃりと、涙が頬を落ちて、生まれたばかりの赤子に落ちる。
 水子は、それを嬉しがるように両手を伸ばして、涙を求めて泣き顔は何処へ行ったのか、笑顔を浮かべていた。感情過多な、この水子が自分達の子供であるということを毎秒毎秒、時計が秒単位で時を刻むたびに湧き上がる幸福感が健康的な肢体を震わせて、腰まで伸びた青い髪を持った千歌音が自分の頬と、赤子の頬を、そっと重ねた。
 暖かい。
 これが赤子の持つ生命力、仄かに灯る蝋燭のように、その命の不安定さを確かめた。
 この剣神天群雲剣の世界は赤子に合わせるように、優しい世界に代わっていく。
 命の灯が、千歌音の頬を伝って流れてきた。あぁ、これが、自分の娘なのだといいようのない思いというのは全てにおいて感動という言葉しか思い浮かばないほど、この世界で生を受けた子供に感謝をしていた。
 「名前は、あの時に二人で決めた名前でいいの?」
 「うん。レナ。この子の名前は姫宮レナ……大切な、私と千歌音の娘。」
 「姫子と私の……」
 ヘブライ語で喜びを意味する名前。
 それは、姫子と千歌音の二人が愛の結晶を残すことが出来たこと、そして、自分達が、こうして子供を育てられる親になれたことに対する喜びの形。


 レナ・アステリアにとって、この冬に近づく十月を過ぎた十一月の秋の大自然の侵略者である気温というものは、人から、やる気を奪うという大いなる力を持っている。何処から侵入してきたのかは知らないが冷気と呼べる冬の訪れを司る魔人の訪れを拒むように人は暖房とか、そう言う備えを付けるモノなのだが、それでも妙に寒い場所のある心地の悪さというのはなぜかあるもので、風が小さな身体の中に侵入してくる冷たい風というのは暖かい部屋でぬくぬく過ごしている人からすればストレスそのものだろう。
 木の香りが心地いいとか言いながら、己の中に侵入してきた風の寒さを誤魔化して、それ以上に今、レナのいる場所というのは気の香りと同時にほんのりと甘いケーキ、ショコラ、そう言うスイーツの臭いがする柔らかなものと言うのは人にとっては安堵を与える優しい場所と言えるかもしれない。外に出ても落ち着かない時があるというのに、ほんのりとした生活の香りが、人を安心させて、いつも、ここで生活するというありがたさを実感することがある。帰る家があるというのはありがたい。いつもの場所、いつもの家具、いつもの道具、いつもの布団。それがある生活が如何に贅沢なものなのかというのを肌で実感しながら、万という年齢にそぐわぬ幼女の身体を、いつものように世を悟りきったように気怠さに支配された無気力な顔を浮かべて、猫が暖を取るように丸まりながら、少々、癖の強い長い髪が変に首周りに絡みついてくる。
 頭はソファのような無機質な場所ではなく、妙に心地良い生暖かさと柔らかさを感じ取りながら、うずうずと小動物のように顔を埋めた。ウェーブのかかった黒髪は、猫の耳のような形を成して、これで猫耳と猫尻尾でもつけていたら、正真正銘、猫人間の感性とも言えなくもない。それ程、寒さというのは小さな細腕には堪えるモノがある。
 ショコラでも食しているかのような甘い香りのする場所に身体を埋めて、このまま朝まで寝たいと思っていた時だ。
 「レナ、起きなさい。ベッドで眠れなくなるわよ。」
 しばしば眩しく自分を溶かしてしまいそうな光に覆われていると気づいた時には手術室のような照明の光はすでにソファの上で、ごろ寝していたレナの体には劇薬であるかのような肉体の痙攣に近いものが襲い掛かる。
 少なくとも、ここが手術室ではないということは確かであるくらいには痛みというものはないし、ここはいつも通り、ユイとレナが毎日を過ごす部屋だと気づいた時には、今、自分は平和の時間の中にいるということに気付く。
 9歳児の体そのものでありながらも中途半端に寝た後の、背中に見えない錘を背負わされたかのような重い身体を無理やり動かした。随分と懐かしい、いや、自分が生まれたころの夢を見るなどと思わなかった。ただ、それが妙に嬉しく感じたのは、胸がほんのりと恋する少女のように暖かいのは、今、そこに特徴的な二人とも腰まで伸びた黒青い髪を持った千歌音と栗色の髪を持った姫子と言う両親がいるからだろう。
 ぼーっと混濁する意識の中で、眠気眼を擦って声のする方向へと、まだ醒めることのない意識と共に己の顔を声の主へと向けて、そのまま、身体は自分が今まで身を委ねていたソファに再度、糸の切れた人形のように身体を委ねそうになった。
 意識を再度自分から途切れようとした時、ベッドの近くの鏡台にはラムネの空き瓶が大量に置いてあって、何故だか、目を奪われたのは、それが、あの戦いの終わりを意味していたことに確信させたからだ。それは飲み明かされたと言うか、この世界から去った銀河の風来坊から送られてきたラムネの空き瓶。
 戦いが終わったんだと、思い出すだけで億劫になる程にはズキズキと思考に害虫が這うような感触に効果も無いことは解っていながらも、そっと、頭を柔らかな白く幼い手で抑えた。
 しかし、それを見かねたのか、レナを優しく包み込む白い柔肌が視界に入り、そのまま、むにゅりと新品ではなく長年愛用した使い古しのぬいぐるみのような感触に全身を再び委ねた。
 この肌の柔らかさはユイだ。
 ユインシエル・アステリアが自分を抱きしめている。彼女を知らない人から見れば育ちのいいお嬢様を思わせる白のシンプルなデザインの冬が差し掛かるころのワンピースの姿に目を奪われながら、レナはいつものフードを被ってしまえば猫になってしまう普段着に、ユイの上で猫のように蹲っている自分に気付く。
 健康的な皇女とはいえ女学生のようなつつましやかで健康的だが胸の主張は、同年代の少女たちの中では、なかなか、主張の強い胸は、レガリアとの契約によって幼児体系レナからすれば羨ましさしかない。ユイから香る牝の香りが心地よくて、このまま眠りについてしまいたくなる。これでは人間に甘える猫だと自嘲しながら、これも悪くはない。
 同居人のケイとてイングリッドとは、常に一目がつく場所ではこういう関係なのだ。
 燦々とした緑から細胞が変化して生まれ変わり古きものが滅んで代替わりする茶褐色に代わり始めた街の風景は寒くなってきたとはいえ、生きていることを実感させるし、また、新しく年を越えることが出来るというありがたみと言うものが出てくる。冬に近づけば、こうしてユイに好き勝手甘えるように引っ付くことが出来るのは、恋人の特権でもあるから、ふふんと内心で自慢しながら仄かに下腹部から香る牝の香りに鼻孔を擽られながら堪能した。
 ユイは、そのレナの反応に気付いていないのか愛玩動物を愛でるように、ふやけながらも、どこか熱が籠った表情で腰まで伸びた長い金髪を喘がせながら大好きなレナの髪を愛でていた。
 思えば、あれから、マーガレットやアオイ達に自分達の関係を告白して、その覚悟の何もかもを口にしたが、マーガレットは「私達を見くびらないでくださいますか?皇女がレナさまを一番の人だというのなら、私達は、それを受け入れますし、それに対して何かという連中は私達が制裁します。」と、お説教付きで快く迎え入れられ、アオイ達からは「あー、そうなんだ。やっぱり。」とあっさり受け入れられたことはユイとレナから拍子抜けではあったが、それ以上に嬉しさと言うものがあった。「それに、今は同性愛が大っぴらに差別されていた時代じゃないのですし、私達の人生は皇女の人生と同じではありませんから口出しする権利はありません。皇女の恋愛相手が余程、素行が酷い人間じゃなければ私達は好意的に受け入れます。それにユイ皇女の弱さをカバーできるのはレナ皇女だけですし。それに前皇女からは余程、酷い相手じゃない限り、ユイ皇女が好きになった人を受け入れてほしいという遺言もありますし。」優しく諭されながら受け入れられ、思わず泣いたことを思い出す。
 ただ、結ばれたのは良いものの、オロチの事件以降、一度もしていないということで、性行為を覚えたての皇女からすれば、こうして密着しているだけで燻られてしまう。
 現に伝わってくるユイの脈は細胞が歓喜しているのが秒刻みで分かってしまうし、その嬉しさと言うのはユイからレナにも伝わっていることだろうとも思う。ユイと一緒にいる幸せを実感しているが、しかし、先ほどの声の主ではない。
 ユイがレナを起こすときは、もっと母親が子供に絵本を読み聞かせるように優しいものだ。先ほどの声の主は。
 「ユイちゃんには甘えん坊さんね。レナ。」
 「ママ……」
 「もっと私達に甘えてほしいのだけれど。」
 本音を交えつつ会話する二人の声に欲求に対して、そんな恥ずかしいことなど目の前で出来るわけがないと喉の乾いた掠れた木材同士が擦れあうような声を姫宮レナ・アステリアは母親である姫宮千歌音と姫宮姫子の二人に発した。
 巫女服を脱いで、その四つの果実が大きく主張する現代的な衣服をお洒落に着こなす二人の母親の体系、それは、大きな風船でも入れたかのように嫌でも目立つほどだ。
 世の中は理不尽だ。
 戦いの後にユイの計らいで一緒に住むようになって、特に何か問題があることは無く、こうして今、仲睦まじく二人の母親と義理の娘が三人と実子一人が一緒に、元より二人きりだった家は家族が増えた分、狭くなった気がするが、それを悪くないと思うのは、これが幸せな家族というものを肌で感じているからなのだろう。
 時折、ああいう体系的なことで理不尽さを被って勝手に傷つくが忘れていた感覚というのを、遥か、一万年も前の世界では、これが当たり前だった。ただ、今は娘たちの間に彼女が増えて、あの頃に比べると家族が増えたが。
 好きな家族と一緒に好きな人と暮らすという、一昔前のホームドラマのような光景だが、全員、女だけという状況は新しいと感じながらも、これだけ家族が増えるとなると、容易に好き勝手出来ないという束縛が生まれて、それは家族と一緒に暮らせてうれしいという喜びと共に相反する感情が芽生え始める。
 それは妹であり彼女であるユイと結ばれて、まだ、片手で数えるほどしか恋人としての時間を謳歌していないレナにとっては頭痛が痛いと言いたくなるほどには、所謂、禁欲に近い状況に陥ってる。本来なら、ユイの中に溜まった若さを全部、受け止めたいと思うのだが、ただ、あまりに家族でいすぎるイベントが多くて、そう言うことが出来なくなるし、そう言うイベントが無くても、親がいるというプレッシャーから、どうも後日にと色々と回してしまう。
 そうして訪れるのは溜まる性欲である。
 さらに二人の母親はユイとレナが、そういう欲求不満を解っているのか、いないのか、気にせずに自分達の肌を重ねて自分達の肉欲を満たしている。まるで、官能小説を朗読させられているかのような破廉恥な気分であっても、それをユイとレナはキスだけで我慢しながら悶々と堪る感情を抑えて今日まで生きてきた。
 「ママー、一緒に寝ようよー」
 「ティア、姫子ママの隣で、寝たいー」
 久しぶりに義理とはいえ、二人にとっては太古の時代の失った両親以上に大切な母親。けたたましくスーパーで暴れ回る子供のような声を出すほどはしゃいでしまうのは、解らないでもない。そのおかげで眠気も、どこかスーパーで迷子になった子供のように、どこかに行ってしまったし、そんな母親が娘を甘やかしてしまうものだから、そうした部分から、いざ、今日、ユイと交わろうと思ったら家族全員で一緒に寝ようというイベントが起こり、断るのも何処か罪悪感が出てしまうということもあり、先に語ったこともあって性欲がたまる。基本、夕方からのスケジュールは夕方はレツを含めて母娘、皆で晩御飯を作って、皆で一緒に晩御飯を食して、その後は、皆で談笑やら自由な時間というスケジュールを送っている。
 しかし、レナの中では、その生活を良しとしつつも、解っていながらも、これからのことを考えると性欲と鬱憤は溜まってしまうもので、あの戦いが終われば、延々と、ユイと愛し合い続けることが出来ただろうという期待もあった分、堂々といちゃつけないことに対しては痒い所に手が届かないような気持になって、苦い顔を思わず浮かべてしまう。
 「レナ?」
 「んー、ユイー……」
 公に、どうどう性に関する互いの感情を伝えられないからこそ、こうして、ユイに抱き着いて現状の不満を伝えることしか出来ない。ケイとイングリッドの関係を見ていると羨ましさの様なものはある。
 普段は自分達の姉ぶっているケイがイングリッドの前だと餌付けされた猫のようにごろごろと甘えている。
 素直に子供の部分を出したいが、如何せん、今までお姉さん風を吹かしてきた分、そうやってユイに甘えるのも今更と言う部分も強い。ただ、レナの中に見えるユイを見る瞳というのは情熱的な野心とは程遠い恋人を得たばかりの思春期のような輝かしさが宿っていた。
 それを抑えている、この生殺しの状況というのは遅咲きの春というものをこうして味わっている身分のレナ・アステリアからすれば、ある意味では、ヨハンやオロチとの戦い以上に、自分との戦いといえるものがキツイ。迫り肉体を内側から強姦するかのような性的衝動というのは、あの二人で純潔を捧げあった日から、今でも続いてしまっている。
 そもそも、姫子と千歌音と言う母親が帰ってきた時点で、サラとティアがほぼ、毎日、ここに来るというのも解ってはいたし、お釣りでレツが来ることも解ってはいたのだが。これが何日も続いていつも、お泊りということになるのはさすがに辛い。無論、察してはいるし、根底にあるのは、レナの臆病さと自分の中でずぶとさが無いからなのだろうが、ただ、もし、してしまった時に、声が聞こえて冷やかされると思うと、精神的には大人ぶっているレナからすれば、そういう部分でからかわれるというのは、さすがに精神的に参ってしまう。
 予想以上の自分のスケベさに頭を抱えながら一人で狼狽しながら十月の寒気のある夜空とは無縁の情熱的な視線をレナはレツと談笑していたユイに向けていた。ここんところ、この性欲と呼べるものとの戦いは明らかにオロチやヨハンよりきつく、これが自分の運命の代償なのかと思ってしまうほどだ。
 異様な熱が下腹部や乳首に熱を帯びたように、変に下着をつけていない少女趣味らしい衣服の生地が幼い瑞々しい稚児のような胸を撫でるだけで、じゅわりと熱を帯びた蜜が肉体に惑う。ぬるりとした感触が純潔を捧げた割れ目の隙間から淡く濁ったジェルが下着を濡らして垂れ落ちる。
 身体の内側はどうなってしまったのだろうかと思えるほどにはユイを見るだけで、一度、下腹部の膣壁が蜜を生み出した後に全身に大きな熱が広がり眩暈が起きる。風邪でもひいてしまったかのようだ。
 しかし、この衝動を嘲笑うかのように長く肉体を交わらせることのなかった二人の母親は嬌声と言う子守唄を聞かせて娘たちを肉悦の世界に招待しようとする。
 こっちのことを知っているのか、知らないのか。そんなことよりも、自分達の快楽を優先する耳心地の良い美女の嬌声と言うのは、思春期の肉体にはあまりにも毒という言葉がよく似合う。
 「いやはや、レナちに、あんな美人なお母様がいたとは……」
 「だよね。私も、結構、驚いてるんだ。」
 レナの情熱的な視線に気づきつつも、肉体の疼きを諌めるように情熱的な視線をそらしながら、レツとの会話に興じた。あの視線で見られてしまえばユイ自身も内から湧き上がる熱と衝動に耐えきれるかどうかは不安だ。恋人として結ばれてから、指一本の回数しかしていない。時折、レナの艶やかな瞳がユイを捉えるだけで熱を起こす思春期の肉体には、覚えたての性行為の衝動は、麻薬と同じで、敏感に反応する十代の体には劇薬ともいえよう。今すぐにでもレナに触ってほしいという欲求と、レナと情熱的な、あの初夜のような快感を思春期の肉体は涙のように体内の液体という液体を活性化させる。
 潤んだ瞳が、やけに艶っぽく写り、レナが、その瞳を見てごくりと唾を飲む姿を見たとき、また性に対して目覚めたばかりの過敏に反応する肉体は対応が遅れたかのように口の端からレナの永遠に老けることのない瑞々しい肉体を食したいかのように憂いを込めた性衝動に屈した顔を浮かべていた。
 サラとティアとノアが来訪するようになってから、当たり前のように、そして、スケジュール通りというか、ちゃんとレツもいる。こうして今日は違うモノの週に三回、多くて五回ほど、全員、揃って日本式の布団というものを使い、それを繋げてみんなで一緒に寝る。なんてことをするのも、当たり前の大切なイベントになってきたのは、激闘が終わってから、どれくらい経ったことだろうか。
 ただ、今の状態になってから寝ると悪夢はない。
 そして緩やかにレナの悪夢は消えていった。
 この後、何かが起きる訳もなく、不気味な破壊神が行軍することもない平和ないつもの夜の音。
 いつもの夜の音が、これほどありがたいと感じることが起きるなどと、こんな近い状況の中で起きるなど。思いもよらなかったことだ。
 そして、まさか、一万以上の時を越えて、こうして両親と一緒に現代に生きるということは貴重な体験である以上に嬉しいことは無いとは思っていたのだが、どうも、過保護というか、そういう部分がレナにとっては鬱陶しいと感じてしまうが、それは我儘なのだろう。時折、ケイや、サラとティアが昔のように姫子と千歌音と一緒に寝ることが多い。
 レナも時折、してはいるが、その場合は大抵、ユイの希望によってユイと一緒に寝ることが多い。
 母親の温もりというのは確かにありがたいのだが、これでも精神的には万を越える年齢である。
 どことなく、一緒に寝ることは恥ずかしい。
 それにスキンシップが激しいのも喜んでいいのかどうなのか解らないが、それを楽しむのも家族というものなのだろう。
 少なくとも、この万という単位の時間を埋めるために母親ぶりたくなる気持ちは解らなくもないが、此方も、長く親無しの子供をやっている分、どう接したらいいのか解らなくなる時がある。
 ただ、肩の力を抜いて接すれば良いというか、寧ろ、最近ではユイの方が姫子と千歌音に対して失った両親への愛情を得ようとしているように子供として甘えるように接触する。いや、その奥には、それ以上の何かを感じて仕方ない。ユイは姫子と千歌音に何かを見ている。それは、確かに久しぶりに見る実母はどことなく自分に似ている。ユイは姫子にも似ているし、レナ自身は鏡で見たりする分には千歌音の血を色濃く受け継いでいるような気もするし、どこか姫子の面影もあると評した。
 千歌音に対して、姫子に対して、時折、情熱的な視線を見てしまうのはレナ・アステリアの他にも、あの二人の中に血のつながった親子という関係でありながら、それ以上のものを見ているようにも思えてくる。そして、自分は恋人であり、姉である。そこに親に恋人を盗まれたとか子供じみた感想はないのだが、ただ、失った両親の面影を見ているのかもしれないと言う部分もあって、どうも、やはり距離というのはつかみづらい。
 「一万年以上って大きい……」
 そして未だに、目の前に自分の母親がいることが信じられない。
 驚きという言葉しかないというのは言うまでもないのだが、娘と長く離れていた分、構いたくなるのか、そして、どうやら親風を吹かしたいのは、自分がユイに対してお姉さん風を吹かせたがっていた部分と似通っているらしく、そう言う部分は親子なのだろうと感じ取る。ユイがやたら興味があるのもレナの両親なのだから一応は自分の両親でもあるし、親子として甘えてみたいという願望もあるのだろうというのは見ていてわかる。
 あれから、ユイにもレナにも母親らしいことをしたいのかやたら構ってくるし、太古の時代のオロチとの激闘が無ければ、どういう親子生活を送っていたのだろうとも考える。
 考えても仕方がないのだが、あのまま、大人になっていただろうとか、そう言う妄想をしても虚無が胸を不快な思い出が永遠に満たすように考えても意味はないのだろうとは思う。
 「暫くの復活は無しか。」
 ただ、今は、あの激闘から、特に何か起きているわけでもなくオロチは今回の事件で、また大きく眠りについたという。これから、この世界に何かあるとすれば外部の世界から訪れる何かの襲来になるとは思うが、そうなれば光の国から来た戦士達が襲撃を止めることだろうと二人の母は言う。そうして、これから先は再び人の邪念を吸い取り復活するオロチへの戦いに備えた休眠とでも言ったところだろうか。
 剣神天群雲剣のコピーである無限の寿命を持つエリヌースのレガリアの契約者からすれば、これからが、また面倒なことに対する始まりであるのかもしれないと思うと、それはそれで憂鬱になるものではあるが。ただ、レナも似たような長寿の存在からすると、少し、彼らのことが気になってくる。と、最終的に、こう思考は巡って現実に引き戻される。
 「レナ、起きて。」
 「ん、あぁ、うん。」
 ボーっと、思考を張り巡らせながら、今回の一連の事件の経過を思い出す。政府側は今回の事件の真相の一部公表して復興を誓い、ガイ達も光の巨人の力を使いオロチによって荒らされた大地を元に戻したり、エナストリアや、他の国の復興に勤しんでくれた。
 光の巨人の力まで使ったのだから、当然の如く、復興は摩訶不思議な超能力で思った以上に速くエナストリアは破壊された部分に対して形を取り戻した。ある程度の復興が完了したころ、姫子と千歌音は政府サイドのオブサーバーとして配属されて極一部の人間以外はレナの両親であるという事を隠して生活することになった。
 王政内部の方は流石にレナの本当の母親ということで驚いたが、ルクス・エクス・マキナに光の巨人、そしてオロチの件もあって、レナの両親のことに関しては驚きはあったものの、それはほんの些細なことだった。世論にばらせば余計な誹謗中傷も来ることだろうし、姫子と千歌音も、それを受け入れた。
 「けぷ。」
 眠りによって乾いた喉を癒すように冷蔵庫に冷やしてあったラムネを手に取り、乾いた喉に、干ばつに惜しみなく水分がしみ込み、これが、この世の楽園かと、大袈裟ながらも、あの長い戦いの中で感じた水分に対する飢えは十分と言えるほどにレナに生きているということを理解する。
 あの長い戦いの中で肉体から抜け落ちた水分というのは、随分と思考力を低下させて、冷静さを奪うことを改めて理解した。激闘の中で改めて考えながらこれまでの思い出を端的に蘇らせる。
 例えば、太陽系絶対防衛用超巨大人型決戦兵器は、姫子と千歌音に回収されてから様々な別世界の力を取り入れられて全並行世界絶対防衛用超巨大人型決戦兵器として生まれ変わったという。オロチのやってしまったことは、寧ろ、オロチの天敵をオロチ以上に強くしてしまったという皮肉を生み出したのは、流石に哀れとしか言いようがない。
 ただ、レナは長年、両親を苦しめてきたし、それくらいあってもおかしくはないと常々思うし、母たちを見ていると侵略や、そういう類のものは無いんだろうし、思惑もないだろう。ただただ、自分達の愛を邪魔することだけはやめてほしいというのが本音だろうし。ただ、これから、ウイルスとワクチンのような戦いが続くのはレナの目から見えて明らかだ。これからは出てくる芽を刈り取り、そして消滅させる。
 この中途半端に蘇っては勘付かれて策略をすることもなく長い年月がオロチの弱体化させて人の負のオーラを当たり前のものとして浄化していくというのが二人の母親の狙い。ただ、レナとしては、長いこと両親を苦しめてきたのだし、それくらいの報いは受けるべきだろうとは思う。体内で猛威を振るいすぎた病原菌というのは、いずれは淘汰される運命にあるのだと。なお、姫子と千歌音が言うには、戦力的には、今回、全世界に回っていたらしく、中には人間形態ではメイドで戦闘形態になると絶大な力を持つドラゴンやら、かつて存在した時空管理局で白い悪魔やら、金色の稲妻やら、関西弁狸娘やら、聖王やら、覇王やら、戦姫絶唱をする連中やら、零が二つ付いた48のつく銀河系アイドル組織やら、その組織に参加していた娘が率いる超規模銀河超越海賊艦隊などなど、どれほど多くの組織が姫子と千歌音の下にいるのか、今は既に不明。
 必然的に彼女たちは姫子と千歌音を長と言うが、長と言っても、それは便宜上、年長者である姫子と千歌音がいるだけで、リーダーという訳ではないが実質、長として君臨している最強の女性オンリーの、しかも自分達と同類の軍団が蠢いていたというのだから、この長い時間の間に、どれだけの苦労としていたのかというのも解る。
 「でも、何で女性同士のカップルじゃないとママたちの仲間に入れないの?」
 「趣味よ?」
 「趣味……」
 「まぁ、半分冗談だけどね。そっちの方が気が楽って言うのもあるしね?私達からすれば、そっちの方が信用は出来るもの。」
 思わず、母親の台詞に頷いたことを思い出す。
 確かに、こういう場合は下手に男を入れるよりも女性のみで構成された方が安心感があるというのは良い得て妙なものがあるということは、自分も自分で、そう言う同じ種族の人間だからだろうと自己解決したことを思い出す。
 「まぁ、解らんでもないけど。」
 と、余りにも中身のない返し方をしてしまったのは、レナの中で、それ以上に納得できる回答が生み出されることが永遠に無かったからだ。それでも、ガイやジャグラーなどを助っ人として呼ぶのは、それは光の巨人としての、そう言うブランド的なものがあるのだろうと、自己解決して適当に流した思い出だ。
 そして、あのダイバスターという惑星よりも大きな仲間も、色々と招集するまで時間がかかったに違いはあるまい。ただ、思えば、ああいう如何にもオロチなんてものを一撃で倒せそうな奴があるなら。
 『今回、いきなり、あれを出せばよかったんじゃ……』
 『出したら、この世界のを傷つけちゃうでしょ?』
 『ダイバスターは惑星よりも大きいから、言わなくても解るでしょ?』
 あのなりを見ていれば嫌でも解る。下手に攻撃すれば確かに崩壊どころの話ではない。ある意味、迎撃ポイントから多次元の侵略者を攻撃するための防衛兵器と言う立場は言われて成程と理解した。アレがいたとしても簡単にオロチが破壊できるという理由もない。それ以外にも通常戦闘をこなせるだけの形態もあるらしいが。
 「思えば、凄い母親を持った気がする。」
 ラムネのビー玉がカランと乾いたガラスを叩く音が聞こえるまで飲み干して、ラムネを送った主である人間のことを思い出す。オロチ討滅の直後から一応のパートナー兼ライバル闇の紳士も突如、現れた謎の超能力ストーカーの被害に会う前に別世界の事件とやらの為に軽く挨拶をした後に、この世界から去っていき、銀河の風来坊は復興を手伝い、ある程度の世界を見届けて復興祝いとして別れる前に多量のラムネが届いたことは良い思い出として、何故、ここまでラムネを愛するかのようにお土産として置いていったのかというのは、レナの中ではシャーロックホームズすらも解けない謎として暫く脳内歴史に刻まれることになる。
 考えているだけで、少し弛みが襲ってくる。良く、あんな激戦を繰り広げたものだと、ラムネを飲み終わり、瓶を台所の水で満たした後に、時間を見れば、もう二十二時。
 「もう、こんな時間か。早い。」
 受験生でも無ければ、自分と馴染サイズの身体の子供は寝ている時間である。
 二十二時と言えば、大人の時間。
 思えば、あの夜もと思い出しながら、劣情を煽るようなユイの嬌声がレナの脳が再生する。
 時間が時間である分、疼き喘ぐ。
 それに、肉欲の発芽は放っておくと雑草のように好き勝手、己の心の中に侵食する。小さい幼女の背筋を伸ばして、身に着けている衣服の皺がピンと形よく伸びて、そこはユイの姉として恥ずかしくないしぐさが自然と身についているようで、ふと、そのしぐさを見つめていた姫子がレナを抱きしめた。
 「ちゃんと、お姉さんしてるんだね。」
 「子供じゃないし、それは……」
 体系は子供なだけで、精神は成熟した大人だと思い込んでいるレナにとっては、その親から子供扱いされるのは少々、屈辱的でムッとした。
 ただ、親と言うものは、そう言うものなのだろうと、姫子の言葉を受け流しながら、ユイをチラチラと見つめていた。
 レナからすれば、それよりも、こんな時間なのだし、それに、今日は皆で一緒に寝る日でもないし、早くユイとベッドの上に行きたいと時間によって訪れる邪な思考がレナの中に渦巻いた。
 何というか、恋人になって、戦いが終わったというのに、何度か、親のちょっかいや、全員で一緒に寝るという行事のせいでレナの中で渦巻くユイへの淫らな思いは成長の早い植物のように、欲情という水を撒いて発芽した肉欲がユイへの淫らな妄想を煽ってくるのが、夜のこの時間になるとやたら肉体の、特に下腹部の疼きがユイを求めているようで、自分の性への興味が強くなっているのが嫌でもわかる。
 理性すらもユイと今日は交わりたいと訴えているかのような、この肉体の疼きはレガリアを駆って戦うよりも、身を焦がしそうなほどの激しい鮮烈な感情が肉体を纏い、熱が頬まで駆けのぼり、くらくらする。
 「大丈夫?」
 「流石に、多すぎて嫌味に感じる……」
 陽の巫女と呼ばれた母の胸に包まれる心地は何か、奥底に眠る感情を再度、胎動させる。
 懐かしい母の温もりに、思わず、全身を委ねてしまいそうだ。それほど姫子の胸、いや、身体は柔らかく、猫のように蹲って、このまま姫子の胸の中で眠りたいとか思っている。この人の胸に抱かれたら、どうなるのだろう。そう考えた矢先に脳裏にはユイが思い浮かぶ。淫らなポーズでレナを挑発するのは、そんな温もりも大切だが、それ以上にユイとの温もりを求めている自分からすれば、何か引っかかるような底から引っ張り出されるような感覚に頭を抱えずにはいられない。
 この性欲と言う名の敵は簡単にぬぐえないし、母の暖かさと言うものでも拭えないようで、姫子の暖かさよりも、ユイの暖かさと言うのは、どこまで強欲な人間なのかと、自分の罪深さを、どうしようかと考えていた時だ。
 「可愛いなー。レナは。」
 子供のように扱われることは、それは母親なのだから、妙に嬉しいような嬉しくないような子供であるからこその嬉しさと、既に精神年齢は成人と呼べる年齢をはるかに超えた年齢からくる苛立ちのよう二つの思いが複雑に絡み合う。
 レナのようなお姉さん風を吹かせて、何より、ユイが自分よりも背丈が小さいころに出会ったからこそ大人ぶっているレナからすれば、ユイに恥をかかせないためとはいえ、大人ぶることで、精神的にも大人になったからこそ、今更に、親に甘えるなどと。
 人から見ればくだらない感情が侵食する。
 そういう感情に手玉に取られていることを見抜いたのか、姫子は千歌音に合図を送る。
 何を企んでいるのやらと、胸の中ではさして興味のない会議をするのであれば早く終わらせてほしいと気だるげな態度を露骨に表情で示した。抑々、夜中に自分達の声を隠すことなく二人きりになれば愛し合う二人を聞いてしまえば、更なる欲求不満になることもある。
 「さぁ、皆、そろそろ寝ましょう。明日も早いのだから。レツちゃんも学校だし、サラもティアも、今日は泊まるの。」
 「あぁ、レツちゃんのお母さんには、ちゃんと連絡しておいたよ。」
 「ありがとうございます!」
 母は強しとでも言うべきか。
 パンパンパンと突然、千歌音が両手を三回叩いて、今まで、ギャーギャー騒いでいた音が無音になって、いつの間にかサラとティアたちは姫子と千歌音にいつの間にか買ってもらっていたという、いつもの普段着からパジャマを身に着けてわざとらしく眠気眼を擦っていた。
 「ママも一緒に寝ようー」
 「んー、ごめんなさい。今日は千歌音ちゃんと大事なお仕事があるから、もうちょっと起きてないといけないの。」
 「じゃぁ、ティアたちと一緒に寝うー」
 そんな、仕事など、あっただろうかと一瞬、ユイは首を傾げたが、サラとティアは、それを気に留めることもなくレツとノアを連れて客人用の寝室に連れて行く。
 「あ、あたしはユイとー……」
 と、連れ去られる前にレツは口にしていたが、こういう状況になるとサラとティアとノアは、レツを抱き枕のように扱って眠るために、ユイと一緒に眠れる確率と言うのはゼロだ。客人用のパジャマを身に纏い、お休みと言いながら、ユイもレツに挨拶を交わして二人の今日の会話は、これで終わる。
 イングリッドもケイに手を引っ張られる形で別室に。
 母の力と言うのは、こうまで凄かったのだろうかと思いながら呆気にとられつつも、母親からすれば、既に22時以降と言うのはプライベートの時間と言う部分もあるし、そう言うことを考えれば自分の挙動の機微だけで自分のユイの中にある情欲を見抜いたとでも言うのだろうか。ありがたいことではあるけど、どこか、全てが透けて見られているようで良い気分にはならない。
 しかし、それでも、解ってしまうものなのだろうと悟られていることを知ってしまうと、どこか、思春期の子供の部屋に隠している成人雑誌がバレているのに澄ました顔で接してくる親を見た時のような複雑な居心地の悪さがレナを包み込む。
 それでも、楽しい宴は終わったのだし、はやる気持ちを抑えてレナは急ぎ、ユイと一緒に寝室に向かった。その姿は成人雑誌を帰り道で拾った中学生のようにも見えたと姫子と千歌音は、娘の青い背中を見て感慨深く頷きあった。


 鍵も閉めずに扉が閉める静寂の中で響く眠りについた子供の鼾のような音が耳に届いて、今が静寂の時間であることを確認してレナは、この後の算段を整理して頭の中に再度叩き込んでからだ。
 そのままベッドに乱暴に置いてある今朝、脱ぎ捨てた寝巻を手に取ってからだ。
 「レナ……」
 「ん?」
 言葉を聞いた瞬間にレナの背中に柔らかな膨らみが背中に押し付けられて、二つの少し硬い二つの突起の感触に驚きながら自分を誘っている、その仕草に、まさか、大人しいと思っていたユイがここまでするだなんてと言う、こういうことに積極的なユイを見るのは初めてなのは当然だが、それよりも、耳元には飢えた野犬のような淡くも暖かい、口の中で粘膜が纏わりついたような、ねっとりとした牝臭い吐息が耳元に当たって徐々に、ユイの熱がレナの身体を甘美で甘い芳香を誘うように下腹部のブルブルとユイを求めるように疼きが加速した。
 甘い甘い、牝を誘う牝の香りは、レナの肉体を無数のユイの手が愛撫しているかのようだった。少し汗を含んだような金色の髪がベットリと、この状況が生み出した緊張による汗でレナの額に引っ付いて、愛しくて愛しくて、ずっと、レナとこうして結ばれたかったような髪にも一本一本、意思があるかのようだ。
 ユイは皇女としての振るまいを捨てて、背中から抱きしめたレナの首を無理やり傾けさせて、ただ愛する人の前では一匹の雌のように貪欲に唇を求めてきた。
 無くした玩具が手元に戻って来た子供のように、嬉しさに、十代の色気を振りまくように艶のかかった瞳で悩ましげなレナに飢えていた顔を見せて、レナを求めるように情熱的に唇を押し付けてきた。
 慌てないように、そっと身体をユイの顔が、ちゃんと見れるように真正面から向き合って、そのままの勢いでベッドに倒れ込むように唇を再度、重ねた。覆い被さり、抵抗もせずに、ただただ、唇を重ねた。柔らかな自分を愛してくれる少女の唇は、何度も何度も重ねても飽きることはない。少し苦しくなれば微かな呼吸を繰り返して、再度、単純だが情熱的なキスに身を躍らせる。
 キスしている時に見つめ合いながら瞳の中に映る愛しき人の鼻孔を擽る柔らかくて粘液の香りを纏ったユイの口から自分の口に侵入してくるドロッとした暖かさを帯びた酸素と混じり合った焼香が、ぐるりと、レナが、この世界の住民ではないということを告げるようだった。レナの顔を見るだけで、どうもいつもの自分ではなくなる。それが、姉ではなく恋人として認識した自分なのだろうと意識すればするほど、ユイの顔が果実のように充血して、これから、レナとすることが何百通りもレナの中に焼き付き、羞恥心が突然、剥き出しになったように顔を背けた。顔を背けても、この状況は変わることは無いし、ただ、羞恥心はレナには手に取るように解ってしまう。ユイが自分を使って、一瞬のうちに、どれほどの妄想を繰り返したのか。ソフトな物からハードなものでまであるだろう。
 先ほどまで微か程度だった牝の臭いが、熟熟と煮込んだかのように、強い牝の芳香がレナをより刺激した。手を下腹部に走らせれば、布越しでも解るほどの淡くぬめり、ジワリと湿った愛しい人のぷっくりと盛り上がり、レナを欲しがっていることを主張しているかのような恥肉たち。ぞわぞわと肉壺たちは盛り上がっているのが解る。
 「お姉ちゃぁん……」
 甘えているのか、怖がっているのか、今の自分の身体の状態を理解できていない見た目よりも自分に比べてはるかに幼い恋人の声に背筋がビクリとしながらも、それは一瞬のうちに媚薬と同じでレナを高揚させるものだと解る。唇を離して、そっぽを向いて、ちゅぽっと音を立てて、そっと唾液の糸が衣服に垂れ落ちて濡らす。
 淫靡な、その光景を見つめて咄嗟に両手で顔を隠しても、このレナを欲しがるように誘う臭いはどうにかなるものではない。寧ろ、下腹部の媚肉から芽生える灼熱の衝動を抑えきることが出来ず、自分の鼓動もどうにかなってしまいそうだ。
 長くしてなかったせいで、何度も二人は唇を重ねあった。顔を近づけて、瞳が潤みを見つめ合いながら、もっと欲しいというようにユイが唇を言葉と重ねて動かした。
 何度も求めていた。
 口の中に二人の熱を伝えると息が入り込む。身体中に愛する人の息が口の中に充満して、直接感じ取る臭いが二人の膣に卑猥な快楽が電流のように流れた。甘美な痺れに肉体が鳴れていないのか、頬を赤く染めたユイの顔がぐったりとした顔を浮かべて、その脂汗に溢れていた額に気付いて唇を離す。
 久しぶりの、しかも、交わる前の情熱的なキスは久しぶりで興奮と高揚から生まれた熱が肉体に収まりきらずにいつの間にか、二人の肉体は夥しい脂汗に包まれていた。
 このまま、衣服を身に纏っているのは煩わしくなるくらいに、水分を吸っているのが解るし、それが二人の身体をねっとりと纏わりつき不快感を生む。
 キスをして、柔らかな桃色の唇を少し開けて恋愛小説にあるような大人のキスに舌を何度も絡ませ合っただけで、唾液の交換をしただけだというのに、とろとろとした甘くて淡い粘液が、レナと一緒に作った粘液が二人の口の中で絡みつく。
 こんなに卑猥で甘い匂いだっただろうか。
 口の中を蹂躙したわけでもなく、ただ二人の下が絡みあい混ざり合った唾液は、くちゃくちゃと音を流してレナは人差し指で口を抑えて飲み込んで、ユイは口の中で、ただただ転がしていた。
 肉悦の宴を楽しむ、後の展開を期待するように唾液から生み出された粘液は肉体の発情を煽る。
 ユイの顔はレナのうちに眠る、ユイへの淫らな感情を刺激した。
 (お姉ちゃんとのキスだけで、こんな……)
 下半身が卑猥な匂いを発して、これ以上に凄いことを前にしたというのに、それでも、キスだけで大きな快楽を改めて知ってしまってから、この先はどうなってしまうのだろう。再度、期待と不安が駆り立てる衝動がユイの膣肉を疼かせる。
 「すっごい、とろとろだ……」
 口の中に溢れるドロドロの粘液と下腹部。
 二回目だろうか。
 また、あの時の快楽を欲しがって、子宮から全身にじんじんと細かな痙攣を起こして二人の肉体は早く欲しいとせがんでいる。もうキスをしてしまった時点で、抑えられないほどにドロドロの膣液が溢れている。
 女を知ったばかりの下腹部の肉芽から溢れている。脳内も、さぞ、甘い肉悦の調べが奏でられていることだろう。肌にベットリと噴き出た汗が邪魔になる。ねっとりとした膣液は下着を濡らし、今か今かとほしがっている。
 痙攣を起こすたびに媚肉同士が擦れあい、粘液同士がぬるぬるして、平和をもたらした淡い歓喜を促しているようだ。脂汗でべとつく不快感を纏った衣を脱ぎだして、二人して下着姿になった。
 ちょっと、大人になりたいけれど、まだまだ、子供な淡い水色の下着と、ユイは、この行為に情熱を燃やすかのような太陽のような輝きの金髪と、フレアのような赤いネグリジェが妙に色気と性欲を誘う。一万年以上も無く枯れたと思った性欲の炎というのを表しているかのようだ。これは今まで、レナに隠し持っていたレナへの愛情や性愛や、ごたごたとした肉欲の情熱の炎を表したような人の性欲を掻き立てて燃やすような情熱的な赤いネグリジェはレナの内に寝るむ更なる肉欲の炎を叩き起ここされた。
 もっと、もっと、ユイの中にある自分だけの愛情と言うものを見たいと燻られるかのようだ。キスの最中に行われる下同士の愛撫も激しくなって軽い刺激だけで、脳髄に雷劇が走ったような痺れが肉体に走る。肉芽は淡い赤と水色の下着を濡らし、粘液が肉欲を凌辱して淫靡な、しかし、二人には激甘な臭いが侵略して性欲を煽る。
 「お姉ちゃん、ずっと、ずっと、私……」
 「うん。」
 言わなくても解っている。
 ユイも、流石に、これ以上の生殺しはつらかったという感情が溢れると息が肌を擽る度に子宮がレナを、ユイを求めてしまっている。
 この後、どうすればいいのだろうかと考えるだけで、安易に唇同士の愛撫に二人は走る。唇を重ねるたびに思い出す。初めて出会った時のこと。小さかったというのに、いつの間にか、自分の身長を追い越した妹は、いつまでも妹で自分を愛して、じわじわと迫る背徳感に酔い痴れる。じゅるじゅると官能的で淫猥な舌と唾液が絡み合う音がベッドの上で、下着姿だけになった二人の空間に響き渡る。生暖かい脳髄を刺激する甘美な衝動、いつまで、このキスに溺れているのだろう。
 ねっとりした粘膜同士の接触と興奮が、肉体に暖かさを与えて、ぷっくりとユイの、ただでさえ大きな胸が下着越しからでも解る程に乳蕾が勃起している。今すぐにでも、この胸を覆う邪魔な衣を剥ぎ取って汗にまみれたキスだけで勃起した淫らな胸に吸い付きたい。舌で蹂躙して、ユイの可愛い声が聞きたいとレナの中で欲求が走る。額に流れる汗と、もっとレナを求めるような潤んだ瞳が淫靡に映る。
 (でも、もっと、ユイと……)
 レナの指が、そっと、ユイの白い柔肌を金色の髪と一緒に抱きしめた。赤い下着越しでコリコリとした硬さがレナの薄皮を刺激する。力が抜けてしまうほどの快楽に酔い痴れそうで、しっとりと濡れているのが解る。
 「もっと、しよう?」
 「うん……」
 これ以上、今日はキスだけで終わってしまいそうだ。そういう甘い時間だけで終わるのも構わない。ただただ、ユイと幸福な時間に包まれてレナは今日一日が、これで終わって、これからゆっくりと行為を続けていけば良いと思った時だ。
 「あらあら、二人とも若いわね。」
 「結ばれてから二回目って感じかな?」
 「あまりスムーズに行ってなさそうだしね。キスだけの快感んで、ああなるなんて、私も姫子と結ばれた後のキスを思い出すわ。」
 「お、お母さん!?」
 口をパクパクしながら何を言えばいいのか解らないユイに代わって、レナが流石に大きな声を出して部屋に入ってきながら飄々としている二人の、それもネグリジェを身に纏った姿の色気に一瞬、見惚れてしまったことに不覚を覚えながら、それを吹き飛ばすほどの叫びが部屋に響く。
 その一言の中には、何をしているのか、何故入ってきたのか、何故そこにいるのかなど、諸々の意味が含まれているだろう。しかも、キスしているところを堂々と見られたのだ。全身から蕁麻疹が出るほどの痒みが恥ずかしさとなって脳を串刺しにしてしまいそうなほどの羞恥心が姫子と千歌音の二人の娘に襲い掛かる。
 思い返せばッてわけではないが久しぶりの娘との接触だからか、妙に二人の母親は楽し気でスキンシップを取りたがる。そういう気分になるのは解らないでもないが、流石に、この乱入はあまりにも酷すぎる。レナの中で、おおよそ、気分が思春期の学生そのものと言うものを一瞬で経験した。
 思春期の男子がベッドの下にある成人向け雑誌を親に見つかった時の心境というのを、この、今からユイと交わるという時に見られて体験してしまうというのはギャグマンガであれば、脳天から湯気でも出て、身体全身が真っ赤になっていることだろう。それに等しいほどの恥ずかしさで、親の顔をまともに見ることすらできない。
 「どうしたの?」
 「それ、こっちの台詞なんだけど……」
 夜中、ベッドの上、個室、やることと言えば恋人同士の営みというのに何故か、二人の母親は当たり前のように入り込んできた。反省の色はどうにも見られない。幻想的なことをセックスに対して抱いている子どもに、いきなり生々しい保健体育の教科書を見せつけるかのような行為にも等しいことをしようとしているような背徳感を楽しんでいるのか、姫子と千歌音の顔はニヤニヤしている。
 「キスだけじゃ、もっと気持ちの良いこと出来ないよ?レナ。」
 姫子の薄ピンクのネグリジェが妖艶で、千歌音の群青のネグリジェは、どうも神秘性を感じさせる。こんなものがエナストリアに売っていたのか……なんて、思わず感嘆の声を上げたくなるほどだ。
 うっすら見える二人の二つの大きな顔すらもカバーできてしまいそうなほどのメロンのような卑猥に柔らかそうな果実の先にある淡くぷっくり浮かび上がる桃色の乳輪と、この先のことを想像して大きくなった乳頭が透けて見えて顔を思わず背けたくなるほど、女を好きになった女を刺激させる要素で溢れている。こんなところだからこそ、女性しかいないからこそ、そういう恰好が出来るのだろうし、それに、仄かに匂うじゅわりと媚肉の熱を誘う二人の母の百合の香り。
 少々、滲んでいる下腹部の一番濡れる場所が香っているのが妙に、脳のアドレナリンを分泌させて肉体の血流が、これからあるかもしれない肉悦に大きく反応して疼き始めた。口の中で多くの唾液が生まれて、何度も口の端から溢れそうになるたびに、大きく喉を鳴らして人差し指の腹で口を押えて淫靡な肉付の母親を見ないようにした。
 これ以上、見たら、四人で今日の夜は過ごすことになりそうだ。それは美麗な母と二人でいることを考えれば、魅力的だが近親相姦にもなる。今更、実の妹を抱いて恋人になったところで説得力はないと誰かが嘲笑するが、それでも、この一線を越えたらと思うと幼い小さな豆のような乳頭がせり上がるかのように硬く、赤みを帯びて母乳が出てしまいそうになるほどじんじんと腫れあがっていた。
 「だって、レナは泣かせそうだから。」
 「そ、そんなこと……」
 片手を頬に当てて、あらあらと母親らしい笑みを浮かべる姿がレナには妙にバカにされているようでイラつきが電流のように走る。そんなのが無くてもユイを気持ちよくさせることは出来る筈だと思いながら、この前の時を回想するし、そういう必要もないとプイッと子供のように顔を背けることで表現するが、そもそも、これまで、出来なかった理由と言う部分を考えると、何故、この二人が偉そうに、そこまで言うのだろうかと疑問にすら思う。
 レナからすればこれからの時間に対して邪魔されたのだから純粋な不満の感情しか沸かない筈なのだが、それ以上に全裸よりも少々、過激に見える透けた肌が垣間見える桃色や藍色のネグリジェは、中世を舞台にした小説の娼婦のような肉欲をそそるような淫らさがある。
 それに、ここまで性欲を押さえつけて、互いの臭いや肌の柔らかさを共有しながら一緒に寝るという生地獄に近い状態で、それは今まで会えなかったこともあって募る思いというのはある母親に対して欲情するなどと、それほど、何万年も生きてきたとは思えないむっちりとした二人の母の艶やかな肉体は埋もれてしまいたいと思えるほどには性欲を抑えたレナにとって同性の魅力をそそらせて、そんな娘の感情を知っているのか微笑を浮かべながら玩ぶかのように見つめてくる美人母に眩暈が起きてしまいそうだ。
 「どうしてママたちまで……」
 「レナが下手なことをしてユイちゃんを泣かせないか心配で。」
 「む……」
 さすがに、これにはカチンとレナの中に苛立ちが起きる。
 「ほら、一回目って互いの勢いで行っちゃうけど、その後って勢いだけじゃダメになることもあるから。」
 「経験談?」
 「うぅん。知り合いの話。」
 「見学するつもり?」
 「そうじゃないよ。でも、レナ、ここのところ、ワンパターンでユイちゃんを気持ちよくしてない?」
 「な、何を!?」
 「一緒に暮らして、暫く経ったけど、ユイちゃんの声、日に日に……」
 「な、何言ってるの!わ、私達のことは良いの!ってか、これで、二回目だから!」
 「あ、じゃぁ、あれは、ケイとイングリッドちゃんの声だったんだ。」
 ケイとイングリッドも、やっぱり、そういうことを等と一瞬、邪推とも呼べる思考が脳裏をよぎった。何千年、夫婦もやっていれば、そういうのも解ってしまうのだろうなと一瞬だけでもレナは声に出さずに感嘆の声を上げたが、本題は、そこではないとハッと状況を原状に戻した。
 「だから、レナとユイちゃんに教えてあげる。気持ちよくなる方法。」
 「そういうのいらないから!余計なお世話だよ!」
 抑々、こういう娘たちの行事とも言える時間に侵入してくるというのは流石にマナー違反というより、常識外れも良い処だろう。それは何千年も生きていれば、多くの女性を交えて、さぞ、テクニックも凄いのだろうが、それはお節介と言うものだ。
 「レナが下手なことをしてユイちゃんを泣かせないか心配で。」
 母の姫子と千歌音が目の前にいて気付けば、ベッドの上に乗っている。
 「も、もう!心配しすぎだよ!私、ユイに処女を捧げたし、ユイだって、私の処女を捧げんだからっ!」
 刻々と過ぎる時間がもったいない。
 「さ、さっきから色々と煩いしっ!」
 久しぶりに会った最初の娘だし、色々と構いたいという気持ちもわからないでもないが、それ以上に少し過保護というか、お節介にな部分に苛立ちのようなものを覚える。ユイもコクコクと首を上下に振っているし、レナからすれば良い迷惑であると言うのに肉体から入り込む熱はより高まりを覚えた。
 この母親との憩いの時間。このままだと、肉体関係すら許してどうにかなってしまいそうだ。慟哭の感情が巻き上がりそうなほど、理不尽に打ちひしがれた、この無駄で終わるか、己の肉欲に食われてしまいそうなほどの、どちらかで終わる時間を早く終わらせたい。こうしなければ自分の理性の結界すらもどうにかなってしまいそうだ。
 そもそも、これが重い過去を乗り越えた巫女なのだろうか。いや、過去を乗り越えたからこそ、こうして親としての余裕を出せるのかもしれないが。しかし、この素っ頓狂なことを聞いている場合じゃないし、早く、出ていってもらわないと、この時間が勿体ないし、実の母との背徳感に溺れてしまいそうだ。
 一万年以上もたまりかねた、この性欲の爆発というのは何をしでかしてしまうのか解らない。
 「わ、私、ちょっと、お母さん達に教えてもらいたいかも……」
 「ユ、ユイ!?」
 まさかの不意打ちにレナは狼狽えた。
 親を失ったし、新しい親だしとか、そういう問題ではないことは重々承知しているが、それ以上に、この申し出を受けるということは、どういうことかわかっているはず。まさか、先ほど、首を振っていたというのは申し入れを受け入れたいという、レナの意識から外れた先にある世界の会話にも思えてくる。
 散々、性欲が引き延ばされた分、どこか背徳的に快感を得られる肉悦に肉体を全身を委ねたいと思っている自分がいる。
 ユイと二人きりがいいのに、ましてや、既に近親相姦という一般的に言うタブーを侵したくせに。今更、この母娘の壁というのもレナからすれば。だが肉悦の箍は既に決壊しそうなほどにまで、改めてまじまじと見ると吸い付きたくなるほどのネグリジェから零れてしまいそうなほどの豊満な胸にときめいてしまう。
 この胸を自分が生まれた時には、甘い母乳を口で啜っていたことに薄い絹の向こうにある甘い透けピンク乳首の誘惑に意識が眩暈を起こして、視線は自然と背中に当たる豊満な胸の持ち主の吸い込まれそうな瞳に身を委ねてしまいそうになる。
 熟してから見つめられる、下着が食い込むほどの豊満な肉尻は、年の割には童顔だったり若く見えるというのに熟れた体の抱く快楽の香りに性欲を燻られる。誰かが止めようもないスイッチを押したかのように思春期の初めての少女と、こう言うこと自体が経験は一度しかない娘は二人の母が発する甘い美酒のような香りに酔って、理性は徐々に真っ白にスプレーで染められていくようだった。
 「ユイ?」
 「ごめん……私、レナと一緒に気持ちよくなりたくて……お母さんたちに……」
 「で、でも……」
 「わ、解ってるんだけど……」
 「ユイちゃんは、ママに甘えたいみたいよ?」
 「それは……」
 見て解る。
 だが、それでは、此方の理性のドロドロに溶かして、レナの体内を侵略する。
 ましてや、生まれて初めて交わった、性欲に敏感な今と言う時間からすれば、それはもう欲しくて仕方がないだろう。多感で敏感な年頃からすれば性欲という今までため込んだマグマを沸々と溜め込んだものが吐き出してしまいそうになる。
 「レナも、ママに甘えてほしいなぁ……」
 姫子が、そっと、レナの耳を甘噛みしながら甘い吐息を送り込まれて幼い容姿が悶えた。ドロドロの甘い汁が淡い蜜壺から失禁したように漏れたのが解る。
 「その、身体、熱くなって……ママたちと一緒に、レナも……それに、レナだって、将来は私との間に子供が欲しいでしょ?」
 子供と言われて、思わずドキッとして、甘いパンケーキの上に、少々、大人な味を詰め込まれたような気分だ。思えば、女同士でレナと言う子供を産んだのなら、自分とユイだって。得ることが出来るのなら欲しい。
 「その、それで……そういうのも……」
 「それは、そうだけど……」
 「レナ、私と姫子じゃないと、その機能を動かすことは出来ないの。だから、必然的に私達は貴女達のセックスを見ることになるわ。」
 「だから、練習しましょう?私達に見られても良いように。なんなら、一緒に気持ちよくなった方が良いでしょ?」
 ユイとレナの柔らかく、ぽってりした肉壺の入り口を痙攣させるほどの甘い誘惑がレナを蕩けさせる。
 「レナ、一緒にしてもらおう?」
 「うん……」
 淡く甘い言葉と姫子の柔らかな素肌がレナの肉体を撫でるようにこすりつける。徐々に崩れるレナの心の壁の牙城は脆く太陽の光を浴びた飴細工のように溶かされて行くように、幼い身体は籠絡して、先ほど以上の熱が肉体を包み込む。
 「レぇナ……」
 「ママぁ……」
 姫子の暖かい温もりがレナに走る。柔らかな掌が、そっとレナの身体を探索するように走り、細胞レベルで内に宿る肉悦が歓喜の蠢きを見せている。
 「姫子ままぁ……」
 猫のように腰をくねらせて、昂る性欲を発散しようとする。自分の身体から生まれた娘が、自分の手だけで感じるというのは少々、過敏すぎではないのか?とも思うほどだが、姫子からすれば初めて姫子とキスしたり、手を繋ぎ合った時のことを思い出せば、これは愛される人に触れられている喜びを感じているのだから自分譲りなのだろうと苦笑する。
 そっと、抱きしめていた両手を、これからの行為に移すようにレナの首筋にねっとりとした舌腹が唾液を塗り付ける。娘が高揚から生み出すメープルシロップのような甘い香りに鼻孔を擽られて、どろっと己の粘液が下腹部で精製されているのを感じて身震いした。この時代で一度、全てを終わらせた後に交わったような、一万と言う人から見れば長くなるような時間、この女同士の快楽を忘れていた身体は、どうも過敏になりすぎている。
 (こんなの、知らない……)
 とろんとしたレナの顔に、コリコリとした母親の乳房の先端が妙に、自分の肉体に眠る性欲を刺激しているかのようだった。
 「レナ……」
 甘い匂いでどうにかなってしまいそうだ。
 二十に重なる背徳感が、ぷっくりと盛り上がった下腹部の疼きを止められそうにない。ぐつぐつと煮え滾るように熱い粘液が、下着を濡らし、汗と一緒に千歌音とユイに自分達で劣情を誘うように絡め合う。
 「姫子ママぁ……あぁ……」
 蕩けたレナが一瞬、ユイを見つめて微笑んだ。これからどうなってしまうのか。それを見つめていて欲しいと思うことを望む瞳だった。汗で蒸れた姫子の肉体と擦れあうだけで快感電流が突き走る。
 「レナのおっぱい、可愛いね……」
 グラスにワインでも注がれたかのように乳輪周りは赤く染め上がり、熟したイチゴのように紅く染め上がっている。乳首は上向になって硬く小さな豆粒が勃起している。
 「ふぁぁっ!?」
 姫子の指が乳輪を撫でて、そっと乳首を摘まんだ。レナの口の中にドロドロの粘液が走り、ビクッと背が反り返る。一瞬、意識が別世界に行っていたような錯覚が身体の中を何かが暴れているかのような刺激が走る。
 処女を失った時以上に気持ちよくなっている自分がいて、口の端から涎を垂らして、されるがままになっているというのに、全身に媚薬でも浴びたかのように下腹部に大きな熱が走り込んでいる、肉体の熱さがレナの中にあった潜在的な淫靡さを叩き起こされそうだ。
 母親とはいえ、姫子に言い様にされている身体をどうにもすることができずに、グラグラとワイングラスの中で揺れるチェリーのように意識が混濁する中で、レナは快楽という美酒に酔いしれる。
 「まだまだだよ?レナ。」
 姫子も何度、千歌音の肉体を、この手で奏でたことか。華やかな思い出が蘇る、その夜の思い出。これから、娘であるレナや、義娘であるユイに見せた。
 「レナ、ここにおいで。」
 「ママの……」
 ジュルに満たされたかのように輝く蜜壺が、汗と一緒に幼い肉体の淫蜜と一緒に溢れている。陶器のように真っ白な肌も、汗で蒸れているのか淫靡な香りと一緒に、光に照らされて卑猥な輝きを放って、今すぐにでも吸い付きたくなる。
 「姫子……私と、ユイちゃんを……」
 盛り上げようと、近親相姦と言う禁忌すらも楽しむ妖艶な姫子の顔に、じゅわりと下腹部が疼くのを感じた。自分のことを愛してくれたと口にしてくれた時の強い姫子の顔が千歌音を下腹部を大いに疼かせる。何度も求めた時のように、幼いころの自分の顔と似ているレナが甘えた子猫は口元が寂しそうに自分を愛撫した実母の姿を潤んだ瞳で、桃色の唇を向けてくる。
 このまましてしまうことは、今、この状況を切なげな表情で見つめている千歌音に対して申し訳なさのようなものが姫子にはある。ただ、この幼いころの千歌音を愛でているようなレナとのキスは、どうにもやめられそうにない。
 (姫子ママと、こんなに、キス……)
 柔らかい姫子の唇の感触、太陽のような暖かさがふわりと毛布に包まれたかのようにレナの唇が、姫子の唇に吸い寄せられるようだ。ゆっくりとキスしている唇が開き、柔らかく肉厚な舌が幼い口の中に入りこんでくる。
 性衝動に飲み込まれた身体は、簡単に肉体を許してしまう。
 口の中から伝わってくる淫靡な匂いと、姫子の暖かな胸の柔らかさがレナの幼い身体を支えて、ふんわりとした浮遊感が肉体を脱力させる。更に、自分の口を侵略するかのように桃色の視界には入ってこない密着した侵略者が入り込んでくる。
 くちゃくちゃ、くちゅくちゅ、卑猥な音を発して口の中で響き渡る。
 母の肉体に甘えながらのキスを見られている興奮からか、既に下着は、その役割を終えたかのようにジワリと透明の染みが出来ている。肉体を姫子に全て委ねてキスして頬を赤くし、少女相応の顔が淫らに蕩けているのがユイの下腹部を大きな粘液をぬるぬると濡らしている。
 しっとりした、優しい抱き心地の母の身体の温もりと柔らかさに、いつの間にか子供に戻ってしまったような錯覚。姫子の母親として、やっとレナを抱きしめられたという思いもあるのだろうし、こういう場だというのに肉欲の宴の場所だというのに溢れる母性を滲み出すほどの慈しみをレナの前に出して千年以上の再会を噛み締めるような母性溢れる表情だった。
 それでも行為が行為故に母が娘を抱きしめるような姿でキスをする姿は、酷く思春期のユイから見ても卑猥で禁断の果実に触れていることを理解させるには十分だった。
 「レナが、こんなに……」
 性に支配された顔など、見たことは無かった。
 自分が未熟であるとはいえ、いや、必死過ぎてみていなかったからなのかもしれない。あの時、自分と処女を捧げた時以上に気持ちよくなっているような顔に淫靡さを感じてしまうし、今度は自分が、こんな顔を見せてしまうのかと思えば思うほど、甘い甘いレナの淫魔のような声が脳裏に響く。
 「ユイちゃんも、気持ち良く、ね?」
 声が媚薬のようにユイの肉体に血液の流れが肉体の性欲の声を代弁するかのように早く交わりたいと駆け巡る。
 「ち、千歌音さん?」
 千歌音の手がユイの下腹部に忍び寄る。ユイの細胞の鼓動を感じているかのようだった。微妙に痙攣しているのは、最愛の恋人が姫子に愛されて、蕩けているような表情を見せていることからくる高揚なのだろうというのはすぐに解る。じんわりと噴き出る汗の感触に千歌音は姫子と初めて愛し合った時のことを思い出させながら、この子達も自分達の同じなのだと思えば思うほど、親としても、これから交わるパートナーとしても肉体の熱さを胸の内に溜めこんでいた。
 これから、初めて姫子以外の女性と一緒に満たしていくのだ。それも姫子が見ている前で。姫子以外の女性とキスをするのは、これが初めてだ。
 まさか、こういう感情が芽生えるとは思わなかったが、ユイは姫子によく似ている。そういう意味でも、レナの恋人なのだし、もう一人の娘として、めいっぱい愛でたくなってしまうのかもしれない。
 レナの選んだ女としてはユイは申し分なさすぎるどころか、安心して嫁がせてあげることの出来る程、良い子だ。元より親子で、こういうことをする気は無かったというのに、これまでの愛し合う若人たちの肉体の情熱的な交わりは、1万年以上、大蛇と言う存在に対抗するために様々な準備をしてきた姫子を含め千歌音にとっては、余りにも刺激的すぎるし、色々と手解きもしたくなる。
 「レナとは、何回、キスをしたの?」
 「その、寝る前と、おはようの時に、必ず……」
 「そう……愛してくれて嬉しいわ。」
 お礼という訳ではない。千歌音が髪を掻き分けて、ユイの顔に近づけた。
 大人の女性の、ゆっくりと子供を落ち着かせるような顔。青のかかった黒髪が、レナのようで、ユイには大人の身体になったレナは千歌音のようになるのだと思うと、胸の鼓動が抑えきれないほどに、血液が沸騰してしまいそうなほどの熱が身体の中で蠢いて、止められそうにない。
 「ユイちゃん?……いえ、ユイ、大丈夫?」
 よく似ている、レナと千歌音の声。妖笑を浮かべて、わざと、耳元で普段は「ユイちゃん」と呼ぶ母親の口から”ユイ”と呼ばれる。
 ビクッと、腰が跳ね上がり、下腹部から生み出された熱が恥ずかしいほど、白い肌を赤く染めている。大人になったレナから艶のある声でゆっくりと自分の名前を囁かれたような気分だ。ユイの肉悦をさらにかきむしるように露出させる心の奥底から熱くさせる、千歌音の言葉。レナが豊満な肉体になったのだろうかと、豊満になった肉体を抱かれたら、どうなるのだろうかと、それを思い起こさせるほどの千歌音の肉付は、レナに恋する少女にはもう毒にも等しい中毒を引き起こすほどの淫靡さだった。
 永遠に吸い付いていたいし、愛されたいと思える。ユイも大きいし、姫子と千歌音は言うまでもなく。
 「今だけは、ユイちゃんのよ?」
 「私だけの……」
 だが、それを遠くから見ているその実の娘は成長を止められたとはいえ、このまるでないというのは、もやもやするものがある。
 「嫉妬した?レナ。」
 「そ、そんなんじゃ……」
 あの時の事情があるとはいえ、やはり、これはもやもやする。
 「もっと、レナに見せつけてあげましょう?」
 レナの感情を察してか、間髪入れずに千歌音がユイを誘うように言葉をかけた。
 千歌音自身、ユイが、今、自身をどう見ているかは手に取るようにわかる。
 大人になった体のレナに愛されている。
 力を失って、今のレナのように千歌音の身体に身を委ねて赤いネグリジェの隙間から見れないように太腿をぴっちりと閉じ込めて、洪水になっているのが嫌でも解る。ベッドに横たわり、足をぴっちりと閉じて証明を照らされているのは、年頃の少女らしさを感じさせる。黒いネグリジェから形の良い豊満な乳房が覗かせる。
 義理の娘と、これから交わるという興奮を隠せない感情がまるわかりな10代のころに戻った表情と、ぷっくりと膨れ上がった、これから愛でる少女の肉体の瑞々しさに、熟れた肉体は歓喜を隠そうとしない程に疼いている。赤いネグリジェから覗かせる真珠のような二つの胸に、淡い桃色の乳輪と、大きさにぴったりの愛らしいサクランボのような乳頭。美味な牝の臭いを発する肉芽は口の中に唾液をたまらせる。娘の恋人とこういうことをすると言うのは背徳的な刺激は心地いい。
 「ほら、レナ。千歌音がユイを愛してる。」
 「ユイ……」
 とろとろの表情に姫子が赤子をあやすような愛撫にピリピリと、肉体をくねらせて、ぐちゅぐちゅと愛らしくも卑しい音を幼い身体は奏でている。
 千歌音の名前、そして娘を性行為の相手として自分を見ている姫子の声に、ただただ、与えられる快楽を享受することしか出来ないほど、肉体に渦巻き、悦楽に身を委ねることしか出来ずに唯を感じる姿を見て、ただただ、自分も見つめることしか出来なかった。
 「お母さんの声……」
 奇しくも姫子の声は、どうも自分の母親の声に似ている。姫子の瞳が処女を捧げたばかりのユイの身体を見つめるだけで、レナが悩ましい顔で、実の母に愛撫されながら蕩けた、まるで、ユイも一緒に、そうなろうと口にしているかのような潤んだ瞳が官能的で、ドロドロとユイの下腹部から淫蜜が留まることなく媚肉は痙攣して、膣が暖かいものを求めている。
 まるで、母親に、この光景を見られているような羞恥心と最愛の姉に痴態を覗かれる恥ずかしさのようなもので沸騰してしまいそうだ。そのまま、千歌音は不敵な笑みを浮かべてユイの顔をまじまじと見つめながら、ゆっくりと添い寝するように倒れこんだ。千歌音の大きな乳房がユイの視線に入る。
 「千歌音さんの……」
 「いらっしゃい。ユイ。」
 ”甘えて良いのよ。”
 口をゆっくりと声に出さずに動かして妖艶な表情を浮かべてユイを誘う。耳元でささやかれる淫らな誘いに抵抗すらせずに、大きくなったレナの身体を持った千歌音の華奢な手が、皇女と言う殻から、ただの十代の少女で娘の彼女になった、少女の割れ目をなぞる。
 「ユイって呼んだだけで、すっごい、とろとろね。」
 それだけレナを愛していることが昔の千歌音は自分を思い出す。姫子に名前を呼ばれるだけで幸せだった、あの時代を思い出して、その大人になった肉体は童心に戻るかのように敏感な身体にしていた。初めて姫子に処女を捧げた時のように。
 純粋な感情の前でも、羞恥を煽られたように、ユイの身体はブルブルと震えて呼吸が乱れ始めた。胸の周りは、じんわりという言葉が可愛く思えるほど汗が滲み出ていて、肉体の異常な熱だけで熟熟と子宮が音を立てて媚肉と一緒に淫蜜を閉じた割れ目の隙間から涎のように流れ出て、子供のように欲しがっている。
 「腰をくねらせて、そんなに欲しいのね。」
 「そ、そんな……私……」
 恥ずかしさを隠すようにユイが実りに実った、千歌音の果実に顔を埋めた。
 「レナの、おっぱい……」
 まだ、稚拙だからなのか胸をどうすればいいのか解らず、ただ、見つめているだけなのが千歌音には可愛い。それでも、ただただ生暖かい滑っとした感触の息が千歌音の胸に吸い付くように吹きかけられて、まだ花の蕾のようだった乳頭が未成熟の果実のように太く大きくなる。
 ねっちょりと気化された生暖かい唾液の感触が千歌音の乳頭に当たり、それがむず痒くなって腰をくねらせた。
 少々、甘い吐息が千歌音から溢れている。姫子以外の肉体が性快楽によって、自分の媚肉が疼く姿を初めて感じた。熟熟と、何かが沸騰するように官能色に染まっていく自分の身体に違和感を覚えて、それだけで……
 「それだけで良いの?」
 「千歌音……さん?」
 千歌音が愉悦の園へと誘うようにユイの淫唇を吸収した。そのまま空いた手が腰まで回り、そっと抱き寄せてユイの世界が千歌音の官能的な瞳に吸い込まれて意識が微睡の中に溶け込みそうになったとき、それを許さないとでも言うかのように、くちゅくちゅと千歌音の指が掻き鳴らした。もっと、もっと、色情に囚われてイキ狂う前の正気を保っている中で心地よくさせて可愛さを残したまま心地よくなる顔が見たい義理の母の息遣いがユイの感度を上げるように擽らせる。膣の感触と思考が一つになったかのようで、身体の中の浮遊感が肉体の中の熱が上昇する。膣はすっかり、牝として悦楽を求める蜜壺として出来上がり、膣口周りはてらてらと淫蜜が溢れて濡らしていた。
 「あら、ここもすっかり……」
 「んっ……あっ……」
 初々しい嬌声が耳に心地よく響き渡る。既に溢れる淫蜜が潤滑油になって、ストロークは一度目の処女喪失の時以上に誰か支配されているような気分になる。
 「こんなの……知らないィィぃ……っ!」
 灼熱の膣壁が、ぐちょぐちょ、淫靡な音が膣内でかき回されて、自分たちの中に弾けるように響きまわり体内に共鳴する。
 こんな音を自分が発していると思えば思うほど……千歌音が掻き回すたびに母を愛しく思うかのように指を締め付けて必至に出迎えようとしているが、それ以上に与えられる快楽についていけないのかユイは腰をガクガク鳴らしながら、金髪が綺麗に輪を描き、汗まみれの身体に張り付いた。
 「可愛い声よ……ユイちゃん……もっと、聞かせてごらんなさい?私や、姫子、そして、レナを気持ちよくさせるように……」
 「ひぃぃっ!」
 形の良い豊満な胸が揺れて、これから、これ以上の快楽が来ることに爆発しそうなほどの鼓動と膣の痙攣が微粒電子のように肉体を駆けまわり卑猥な音が膣から漏れて恥ずかしくなる。
 「恥ずかしがらないで。もっと、私に見せて?ユイ。」
 艶のかかった色気のある女王の声が千歌音の耳には心地いい。
 肉厚な乳頭が、乳輪と一緒に気持ち良くしてほしいと、千歌音の意思を尊重するように勃起する。だが、姫子もユイもレナも三人とも快楽に夢中になって徐々に生殺しのような感覚を味わって、もっと自分も欲しくなってしまう。
 自分だって、もっと感じたいのに。寂しくなった千歌音の心はユイを抱きしめて胸と胸を擦り合わせた。ユイ以上に大きな乳房が、千歌音の乳房に食われるようにつぶし合う。コリコリした肉厚乳首が擦れあい、それだけで、膣肉は、一度、高揚したかのようにぐちゅりぐちゅりと、より大きな卑猥な音を立てた。
 「んぅっ……んんっ……」
 「可愛い声ね……ユイちゃん……私も……」
 心地よさを表すユイの甘い吐息が千歌音の鼻孔を擽り、密着したからだからねっちょりと汗と言う名の粘膜が重なり合い、ぬちょぬちょと柔らかな乳房同士が重なって卑猥な音を立てる。
 鼓動をも共有するような、今に、千歌音の中で、この密着は甘美な刺激が心地いい。割れ目をユイの太腿にこすりつけながら娘の愛する人の肌で感じあう。娘の愛する人に己の淫蜜を塗り付ける。
 鼓動の共鳴でさえ、柔肌を通して刺激となって、その鼓動の激しさが二人の心地よさと今を教えてくれる。それを察しながら攻めることすらできずに快楽の波に飲まれたユイの肉壁を開拓するように千歌音の指が、より強くユイの肉壁を刺激した。千歌音がソープ嬢のように肉体を動かすことによって二つの乳房が形をぐにゅぐにゅと変えて、別の角度から感度が敏感になった乳首が擦れあう。
 「あぅっ……んぅ……」
 「可愛い声……ふふ……」
 乳圧が包み込み、ぐにゃぐにゃと汗にまみれて形を変えて乳輪同士の甘い甘いキスをしながら、まだ、レナにも触れられていない場所を千歌音に愛されるというのは背徳感から生まれる心地よさが肉体に刻まれる。ぬるぬるで、ドロドロの汗と乳汁が混じり合った、ぬるぬるの肌同士が求めるように擦れあい、それはユイの本心が、これからされることをもっと望んでいるかのようだった。
 「あっあっ……あぁ……」
 ユイにとって、ある意味、自分よりも女王としての気品に満ち溢れた自分を愛してくれている人の何もかもを見透かしているような顔、普段は国のトップとして逞しく振舞う気丈さが、今のユイには無いからこそ可愛がりたくなってしまう。どことなく過去の自分に似ている。宮様と呼ばれていて、姫子から、宮様としてではなく姫宮千歌音として純粋な心に触れられた時のような声。
 響き渡る声を抑えようとしているのはレナに対して罪悪感もあるのだろう。千歌音とて、それは解っているつもりだったが、敢えて、耳元で違うことを囁いた。
 「恥ずかしい?こんなに、ぐちゅぐちゅ、音を立てて……レナに見られて嬉しいのね。」
 ぐらつく意識の中で、何もかもが千歌音に奪われていくかのようだ。歓喜の声を上げれば、口の中が乾くように、体内の温度が上昇して気が狂ってしまいそうだ。
 「あぁ、可愛い……ふふ……ユイちゃん、もっと感じてごらんなさい?レナの前で、もっと淫らな姿を見せてあげて。」
 初めて、しかも娘の彼女を寝取るような感覚に千歌音自身の背徳感を煽られるような、ゾクゾクと電流が全身に走っていることに口の中がドロドロの唾液でいっぱいになって、目の前のレナの彼女であるユイに欲情している。絶え間なく流れる嬌声は自分の手で一人の女性を愛でていることに喜びを覚えて、ただでさえ大きな乳房の先端にある大粒の乳頭が太く硬くなって、変にむず痒くなって姫子を求めている自分がいる。悩ましく、呼吸を乱してしまうほどの情熱的な視線で千歌音は姫子を見つめていた。
 「千歌音ちゃんに見られてる……これからしようとしてること見られたら、幻滅されちゃうかも……」
 妖笑を浮かべながら、姫子は自分の太腿を限界まで開き、娘の前で生まれてきた産道を両手で淫唇に触れて露にした。先ほどの千歌音の愛撫や、ユイの嬌声、幼き頃の千歌音を愛しているかのようなレナの過敏な反応に既に膣肉は触れられてもいないのに悦楽を求めるようにドロドロと濡れていた。
 姫子自体、どうして、ここまで濡れるのか。これが背徳の力なのかと改めて理解する。愛する人の前で娘と交わる、この感情に灼熱の興奮を示すように、ぷっくりと乳頭は蜂にでも刺されたかのように勃起して赤く染まっていた。このような状態で授乳されてしまったら……考えるだけで全身が沸騰しそうだった。
 「ほら、レナ……ここが、レナが出てきた場所だよ?」
 (あぁ、レナが姫子のを……)
 ごくりと唾液を飲む音と一緒に、愛らしい桃色の唇の端から一筋に唾液が伝って落ちる。幼いぷっくりとした柔らかな瑞々しい唇が自分を愛する。淫猥な熟した果実の媚肉の淫臭がレナの鼻を擽った。
 己の肉体がとろとろになってしまいそうなほどの美臭に己の神経が狂ってしまったのかと思うほどに、微々たる痙攣が肉体を襲う。にゅるにゅると、湿った舌を歓迎するような膣のうねりが振動になって、レナの身体に刻み付けられる。
 子宮が疼く感覚が止まらずに、幼い割れ目から垂れ落ちる淫靡な唾液がシーツを濡らしている。
 最初はぎこちない口での愛撫。
 舌を突き出して、チロチロと子猫がミルクを飲むような仕草を繰り返し、徐々に、肉厚舌をクリトリスに這わせて、舌全体で姫子の淡い蜜を確かめるように愛撫した。
 「そ、そうよ……レナ……」
 母が自分の愛撫で卑猥な声を上げている。小さな乳頭が痛いほど痙攣して、誰も触れていないのにぐつぐつと煮込まれたように子宮周りが熱くなり、媚肉がとろとろの熱い液を涎のように幼い一本の肉筋の隙間から綺麗な糸を垂らしていた。
 そのまま、もっと甘美な匂いに引き寄せられる蜜蜂のようにレナのとろんとした、好奇心旺盛な子供のような顔を浮かべて、そっと姫子の生まれてきた場所の唇にキスをした。
 「っ!!」
 そのまま神経を失ってしまったかのように、さらにディープキスをするようにレナは舌を膣内で掻き混ぜてきた。肉ヒダがレナの中の歓迎するように蠢いた。しっとりとした柔らかさのある母の温もりとは違う、性欲に溢れた牝としての膣の熱さ。
 吸い付くようにレナの意識さえも飲み込んでしまいそうな口の中。稚拙な攻めであるはずなのに、その背徳感で混濁される意識とゾクゾクとした他者に身体を侵略されたような感触に脳髄をかき回されているような淫肉は歓喜の声を上げるように、実の娘が与える甘美な刺激にびくびくと痙攣をし、切れ切れの嬌声を発してゾクゾクとした心地の良い痙攣と一緒に、頭が真っ白になりそうな感覚の前に徐々に腰が浮かび上がる。
 「あ、あぁぁぁ……レナぁ……」
 「ママのここ、凄いいっぱい……」
 「ふわぁぁぁ……」
 千歌音以外の他者に許したことのなかった陰部を娘に捧げるというのは、肉体の膨張熱が収まりきることが出来ない。近親相姦生み出す熱と言うのは、嬌声を出さなければ溜まって、内部から爆発してしまいそうなほどの熱が肉体に溜まる。乳頭が痛いほどに膨張し、その膨らんだ胸に相応しいほどの淫靡な形を生み出した。
 「んっぅ……」
 まだ、こう言う愛撫の仕方は慣れていないのが良く解る。必死に音を立てて、官能小説に出てくるセックスになれない少年のように必死になる少女に愛されるというのは娘であると思えば思うほど、それがいけないと思えば思うほど心地よくなって愛しい。
 触れられたことによって激しくなった鼓動は姫子から思考すら奪う。ユイの大きな乳房以上に発達した淫靡な形をした大きな果実は、とても食べごろで実の先端が赤く充血して食欲をそそらせる。
 「私、私……」
 「んぅっ!?」
 何をされるか解っていたはずだというのに愛する人との間に生まれた娘から送られる無邪気な愛撫に快感電流が走る。ただ、娘にされるだけで高揚する思いは姫子の中のアドレナリンが悦楽と直結して狂おしい程の心地よさが肉体の中の淫靡な形から出来上がった熱が膨張するのを感じる。今か今かと、娘の愛撫で補充される悦楽と言う燃料に爆発してしまいそうだ。
 ムワッと、口髭のように揃えている淫臭がレナの鼻孔を擽る。止まることのない割れ目から垂れ落ちる唾液のような蜜は止まることが無い。じゅるじゅると音を立てて吸い上げる姿は、狙っているわけでも、技とでもないし、不慣れだから品のない音を立ててしまう。
 「姫子……」
 愛娘に、そんな品のない淫音を響かせて自分の身体で、そんな音を奏でる娘を前にゾクゾクと走る。淫唇と唇の千歌音以外の人とのキス。愛娘に良いように愛する人を奏でられている情景を見てしまえば千歌音とて、いても立っても居られない。
 だらだらとシーツに沁み込む姫子の汗に釣られた発情した犬のように混ざり合っていた最愛の妻と、最愛の義理の娘が襲い来る。膣肉は既にレナの舌で蹂躙されし切って、小さな幼子の舌が必死に口の中のキャンディを溶かすかのように姫子の媚肉を抉る。必至に愛撫してくれる娘の姿を見るだけで肉体が悦楽を覚えて心地よくて浮遊感に襲われている口から甘い吐息を発しながらレナに気持ち良さを伝える嬌声が姫子の中の熱をますます、膨張させた。
 「ユイちゃん。姫子を気持ちよくさせてあげましょう?」
 「ち、千歌音ちゃんっ!?」
 最愛の人が与える勃起した乳頭に、舌先がコリコリ、愛撫しながら上目遣いで見つめてくる。
 「ユイちゃん?!」
 自分に似ている、娘の彼女の性快楽に満たされた顔が姫子の瞳に焼き付いている。未熟な娘の快楽に当てられているのに、これで他の快楽が与えられれば爆発的な衝動でどうにかなってしまいそうだ。肉体を拘束されているかのような、この今が、心地いい。甘えん坊の妻と義理の娘に乳頭をコリコリと摘ままれては引っ張られ、口の中で舌が突き、赤子に戻ったように柔らかで、ふんわりとした唇が甘噛みをして姫子の肉体を躍らせる。
 「ユイちゃん、可愛いわ……」
 「昔の姫子みたい……」
 快楽電流に支配された時のユイの顔が学生時代の姫子との逢瀬を重ねた思い出が妙に一つになる。何度も愛し合い、姫子が己の乳房にありったけの太陽の暖かい愛を注いでくれた時の顔にも見えた。
 ユイからすれば母に似た声を持つ姫子への愛撫は、本当に赤子へと戻ったようで、もっと口に含んでいたくなる。尻を振り、汗を飛ばしながら姫子に愛撫を続けている。ありったけの思いを三人は詰めて、その三人の思いを受け止めるように姫子、その愛部を受け入れた。
 己の身体から発せられる愛らしい水音を響かせて、夢のような家族同士で、こうして愛し合う光景に包まれて行くのは親としての喜びがある。この近親相姦が歪だと解っていても、一つになりたい。サラやティア、イングリッドやティアたちとも混ざり合うのもいいだろうと思えるほどには惜しみなく自分に肉体に刻み込むように愛撫を続ける娘と最愛の妻の愛。
 「くふっ……んぅ……」
 愛しい人の声が響く。惜しみなく姫宮姫子というレナにとって自分を生んだ母の肉体に惜しみない感謝を与える。それは久々に再会した、この場だからこそできる姫子へのレナなりの愛情の注ぎ方でもあった。
 「ユイのも、千歌音ママのもすごい……でも……」
 今、一番気持ち良くしているのは自分だという自負はある。レナの雨のように降り注がれる淫核のキスは姫子には心地よい。娘からの愛情をたくさんもらった、この愛撫ではちきれそうになるほど狂おしく勃起した性感帯を見れば今か今かと、爆発しそうなほどの衝動に満ち満ちている。もっと、自分を愛してほしいと言うように姫子の嬌声は激しくなった。
 「──んっ、ちゅるっ、ちゅるるるっ」
 「れ、レナぁ……っ!そんなにぃ、響かせるのは、だめぇ!」
 娘が最愛の人と一緒に自分を責め立てる。必至に、そこに求めるモノを抉り、M字開脚のように開かれた足を拘束して一心不乱に吸いたてて、うっとりとした表情で見つめる姿が今まで以上に姫子の中で罪悪感を駆り立てるというのに膣肉の中に多量の電流を送られているような出鱈目な攻めに意識が朦朧としてしまいそうだ。
 縦横無尽に駆け巡る愛娘の舌技にガクンガクンと小さな絶頂が姫子を襲う。千歌音とは違うのに、それを解っているのに、それでもトロトロになった娘の顔が必死に愛撫をする姿は禁忌から生まれる心地よさの虜になってしまいそうだ。
 赤みのかかった頬から、肉ぼったい舌を外に出して、ドロドロの唾液が口から流れていた。跳ねるたびに大きな姫子の胸が揺れて、その揺れる胸が描く軌道を自分が演出しているのだと思えば思うほど、小さな絶頂の中で顔を母の淫蜜でどろどろにされたレナは恍惚な顔を浮かべていた。
 娘に今、支配されていることをレナの顔一つで実感して、今まで以上の快感電流が肉体に走る。
 「ママの、ジュース、美味しい……」
 「あぁ……」
 レナが自分の蜜壺を、愛する人と娘の愛する彼女がが自分の胸を愛してくれている。
 粘膜がくちゅくちゅと音を鳴らし、その粘液でどろどろになった顔を見せて姫子の肉体が、この状況に喜びに戦慄き、淫裂から透明な蜜が噴出する。
 「あ、あぁぁぁ……」
 絶頂の声以上に、身体から抜けていく脱力感の方が強い。
 全身に母の粘液を浴びたレナの幼い身体は母の粘膜に染められて淫らな彫刻にも見て取れた。顔に付着した自分の淫蜜を指でそっと手にして舌の腹で姫子を見つめながら舐めとる姿が淫靡さを与えて官能的な表情を作り上げた。
 「私を生んでくれた……ママへの恩返し……」
 「は、恥ずかしいこと……言わないで……」 
そんなことを言われてしまえば、快楽電流が永遠に流れっぱなしになってしまう。娘の言葉の一つ一つが姫子の感情に敏感に反応し、肉体は悦びを上げて刻み込まれる。刻み込まれるたびに上昇する体温が抑えられない。もっとしてほしいと今まで眠らされていた性欲が産声のように目を覚ます。
 「ママが誘ってきたのに?」
 「姫子はね、一度、気持ち良くなっちゃうと、もっと欲しくなっちゃうの。そして、そんな姫子を見てしまうと……私も……」
 「あぁ、千歌音ちゃんのここ……」
 淫猥な粘液が間欠泉の様に溢れ出ている。
 「ふふ、どうだった?娘に愛されるのは……」
 「良かったよ……」
 ぐったりとしながらも、うっとりした淫靡な顔を隠すことなく千歌音と深く愛を矜持合うように唇を重ねた。
 「ん、ちゅ、じゅる……」
 「ちゅ……んぅ、……じゅる……」
 この互いに見つめ合って微笑みながらキスをする行為で、どれだけ悦楽の海に身を委ねていたのか解る。もうぐしょぐしょで、一緒にしたくて仕方のないような雌として熟した果実を二本の指で開いて、千歌音は二人の前で己の淫唇を見せつけた。
 赤みのかかった、熟した果実の中身は淫液によっててらてらと輝いていて、誘っているのは明白だった。快楽に欲情している肉体は、もっと気持ちよさが欲しくて発情犬のように尻を振るう。快楽の海に揺蕩う浮遊感の中で、幸福とに等しい刺激が肉体に突き刺さる感触は何度与えられても飽きることは無い。
 少し疲れたのか、二人の娘は姫子に甘えながら、まだ色欲に満ちた瞳で愛撫を止めようとしない。我儘な子供のように姫子の肉体をいつまでも愛でていた。もっと欲しいのだ。自分達が来たから、どうも、今日までまともに交わらずに溜まってきたものを発散しているようにも見えた。
 「千歌音ママも……」
 「れ、レナ……」
 姫子の肉を愛撫していたはずのレナがいつの間にか千歌音と姫子の間にいた。ユイよりも大きくて卑猥な形をした牝を誘う乳房にとりつかれてしまったのかのようだ。千歌音に似た黒い髪が絡み合うようにもう一人の母の胸に顔を埋めた。姫子はユイの汗で蒸れた金色の髪を撫でて、出ない母乳を求めるように必死に縋りつく娘を抱きしめた。授乳した時のことを思い出す。
 「まだ、欲しいのね……」
 「じゃぁ、四人で気持ちよくなれること、しようか……」
 「四人で……?」
 「だって……私だけ気持ちよくなるのも悪いし……」
 息も切れ切れに言葉を発しながら、姫子の艶やかでありながら、穏やかな表情が瞳に映る。四人で気持ちよく、その方法を、まだ娘たちは知らない。姫子と千歌音は、その初々しさが可愛くて、どうも同性愛カップルとして色々と教えたくなってしまう部分が出てくる。
 今回、自分達が、レナとユイの間に入ったのは、そういう部分もあるのだろうという、世話焼きおばさんのような精神が、今、あるんだと苦笑する。
 「そう、四人で気持ちよくなれることが出来るの。」
 笑顔を浮かべながら、娘たちの問いに応えつつも、今、自分は、どういう顔をしているのだろうと、ふと考える。性を貪ることに喜びを覚える品のない顔をしているかもしれない。考えている間に、千歌音はレナを連れて姫子と真逆の位置に身体を置いていた。
 「姫子、ユイちゃん、覚悟は良い?」
 「え、あ、うん。大丈夫だよ。」
 ボーっと見つめながら千歌音が足を大きく開きながら姫子に近づいてくる。これから、どうなるのか、あぁ、向かい合って脚を交差させて、そして隣には自分とよく似たかの少女であるユインシエル・アステリアがいて、そのユイの足にはレナの脚が交差される。
 「ユイちゃん?」
 この後に起こる気持ちよさ、自分が壊れてしまいそうなほどの絶頂を意識して解っているのか、それを恐れているのか、ただただ、目の前にいる姫子に抱き着いていた。柔らかな太陽の温もりのする姫子の胸に溺れることで安心を得ようとしている素振りが見える。どくどくと伝わってくる心臓の鼓動にそっと頭を撫でて、ユイの母親代わりになっていた時だ。
 「っ……」
 「あぁ……千歌音ちゃんを感じる……」
 「姫子、あぁ、ぐちょぐちょでいっぱい、ぬるぬるで……」
 「ユイの、暖かいよ……?」
 「ほ、本当?レナぁっ!?」
 腰を引き寄せられて、全く未知の感覚が襲い掛かる。この体制で性器同士でキスをすると言うのは全く初めてのことだったからだ。塗れた壁がぴっちりとくっついている筈なのに、その隙間からとろとろと粘液が流れ始めている。姫子と千歌音からすれば久しぶりの感覚だが、初めてのユイとレナからすれば頭から突き刺さるような未知の快楽に恐れて、思わず母親に抱き着いてしまう。
 未知のものは確かに怖いが……
 「これは、一度、ハマると癖になっちゃうよ。ユイちゃん。」
 ふふっと笑いながら、ユイの顔を上げて、ぐしゃぐしゃになっている顔、少し身体は緊張しているのかがちがちになっているようだ。
 「大丈夫だよ。怖くない。」
 両頬を慈しむように掴み、そっと、唇を重ねた。柔らかく解れていく。
 「ママぁ……」
 「ユイちゃん、大丈夫だよ。私と一緒に気持ちよくなろうね。」
 とろとろとになっていく。下腹部から与えられる刺激は、徐々に少女達を、女同士でしか感じることの出来ない未知の世界へと連れて行くようなパルスを生み出して、母親に甘えてくる。姫子と千歌音も母親という立場にたってから、この育児に近い状況のでなかでの貝合わせなど、経験があるわけがなく、いつも以上に情熱的に腰を振るってしまう。
 粘り付いた淫唇同士がぐちゅぐちゅ音を立てて、一度、離せば吸い付くように求めてぶつかり合う。
 「わ、私、こんなの、知らないぃぃぃ……っ!」
 「ふふ、レナも、とろとろ。」
 間近で千歌音の顔を見ながらレナは最愛の彼女と唇を重ねて、更に膣口をくっつけ合いながら母である千歌音とキスをして、掻き回されて、じゅくじゅくを淫猥な水音が弾き渡る。
 「ユイちゃんの顔、凄い、欲しがってるみたい……」
 貪欲にレナと淫猥なダンスを踊りながら円を描く姿は貪欲だ。
 どんどん、こすりつけて自分の欲求を満たそうとしている。近親相姦から生まれる背徳感と、何万年もたまった情欲と言う名の鬱憤を晴らすように卑猥な音を響かせる。互いに汗と淫蜜で混ざり合って動くたびに汗が吹き飛ぶように踊り狂う。
 その蜜が糸を生み出し、引き離そうとすれば引き戻そうとする程の力を持っているような錯覚にも陥った。性器同士でキスをすると言う感覚に、もう、ただただ、気持ち良くなりたいという思いから一心不乱に四人は腰を打ち付け踊り続けた。
 「ダメぇ……これ、か、かんじすぎちゃうよぉっ!レ……レナッ……助けてっっっ!」
 レナと、その本当の家族に愛されるという同時感覚に飽和されて行く思いが快感電流が暴走するようにどんどん、脳から全身を刺激する。
 「レナのぉ……っ!」
 「っ!!」
 ダメと言いながらも、この情熱的なダンスを自分で止めることは出来ない。身体を大きくのけぞらせながら与えられる快楽を純粋に受け入れる。
 「ひ、姫子ぉぉおぉ、わ、私……っ私ぃっ!こ、これ以上激しくしないでぇ……!」
 「どうして……?もっと、千歌音ちゃんが欲しいよ?もっと、千歌音ちゃんと、舌のお口でエッチなキスをしたいよっ……?だ、だって、凄い気持ち良いんだもん……・っ!」
 純粋に快楽を享受する姫子が、もっとダンスをして、その波に合わせてダンスが激しくなる。大きく弧を描きながら、それに合わせて胸も揺れ動く大きな胸の心地よい波に身体の制御は奪われた娘たちは、二人の母親の振動と動きがシンクロしあう。
 昔を思い出す。限られた時間の中で出来る限り、一秒を無限にすら変えるほどに求めあった、あの時を陶酔するように姫子はユイを千歌音はレナを見つめた。母と娘、舌を絡め合わせながら唇を重ねて恋人同士が抱擁するように。
 これからは、これが永遠に続くのだという嬉しさがある。腰を様々な角度にくねらせて、擦らせる場所にも変化を与えていく。
 「っぁぁぁぁ!そ、そこ、ダメな場所なのにぃっ……!」
 「こすれちゃう!やん、やぁぁぁ!はぁぁぁん!」
 高揚して露出したコリコリと硬くなった淫核同士のキスでビリビリと淫靡な快感電流が四人の卑猥に膨れ上がった淫核が、快楽という心地よさを越えてしまいそうなほどの衝撃を与える。最も敏感な部分が露出してキスをするのだ。だが、それをもっと、もっとと子供がねだるように四人のダンスはいつまでも続く。
 「だ、だめ!初めてを捧げあった時以上にっ!な、何か、来ちゃうっ!」
 「ユイ、ユイ、ユイ……も、もう……私もっ!」
 ユイの柔らかな肉体がビクッと跳ねて小さな絶頂の中で掛け合った淫蜜が媚薬になって、さらに高揚を与える。
 「あっ……」
 ビクッと少し身体が跳ねて娘たちとは唾液を絡ませ合い、塗り付けるように舐めまわして胸を押し潰すほどに抱きしめ愛し合う。レナの小さな身体も無理に合わせるように千歌音も体を動かして、ユイを本当の娘だと思うように姫子も溢れんばかりの愛を注いで四人は絶頂に向けて走り出す。
 「さぁっ……もっと、皆で一緒にっ、一つにっ!千歌音ちゃんっ!」
 「あぁ……姫子ぉぉぉ……」
 「ダメ。ママたちがぁっ……」
 「レナぁ、姫子ママぁ、私、私……っ!」
 「良いんだよっ!皆で、気持ち良くなって、一緒にぃっ!一緒にっ!」
 四人が腰をくねらせながら踊り合い全身を貫くような甘美で身体を砕いてしまいそうなほどの衝撃が何度も何度も駆け巡る。
 「ふぁぁぁぁぁ!」
 「れ、レナっ!レナぁぁぁぁっ!」
 「あぁぁぁ、千歌音ちゃん、私、私、私っ!おっきぃのがぁぁぁぁっ!」
 「姫子、話、私も、私もイクのっ!私もぉぉぉぉ!!」
 四人の思考が糸が途切れたように断ち切られて、それから何かが消えていくかのように頭が白いスプレーで塗りつぶされたように真っ白に染まり上がる。
 あぁ、大きな絶頂を迎えたのだと思うほどに肉体が大きく痙攣するように絶頂し、身体にへばりついた粘液が全て飛ぶ。
 だが、四人のダンスは止まることは無かった。気絶しそうなほどのセックスを何度も何度も味わいながら、今度は形や位置を変えて、終わることのない疲労という糸が完全に断ち切れるまで続く快楽のダンスに嵌り、本当に気を失うまで四人は何度も混ざり合い求め続けた。

 「姫子ママも千歌音ママも、ユイとレナばっかりでずるいっ!」
 怒号が響いて昨夜の疲れがドッと襲う中でぐったりとした体を一起こしするのが大変な中、目を覚ました。既に姫子と千歌音は着替えていて朝食を作っていた。厨房に入るとケイとイングリッドには、どうやら伝わっていたらしく、私達も入りたいと駄々をこねていたようだ。
 とはいえ、イングリッドは乗る気は無かったようだが。だが、あの快楽を知ってしまえば嫌でも自分から腰を振るだろうというのがユイとレナの見解だった。そんな朝食の時間の中で誰が口に出したか解らないが、姫子と千歌音はどうやってレナを生んだのかという疑問になった。
 「で、それ、どうすればできるの?」
 こんな時間に。とも、思うが、だが、いざ、話してしまえば気になってしまうもので、それは後のエナストリア王国の世継ぎ問題も解消されると思うと二人は顔を見やった。
 この問題が解消されて自分達が隠居生活に入れば、正式に結婚も出来るし、この国の住民に公表できるだろうと考えてしまえば、それはそれで悪いことではないし、ついつい、止めることを忘れてしまう。
 「簡単だよ。それはね……レガリアや剣神天群雲剣の中でエッチすればいいだけだし。」
 「え……?」
 レガリアのコクピットは剣神アメノムラクモを参考しているから似ているらしく、実際のレガリアの見た目と違ってコクピットは無限に近いほど広い。そこには様々な力の恩恵を受けており、妖艶な瞳で見つめる母二人の姿は、既にお見通しなのだろう。愛する人と両思いになれたというのなら、そういうことも出来るだろうし、ついつい、そういう愛の結晶と呼ばれる存在を欲しくもなる。
 「それって……私、ユイの子供を……」
 「えぇ。創れるわ。」 
 「どうする?」
 姫子と千歌音の言葉に思わず、呆けてしまいながらユイとレナは互いの顔を再び見つめあって頬を赤く染めた。その後は、連動するように甘い空気が漂い、姫子と千歌音は、そんな娘たちに微笑を浮かべながら見守っていた。

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