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リンディと桃子の世界

はぁ・・・書いてて未完のものが後一つ・・・
一応、18禁描写あるので、注意。
一応、外伝。
最後の名前はね・・・元より、言ってた。桃子お母さんの誕生日の話とか、その他色々で。絶対に、名前は、あの二人から取ると。
何かしらの形で、出そうかと。
んで、今回。その形で。
今回は、本編に沿っているので、旧来の外伝シリーズとは繋がったり、繋がらなかったり。
前の誕生日での、アレは、三人目にするか。


「お尻・・・は!!だ・・・めぇ・・・!!」

自由が取れない私。

リンディは容赦無く、私のアナルに、舌をいれて、抉るように、あたかも、私のお尻の中に、蛇が動き回っているかのような動きだった。

溢れ出す、私の液と言う名の液は、リンディも、私も、このベッドも濡らす。

「ひやぁぁぁぁ・・・・・・!!!」

「ろんろん・・・れてるのぉ・・・」

溢れんばかりの液が、ぼたぼたと、音で解るくらいに、シーツにたれ落ちている。

四つん這いに、犬のような格好をさせられて、そのまま、お尻の穴を弄られる私は、この上ない快楽に身を預けていた。

「駄目・・・きちゃうよぉ・・・!!」

「イって・・・私の舌で・・・イって・・・!!」

「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

止めをさすかのように、私の秘唇の中に、指を強く挿入し、同時に、私の秘唇から勢いよく、液が噴き出し、痙攣した後に、倒れこんだ。

そんな私をリンディは横になりながら、優しく抱きしめた。

神の匂いをかいで、それから、徐々に、体に移して、私の全ての臭いをその鼻で、確かめていた。

私とリンディが、こうして体を重ねあってから、何年すぎた事になるのだろう。

愛して、愛されすぎて、いつか、壊れてしまうかもしれないこの関係を、ある意味では、命を無くすことより、私は恐れていた。

「ん・・・あ・・・はぁ・・・」

両腕を頭の腕に拘束された状態で、私は、自由を奪われている。

「ん・・・」

リンディに、全てを見られてる、何もしてこないリンディが、私には恐くて、何れ、どこかに行ってしまうのではないのだろうか。

そう、考えてしまう。

でも、リンディは、まだ、何もしてこなかった。

見られているだけで、乳首が、淫らに立ち上がり、見られていると言う事を意識しているから、肉壺からは嫌でも、淫らな汁が溢れ出てくる。

漏らしたように、その部分のみ、シーツを濡れていた。

リンディが、触れて、私を愛してくれた、部分。

焦らされているような気分は、高揚感を産み、体が、徐々に熱くなって、体全体から、汗が吹き出て、全ての毛穴が解放され、求めてしまう。

リンディ・ハラオウンの、私を愛してくれる指を、今か、今かと、私は、求め、瞳から涙が溢れるのと同時に、媚肉からは淫らな汁が精製される。

お互いの汗すら、絡み合い、甘美な匂いが生まれ、離そうとしないように、お互いの汁がべとつき、より拘束する。

さらに、リンディが、私を両腕で、私を全身で抱きしめてくれている。

もう、引き離される事は、永遠に無いと、錯覚してしまうほどだ。

「リンディ・・・?」

「凄い・・・可愛い・・・」

ずっと、見ていたくなるほど、それだけで、自慰対象になるほど、彼女は興奮したようだ。

自分達でも、おかしいって思っていても、その、年齢に合わない肉体を享受してしまう。

事実、肉体的な年齢は、運動能力の良し悪しで無くとも、年々、若くなっているのだ。

なのはや、フェイトちゃんよりも。

私とリンディの肉体は、若返っているという、異常な現象が起きているようにも思えるが、これが、自然の不思議なのか、元より、二人の生まれつきの体質なのかなど、理解できなかった。

でも、本当は、そんなことより、リンディに抱かれると言う事が、私には凄い嬉しかった。

リンディに愛されさえすれば、リンディが、私を抱いてくれさえすれば、リンディが私を捨てなければ、其れで良いんだ。

「ひぃや・・・っ・・・!」

「桃子の脇・・・良いにおいがするよ・・・」

「駄目・・・だよぉ・・・そこは、汚いからぁ・・・!」

「桃子に、汚い部分なんて、無いよ?」

リンディは、私の全てを愛してくれる。

排泄物を出す姿も、私のお尻の穴も、陰毛も、この人は私を愛してくれる。

あの人とは、違っていた。

愛されすぎて、思うのは、その愛が、何れ、消えてしまうかもしれないこと。

消滅してしまう事を、私は怖がってしまう。

リンディが、そんなことする筈無いのに。

「桃子の・・・太股も、気持ちいよ?」

お互い、汗だくの体で、私に足を絡ませながら、ぐちょぐちょと、卑猥な音を奏でて、リンディは私の太股で、自分の肉壺と蕾を刺激しながら、私の脇に、顔を埋めて、臭いをかぎながら、舌で舐める。

毛も剃っていない状態の脇で、こんなことされて、興奮してしまう私は、変態なのだ。

リンディにこのようなことされても、喜んでしまう。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

私達の液体という、液体で混ざり合った、淫靡な臭いに、リンディもより、興奮している。

私もそうだ。

リンディと一緒に作り出したラヴジュース。

かれることの無い、永遠の臭いを、お互いの体に擦り合わせる。

この臭いは、嫌いじゃない。

寧ろ、愛しい。

リンディも、恐いのだ。

二度目の恋、新しい愛する人を手に入れた、リンディは、私が、彼女の夫のように、失う事を恐れてしまう。

抱き合っていれば、解る。

この人も、寂しいんだと。

寂しいから、私を求めてしまう。

愛しているから、一緒にいるのが当たり前となる。

一緒にいたい。

二人が、いつも、思っていること。

「リンディの・・・欲しい・・・」

「妊娠しちゃうかもしれないよ?」

「今まで・・・無かったよ・・・」

生理の日に、中に出されても、妊娠することはなかった。

ただ、本来は生まれるのかもしれない、だから、願わくば、リンディの子供は今、一番欲しかったものだ。

リンディの子供を作れば、絆は一層、強くなると思ったからだ。

私と、リンディの子供。

でも、私達は、女同士だから、うまれることは無いと思ってた。

だから、私は、何度も、何度も、リンディに中に出してもらった。

それでも、女同士と言う事があるが故なのだろう。

妊娠する事は無かった。

でも、リンディにされることは望む。

「それじゃぁ・・・リリィ・・・?」

「OK.Master」

リンディの声に、反応し、私の心臓の鼓動が、やけに高まる。

また、リンディのが、私の中に入って来るんだ。

これだけで、心臓の鼓動が高まる私は、本当に変態なのだろう。

いや、嬉しいのは、私の体が、リンディでいっぱいになるという事だ。

リンディに付けられた、それは、彼女の体に似合わないくらい、たくましくて、グロテスクだけど、私には愛しい物だ。

リンディと繋がる事のできるもの、リンディに愛してもらえる物だから。

「はぁ・・・はぁ・・・」

「疲れる?」

「其れは・・・ね・・・本来、女の体には無い物を、なるべくオリジナルで近い状態で再現するんだから・・・」

だから、精子とかは、殆ど、男性の其れと変わらない。

本来、女性の体に無い物をつけるから、相当体力を使うらしい。

「其れじゃ・・・とくね・・・?」

「うん・・・」

両腕を拘束していたバインドを解除して、私は、その、両腕で、リンディのそれを迎え入れる為に、秘唇をできる限り、広げて見せた。

液は、ジェルとなって、リンディのものを迎え入れる準備をしている。

さぁ、いつでもおいで。

そう、私の秘唇は訴えているような気がしてならない。

ひくひくして、何回か、ジェルが飛び出す。

濡れすぎている、私の媚肉はリンディを迎えるのであれば、いつでも、いつでも、迎え入れ、優しく包み込んであげる事ができる。

「桃子・・・凄い・・・」

赤面している。

自分でも解るほど、媚肉から、溢れんばかりの愛液が創られ始めている。

リンディに見られて、興奮しているのが、自分でも解る。

「焦らさないで・・・」

「ごめん。」

リンディの其れを、私の秘唇は受け入れ、熱い物は、徐々に、徐々に、私の中の侵入して、無意識の中で離さないように、媚肉はリンディの其れに絡み付いていた。

熱い物が、私の肉を押し広げながら、突き貫こうとする度に、私の体が熱くなる。

全身が、熱くなって、これが、快楽と気付くのは、遅くは無い事で。

天然のジェルが、リンディの其れを大きく、包み込む。

「んにゃぁ・・・あぁ・・・」

「リンディの・・・中で、大きくなるよぉ・・・」

「違うのぉ・・・!!締め付けてくるんじゃない!!」

私の子宮口に、リンディの亀頭が当たる。

微妙に出ている、リンディのぐっちょりしているミルクが、侵入してくるのが解る。

「今日は・・・何か、違う・・・」

「そう・・・かな・・・?」

リンディの其れを、圧迫し、それでも、私の中で、リンディは激しく、ピストン運動を繰り返す。

体に、落ちる、リンディの唾液が、私の体を濡らし、汗と何ら、変わり無い。

有無を言わさず、貫き通される。

「ひゃぁ!!あぁ・・・!!にゃぁぁぁ!!」

部屋に響き渡る、嬌声。

一番奥を刺激されるたびに、気が失いそうになるほどの衝撃に襲われて、必死に、リンディにしがみ付く。

だらしなく、舌を出す姿に、リンディは失望する事無く、リンディは私の体を持ち上げて、そのまま、唇を塞いだ。

「ん・・・んぁ・・・んん!!」

「ん・・・れろ・・・えぁむ・・・」

ピストン運動されながら、さらには、リンディの舌と私の舌が絡み、濃厚なディープキスが展開される。

舌が、ねっとりと絡みつくだけで、私は、絶頂を迎えて、意識を無理矢理保とうとするのが、精一杯で、リンディに全てを委ねる事しか出来なかった必死に、リンディを離さないように、抱きしめた。

私のなかで絡み付いている、リンディの其れは、徐々に熱くなっている。

「ふぁぁぁぁ・・・!!!」

「はぁ・・・ん・・・あぅ・・・あぁ!!」

思わず、唇を離してしまい、絶頂思想な、快楽の嬌声を、私はあげてしまう。

ピストン運動でぶつかり合うたびに、乳首と乳首がぶつかり合って、それだけでも絶頂を迎えそうになる。

それだけ、今の私の体は、敏感であるという事なのだろう。

「桃子・・・桃子・・・!!」

「リンディ・・・」

彼女が、私の名前を呼ぶということは、そろそろ、彼女が絶頂を迎えるということだろう。

私も、本当の絶頂を迎えるための準備に入りはじめていた。

「桃子・・・きちゃいそうだよぉ・・・!?いいよね・・・?桃子の中に出してもいいよね!?」

「いいよ!!リンディの好きにして!!私の中で、リンディの熱いのぶちまけて!!」

どんどん、リンディのそれが熱くなるのがわかる。

もう、リンディのピストン運動は限界に近づいていた。

速くなる、自然と速くなる、リンディのこし使い。

見ていれば、それだけで、充分に満足できそうだ。

派手に、乳房と乳首がぶつかり合うたびに、私達の高揚感は高ぶって、既に崩壊している理性は、再生できないほど、粉々な状態になっていた。

最後に、リンディが、私の子宮口をついたとき、一時的に、リンディが痙攣を起こし、その先から、熱い物が勢い良く、私を満たした。

「熱いのぉ・・・!!熱いのいっぱい・・・!!リンディの熱いのがぁ・・・!!あぁぁ!!アン・・・熱いのがみたしていくのぉ!!」

気持ち良すぎて、リンディの欲望をその未で受け止めた私は、思い切り、噴出し、リンディの体全体に駆けてしまった。

「リンディ・・・愛してるよぉ・・・」

熱い欲望に満たされ、そのまま、私たちは濡れたベッドの上に倒れこんだ。

「私も・・・桃子・・・?」

「ぬいちゃやだ・・・はなさないで・・・リンディを感じていたいの・・・」

「うん・・・」

その日、リンディに抱きしめられながら、私達は眠りについた。









「起きた・・・?」

「うん・・・桃子・・・」

差し込まれる、太陽の光、其れを受ける私達。

私を一番、思っていてくれた人が、此処にいる。

ゆっくりと、髪を掻き分けながら、緑の目と、淡い桃色の唇が私に迫る。

私の唇に、優しい快感を与え、一気に、目覚めた。

リンディといる朝は、安心する。

この人が、傍にいるだけで、私は良いんだ。

甘えるだけで、私は、安心する。

この人のことが、この世で一番大好きで、大好きな人がいるから、私は安心する事ができる。

「リンディ・・・」

「なぁに?」

「おはよう・・・」

「うん。」

今日は、リンディは一日中、この家にいる訳じゃなくて、途中で、仕事で行ってしまう。

だから、この、朝の時間を、私は大切にしたい。

「リンディ・・・いなくならないでね・・・」

何だろう。

どこか、寂しくなるような感じがした。

リンディが、途中で、どこかに行ってしまいそうな気がした。

「どこにもいなくならないわ。桃子がいるから。」

そういった、彼女の言葉は、私に安堵をくれる。

高町桃子に、安らぎを与えてくれる。

振り返る思い出の中、全てが走馬灯のように蘇る。

士朗さんと決別した後に、リンディと結ばれて、リンディを愛して、知った、消えた息子の真相。

逃げるようにだったかもしれない。

うぅん・・・私は、逃げていたんだ。

結局、リンディに慰められっぱなしで、結局、ずっと、リンディに甘えっぱなしで、そんな私が幸せをえても良いのかなって、思ったほどだ。

「気にする事は無い・・・母さんは、母さんの幸せを創れば良い。」

高町を決別した息子は、まだ、私を母と慕ってくれた。

そして、あの日から、一週間が経って、私の体の中に異変が起きた。

「うっ・・・」

突如、体験した事のある、何か、不安な物に襲われた。

気持ち悪いという感覚に近く、どこか、動くのもだるくなる。

何もする気になれなくて、望むのは、ただ、リンディが、此処にいて欲しいと言う事。

「リンディ・・・」

ここにいない。

此処にいない人の名前を呼ぶ。

呼べば、きてくれるような気がした。

来る訳が無いのに、きてくれる気がした。

なんだろう。

とても、だるいんだ。

さらに、吐き気まで襲ってくる。

此処まで、やる気がなくなるのは、本当に久しぶりの事だ。

会いたい人の名前を呼んでも、来ないのはわかっている。

それでも、呼んでしまう。

自分の愛する人を、ただ、自分を慰めるだけの気力だけはあって、何もせずに、洗ってもいないリンディと私のジュースの臭いがついたシーツで、自慰にふける。

「リンディ・・・」

「桃子?」

「あれ・・・?リンディ、お仕事は・・・?」

目の前に、愛しい人がいた。

「瑠璃ちゃんから、連絡が入って・・・傍にいてあげて・・・だって。」

瑠璃ちゃんか・・・

気が利くなぁ・・・

「とりあえず、どうなの?最近、してるときも調子悪いよ・・・?」

「うん・・・なんかね・・・リンディと繋がっている時は、辛い物とか、全部忘れられるんだよ?」

でも、其れが消えると、一気に世界が変わってしまう。

リンディが抱きしめてくれていないと、駄目なんだ。

「吐き気はするし・・・でも、熱はないし・・・」

「とりあえず、病院、行ってみようか?」

「んー・・・いくー・・・」

病院にイって、検査が終わった時に言われた、言葉。

其れは・・・

「まぁ・・・その・・・おめでとうございます。」

石田幸恵先生が言うには、妊娠だった。

私は、妊娠していたと言う事だ。

目の前にいる患者は、素直に私に祝福の言葉をくれた。

しかし、私は驚いていた。

本来、生まれる筈の無い私とリンディとの間に、子供がいたのだから。

新たな命が、私のお腹の中に、いた事は、どこか、非現実的な部分があり、恐怖を感じたが、それ以上に彼女の子供を身篭った事が、凄い嬉しかったのだ。

さらに、二人も、私は身篭った。

双子。

彼女の子供を、二人。

生きてきた中で、一番嬉しい瞬間であるといえたかもしれない。

ある意味では、なのはを産んだとき以上に、私は嬉しかった。

世界で、私が実感できるくらい、愛している人と結ばれたと言う事なのだから。

心の中で、少し・・・なのはに謝ったけどね。

リンディに、其れを伝えたとき、彼女は喜んでくれた。

思い切り、抱きしめてくれたリンディの温もりは暖かかった。

其れと同時に、一時的に帰還した、なのは達に、其れを伝え、燈也の養子である、瑠璃ちゃんは、新たな命を得た私を祝福してくれた。

考えてみれば、高町から遠ざかっていた燈也を引き寄せたのは、彼女の存在が大きかった。

「愛は偉大ですね・・・」

この後、伝えられた言葉は、ある種、神の器と同等であるとか、そう言えば、瑠璃ちゃんは、そんなわけの解らない事言ってたっけ。

理論上は、女同士でも、可能らしいけど。

あの子は、時折、何が言いたいのか解らなくなる時があったわ。

でも、念願だった、リンディとの間に、欲しかった子供が、やっと手に入ることが出来た。

リンディと私の愛の結晶・・・子供達が戦っている中で、授かった、私とリンディの大切な宝。

それから、暫くしてのことだった。

担当していた事件が終わりを告げたというのだ。

しかし、それと同時に、なのはとフェイトちゃんが行方不明になった。

突然の事で、伝えられたことが、なんであるのか理解する事が、私には出来なかった。

全てが、冗談に聞こえてしまったからだ。

リンディとの間に授かった宝の中で、失った、二つの宝。

これが、障害と呼ぶものであるのなら、其れを背負い、おなかの中にいる子供達を育てる覚悟は出来ていた。

機動六課と言う組織が、完全に解散される日、また、失う事になった、私とリンディの孫。

瑠璃ちゃん・・・

燈也とすずかちゃんの娘。

「お婆ちゃん・・・」

光となって、消えていく、私の孫。

「桃子・・・お婆ちゃん・・・」

辛そうに呟く、私の孫の姿。

ティアナちゃんが、彼女のクッションになって、その隣で、ヴィヴィオちゃんがいかないでと、泣きながら縋り付いていた。

報われない、二人の思い。

どこか、痛々しかった。

「リンディ・・・お婆ちゃん・・・」

光に還元され始めている体を目の当たりにし、それを、なんとも言えない表情で私とリンディは瑠璃ちゃんを見ていた。

高町家に来る時は、いつも、二人の間に入って、私達に抱きしめられて、私達の間に入って、眠るのが、この子は好きだった。

「大丈夫だよ・・・?痛くないから。」

そう言いながら、体は痛くないにしろ、精神的には、かなり辛いのだろう。

出会えなくなってしまうから。

彼女の傍にいる、二人の愛する人に、もう、会えなくなってしまう辛さが、彼女の精神を殺していこうとしていた。

体に刻まれない、心に刻まれる傷を追う事は、人間として、一番辛い傷みである事を、誰もが知っている。

この子の死は、そう言う形で当てられるのだろう。

「ありがとう・・・貴方が、燈也に・・・私ではあげられないものを与えてくれた・・・」

「そんなこと・・・」

「誇りに持って。貴方が、燈也君の息子である事を・・・」

「嬉しかった・・・貴方が私に手をふりながら、会いに来る姿を見ると、いつも、嬉しかった・・・」

「お婆ちゃん・・・」

「もう・・・見ることが出来ないのは・・・悲しいわ。」

でも

「仕方の・・・ないことだよ。お婆ちゃんに、そう思われて、私、スゴイ、嬉しいな。」

「私は、いつでも瑠璃のお婆ちゃんだよ?」

「うん。」

笑顔で、瑠璃は私とリンディに頷いた。

この時点で、流す涙は、流したと、燈也とすずかちゃんは言っていた。

やはり、誰であろうと、辛い物なのかもしれない。

もう、会うことの無い孫の姿を、光の粒子になって、完全に消えるまで、見届けた。

この解散から、半年間、残されたティアナちゃんは何もする事が出来なかった。

心にぽっかりと、穴が空き、全てが無気力状態となって、すずかちゃんに抱かれる事も、あったらしい。

「そんな・・・元気じゃないティアナお姉ちゃんなんて・・・見たくないよぉ!!」

「ヴィヴィオ・・・やめて!!」

「私・・・ティアナお姉ちゃんのこと・・・好きだよ?私じゃ、瑠璃お姉ちゃんの変わりになれないの?」

必死の告白に、彼女も流石に言葉を詰まらせた。

言葉に詰まった、彼女は、何も出来ずに、そのまま、ヴィヴィオちゃんに強姦に近い形で、犯されてしまったらしい。

私のほうも、瑠璃ちゃんがいなくなってからだった。

子供が生まれる、一週間前から、どこか、変な夢を見るようになる。

リンディに抱きしめられていても、その夢を見てしまう。

眠れない日々が続いてしまうのだ。

必死に手を伸ばす、娘達。

私とリンディが出会うことを許さないように、幸せを壊すように。

日が増すごとに、なのはと、フェイトちゃんが、私に訴えてくる。

助けて・・・助けてって。

そして、瑠璃ちゃんが、本当は消えたくないと、叫び、私に手を伸ばし、消えていく。

そして、流産して、死んでしまった、お腹の中にいる私の子供達を見て。

最後は、私の目の前に、リンディの死体が転がって、必死にその死体を抱きしめた、私の視界と、掌が紅く染まる。

私が、こんな事を望んでいるの?

私達にとって、幸せを得るための通過点が、娘や、孫を失う事なのだろうか。

そして、あの夢を見る事も、私の通過点なのだろうか。

私の様子に気付いてくれた、リンディは、仕事を休んでまで、ずっとそばにいてくれた。

私の不安をかき消すように、キスを繰り返したり、抱きしめたりしてくれた。

一時の安心を得ても、尾を引くように、後から、黒い物が私を支配してしまう。

瑠璃ちゃんがいなくなってからの生涯が、このような感じで、生まれてきてしまったのだろう。

これは、恐怖なのかもしれない。

私とリンディも、何れ、こういう関係になってしまうのではないのだろうかと。

何れ、崩れてしまう恐怖。

どうして?私が、リンディを信じていないから?

単なる、夢であるはずなのに、私は、恐怖してしまう。

元より、壊れやすい関係と、承知していたはずなのに、イザ、崩壊する夢を見ると、それも、残酷な形となると、恐怖を覚えてしまう。

単なる、鬱に近いものなのだろう。

子供が生まれる予兆が起きる時に、このような夢を見てしまうのは、私が臆病だからだ。

「リンディ・・・私たち・・・」

「駄目よ・・・気にしちゃ・・・」

「夢でね?なのはと、フェイトちゃんが、どこかで、縛り付けられて、助けてって、言うの!!」

「桃子!!」

「私、本当は、助けなきゃいけないのに!!あの子達を助けないで・・・リンディとの幸せだけを夢見て・・・!!」

「良いの・・・今は、良いのよ・・・」

「リンディ・・・恐いよ・・・いつか、目の前から、リンディもいなくなって、皆、いなくなって・・・」

「大丈夫よ。私は、絶対にいなくならないわ。桃子の前から、絶対にいなくならない。」

「リンディ・・・!!」

「桃子・・・愛しているわ・・・お願いだから、そんなこと言わないで・・・私の、大切な桃子・・・」

簡単だった。

不安を取り除く言葉は、リンディの心を込めた”愛している”と、言う言葉と、その後のキスは、単純と言われるかもしれないけど、不安をかき消すには、充分な物だった。

大丈夫。

「ずっと、此処にいるよ?」

「いて・・・ずっと、傍に・・・傍にいて・・・」

離れてしまえば、また、いやな夢を見てしまう。

それから、嫌な夢からから解放された後だ。

急ぎ、私とリンディは近くの産婦人科に脚を運んだ。

その日、私とリンディの子供が生まれたのだった。

喜んでいいのか、解らないけど、生まれたとき、私と、リンディ、皆は、喜んでくれた。

あの夢は、嘘だったんだ。

生まれた、子供達。生まれた、二人の子供は、女の子だった。

二人とも、同じ時に出てきて、どちらが、姉か妹か、わからなくなってしまったが、この二人に、そう言うものは関係無いのだろう。

あの時見た夢の中で、流産した、この子達と、殺されてしまったリンディのヴィジョンは見なくなった。

でも、まだ、なのはとフェイトのヴィジョンは、消える事が無かった。

必死に、何かを訴えているけど、其れが聞き取れなくて、それでも、今は、この幸せを、享受していたかった。

青い目をした子供と、瑠璃色の目をした女の子。

「名前・・・なんだけど・・・決めた?」

「うん。青い目をした子を・・・セレス。」

「うん。」

「瑠璃色の目をした子を、エリス・・・」

「いい・・・名前だね・・・」

「良かった・・・」

手に入れたのは、一時の幸せ。

愛する人と手に入れた、最上級の幸せの瞬間。

この一時の瞬間の幸せ、願わくば、私は、この二人の子供達に望む事がある。

リンディが言うには、この二人の魔力は、生まれながらにして、なのはや、フェイトちゃん以上らしい。

もう、瑠璃ちゃんや、なのは、フェイトちゃんのような思いはしたくない。

だから、

「この子達を・・・魔法に関わらせたくないの・・・」

「うん。私も、それを言おうと思ってた。」

関わる事になれば、また・・・

なのはや、フェイトのようになってしまうかもしれないから・・・

なのは、フェイト、早く戻ってらっしゃい。

貴方達の妹が、待っているわ・・・


















夕闇に照らされて、娘達は望まぬ形で、ミッドチルダに降臨したと、すずかちゃんから告げられた。

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