PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

EP-LAST「僕らは変わる。」

はぁ・・・
まぁ、女がいないと成長できないのもアレだけど・・・
女がいても成長できない奴よりはまし・・・?
最終回・・・
気に入らない所を、修正。


一命は、取り留められた。

全てにおいて、燈也共々、危険な状態だったらしい。

「すずかちゃん!!」

「あれ・・・フェイトちゃんに・・・なのはちゃん?」

そして、その隣にいるのは、リンディ・ハラオウン。

隣で、燈也と、はやてが、眠りについていた。

「今回の貴女の活躍により、この事件は解決することが出来ました。感謝しています。」

「いえ・・・はやてちゃんとか、燈也達が・・・プレシアさんのお陰で、私を助けてくれましたから・・・」

「プレシア・・・テスタロッサ!?」

リンディは、驚かずに入られなかった。

いや、驚いたのは、前回の事件に参加していた人間たち、誰もが驚いていた。

フェイトは勿論のこと、その意味が全て解らなかった。

何故、プレシア・テスタロッサが、今回の事件に参加していたのだと。

フェイトの中で、思い出す、過酷な日々。

燈也の前だけにみせた、優しい笑顔。

「彼女は・・・今から、12年後の世界から、ここへとやってきました。」

「12・・・年後!?」

「触れて解りました。あの人と接触したことによって、歪みは全て消えていました。」

今回来た、その目的は。

フェイトが、その理由をせかす。

まだ、自分のことを嫌っているのだろうかと、フェイトは思い込んだ。

すずかは、それに対して何もいわなかった。

ただ、今回、この世界に来た目的というのは、燈也を救うためであると、すずかは話した。

憎しみに囚われた燈也を、いち早く助けるためであると。

「まさか・・・」

信じられなかった。

あれほどにまで、執念で、世界を一つ滅ぼそうとしたほどの人間だ。

危険で、強い相手であることくらい、わかっている。

「誤った心を・・・正すため・・・」

そして

「あの人は、最後まで燈也の母親でした。」

母親としての義務を果さんが為に、舞い降りたのだ。

この世界という物に。

「母親の義務・・・」

「でも・・・それだったら・・・フェイトちゃんに会いに行くのも!!」

「多分・・・それは、まだ・・・」

会えば、あの時の憎しみを思い出すことになるから。

ゆがみが復活してしまう。

会えない。

会ったとしても、フェイトは、崩れ、壊れていただろう。

故に、プレシア・テスタロッサは、会おうとしなかった。

フェイトに。

ただ、解ったのは

「フェイトちゃんのことはわからないよ・・・?でも、燈也を愛していた思いは・・・本物だった。」

伝わってきた、本物の思い。

真の、その思い。

「すずかには・・・解ったの・・・?」

「伝わってきたんだ・・・あの人が・・・何を、考えていたのか・・・」

悔やみを、悲しみを、過去の憎しみを。

「子供を間違った道に進ませてしまったから・・・母親が、助けに着た・・・か。」

リンディ・ハラオウンは、呟く。

フェイトは、何も言わなかった。

なのはは、憎悪を向けているようにも思えた。

簡単に信頼できないのが、人というものだろう。

リンディはこのことを、自らの中にしまいこんだ。

本当に、信頼できるのか、しかし、すずかの純粋な目は、本当だといっている。

リンディは、すずかの言葉を信じてみることにした。

しかし、まだ、あの時の痛みを覚えているなのはや、フェイト、クロノ、アルフにとってはにわかに、信じることが出来なかった。

そして、

「お父さんのこと・・・聞いた…燈也が、やったんだよね・・・」

「えぇ・・・そうね・・・」

すずかは、なのはに、真実を話した。

全てを聞き終えた後、なのはは、俯いた。

だから、恐怖と言うものを覚える。

「私・・・燈也と・・・これから、上手く出来るかな・・・」

ボソッと、なのはは呟いた。

上手くやっていけそうな自身は無い。

「大丈夫だよ・・・なのはちゃん。」

「え・・・?」

なのはが、すずかを見返した。

全員が、病室から出て行った。

「あの、プレシアさん・・・プレシアお母様は・・・優しい人だったよ。」

そういった後、再び、睡魔が襲いかかった。

すずかは、再び、眠りについた。










まだ、眠りについていた。

体が、動かない。

まだ、体が眠りについていた。

許されることならば、永遠に、この状態でいたかった。

しかし、それを許すことは無いだろう。

プレシアと同じ瞳の色をした少年は、語る事無く、ここにいる。

「夢・・・だったのか・・・?」

視線を感じた。

周りに、人がいる。

そして、気付けば拘束着から別の服を、着用していることに気付く。

「姉さんたちか・・・」

そして、フェイト、リンディ、ヴォルケンリッターの面々が、この場にいることに気付く。

復讐の呪縛から、解放された体と魂は、安息という名の時間を楽しんでいた。

そして、思い知った。

自分の体という物は、これほど、軽かったのだと。

地獄から、新たなる光をえた瞬間だった。

隣のベッドを見たとき、よく知っている女の子が、眠っていた。

「すずか・・・・・・」

月村すずか。

他の世界で、彼女の存在は見当たらなかった。

そして、また、隣には、栗色の髪をした女の子が、眠っていた。

「彼女と、戦ったこと無かったな・・・関わったことは、一度だけ・・・すずかは、知っていたみたいだけど・・・」

体が、言うことを聴かない。

また、睡眠を求めていた。

だから、燈也は、再び眠りについた。











「終わりか・・・これで・・・後一つ・・・」

「兄さん。」

「悠矢!?」

「復讐の良く末を僕は見たよ。彼の母親・・・僕の世界に、住んでいるみたいなんだ。」

オルクスを身に宿す、テスタメントの一人。

この少年のいる世界は、イエス・キリストの手を出さなかった、世界、アクアにいる。

「この世界に着た、別世界の彼は今、プレシア・テスタロッサとアリシア・テスタロッサと一緒に暮らしている。」

終わりを告げた。

あの、戦いから、年月は過ぎた。

その中で、イエス・キリストは、アクアに、二人を送ったということになる。

だから、

「穏やかだったのか・・・あの人は・・・」

「まだ、寝たりないな・・・」









「燈也君や。」

「八神・・・はやて・・・?」

「二度目やな。」

あぁ、こうして話すのは、二度目だ。

などと、思いながら、燈也は、はやてと喋りだした。

夢の世界だ。

ここで、話しても、はやては何も覚えていないだろう。

「燈也!」

「すずか・・・」

話したかった人。それが、目の前にいる。

「すずかちゃんも、人が悪いわ。そんなん、私に何も喋ってくれへんかったやん。」

「迷惑・・・かけたくなかったんだよ。すずかは・・・優しいから・・・そしてそれは・・・」

僕のせいだから。

と、言おうとした時、すずかが、燈也の口を、塞いだ。

「何も・・・いわなくていい。」

「なんやねん・・・二人して、私を仲間外れにして・・・」

「もう、良いではありませんか。終わったのですから・・・」

「リィンフォース・・・」

「ゼウスのプログラムから・・・」

燈也は、見抜いた。

まだ、ここで、言うべきではないと。

「あなたの中にあった・・・負の感情が、全てなくなっている。」

「僕一人の力じゃないよ・・・」

「すずかちゃんの力やで。」

本当は、それだけじゃない。

やさしい顔をしたプレシア・テスタロッサに出会わなければ、今、ここに燈也はいない。

「僕は・・・君達に、何もできなかった・・・」

自分のことばかり、考えて、はやてむ顔に対して、何も、あの時は思わなかった。

「ヴィータにも・・・シグナムにも・・・僕は・・・」

「ええんよ。二人とも、燈也君の事・・・解ってくれた筈やもん。」

そして

「身内とは、ちゃんと話をせなよ。」

血は繋がっていなくてもなのは達とは、本当に家族になろうとしていた。

今回のきっかけは、高町家に対して、一つの課題を齎した。

それが、今回の燈也の起こした事件ということになる。

解決は、出来たのだろうか。

その奥にある答えは、今は、燈也は考えなくて、いいことであるのかもしれない。

「それで、二人とも・・・もう、そういう関係なん?」

「え、と・・・」

「あれ・・・?はやてちゃんって、こういう性格・・・?」

すずかは、多少の人格の変化というべき物に戸惑いながらも、すずかは言う。

やっと、伝えることが出来たのだと。

そして、

「私は、燈也のことが好きだよ。この世界で、一番好き。」

躊躇う事は、無かった。

プレシア・テスタロッサから、全てを頼まれている。

「良く・・・そんな、恥ずかしいことが言えるな・・・」

はやては、流石に絶句した。

目の前で、恥ずかしい台詞が展開されることにより、はやての顔は赤くなる。

「迷うつもりは・・・今は、無い。」

ただ、今、このときを享受したい、

燈也は、そのまま、二人の会話をやり過ごした。

「リィンフォース・・・」

現実の世界に呼び戻されたとき、それが、燈也の視界の中に入ってきた。

「・・・何か?」

「貴女と、話を。」

「それは・・・これから起きる・・・戦争のことかい?」

一瞬、エルヴェリオンに乗ったときに見た記憶。

あの記憶に、間違いがなければ、戦争は起きる。

そして、それは、全てを巻き込み、厄災を撒き散らす戦い

世界が、大量に消滅する。

11年後のこととなる。

「いえ・・・今は、その話はやめましょう。」

ただ、伝えたいことがあるから、リィンフォースはわざわざ。

燈也に愛に来た燈いうわけだ。

「あなたは、誰も殺してはいません。」

「え・・・?」

「あなたが、殺したと思っているだけ。」

各世界を、廻ったときの話のことだろう。
誰も、殺していない。

「誰も・・・殺していなかったのか・・・」

安心して良いのか、どうすれば良いのか、複雑な感情が生まれた。

「でも・・・世界を・・・僕は・・・」

「いえ・・・それは、そういうヴィジョンを見ただけなのでは?」

「ヴィジョン・・・そうか。」

あの時の、人間が、自分を満足させるために、殺させないが為に、そいうことをしたというのなら、ありがたい物だと、燈也は、フっと、笑った。

「それでも・・・殺したよ。僕はね・・・」

時の庭園の時、そして、巨神を支配した時にだ。

殺したことは、事実。

「それは、受け入れる・・・」

「身内の方々を殺したといっていましたが・・・重傷を負っただけでした。」

「そう・・・か・・・」

まだ、各世界で殺してはいなかった。

それでも、

「いや・・・やめておこう・・・すずかのいう通り、僕は生き残ったんだ・・・」

死んでいった、別世界の自分の分まで、強く生きることを、燈也は決めた。

「昔の自分だったら・・・どうなっていただろうな・・・」

殺すために、無理して、世界を移動して、無理やり魔力を私用して、完全に人を殺して、完全に世界を壊すために燈也は動き出すだろう。

許すことが、出来ないからだ。

いや、このアースラを完全に破壊していたか。

なのは達を殺すために、動いていただろう。

しかし、今は、その気が全く起きなかった。

不思議と、何も思いはしなかった。

そんな自分に、燈也は笑うしかなかった。

そして、昔の自分はどれだけ馬鹿だったのだと、笑う。

「それでも・・・取っては貰うさ。」

しっかりと、落とし前は付けてもらう。

タカマチシロウに、せめて、してもらわなければならないことがある。

最低限の落とし前を。

「何を・・・するつもりですか・・・?」

「なんだろうね。」

燈也は、ただ、黙って誤魔化した。

この世界で、生きているタカマチシロウ。

プレシア・テスタロッサを殺したのは事実と言える。

そのことに関して、何もせずに、ただ、引きこもり、恐怖していただけの存在は、馬鹿のやることなのだ。

人を・・・自分の母を殺した馬鹿を燈也は許す気にはなれなかった。

「まだ・・・せめてもの償いは・・・」

「受けるべきだよ。これだけはね・・・教えなきゃ、いけないんだよ。」

復讐を忘れたとは言え、母、プレシアが許したこととは言え、燈也の中で煮え切らない思いは、全て今回で

「解決させたいんだ。」

優しい顔をしながら、燈也はリィンフォースに全てを伝えた。

「まだ・・・優しいんですね。」

「全てが優しい人間なんて、この世にはいないさ。」

「歳相応とは思えない・・・」

燈也は、ただ、笑うことしか出来なかった。

いろいろ知ってしまったゆえのことだろう。

それなりの都市に、会わない知識を持っていれば、そうなってしまうのも無理は無いか。

リィンフォースは、ただ、ゆっくり、燈也の背後に廻った。

燈也は、何もいわなかった。

その行動に、違和感など、覚えることも無い。

何故、そういうことをするのか、疑問を覚える事だって無い。

「調子は・・・」

「軽いけど、重いって感じかな・・・」

優しく、リィンフォースは燈也を後ろから、抱きしめた。

冷たい物が、リィンフォースの体を伝って徐々に、体を冷やしていく。

しかし、燈也の場合は、逆に暖かかった。

リィンフォースの体の体温が、燈也を逆に温めた。

「私より・・・冷たい・・・」

「ずっと、冷めてたからね・・・ただ、それも終わりそうなんだ。」

「彼女のお陰・・・なのか?」

「まぁ・・・ネ。」

月村すずかの存在が、今回を穏便な終極へと導いた。

「君は・・・ゼウスのプログラムから・・・」

「えぇ・・・完全に、そこまでは・・・無理でした。」

「そっか・・・」

ゼウス・・・ソレは、神。

神の仕掛けたプログラムを解除できる訳がない。

いっぱしの人間が。

高々、人間が、神のプログラムを解除するなど、できるわけもなかった。

テスタメントでさえも、ソレは不可能だ。

闇の書の再生機能が防衛プログラムを再生し、再び暴走してしまうであろうとして自分の破壊。

「ゼウスは・・・そこまでして、人間を滅ぼしたかったのでしょうか・・・?」

リィンフォースの問いかけに、燈也は応えることが出来なかった。

昔の自分なら、そんな手の込んだ方法で人間を殺すことなどなかった。

自分以上に、人間のことを好きになることのできなかった神・・・ゼウス。

生きとし生けるもの全てを自分の意のままに支配し、気に入らないものがあれば見せしめという大義名分の下、容赦なく消してしまう。

本質は気高くて慈悲深いのだが、遙か昔にあった出来事により、崇高な精神を捨て去り、現在は我欲に囚われてしまっている。

「かつては・・・ユダ様、ゴウ様、ルカ様達が、あの方を封印した筈でした。」

「ユファ・・・」

「その時に、私は生まれた・・・」

「貴女は・・・天界の人・・・」

「中級天使の・・・ユファと申します。」

「あんたは・・・彼女をプログラムから解放することは・・・出来ないのか?」

「私は・・・何も・・・」

これの、封印を解くことができるとすれば、上級天使と天使といわれているもの達のみ。

この中でも、ゼウスに、評価された、最も、神に近い天使たち。

その名こそ、六聖獣。

青龍、朱雀、玄武、白虎、麒麟、鳳凰。

この六人の天使が揃った時に、全てのプログラムは解除できる。

しかし、この世界に来ることを、時空が許さない。

ユファ一人、時空を超えさせるのがやっとの出来事だったのだ。

全ては、聖母の力が完全ではないからだ。

本来、その身にあるはずの神の力が、聖母には無かった。

本来の、イザナミの力はアマテラスのテスタメントの中へ。

アマテラスの力は、イザナミのテスタメント。

つまり、聖母の中に、その力がある。

来るベく、日の為に。

「僕は、雷の神のテスタメント・・・だったね。」

「すずかちゃんは・・・風属性の神のテスタメントでした。」

ユファとの融合によって、覚醒させられた存在。

月村すずか。

「全て・・・私の責任です。すずかちゃん・・・優しいですから・・・」

だから、生きている。

生かされている。

「私は・・・間違いを犯しつづけました。」

「間違い・・・ね。」

すずかに、本当の恐怖を教えてしまった。

本来、この年代で戦場の恐怖を味わう人間など、普通はいない。

何せ、この安全で、平和によって肥えた人間の世界だ。

燈也は、改めて、この世界という物を考えてみた。

やはり、無情の世界なのだ。

「テロリストに・・・同情の余地なし・・・」

「え・・・?」

「なんでもないよ。」

今、この答えをいうことも無いだろう。

所詮、権力者たちの作った世界。

「ヤハウェはこの世界に・・・」

まだ、干渉しているとすれば、嘆ていることだろう。

十戒の全てを守っている人間などいない。

義理とは言え、親を殺そうとした自分を殺すだろう。

などと、燈也は一人笑った。

「やめよう・・・考えるのが、疲れたよ。」

「ヤハウェ・・・・・・」

ユファの知らない、一人の神の名前。

リィンフォースも、その名前は知らなかった。

キリスト教の生み出した、慈悲のある筈の神。

かつて、欲望にまみれた人間の街を、破壊し、その街にいる人間を塩の柱とした。

まだ、干渉していたら、殺される。

「神が干渉していない世界でよかったよ。」

「・・・?」

「まだ・・・僕は、僕自身の哲学を見つけていないって事だよ。」

燈也自身の哲学とは、なんなのだろうか。

人によっては、哲学を探しつづけることが、自らの哲学と主張する人間もいる。

必死に、自分の哲学を探し、見つけたときに、人は死ぬ。

こういう人間だって、ここにはいるのだ。

燈也自身も、その手の人間なのだろうか。

燈也の理解できない独り言に、ユファは、曖昧な顔をして、リィンフォースは必死に纏めようとしていた。

リィンフォースは、やはり思う。

9歳とは思えない、可愛くない子供だと。

また、一つ疑問に浮かぶこと。

何故、プレシアは、彼を愛することが出来たのだろうかということ。

だが、こういう常識を打ち砕くのが、家族という目には見えない非科学的な絆という物なのだろう。

リィンフォースには、まだ、理解することなど出来やしなかった。

この概念をリィンフォースは、理解できぬまま、去る事になる。

「あなたは・・・哲学を探しつづけて・・・」

探しつづけることが哲学ではないと主張する人間がいるとする。

「その人間は、どうなると思いますか・・・?そして、見つけた哲学を否定された人間は・・・」

「革命を起こすか・・・人を殺すか。」

燈也は、どちらかと言えば、後者だろう。

度重なる、母、プレシアの否定によって、燈也の中に、ストレスが溜まる。

まだ、親離れできていない、子供だ。

だから、そのストレスは、子供によっては、異常なまでに醜悪で、恐ろしい形となって現れるということだ。

以前の燈也の哲学と言える物は、母、プレシア自身。

プレシア自身が哲学であるが故に、ストレスが溜まり

「僕は暴走した。」

哲学の否定と親離れできない少年。

燈也ほど、他人と接触を持たない人間なら、殺しも打倒と言うところか。

「ストレスによって・・・人は・・・」

「怪物にもなれば、空っぽの人形にもなる。」

とは言え

「これは・・・僕の導き出した・・・中途半端な解答なんだ。」

燈也自身の完全なる、この問題の解答はいつか、完成するのだろうか。

リィンフォースの中で、燈也に対する一つの問題が生まれる。

しかし、リィンフォースに、それを解決させるほどの時間は、既に無い。

「それでは・・・お大事に・・・」

ゆっくりと、リィンフォースは、燈也の部屋から出て行った。

「ありがとう。」

リィンフォースは去り、ユファは、すずかの体の中へと戻る。

燈也は、再び、眠りについた。

「喋り・・・過ぎたかな・・・」

ゆっくりと、燈也に眠気が襲う。

「・・・それが、管理局の答えか。」

クロノ・ハラオウンは、一人悩む。

これを、燈也に伝えるべきなのか。

伝えないべきであるのか。

二隻まで、失わせても、そこまで、欲するというのかと。

八神はやての移送後、やっと、解答が来た。

「クロノくん・・・?彼、どうなるの。」

「直ちに管理局に配属命令を出すこと・・・」

「え・・・!?」

極刑だと、思っていた。

巡洋艦を二隻を破壊したのだ。

これよりも、復讐を辞めた少年に戦えといい、母を死に追いやった組織に配属させろというのかと。

しかし

「断れば極刑だ・・・。」

「んな・・・そんなことが・・・」

「上の連中が、考えそうなことだよ。」

どの道

「戦いを選べって言っているような物さ・・・」

「それでいいよ。」

「燈也!?」

すずかに、支えられて、こちらに向かってくる燈也を、クロノは見た。

復讐に滲んでいた、顔ではなかった。

これが、燈也の本当の、他人と接する時の顔であるのかと、クロノは認識した。

目覚めていたのか。

さらに、歩けるようになるまで。

今までの話も、聞いていたことになる。

「私も・・・彼を手伝います。」

「月村さん・・・」

「どの道、すずかに生かされたんです。」

だから、

「すずかに生かされた命を・・・精一杯、生き様って。」

「そう・・・か・・・すまない。」

「いえ・・・構いません。」

トウヤ・テスタロッサを欲した。

「いや、手はあるさ・・・」

「え・・・?」

「僕は、君をトウヤ・テスタロッサとして報告していたんだ。」

ならば

「トウヤ・テスタロッサは・・・今、死んだ。」

そして、渚燈也か、高町燈也としてこの余生を生きるということだ。

「そう・・・報告した。たった、今ね。」

「どうも・・・」

しかし、何をするのか、今後の予定は決まっていない。

しかし、今は、まだ、それで良いだろう。

「・・・・・・」

「退院は・・・いつですか。」

「今日にでも・・・」

「そうですか。じゃぁ、今からにでも。」

「送っていく。」

「あ、ちょっと待って!」

エイミイが、そそくさと、ブリッジから出て行った。

クロノは、それを見送る。

「君は・・・からだの方は・・・」

「まだ・・・重いです。」

しかし、生きていることを実感することができた。

「無理やり成長させてた、体・・・そして、君のいうセイヴァーというなの形態になることによって、体の付加は最大限にまで高まり、一番危険だった。」

それでも、

「生きたいと願ったんですよ。僕の体が・・・」

すずかに、生かされたことによって。

「燈也君!!すずかちゃん!!」

「え・・・?」

エイミイが、燈也達に渡したのは、懐園剣、そして、ネクサス。

「僕と・・・」

「私の・・・」

二人の声が、重なった。

てっきり、破壊されたと、思い込んでいた。

「今後のデバイスの発展に役立てようと思ったけど・・・駄目だったんだわ・・・」

解体することも出来ず。

しかし、主人思いデバイスたちの思いに、エイミイは応えたのだ。

「良いんですか・・・?勝手に・・・」

「あぁ。かまいはしないよ。君は・・・君だからね。」

「クロノ・ハラオウン・・・ここで、働くのなら、あなたの部下になりたい。」

「ふっ・・・やっぱり、9歳とは思えないな。」

クロノは笑顔を見せて、二人を鳴海市へと送った。

もう、戦うことは無いのだろうか。

転送される中で、燈也は思う。

自分の、戦いの意味という物をだ。

結局、復讐をすることは出来なかった。

全員、腹部を差して、殺したつもりだと思っていた。

あの時、母と姉と、すずかに触れられた体の温かさ。

人としての暖かさと知ることが出来た。

この暖かさを、全ての人が持つことができるのであれば、自分のような人間は生まれてこないのではないだろうか。

そして、母の本心のような物を聴くことは出来た。

また、管理局の連中の本音という物も。

実力さえあれば、例え、どのような犠牲を払ったとしても、欲しがるという。

大人独自の汚さ。欲と言う名の、薄汚さ。

誰もが、母のような心を持った人間ではない。

自分に対して、恐怖を持つどころか、自分たちに被害が無いゆえに、恐怖を抱く以前に、自分を戦力に加え込もうとした。

なら

「探ってやるさ・・・」

決まった。

鳴海市に到着した時、降り注ぐ雪の上空を、何かが、登っていった。

「「リィンフォース・・・」」

二人は、その正体を、いち早く、知ることができる。

その光を、良く、知っているからだ。

「燈・・・也・・・?」

二人の帰還を、待っていた者がいた。

「高町・・・なの・・・は・・・」

やはり、上手くは喋れなかった。

しかし、それでも、なのはは、頷く。

殺そうとした相手に、よく、そのような満面な笑みで迎え様とした者だ。

「はやてちゃん・・・」

「元気そうで・・・何よりや。」

いつもの、親友は、いつもの笑顔ですずかを迎えた。

また、

「フェイト・・・・・・」

最も、酷いことを行ってしまった人。

「本当の燈也なんだよね・・・?」

「いや・・・すずかによって、生まれ変わったって、言った方が正しい。」

「そう・・・お帰り・・・なさい・・・」

「ただ今・・・でいいのかな?」

「それが・・・正解だよ。燈也。」

ぎこちない、空間を、なのはとすずかが、フェイトと燈也を結ぶ。

「彼女は・・・行ってしまったんだね。」

「うん・・・つい、さっき。」

もとより、ゼウスのプログラムを回避することは、不可能だったのか。

自分の中に、その知識が無いことを、燈也は悔やんだ。

ただ、プレシアを全てを受け継いでも、自分は完璧ではないと、まだ、人間であると、自らを噛み締めることができた。

そして、この状況で、何を考えているのだろう。

リィンフォースに送る言葉を、心の中で呟き、燈也は一人笑った。

すずかは、そんな燈也を見て、どこか安心することが出来た。










「そう・・・今日、泊まるのね。じゃぁ、桃子さんによろしくね。」

「それで・・・トウヤ・テスタロッサは死亡・・・それによって、破壊された巡洋艦に、殺された魔導師・・・色々と、面倒なことになりそうね。」

「まぁ、ね。それでも、今回の事件に関して・・・彼、反省してるみたい。」

先程、向こうにいる全魔導師から鉄拳制裁を受けたらしい。

管理局の本局の中で、レティは、これからリンディの書く始末書などのことを考え、頭を痛めていた。

気の毒に。などと、言いながら、二人は談笑していた時だ。

フェイトから、連絡を受け、リンディは今後の方針を考えていた。

「それで・・・第二の恋は、どうするの?」

「・・・これから・・・かな。私が、頑張るのは。」

不幸中の幸いと言えそうな気もするが、十二分に、奪い取ることは出来そうだ。

「悪魔・・・」

リンディは、そんな、幸せそうな顔を浮かべながら、光速を超える速さで、全ての始末書を書き終えたらしい。

「ま、彼の父親・・・ずっと、引き篭もってた見たいだし・・・」

レティは、そんなリンディを見送り、リンディは

「桃子さん・・・・・・」

愛したい人の名前を、囁いた。

「燈也・・・痛む・・・?」

「いや・・・」

これが、受けるべき痛みだと、一人燈也は決めた。

それから暫くは四人で適当に過ごし、四人で帰ることになった。

「あ、僕は・・・すずかを送っていく。」

「泊まっていく・・・?」

「え・・・?」

「今すぐに・・・会えないって、知ってるから・・・」

燈也は、顔を赤くして、すずかは、燈也の耳元で囁いた。

既に、高町燈也として、自分を取り戻した。

まだ、霞んでいる。

だから、また、塗り直せば良い。

冷える燈也の体を、すずかは、体との接触で温めた。

燈也には、暖かく、側にいるだけで、愛していた人を思い出す。

まだ、その小さな体に母と同じ体温がある。

一瞬、すずかをプレシアと照らし合わせてしまい、燈也の中で罪悪感が生まれてしまう。

それは、確かな物であるからこそ、すずかを、プレシアと照らし合わせてしまう。

物足りないとか、そういう贅沢な物ではないのだ。

既に、最高の女性と出会ってしまったが故のことなのだろう。

「それじゃ、明日・・・」

「うん・・・」

「あ・・・燈也・・・」

「フェイト・・・?」

珍しく、フェイトから、声をかけられた。

フェイトの中に、燈也への恐怖を感じないのは、なのはから言われたことか。

燈也には、そのようなフェイトに違和感を覚えた。

「え・・・?」

「お母さんは・・・どう・・・だった・・・?」

「優しかったよ・・・凄い・・・」

もう、手に入れることの出来ない、本当の暖かさ。

フェイトは、燈也に触れた。思い出される、記憶に残っている母の暖かさ。

「フェイト・・・お前・・・」

触れたとき、かつて自分と同じ母を愛してしまった自分の感情を思い出す。

危険な愛情と呼べるべきか。

フェイトの中で、それが純愛に変わっていくのを感じ取った。

「え・・・?」

「なのはの事・・・・・・」

そうなれば、なのはを殺したとき、あそこまで狂気に駆られたのも、解る気がした。

「え。えと・・・でも・・・」

「良いよ。フェイトなら・・・安心できる気がする・・・」

燈也は、フェイトからその手を離し、解放した。

「フェイトちゃん?」

「何でもないよ。なのは。」

後に、このフェイトの思いは、成就する事となる。

本当に、すぐ後に。

「それじゃ、今日は・・・すずかの家に泊まるから・・・」

「待ってるよ・・・燈也。」

「うん・・・」

別れる時、なのはとフェイトが恋人繋ぎをしながら、帰っていくところを、燈也は見逃さなかった。

すずかの家に、入ったとき、そこは、暖かかった。

別の意味での、優しさという物を燈也は感じることが出来た。

「燈也君!?」

月村忍

「本物・・・?」

「まぁ・・・一応・・・」

「何処行ってたの!!」

思わず、忍は、燈也を抱きしめた。

すずかとは、別の意味で、弟のように思っていた存在が、帰って来た。

頬擦りなど、やられ、その後は、すずかが止めようとしても、1時間は、解放される事はなかった。

それを、不思議と疎ましいと感じることはなく、燈也は、そのまま受け止める。

まだ、体が重いと感じることはある。

体が重力に引かれ生きていることを実感することができる。

「・・・・・・」

「お休み・・・」

「あぁ・・・」











起きて、直ぐだった。

クリスマスパーティーに参加することとなった。

馴れ合うことは、嫌いだった。

それでも、今まで心配をかけた罰として、参加することとなった。

まだ、言う事の聞かない体を起こすことによって、自分がどれだけこの体に負担をかけていたのかが、解る。

重い体を自分で起こし、そのまま、今日という日を享受する。

寝息を立てているすずか、すずかの部屋に差し込んでくる朝陽を見たとき、元の世界に返ってきたということが実感できた。

あぁ、ここが、かつて自分のいた世界なのか。

美しくも、無情であり、醜い世界に、自分は帰ってきたのか。

燈也のその日起きてからの感想が、それだった。

ただ、また、この世界で生きていかねばならないのかという、思いもあった。

それでも、生きていかなければならないのだろう。

この世界で。

また、今日、再会することとなる。

高町士朗と。

自分の中に湧き上がる恐怖を押さえ込むことができるだろうか。

まだ、許してはいないのだ。

あの時、プレシアが行ったことにしろ、この世界で母を殺したのは事実なのだから。


―――大丈夫だよ


今は、すずかの、この言葉に縋るしかなかった。

夜を迎えた時、それは、再会の時が訪れてしまったこと。

燈也は、自然とすずかの腕を握っていた。

すずかは、何も言わずに、握り返す。

この、再会するまでの緊張感は、何かが仕掛けた戒めなのか。

燈也の震えを感じ取り、すずかは、燈也を抱きしめた。

不思議と、安心することが出来た。

「呼んでるよ・・・?」

「・・・行くのか・・・」

家に入ったときから、自分の中にある不快な感情は、より激しくなった。

一歩踏み出すごとに、足は重みを増していく。

ドアのノブに触れただけで、燈也に電流が走るような痛みさえ、感じることが出来た。

「臆病者め・・・」

「怖い・・・?」

「怖いよ。」

「開けてあげようか?」

「頼む。」

ここまで、たかが、ドアのノブを引くだけで、すずかの力を借りなければならない自分に、嫌気が差した。

それでも、今は、自然にすずかに委ねることを嫌とは思わなかった。

「ごめん・・・最後まで、甘えてばかりだ・・・」

「うぅん・・・好きだから。」

泣かせないように、しないと。

燈也の中で生まれる、決心のような物。

「開けるよ?」

「頼む・・・」

すずかが、ドアのノブに手をかけ、そのドアを開けた。

「・・・!?」

「燈・・・也・・・」

二度目。

目の前に広がる光景。

そこは、かつて自分のいた場所。

自分の住んでいた空間。

一緒に、その空間を共有していた人たち。

「燈也!!!!」

会えた反動からか、桃子は真っ先に燈也を抱きしめた。

やっと、再会することが出来た。

これが、今の、桃子の感情だろうか。

「士朗さん・・・まずは・・・燈也君に・・・」

燈也は、まともに、士朗の顔が見れなかった。

やはり、中にある感情は、恐怖だった。

「燈也・・・」

士朗は、ゆっくりと語りかけるように立ち上がる。

嫌われていようとも、ゆっくり、語りかける。

このときの姿には、あのときのような、引き篭もってた印象は受けなかった。

しかし、その目には、怯えという物が見える。

「すまなかった・・・」

「ずるいよ・・・・・・あんた・・・・・・」

「わかってる・・・つもりだ・・・」

どうも、まだ、父親として見えなかった。

重傷を負いながらも、士朗は、桃子と共に、燈也を抱きしめた。

「苦しい・・・・・・痛み・・・・・・」

「あぁ、ごめんなさい・・・」

少しは、溝が埋まったのだろうか。

桃子が、燈也を解放した時だ。

燈也が、ゆっくりと士朗に近づいた。

何を、するつもりなのか。

全員が、息を飲んだ。

「燈・・・うぇ!!??」

士朗の頬に、拳が飛んだ。

「燈也・・・」

「やったのね・・・」

士朗を、殴ったのだ。

本気で。

しかし、それで、収まることはなく。

二発、三発、四発、五発、六発、七発、八発、九発、十発。

容赦無く。

拳の弾丸を、全て、士朗の体に打ち込んだ。

誰も、止めようとはしなかった。

士朗のした事を、知っているからだ。

知っている。

誰も、言葉を、発することはなかった。

五十二発目の拳が、士朗の腹部に打ち込まれた。

少なくとも、それなりの痛みを、受けてもらわなければならない。

燈也の考えだ。

九十五発目の拳が士朗の股間に入る。

まだ、止まらない。

止まることを知らなかった。

なのはとフェイトは、見ていられなくなり、自らの部屋へと移る。

父親が、そこまで殴られる姿は見たくなかった。

すずかの服の袖を引っ張ったが、すずかは、それを拒否した。

桃子とリンディも、美由希も退室した。

まだ、足りない。足りなかった。

しかも、拳だけではない十発目は、拳ではなく、蹴りが入ってくる。

燈也の蹴りは、拳より力強い。

倒れそうになる士朗の顎を膝で蹴り、無理矢理立たせ、髪を掴んで、再び殴る。

「燈也・・・!!」

九百九十九発目の拳を打ち込もうとしたときだ。恭也にとめられた。

「何・・・すんだよ!!!」

「もう・・・いいだろ・・・親父だって・・・」

「反省しているって言うんだろ・・・!!!だったら、僕は、どうすれば良いんだよ!!!」

恭也の手を振り解いて、恭也を突き飛ばした。

そして、再び士朗を殴った。

夜が明けるまで、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も燈也は士朗を殴った。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・すずか・・・」「九十九万九千九百九十九発目・・・」

「後・・・一発!!!!」

「がぁっ!?!?」

最後の一発で、百万発の拳で、士朗の鼻を文字通り、圧し折った。

「終わった・・・」

「終わった・・・か・・・」

士朗は、顔面痣だらけになり、その場に倒れこんだ。

疲れて、倒れそうになる燈也を、すずかが、ずっと付き添ってくれていた。

「ごめん・・・嫌なところばかり見せた・・・」

「関係ないよ・・・」

青くなった燈也の拳をすずかが、優しく包み込んだ。

「もう・・・しなくて・・・しなくて、良いのかな?」

「うん・・・もう、良いよ。」

復讐は終えた。

復讐を終えた少年は、新に、目の前に現れた、愛する人に抱かれながら、少年は眠りについた。

その後、士朗は意識不明となった。

文字通り、死を意味したのも、同意とみるべきだろう。

この後、奇跡的に士朗は退院し、家族にもわからず、別世界へと、旅に出ることになった。

その間に、桃子はリンディの物となっていても、それは、自分のせいだと、考えた。

離婚届の自分の欄の所のみを書いて、そのまま、出て行った。







―――六年後―――








「燈也・・・」

愛しき人の声に、少年が振り向いた。

幼い外見を、残しながらも、顔つきがプレシア・テスタロッサに似てきている。

穏やかな、少年がそこにいる。

高町家に、いすわる必要が無くなり、月村燈也として、今、ここにいる。

かつての母を殺した男の怨念を解き放つことによって。

「待たせたね・・・」

目の前にいたのは、エンゲージ・パートナーである二人。

二人が繋がっている証拠として、懐園剣とネクサスが、存在している。

二人を繋げていた。

まだ、変わらぬ、いや、一つの出来事でそれ以上の関係となっていた。

「後輩たちが、うるさくてね。」

「一々、応えてたの?」

「無にする訳にも行かないさ・・・」

気付けば、生徒会長にさせられていた。

すずかが、隣にいたお陰か、全校生徒から支持されていたりと。

「今日・・・卒業しちゃったね・・・」

「そうだな・・・」

時空管理局・・・クロノの副官として、春休みが終わったら、そこで働くことになる。

自分自身が決めたこと。

母のような人間を生み出さない為にも。

「すずか・・・」

燈也が、後ろから、ゆっくりとすずかを抱きしめた。

「あの時・・・君がいなかったら・・・」

今、その話は聞かない。

「寂しくなったら・・・帰ってきてね。」

「解っている・・・」

「ちょっと・・・あんたたち・・・」

「アリサ・・・」

この場所は、

「まだ・・・学校で何やってんのよ・・・フェイトとなのはじゃあるまいし・・・」

「浮かれているのは、仕方ないんとちゃう?」

フェイトとなのはは、そういう関係となった。

とは言え、動きは、あの事件の二日後に色々とあったわけだ。

「まさか・・・母さんとリンディさんが出来ていることは・・・予想外だった・・・」

「ははは・・・それは、驚きやなぁ・・・」

変わった。

周りの人間関係も、自分も。

全てが、世界が変わり果てた。

そんな、印象さえ受けた。

フェイトを狙うバカを、なのはが殺そうとしたり、なのはを襲おうとしたバカを、フェイトが殺そうとしたり。

そんな、二人を止めるのに、苦労したりと。

ただすずかを襲おうとした人間を、燈也が半殺し以上にしたのはいうまでもなく。

それなりに、楽しむことは出来た。

「燈也が変わったから・・・」

「僕が・・・?」

「・・・うん。」

前より

「穏やかになった・・・」

「まだ・・・仕事はあるよ・・・」

これより、五年後に、起こる。

「瑠璃・・・?」

一応は、すずかと燈也の子供ということになっている、少女を呼んだ。

知っている。

この少女は、スサノオの化身。

必要となる物。

「すずかお母様・・・燈也お父様・・・卒業、おめでとうございます。」

全てに繋がる、存在、月村・・・いや、浦島瑠璃。

すずかは、管理局には行かなかった。

まだ、ここで、したいことがある。

故に、ミッドチルダには行かずにここで、アリサと過ごすことになる。

「浮気・・・しない」

「すずかもな。」

「そこらへんは、私に任せなさい。」

アリサが、胸を張って、それを言っている。

問題は、ないだろう。

などと、思いながら、

「では、お父様が浮気しないように、私がお父様を見張ります。」

燈也は、瑠璃の頭を撫でた。

「燈也。」

「あぁ、姉さん・・・」

恋人繋ぎをしながら、二人は駆け寄ってきた。

もう、以前のような感情は、全く無かった。

すずかが、側にいてくれたから。

「僕は今、ここにいる。」

「幸せかな・・・?燈也・・・」

「あぁ。すずかにあえなくなるのは、寂しいけどね。」

「っと、卒業した後で、悪いけど・・・仕事やで。」

「瑠璃、すずかを頼んだよ。」

「はい。お父様。」

襲撃するために、張られたこの結界の空間に、なのはとフェイト、はやては先にバリア・ジャケットを纏って出撃する。

「さぁ、二人で最後の出撃だ。」

「追いで・・・アイン・ソフ・レイディーン・・・!!」

燈也とすずかが、唇を交わすことによって、天を咲き、光は大地に刺さり、現れる、一体の巨神。

全てを包み込むほどの美しい翼。

機械的な印象を受けた、アイン・エンゲージに比べると、巨神というイメージが、強い。

傷つき、全て消えかけようとしたアイン・ソフ・エンゲージ。

あの時の邪の巨神のイメージを強く残していながらも、黒一色ではなく、空の青と、無限なる白が、アイン・ソフ・レイディーンとして、生まれ変わらせ、これを染めていた。

「ウォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!」

レイディーンの上げる咆哮、それは、勝利への叫び。

「行こう・・・すずか。」

「燈也!!」

アイン・ソフ・レイディーンに導かれるままに、二人は共に光となって、乗り込んだ。

二つの命が、時を越えて、レイディーンは駆け抜ける。

コクピットと言える、実際、それに合わないほどの巨大な空間に、二人。

三つのリングが、二人を保護する。

「うわ・・・この裸も相変わらず・・・」

レイディーンとなってから、こういう現象が起きるようになっている。

「外に出れば・・・治るから、良いだろ。」

レイディーンに乗ってからの副作用というべき物が、ここにはある。

ただ、中に持ち込んだ物は、新品同様となって、帰ってくる。

「愛している・・・すずか・・・」

「私も・・・燈也。」

祝福の癒しの風が吹き上がる。

桜吹雪を起こし、風は遥か彼方の久遠へと、駆け抜けた。

「僕らは変わる。」

| THE WORST AVENGER | 00:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://civer.blog122.fc2.com/tb.php/1757-fe53332f

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT