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白い妖精は遥かなる蒼と・・・

アリシアさんにプロポーズされたらー
アリシア×灯里です。
前回とは、違うARIAの世界。


「その・・・ごめんなさい。やっぱり、貴方とは結婚できません。」

私は、本来結婚する筈の人のプロポーズを断った。

今は、この人以上に好きな人がいる。

この人以上に好きになった人。

その人といつも練習してた子が、私がその子をどれだけ思っていたか、教えてくれた。

今、私が目の前にいる人を断ることが出来たのは、その子が気付かせてくれた。

私がどれだけ、その人を愛しているのか。

あぁ、私は、好きなんだなって。

好きになりました。

「ごめんなさい・・・折角のお話だったのに・・・」

「いや・・・まぁ、ショックだけど・・・君の本当の気持ちが聞けてよかった。」

目の前にいた、その人は、少し涙ぐんでいたようだけど、解ってくれた。

悪いことをしたとは思うけど、やっぱり、私は好き。

一緒に、御飯を食べて、彼女の練習を見て、彼女と喜びをわかりあったから、今の私がここにいる。

水無灯里・・・

婚約者が、目の前からいなくなった時、彼女の名前を口にして、鼓動が高まった。

「プリマ昇格おめでとう。灯里ちゃん。」

灯里ちゃんの、プリマ昇格。

私は、灯里ちゃんの右手の手袋を優しく、外した。

彼女の念願かなってのプリマ昇格。

目の前にいる灯里ちゃんは、当然のことだけど、喜んでいる。

私は、緊張してる。

灯里ちゃん、どう思うかな。

「貴方が、アクアにきてくれてから、私の世界は一変した。」

最初は、妹だと思っていた存在の女の子。

「当たり前だった日常が世界の表情が素敵に輝いていった。」

アリア社長が、私を見守ってくれている。グランマには、既にこのことは話した。

自分の気持ちに正直になって生きなさい。

だから、あの人のプロポーズを私は断った。

目の前にいるアリア社長は、私のことを、見守ってくれている。

「まるで・・・魔法をかけられたように。」

貴方が、きてくれたから・・・

「このアクアを優しく包み込んでくれる。何処までも続く、空や海のように。」

私は、灯里ちゃんに、手をさし伸ばした。

答えてくれるように、灯里ちゃんは私に答えてくれるように、私の伸ばした手をとってくれた。

このまま、私は灯里ちゃんを引き寄せた。

「貴方に出会えて、良かった。」

灯里ちゃんを思わず、私は抱きしめた。

この子じゃなければ、ダメ。

灯里ちゃんで無ければ、私はダメ。

「ありがとう・・・私のアクアマリン。」

「アクア・・・マリン・・・」

抱きしめているから、今の彼女の顔はわからない。

でも、喜んでいる。

灯里ちゃんの体の鼓動はこの前、一緒に寝た時よりも高鳴っていた。

「ありがとうございます!アリシアさん!」

嬉しかった。

一度、体を話して、私に向けた、最上級の笑顔を見れたことは本当に嬉しかった。

「合格おめでとう。灯里ちゃん。いいえアクアマリン。」

私の本当の気持ちを知った時、彼女は何を思うだろう。

正直、今の私には彼女が、少し恐かった。

「今日から貴方はARIAカンパニーのプリマウンディーネです。」

タンタンと、ここまでは彼女に想いを悟られないように、言う事が出来た。

目の前にいる灯里ちゃんの顔が、徐々に紅潮している。

彼女は、その喜びを表すように、天に、両手を伸ばす。

「ありがとうございます!アリシアさん!」

「ぷいにゅ~!!」

「あらあら。」

いつものように、私の口癖が出た。

良かった。

まだ、灯里ちゃんに自分の気持ちを悟られていない。

アリア社長に抱きついて、喜びを分かち合う灯里ちゃん。

ずっと、憧れてたのね。

「灯里ちゃん・・・」

一度、灯里ちゃんの顔を改めてみる。

可愛く、微笑む灯里ちゃんを前に、また、私は心臓の鼓動が、高鳴った。

やっぱり、この緊張を抑えることは出来ない。

目の前にいる、大好きな人を前に。

「あの・・・アリシアさん・・・?」

私は、再び、灯里ちゃんの顔を見た後に、一度、目を瞑って、自分の気持ちを整理する。

自分の気持ち・・・

今の私に、それには変わりない。

変わりないんだ。

私だって。

「灯里ちゃん・・・貴方に大切なお話があります。」

ここで、貴方に、全てを伝えます。

全てを私は伝えた。

灯里ちゃんに、これから、全てのことを。

ゴンドラ協会から要職について欲しいこと。

これからのウンディーネの業界の礎を築くために。

私は、アリアカンパニーを退社する。

灯里ちゃんは、この話を、いつものように、優しく、綺麗な笑みで、祝福してくれた。

でも、本当に彼女いいたいことは、このことじゃない。

こんなことは、本当に些細なことなの。

私にとっては、本当に些細なことなのに。

次の言葉が、私の言いたい言葉が、私の口から出てこなかった。

いつもなら、全部言えるのに、今まで、全部言えたのに。

どうして、今、彼女の目の前で本当に伝えたいことが言えなくなってしまうの。

好きだから、好きだから伝えたいはずなのに、私は彼女に伝えることが出来なかった。

こうなってくると、嫌な不安が私の体の中に入り込む。

まさか、本当に伝えたいことを伝えたとき、彼女に嫌われてしまうのではないだろうか。

彼女を、純粋な彼女の気持ちを汚してしまうのではないだろうか。

私の中で生まれてしまう、考えたくないこと。

もしかしたら、彼女に私の気持ちを伝えてはいけないのかもしれない。

でも、伝えずに、公開するのはいや。

嫌だから、伝えたいのに、どうして、伝えられないの。

心臓の鼓動が、余計に高鳴っている。

喜んでくれている灯里ちゃんの頬に、私は触れた。

「アリシアさん、なんですか?」

「灯里ちゃん・・・私・・・」

「私?なんですか・・・?」

灯里ちゃんの気持ちに触れたい。

灯里ちゃんに、全てを打ち明けることが出きれば、私はラクになれる。

好きだから、灯里ちゃんのこと、一番好きな人だから。

「灯里ちゃん・・・」

灯里ちゃんは、真剣に、私の話を聞こうとしている。

好きな人に、伝えたい。

今の、この気持ちを私は、思い切って、灯里ちゃんに伝えたい。

「アリシアさん。やっぱり、私がプリマ・・・」

灯里ちゃんを思いっきり抱きしめて、本当のことを私は灯里ちゃんに伝える。

思ってることを全て。

「違うの!!そうじゃない・・・!!」

本当は、本当は

「灯里ちゃん・・・愛してるの!!私と、結婚してください・・・!!」

あ・・・言っちゃった・・・?

「灯里ちゃんのこと、ずっと好きで・・・ずっと、見てて・・・本当は、他の人に結婚を申し込まれてたの・・・」

「アリシアさん・・・それ・・・」

灯里ちゃんの顔が、硬直している。

「でも・・・その人以上に、灯里ちゃんが好き!!ずっと、灯里ちゃんの笑顔を独占した言って、思った!!私だけの・・・灯里ちゃんでいて欲しいの・・・誰かの物じゃ無いことくらいわかってる・・・でも、一日のうちの数時間は、私のものでいて欲しいの・・・好きだから・・・私と・・・私と・・・結婚して・・・下さい・・・」

でも、やっと、言うことができた。

ばらばらになってしまったけど、言いたいことを言うことは出来た。

伝え終わった後、私は、ゆっくりと灯里ちゃんから解放する。

やっと、灯里ちゃんに私の本心を伝えることができた。

緊張の糸がほぐれたように、ゴンドラの上に崩れた。

灯里ちゃんは、やっぱり、おどろおいていた。

そうよね・・・

同姓の私に、そんなこと言われたら、そうなるわね。

驚かない訳が無いのよ。

改めて、考えてみたら、何、やってるんだろ。

灯里ちゃんは泣いてなかった。

ただ、驚いてただけ。

でも・・・

本心は、どうなんだろ・・・

「あの・・・明日まで、待ってくれませんか・・・」

「えぇ・・・ごめんなさい・・・」

灯里ちゃんの口から精一杯出た言葉は、私を不安にさせる。

でも、これが、当然の答え。

灯里ちゃんのプリマ昇格だけ決まり、アリアカンパニーへ戻った私は灯里ちゃんの顔を、見ることが出来なかった。

不安だった。

だから、速めに抜け出して、家に戻った。

「眠れない・・・」

灯里ちゃんが、断ってくるのが恐いから、早く寝たかった。

それでも、睡魔は中々やってこない。

お酒を飲んで、自分を誤魔化そうとしたけど、誤魔化せずに、飲めば飲むけど、灯里ちゃんが頭に過ぎってくる。




それが、私の体を支配して、体が硬直する。

眠れるまで気分を落ち着かせようと、晃ちゃんに連絡を取った。

「どうした?アリシア。もう、10時だぞ。」

「んー・・・今日、灯里ちゃんをプリマに昇格させた・・・」

「そうか。それで、本当はそれだけじゃないんだろ?」

「解ってた?」

晃ちゃんの、穏やかな笑い声が聞こえてきた。

解ってくれている。

私が困った時は、いつも晃ちゃんに助けられてた。

今回で、最後にするから、今だけは、聞いて欲しい。

「勢いに任せて・・・灯里ちゃんにプロポーズした。」

「そうか。その口調だと、振られたか?」

「考えさせて欲しいって。明日まで・・・」

明日までというのが、恐い。

断られる。

恐かった。

「それで、眠れないのか?」

「うん・・・」

「無理してでも、ベッドの上で目を瞑って寝ろ。」

晃ちゃんらしい言葉。

でも、それを聞いて安心することが出来た。

だから、私は

「晃ちゃんの言うとおりにする・・・」

「・・・良い結果が得られなかったら・・・私のとこに来て、泣きにこい。」

「うん・・・」

速めに電話を切った晃ちゃんに御礼を言いながら、ベッドにもぐりこんで、目を瞑った。

最初は眠りに付けなかった。

最初は。

でも、徐々にいつもの習慣から来るものが、私を包み込んで、眠りへと誘った。















後日














灯里ちゃんの顔を、まともに見ることが出来なかった。

灯里ちゃんの顔をみれば、今日、最後の仕事が出来なくなる。

仕事中は、灯里ちゃんのことを思い出さなかった。

皆、私の引退に悲しみ、祝ってくれた。

知っていたのは、私がプロポーズしていたこと。

相手は、知らなかったようだ。

私が、誰にプロポーズをしたのか。

それは、知らなかったみたい。

皆が、私の引退に、それぞれの感情をぶつけてくれて、嬉しかった。

でも、満足できなかった。

私を祝福してくれる人の中に、彼女がいなかったから。

恐くて、苦しくて、私は急ぎ、アリアカンパニーへと戻った。

「あは・・・アリシアさんだ・・・」

いつもと、変わらない笑みで、灯里ちゃんは私を迎えてくれた。

いつもと、変わらない、その笑顔で。

「何処に行ってたんですか・・・昨日の答え・・・返さなきゃいけないのに・・・」

聞きたくない?

いえ、聞きたかった。

やっと、踏ん切りをつけることができるのだから。

「ご贔屓のお客様が花束を届けてくださって、そのお礼のご挨拶を・・・」

「そう・・・だったんですか・・・皆、アリシアさんに引退して欲しく無いんですよ・・・私・・・私だけのアリシアさんになるって、昨日言われた時、思ったんです・・・」

でも、それは

「皆のアリシアさんを・・・皆のスノーホワイトを奪うってことですよね・・・だから、恐くて・・・恐くて・・・」

答えが出なかった。

「でも・・・やっぱり、私の中には・・・私の好きな人の中にはアリシアさんしかいない・・・」

泣き崩れそうな灯里ちゃんを思わず、私は抱きしめた。

「アリシアさん…その・・・昨日、言ったこと、本当なんですか?本当の、アリシアさんの気持ちなんですか?本当に、私と・・・」

「私には、灯里ちゃんだけよ…?」

婚約者がいた物の、その人を捨ててまで灯里ちゃんを選んだ。

それを聞いた灯里ちゃんが、嬉し泣きして…

私は、灯里ちゃんを抱きしめた。

優しく、愛しく、私の目の前にいるパートナーを抱きしめた。

「私、灯里ちゃんのこと・・・好きだから・・・私と・・・ずっと・・・」

だから、改めて、私は灯里ちゃんに伝えた。

「灯里ちゃん・・・愛してる…絶対に、幸せにする。」

「アリシアさん…私も、アリシアさんの事、愛してます…」













私達は・・・結ばれた。













「でっかい、先を越されました・・・」

「後輩ちゃん?泣いてる・・・」

「私、灯里先輩のこと・・・でっかい好きでしたから・・・」

「あー、よしよし。私の中で今日は泣きなさい。」













2年後・・・

変わりだした日々。

「アリシアー・・・起きて!」

アリアカンパニーで、私を起こしてくれる人。

「灯里・・・おはよう。」

未だに二人とも新婚気分が抜けなくて、私達は、二人で暮らしてます。

アリアカンパニーには、アイちゃんとアリア社長の二人がそこにいる。

灯里は、妊娠したので、暫くお休みです。

「随分、大きくなったんじゃない?」

勿論、私、アリシア・フローレンスと灯里の子供・・・

え?

灯里ちゃんは美味しかったって?

勿論、美味しかったわ・・・ふふふ・・・

「うん・・・後、もう少し・・・かな?アリシア。」

灯里の大きくなったお腹に、私は耳を当てた。

動いている。

私と、灯里の子供が。

「どう?久しぶりのウンディーネの制服は・・・」

アイちゃんが来て一年が経過。

灯里の変わりに、私が久しぶりにウンディーネとなって、アリアカンパニーで暫く働くことになりました。

「灯里、行ってきます。」

「行ってらっしゃい・・・アリシア。」

とは言え、アリアカンパニーの雑務は灯里がやるって、行ってたから、また、出会うことになるんですけどね。

だから、一緒に出勤です。

あの挨拶は、言いたかっただけ。

いつも、そうだから。

灯里が、ふと、私の顔を見て、笑った。

「どうしたの?」

「ちょっと、嬉しいだけだよ。」

いつまでも、この生活が・・・

続きますように・・・

| 適度なSS(ARIAサイド) | 17:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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