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EP-07「これが、僕の憎かった高町士朗か」

昨日・・・相良さんと、サークル創る夢を見ました…
何か、色々とすまぬ。
さて、7話。
ま、燈也も甘い。
すずかは、殺せない。
さて、タイトル通り、燈也は士朗に…?
また、燈也のデバイスが誕生
気に入らない部分を修正。最後は、華々しく散ってもらおう。


「っ・・・ぁぁ!!??・・・!?」

異様な空気を、すずかは感じ取った。

悪寒が走り、それは体に激痛となって走る。

復讐のために、動くというのか。

「ダメ!!そんなの・・・絶対にダメ!!!」

鈴鹿の気迫によって、背中の傷が完全に癒えた。

天使の力を使い、巨大な翼を展開させた。

「殺してやる・・・」

聞こえてくる。

燈也の悲しみの声が。

止めたい。

すずか・・・飛翔・・・

出撃

延々と流れつづける、燈也の内なる想いが懐園剣を通して、すずかに伝わってくる。
















「燈也?」

最愛の弟が目の前に現れた。

高町恭也は、驚かされた。

前にまで、拘束されていたのを伝えるような服装。

「燈也…?無事だったのか・・・」

この言葉は、燈也には届くのだろうか。

いや、届くはずが無い。

とは言え、恭也は知らない。

当たり前のことだが、燈也が昔、自分を慕ってくれていた燈也であることなど、いや、知る必要も無い。

恭也の頭の中で、全て事がフラッシュバックされる。

会えた。

「燈也・・・」

声を掛ける。

返事は無くても良い。

「久しぶりだね・・・兄さん・・・父さんは何処かな?」

いつでも殺せる兄のことなど、今の燈也にとってはどうでも良い。

ここで、会いたいのは、今、一番会いたいのは、自分から愛する母を奪った、燈也にとって、最悪の男である高町士朗。

速く、速く、速く殺して、愛する母に見せてあげたい。

歪んだ一途の想いが、燈也を動かしていた。

「待ってくれ・・・お前は、今まで何をやっていたんだ?」

トウヤはただ、笑顔で、目の前にいる兄だった人間を除いている。

そして、トウヤは思う、貴様は、まだ、この世界では生きていたのかと。

そのようなことを言う必要など、何処にも無い。

虚数空間で、プレシアと別れさせられ、気付けば、ここと似た別世界にいたなど、信じることは出来やしないだろう。

拘束されていた、その姿に愕然としながらも、恭也は帰ってきたことにより安心を得ることが出来た。

「父さんは・・・?」

早く、この世界のままの仇を取りたい。

燈也の中で、蠢いている怨念。

それが、まだか、まだかと、燈也に訴えている。

何処にいるんだ。

この部屋か、別の部屋か、それとも外に、高町士朗は存在しているのか。

「道場にいるよ。お前のことが、相当来てるみたいだから、行ってやれよ。」

「わかってるよ。兄さん。」

いつもの燈也だ。

いつもの燈也が、帰ってきてくれた。

恭也は、一人、このことに満足していた。

いなかった時間は、この後埋めれば良い。

今までの恭也が、これまでに無かったほどに、穏やかな表情に戻っていく。

全てが、恭也にとっては嬉しいことだった。

士朗と自分以外は、全員女である高町家に、ある日突然、士朗が弟なる男の子を、燈也を連れてきた。

弟に憧れを抱いていた恭也は、その日から燈也を可愛がっていた。

忍も、燈也のことを気に入ってくれていた。

何よりも、欲しかった弟・・・それが、行方不明となったが、今、ここに、自分の目の前に帰ってきたのは、恭也にとっては今すぐにでも忍に報告したかった。

だが、恭也は知らない。

かわいがっていた燈也が、この高町家の人間に、殺意を抱いている事など。

「殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…殺してやる…」

嬉しがる恭也の心など、知らず、燈也の言葉には殺意があった。

プレシアの邪魔をしていた連中を、殺すことによって、プレシアの思いに、一矢報いることが出来る。

「殺してやる・・・!!!!」

士朗のいる、道場の、目の前にいる。

そうだ。

この日のために、地獄から生きてきたのではないか。

急激に、殺意を纏わせた力によって、辺りの壁の素材は、消え、その柱が露になると同時に、更なる殺意が燈也を纏う。

ここまで、来ることが出来た。

いよいよ、この世界の本当の母、燈也にとってのプレシア・テスタロッサの仇を取ることができる。

さぁ、そのお前の姿を見せてみろ。

我が、母を殺した最悪なる男よ。

懐園剣を召還し、扉を破壊した。

「見つけたよ・・・タカマチシロウ・・・」

「来たか…燈也。」

燈也の前に、姿を現した高町士朗。

目の前にいる士朗は、討議を身につけ、そして、真剣を携え、燈也を殺すために、ここにいる。

燈也は、それを受け入れる。

どうであろうと、勝てるからだ。

殺される。

この覚悟は、していたつもりだった。

あの時の記憶が、完全に蘇る。

本当に、母であるプレシア・テスタロッサを殺したのは、この男。

自分を殺そうとしたときの顔も、そのような顔をしていた。

「燈也!!!」

その異変に気付いた恭也は駆け上がり、燈也の目の前に現れた。

「燈也!!!」

恭也は、もう一度、燈也の名前を叫ぶ。

何故、このような状況になっているのだ。

「お前は、何をしているのか・・・」

燈也が何をしているのかなど、解っていることではないか。

タカマチシロウを、殺そうとしているのではないか。

目の前にいる、ただ一人の父親を、簡単に、他人であるかのように殺そうとしている。

何故、殺そうとしている。

義理とは言え、お前の父親じゃないのかと、恭也は燈也を見ていた。

見ることしか、出来なかった。

「兄さんは、こいつのこと好きなんだよね・・・」

燈也は、恭也を見ずにただ、士朗に刃を向けたまま、口を開いた。

拘束されているその姿もあいまってか、刃を向けるその、まだ、あどけなさが残る表情を恭也は、自然と美しいと感じ・・・いや、そうではないのだ。

誰もが、魅了されてしまうのだ。

目の前にいる、神の子という名称さえも相応しい、その少年の横顔に、恭也は魅了されてしまった。

「お兄ちゃん・・・何が、起こってるの・・・?」

美由希も、その場所へと駆けた時、余りにも、その状況が、非現実的過ぎる光景だった。

拘束着を着ている、幼い少年である燈也が、士朗に・・・父に向かって、刃を向けているのだ。

その顔に、寂しさは感じられない、純粋な子供。

懐園剣に光が収束され始める。

燈也が、スターライトブレイカーを敢えて受けた時に習得した・・・言わば、剣から発するスターライトブレイカー・・・

娘の技に殺される。

なのはが、何をしているのかも知らずに、殺される。

修羅だ。

修羅が、目の前にいる。

燈也を修羅と表現する恭也は、間違いではないだろう。

人間らしい覇気は感じない。

解る。

顔は、穏やかであっても、修羅と化している燈也を止めるなど、出来はしないだろう。

燈也は、何も、何もしてないのに、目の前にいる少年の剣の結界に入ってしまえば、確実に斬られる。

恭也の剣の腕を、はるかに燈也は凌いでいる。

感じることが、出きる。

「何が・・・あいつを変えたんだ・・・」

剣の腕でなら、達人と呼べるほどの腕前を持つ恭也さえも、燈也の間合いが、恐いという。

目の前にいるのは、修羅でありながら、その名を剣聖と呼ぶに相応しいほどの人間ということだ。

最悪だ。

美由希も感じ取っている筈だ。

今、下手に燈也に手を出せば、絶対に殺されてしまうということなど。

「お前・・・」

「解った・・・?」

解ってしまった。

殺すのは、高町士朗だけではないのだ。

「僕が殺すのは、この高町という家の人間・・・」

「燈也やめろ!!!!!」

「兄さんには、わからないよ。僕のことなんて。」

解っている、いや、解っていたつもりでありたかった。

確かに、燈也のことなど、恭也は何も、何も知らない。

生い立ちや、出生、本当の家族が誰であるのかなど、知るわけが無かった。

だが、それは知らなくていいと思った。

「燈也・・・・・・すまないと思っている。」

高町燈也として、新に人生を歩むのであれば、過去のことなど、どうでもいいではないか。

「あぁ!?今更、何を言ってんだよ!!!」

しかし、燈也は、過去を選んだ。

実際に、掴むことも出来た。

プレシア・テスタロッサを、この手に掴むことが出来た。

「二度と手に入れられないと思ったものが、手に入ったんだ。」

しかし、それは永遠じゃなかった。

「やっと・・・手に入れたのに・・・」

高町の人間が

「再び、僕からそれを奪った・・・二度と、巡りあえないように・・・」

燈也は、デバイス・・・懐園剣を構え直した。

少年の持っている剣はなんなのか、今の燈也には、どうでも良い話だった。

殺そうとしている。

一生の罪人となろうとしている。

殺してはならない。

止めたい。

「殺すな・・・燈也!!」

恭也の言葉は燈也に届くことは無い。

「こいつが最初に、僕の大事なものを奪ったんだ・・・」

士朗は、目の前にいる燈也を睨みながら、何も、何も言うことは無い。

いや、声に出す必要もない。

「燈也・・・私は、お前を殺さなければならないようだ・・・」

士朗は、刃を持って、燈也を殺しにかかる。

そこには、かつて、母を殺した時のような、残忍な顔が浮かび上がる。

燈也の目に、復讐の炎が、浮かび上がる、

残忍な顔は、燈也に力をつけるには、十分な程の糧だった。

これで、心置きなく、殺すことができるのだから、そこに、後悔と言うものは無い。

士朗の刃を、燈也は受けとめる。

「受けとめる・・・か!!」

士朗が、叫んだ。

せめて、自分の手で、あの時、殺すべきだった人間の子供を、士朗は殺すために動き出す。

修羅が、燈也を襲う。

燈也は、受けとめ、逆に刃で相手の刀を弾き飛ばした。

次にくるであろう斬撃を、士朗はもう一つの小太刀で、受けとめた。

「遅い・・・!」

高町の道場に木霊する、士朗の声。

ここまで弱いのか。

どこかで、助けたいという感情が、士朗の頭の中を駆け巡った。

助けたとしても、仇である事には変わりない。

ここで、失望して、殺さなかったら、一生後悔することになるだろう。

全ての迷いを振り切って、士朗は、この男を断罪するために

「燈也ぁぁぁぁ!!!!!」

我が子を、しかるように、その怒りの感情は、今回で最後となる。

「僕は・・・高町士朗を断罪する!!」

その言葉と同時に、士朗は突如、動けなくなる。

いや、ここにいる、全員が動けなくなった。

「燈也・・・!!!」

剣の結界。

今、この燈也の張っている剣の結界に入れば、殺される。

「殺されたとしても!!」

このまま、父親を殺される場面を見せられるのは、恭也にとっては屈辱と同じだ。

プレシアの掌は暖かかった。

その温もりを奪った高町士朗を許す気になれなかった。

本物の、プレシアが、燈也を見守ってくれている。

自らが、どうなろうとしても、精神が朽ちたとしてもだ。

既に、人を殺したではないか。

何を、恐れる必要がある。

この目の前にいる男は、何をした、燈也の母を殺した。

「ママは・・・」

「やめろ!!!」

「恭也か!!!!貴様!!!」

燈也は、初めて兄の名前を呼び捨てる。

まだ、殺さない。

タックルしてきた恭也を、燈也は峰の部分で殴り飛ばす。

鈍い音が、恭也の体に走った。

床に強く打ち付けられた、恭也の頭部から、鮮血が飛び散った。

「お前は、燈也じゃない!!」

認めたくは無い。

「何言ってるんだよ・・・僕は僕だよ?」

「燈也なの・・・?」

信じることは出来ない。

この家から消える前の燈也は、恭也をしたい、美由希に徐々に懐いていた。

本当の兄弟であるかのように。

「燈也は、お兄ちゃんにそんなことしない・・・」

「だって・・・仕方ないじゃないか・・・」

父親を殺そうとしたのに、邪魔したのだから。

この恨みは、どうしてやれば良い。

この答えを、ここにいる高町家の人間は燈也の恨み、怨念、悲しさを全て消してくれるというのか。

「誰も僕を知ろうとしない・・・」

誰も、燈也の過去には向き合ってくれなかった。

誰も、燈也に昔、何があったのか、向き合ってくれなかった。

ただ、そこにいるのが、燈也は当たり前の存在だった。

でも、自分の過去を知った時、向き合ってくれない理由がわかった。

「皆、僕のことが嫌いだから・・・」

優しくしてくれたのは、燈也に唯一優しくしてくれたのは、プレシア・テスタロッサだけ。

燈也の過去に向き合って、教えてくれたのは、プレシア・テスタロッサだけ。

一番、愛してくれたのはプレシア・テスタロッサだけ。

本当の母親だった。

プレシア・テスタロッサが、燈也の心の隙間を埋めてくれた唯一の人間だった。

プレシア・テスタロッサを、愛することが出来た。

その生き甲斐だった人を父に殺され、再会した人はその娘に永遠の別れを与えられてしまった。

何のための再会だった。

燈也の中で、最初の世界に降り立った時、その場所には、この世界でのプレシア・テスタロッサとその二人の子供である燈也とアリシア・テスタロッサを庇うようにそこに、死体として存在していた。

「何処の世界でも・・・そうだった・・・」

全ての世界を渡るたび、渡る度に、目の前に広がる光景は母と娘か、息子の死体。

共通して、殺したのは高町士朗。

故に、供養として燈也はその世界を破壊しながら、次の世界へと渡っていった。

「何年か前に、父さんが重傷を負ったのは、ぼくがやったから。」

プレシアが死んだのを、全身に感じた燈也は、触れようとしていた士朗に恐怖した。

後は言えば、解るだろう。

このときには、既に、燈也の魔力は覚醒してしまったのだ。

自分が、殺されると思ってしまったのだろう。

この時の士朗の気持ちはわからないが。

「死ねよ!!」

拘束された高町士朗を、ここで殺すことができる。

燈也が、刃を振り上げた。

「ママ・・・やっと、仇が取れるよ・・・後は・・・フェイトを殺せば、いいんだよね・・・?」

狂気とも癒える、この愛情に、美由希の背中に悪寒が走った。

ママとは、誰のことだ。

「燈也の本当のお母さん・・・燈也が、素直になるほど、燈也の好きだったお母さん・・・・・・」

美由希は、燈也の本当の母親という人物に興味を持った。

あの燈也の様子から見て、燈也は自分の本当の母親を真髄している。

異常なまでに。

捨てることの出来ない、大切なもの。

これが、燈也の中で一番・・・最も大切な女性。

「うぉぉぉぉ!!!!!!」

燈也が、その剣を振り下ろしたときだ。

「くっ!!!」

動ける範囲で、小太刀を動かし、壊園剣の斬撃を受けとめようとしていた。

しかし、その小太刀を断ち切り、そして、右肩から、腹部まで、切り裂く。

そのまま、真っ二つにしようとしたときだ。

完全に斬った感覚というのが、そこには全く無い。

何があった。

そこに、いるはずの無い人が、そこにはいた。

「やめてよ・・・もう、殺さないで・・・」

泣いている。

巨大な翼が、燈也を優しく包み込み、燈也の世界は、純白の世界へと変わる。

「僕は・・・」

何故、生きている。

「誰かが・・・燈也君を生きて欲しいって望んだから・・・私は、望んだよ?燈也が、生きていて欲しいって・・・」

すずかだけではなく、誰もが望んでいたという。

それでも、燈也はずっとプレシアとともに、あの空間の中で眠りにつきたかった。

悲しみにくれた少年の行う結果は、悲しい物ではあった。

その境遇を理解することができたのであれば、誰もが同情するであろう。

誰が、わかってくれる。

目の前にいる、修羅と化した少年は、誰も、いや、何も信じることなど、出来はしなかった。

理解してくれている人は、何人でもいた、しかし、燈也はそれに気付けなかった。

気付こうともせずに、探そうともせずに、自分の中へと全て詰め込んで復讐へと身を投じた。

あの時、誰かが手を差し伸べていれば、この少年は修羅となっていたのだろうか。

「私がいる・・・誰も知らなくても・・・私が、燈也君のことを知る・・・聞こえたよ・・・燈也君の悲しみが・・・」

あの時から、ずっと聞こえていた。

苦しみが、わかった気がした。

愛していた人を失うというものが、どういうことであるのかということ、そして、燈也の本当の母は、どれほど燈也を愛していたか。

燈也は、何もできなくなっていた。

失ったプレシアの悲しみを、ただ、何も言わずにすずかが埋めてくれている。

そのような感じがしたが、このままで良いのだろうか。

ここで、復讐を忘れてしまった時、何を糧にして生きていけばいい。

長い時間、のためだけに生きてきた少年に、復讐に見切りをつけ、新しい物を探すほどの強さなど、持ち合わせていなかった。

「嫌だ…復讐を忘れたくない…」

燈也・・・

すずかの視界から、その存在が消えた。

すずかは、急ぎ、燈也の気配を探し出し、燈也の追跡に向かう。

恭也と美由季には、何が、今までの出来事が何だったのか、まったく理解ができずにいた。

ただ、燈也を狂わせた元凶だけは理解することができた。

何故、燈也を狂わすようなことをした。

燈也の言っていることが、嘘とは思えなかった。

恭也は急ぎ、斬られた父親を前に、急ぎ、病院へと連絡した。

目の前にいた士朗は屍に近い状態だった。















「邪魔をしないでくれ!!!」

何もない、綺麗な青が広がる場所に、燈也はいた。

足の下には雲が昼がる一面の世界に、燈也はいた。

「嫌!!!燈也に人殺しなんて、させたくないよ!!!!」

燈也の思いがわかったとしても、

「僕は、君を殺せない…だから、邪魔をしないで!!!」

自分が、飛んでもなく甘いことを言っているのを、燈也は解っていた。

まだ、甘いのだ。

燈也自身は、人間として、戦士として、完全なる修羅としては全く完成しきれていない、力があるだけの人間

「駄目なんだ……僕には!!!!」

殺さなければ、彼は救われない。

「ママは!!!!」

母のために、復讐は出来る。

だが、今、目の前にいる人間・・・すずかは、殺すことはできない。

ひとえに、自分がすずかに惹かれていたからか。

すずかに初めて邪魔をされた時、心をかき乱された。

全てがそうだ。

いつも、いつも、イレギュラーに対応できない自分がそこにいる。

「やめよう・・・もう、こんなこと・・・燈也君の本当のお母さんだって・・・」

ヨロコバナイ

「嘘だ・・・嘘だ・・・嘘だ・・・」

喜ばない。

すずかの言葉を聞いた時、燈也は乱れ始めた。

プレシアが喜ばない。

理解が、できなかった。

プレシアのためだけに、戦ってきたはずなのに、プレシアのために、復讐してきたはずなのに。

どうして、何故、燈也が変わる。

喜ぶはずだ。

プレシアを殺し、プレシアと燈也を引き離した人間達を殺すのだ。

絶対に、絶対にプレシアは喜んでくれる。

あの時、愛してくれた人は既にここにはいない。

愛していてくれた人が、喜んでくれない。

何故、理解ができない。

燈也の中で、思考が交錯する。

「どういうことだ…どういうことなんだ…解らない…解らない…解らないよ!!!!!!」

頭を両手で抑えながら、壊園剣を落としたことにも気づかず、禁断症状が現れたような顔になる。

プレシアに拒否された。

拒否された。

拒否

拒否

拒否

ただ、すずかは、それで救えると思っていた。

だから

「帰ろう!!!!元の、あなたの場所へ!!!!」

「いやだ!!!!帰りたくない!!!!!」

拒否…やはり、母のことは忘れられない。

燈也は、自らの首に飾っていた、首飾りを取り外した。

それに、反応するように、その首飾りは、姿を現した。

なのはのレイジングハートより、大きく、漆黒で金色のラインが入り、ありながら、その造形は美しい。

だが、それはこの世界への完全なる絶望

そのデバイスが展開された時、それは、この世界の終わりを意味する。

「嫌だ…ママが…ママが…ママが…ママが…ママが…喜ばないなんて・・・そんな世界・・・こんな世界・・・世界なんて・・・」

「燈也君…?」

何が、どうなっている。

「もう…良い・・・」

これ程にまで、世が無情のであるのなら。

「もう、良い!!この世界ごと、全てを破壊する!!!!!!!」

「何を…!?」

何を、バカなことを言っている、すずかは、流石に愚かだと感じ始めた。

しかし、今の燈也は、それをしかねない。

あのヴィジョンの中にいた、世界を破滅させるほどの雷の神の生まれ変わりであるのなら、さっき言っていた、世界を破壊するという供養の話が本当であるのなら、この男であるのなら、やる。

全てにおいて、行き場を失ったのであれば、ここまで狂気に走るほど狂っていたのなら、この世界を破壊してもおかしくは無い。

愛された人は拒否しない、いや、拒否されたくない。

母に捨てられていないことを、ただ、燈也は信じている。

それでも、この世界が無情と化した時は、破壊する。

「見つけた・・・!!燈也!!」

「クロノ・ハーヴェイ!!!!」

クロノ・ハラオウン…君臨

既に、展開させていたスティンガーブレイド・エクスキューションシフトを、照射しながら、上がる流星として燈也に突撃する。

この男は、殺す気だ。

「オーバースペリオル・ラインバルト!!!!!!!」

完全攻撃型デバイス

燈也の持っているそのデバイスから放出された拡散集束砲撃魔法、オーバースペリオル・ラインバルトを照射し、クロノの周りに展開されていたスティンガーブレイド・エクスキューションシフトをすべて破壊したのち、壊園剣を召喚し、そのデバイスと融合させようとしたときだ。

「やめてよ・・・!!そんな、燈也君…見たくないよぉ…」

「これが、僕なんだ!!もう、止めないでくれ!!!」

止められぬ。

それでも、すずかは、止めようとする。

クロノが、燈也を倒すために、再び動き出す。

今、ここで奴の生死など、問いている場合ではない。

クロノは必然的に思う

「今こいつをやらなければ・・・僕たちは、消える!!!」

聞いていたわけではない。

しかし、クロノの本能が、いや、クロノの中にある別世界の自分が訴えている。

それこそ、先ほど燈也が読んだ名前・・・

クロノ・ハーヴェイが

悪魔と、いうより、そのプレシアと何処となく似ている少年。

燈也を闇の貴公子と呼ぶのが、相応しいか。

「下がっていろ!!すずか!!!」

「いや・・・!!離れない・・・!!どうして、一人で抱え込むの!!!」

「離れろ!!!彼は、危険だ!!!」

クロノが、近づこうとするも、燈也の砲撃魔術によって、近寄ることできず。

既に、一部のバリア・ジャケットは崩壊している。

故に、この燈也の集束魔術は避けたとしてもダメージ0で終わるものではない。

「私のせいで、今の何もかも破壊しようとしたのなら、謝るよ!!?だから、やめて!!!」

「僕は…ママに、捨てられてなんかいない!!!」

「ごめんね・・・ごめんね…酷いこと言って・・・辛いよね・・・でも、お母さんが望んでるからって・・・」

復讐をしてはいけないと、すずかは、燈也に優しく諭す。

奇跡だ。

クロノは、ふと、その言葉を口にした。

燈也が、動きを止めた。

その天使の正体は、知らないが、燈也を止めてくれただけで、助かった。

これで、やっと捕獲できる。

また、クロノは思う。

間違い無い。

あれが、燈也が世界を消滅させたデバイスの正体であると。

オーバースペリオル・ラインバルト・・・

「かなり、威力を縛ったな・・・」

広域破壊魔法。

まだ、クロノの見たことのない光。

編み出したとでも言うのか、プレシアと交わったことによって、新たな、燈也の魔術の形を。

「っ・・・・!!??」

何かに呼ばれている。

燈也は、何かに呼ばれるように。

すずかにも、その声が聞こえた。

「何・・・・・・これ・・・・・・?」

すずかにとっては安らぎの場に常にいる。

燈也にとっては憎い女の声。

あの時と同じ。

「出て来いよ!!!!!!なのはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

また、お前は。

燈也は、思う。

最悪の敵が、そこに、燈也にとっては殺せと言っているように、呼んでいる。

燈也にとっての悪魔

「燈也!?それに、あいつも・・・!?」

クロノの、目の前で二人が消えた。

さっきまで、デバイスを持っていた闇の貴公子と、巨大な翼の生えた一人の美しき天使はこの世界から、消えた。















「もう一度…あわせてみよう。」

「殺されそうになったら・・・」

「シナリオで生きているのなら、なのは母さんは、生きるよ。」


















一体…何があった。

一体、この世界の存在は、何なのだろう。

しかし、すぐに気付いた。

そこに、燈也の殺したい二人の人間がいたから。

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