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Ep-13「身も心も・・・」

えぇ。
あ、彼が前回死んだような描写がありましたね。
でも、彼ファンの皆様ご安心を。
生きてます。
生きなければ、後に辻褄が合わなくなりますので。
それだけです。


「うわぁ・・・重症を負ったのは、ユーノさんだったんだ。」

「一回殺されたし・・・何回か重傷を負ったって、言うけど、これが・・・一回目か?」

「そういえば、フェイとママに、五回くらい・・・殺されかけてた。」

ユーノが重傷を負った姿を見た悠介とヴィヴィオは、ただ、それを眺めていた。

介入されることは許されないが故に、ただ、眺めることしか出来ない。

しかし、悲惨な結果になる人だと。

悠介は思った。

イエス・キリストと闘ったとき、フル武装し、さらには、フリードリヒの力を使ってまで、戦場に向かったものの、握りつぶされ、死亡。

なのはに格好をつけようと思ったのが、仇となった。

復活はしたのだが、他に殺された人とは違い、傷跡が目立っていたりした。

ちなみに、フェイトに、殺されかけたというのは、解っているとおり、なのはに手を出そうとして、重傷を負ったという訳だ。

ヴィヴィオが、知っている限り、五回。

ただ、他にも怪我はしている訳で。

しかし、この一回目は、即死といえるだろう。

ただ、これで生きているのは、黒騎士の命を弄んでいる事が解る。

ここまで、重症を負わせ、本気であるということを伝えるための、メッセンジャーボーイ。

屈辱的なものにしたのだろう。

誰かが、必ず回収するものとして。

そういう意味といえるだろう。

回収などしなくても、その場で死ぬ。

ユーノを憎んでいたが、わざと、このような形にしたのは、なのはなど、どうも思わなくなり、自らに逆らえば、こうなる。

プレシアの邪魔をすれば、容赦はしないということだろう。

これも、プレシアに陵辱された結果だろう。

しかし、体の限界が無いのが、悠介には解らなかった。

プレシアと何回も、体を重ね合わせているがゆえに、限界など無関係な存在となったのだろうか。

黒騎士となることは、あの年齢では、自らの魔力限界を突破するということ。

プレシアが、それを行ったとなると、大した人物だと、悠介はそれを眺めていた。

ヴィヴィオは、悲しそうな、母の顔を見ていた。

トウヤが、黒騎士とであったこと。

ユーノに、酷いことを言って、大変なことになってしまったこと。

さらには、黒騎士が、敵として現れてしまった絶望的な顔。

このような顔を、なのはがしたとしても、介入は許されない。

これによって、歴史が変わることがあってはならないからだ。

暫くの観測。

観測者は、観測者でしかない。

余程の事がなければ、動いてはならない。

解っているから、見ていることしか出来ないヴィヴィオは、歯痒かった。

「俺だって・・・同じだ・・・」

「悠介・・・」

ヴィヴィオの瞳に、涙がたまる。

悠介は、ただ、ヴィヴィオと口付けを交わすことによって、慰める。










結界崩壊。

ただ、犠牲は大きかった。

この状況をただ、見ていただけのバアル・デュカトゥシス。

何もせずに、ただただ、傍観していた。

この光景を、残酷な光景だと思うのも、無理はない。

何故、動かなかった。

ジ・パトラクシェを使用してまで、倒すことが出来たはずだ。

怯えていたのかもしれない。

プレシアによって、変えられてしまったトウヤに。

あの、残虐なる、姿に。

ユーノ・スクライアの殺害。

「私が、次に・・・動く。」

バアルは、動き出す。

その時、海で動く、何かを見た。

「あの・・・スクライアの人間・・・生きていたのか。」

とは言え、5秒に一回の心臓の鼓動を、捕らえただけであるが。

「彼女等の場に・・・行こう。この少年を連れて・・・闘おう。」

決意秘めて・・・

ただ、それは、黒騎士の目論見となる。












「燈也が・・・黒・・・騎士・・・?」

アースラに回収されたなのは、そして、フェイト。

この状況になろうとも、プレシアの手助けは、未だ無し。

既に見限ったのだろう。

リンディに呼び出され、ユーノを除く、アルフとフェイト、そしてなのは、アースラのブリッジにいた。

アースラのブリッジに映されているモニターは、プレシアと黒騎士

「ママを捕まえるなんて・・・愚かな人達よ・・・」

哀れみを、込められている。

ただ、愛する母を捕まえるというのなら、許しはしない。

ここにいるのは、姉の棺。

「どうして、僕とママと・・・姉さんの行く手を邪魔をするんだ・・・」

そこにいるは、アースラより派遣されし、魔導師部隊。

黒騎士とプレシアを討つべく、派遣された。

「トウヤ・・・下がりなさい。」

「わかったよ。ママ。」

プレシアが、言うのであれば。

黒騎士から普通の少年の燈也となる。

魔導師が進入した、その先にいるは、フェイトにそっくりな、女。

「私のアリシアに・・・近寄らないで!!」

砲撃を全て、吸収し、魔導師にダメージを与える。

「姉さん・・・」

「そうよ。初めてね・・・トウヤの初めてのお姉さん。本物のお姉さん。」

トウヤは、ただ、眺めるだけ。

後の、このアリシア・テスタロッサは、妹を殺す。

「人形のお姉さんじゃない・・・僕の、本当のお姉さん・・・」

プレシアの見限る瞬間、トウヤは、ただ、アリシアを眺めていた。

フェイトとは違う。

本物の、人形ではない、アリシア・テスタロッサに。

「役立たずで・・・ちっとも使えない・・・」

だから、人形として、もう必要ない。

このような人形など、必要ない。

トウヤとアリシアさえいれば、それで良い。

「アリシアは、もっと、優しく笑ってくれたわ。」

トウヤを導き、その豊満な体で、トウヤを抱きしめる。

愛情表現。

必要な事。

「アリシアは、我侭も言ったけど私の言うことをとっても、よく聞いてくれた。」

アリシアとの記憶はない。

「アリシアは、いつも私に優しかった・・・」

ただ、プレシアが、ここまで悲しい顔をする。

やはり、人形であるフェイトでは、駄目だった。

「やめてよ・・・」

この言葉、届くはずもなく。

「フェイト・・・やっぱり、貴方はアリシアの偽者よ。」

躊躇いなど、そこになく。

「折角上げたアリシアの記憶も・・・貴方じゃ駄目だった。」

では、何故、燈也が必要なのか。

「燈也を巻き込まないで!!!!だって、燈也のお母さんは、貴方じゃないもの!!!!」

姉として、なのはは叫ぶ。

どの道、聞こえているのなら、燈也を、返して欲しい。

燈也を・・・

弟を。

「そうじゃないわ・・・本当に、私の子よ?」

ただ、

「貴女のいた世界の私の子供・・・」

「え・・・?」

遺伝子上では、そうなっている。

だが

「トウヤにとっては、そんなことどうでも良いの。この子にとっては、本物の・・・ママなんだから・・・」

故に、消えてしまったこの世界でのプレシアである筈の人間。

このトウヤヘの母性本能を、プレシアは、知らずと受け継いでいたのだ。

一つの世界で、その人間が消えると、別世界の同じ人間が、その情報を引き継ぐように。

プレシアは、燈也の情報を引き継いだということだ。

本物の、親子とも言えないわけでもないのだ。

だから

「こんなことだって・・・できるのよ?義理のお姉さん?」

アースラで見ている、なのはに見せ付けるかのように、プレシアと燈也は口付けを交わす。

この行為は、いやらしく、プレシアは、燈也の口の中に、舌を挿入し、トウヤの中で暴れつづける。

「うっ・・・ぁあ・・・ママ・・・」

「愛してるわ・・・トウヤ。」

徐々に、トウヤの頬が、紅く染まる。

お互いの唾液を合わせて、プレシアは、それを飲み込んだ。

これを、異常な光景だとしか、なのはは思えなかった。

いや、なのはにとっては、トウヤが汚れていく。

プレシアへの愛は、なのはにとっては、汚らわしき行為。

「トウヤは・・・あなたの家族より、私のことが、大好きなの。」

だから、平気で、プレシアに奉げる。

もう、

「トウヤの身も心も・・・全て私のもの。」

ここで、既に、なのはの入り込む予知は無。

しかし、それを知らず。

「トウヤが、あなたの家に来た歳は・・・6歳のとき・・・」

更に、士朗が、完治した時の年齢は、6の時。

「知ってる?貴女の世界での、私・・・渚琴乃を殺したのは・・・貴女のお父さんよ?」

「え・・・・・・?」

交通事故で、無くなったと言われているトウヤの母。

しかし、それを殺したのは、士朗の父。

簡単に言えば、殺す殺されるの関係であったということだ。

士朗の行っていた仕事なら、それは充分にありえる。

「暗殺されたの・・・トウヤ。あの子の父親に。」

トウヤという存在を知り、それに罪悪感を覚えて琴乃の子供であるトウヤを引き取ろうとしたのと同時に、錯乱していたトウヤの力が暴走し重症を負わされた。

下手をすれば、片腕を持っていかれるほどだったという。

この後、引き取られた時、士朗に重症を負わせた記憶は無く。

士朗も、ただ、それを黙っていた。

このまま、高町家の養子になったという訳だ。

だから、血の繋がりは、全く無い。

本来、弟でもなんでもない、赤の他人なのだ。

そして、この事実、なのはは、初めて知った。

おそらく、士朗以外が人間は、誰一人とて知らないだろう。

「最悪の父親ね。あなたの・・・高町士朗というのは。」

「そんなこと・・・」

無と、言いたい。

自分の父親が、弟の母を殺したなど、思いたくない。

「そうそう・・・一つ、良い事を教えてあげるわ・・・フェイト。」

トウヤを抱きかかえ、そのまま、ゆっくりと、口を動かす。

ただ、この事実に、手錠を嵌められた金髪の作られた人間は、耐えられることなど、できるだろうか。

眼光は、プレシアを捕らえて離さない。

「貴女を作り出してからずっとね・・・?」

いや、迎え入れることなど、出来ないだろう。

肉親から、そのようなことを言われるのは。

次の口から出る言葉は、わかっている。

しかし、解っていたとしても、直接言われるのは辛い。

兄弟でなくとも、あのような事を言われた燈也でも、精神が破綻しそうになった。

ただ、救い手・・・

プレシアがいた故に、今のトウヤがいる。

「大嫌いだったのよ!!!」

手に持っていた、バルディッシュを、落としてしまう。

砕けて、それは弱くなる。

弱さを表すように、倒れこんだ。

まだ、精神状態が、安定しているなのはが、倒れるフェイトを抱きかかえる。

「アリシアがいなくて、寂しかったけど・・・」

もう、それも終わった。

側に、いるのだから。

「トウヤが隣にいるもの。」

身も心も、全て、プレシアのものになったのだから。

「二度と、離さない・・・トウヤと、一緒に行くの・・・!!」

このプレシアの言葉に、呼応するかのごとく、この空間に、魔力反応が広がり始める。

「始めるきか・・・」

アースラに突如現れた、一人の男。

バアル・デュカトゥシス・・・

「貴方は・・・?」

「この状況を、快く思わないものだ・・・」

この男の運んできたもの

「ユーノ・・・君・・・?」

遺体に近い状態のユーノを、抱きかかえて、この男は来た。

「まだ、助かるかもしれない・・・助けてあげて欲しい。」

「医療班!!」

リンディが叫ぶのと同時に、まだ、意識不明の重態となったユーノを医療室へ運び出した。

「紹介が遅れた・・・私は、バアル・デュカトゥシス・・・黒騎士と対になるもの。」

プレシアの空間の中で、浮かび上がる、その甲冑を身に纏った騎士。

既に、何百体も、そこに出現していた。

突如、庭園内が揺れ始める。

何を、

「プレシア・テスタロッサ・・・何をするつもりなの!?」

リンディが、その状況を見て、叫ぶことしか出来ず。

この女が、何をするのか。

これが、恐怖となる。

「私たちの旅の邪魔をしないで・・・!!」

全てのジュエルシードを、掲げ・・・

「私たちは、旅立つの!!!」

「ママ・・・ジュエルシードなら、僕が・・・!!」

「いいの・・・もう、トウヤを戦わせたくないから・・・お願いだから、ずっとそばにいて。」

今、トウヤだけに見せる、母親としてのプレシア・テスタロッサ。

トウヤにだけ向けられた、その笑顔は、本物であるといえる。

フェイトにすら、見せなかった。

本当のプレシア・テスタロッサの、母としての笑顔。

「忘れられた都・・・イエス・キリストの創りし、アルハザードへ!!!!!!!!」

後の敵となる人間の創った都。

安息の地。

ジュエルシードは、舞い上がり、発動す・・・

「アル・・・ハザード・・・イエス・キリスト・・・?」

「イエスよ・・・これを、貴方は・・・」

絶望。

プレシア・テスタロッサという人間の、怨念とも言えるほどの感情を、その身に受けていた。

「クロノくん!?」

「待ちたまえ!!君一人では!!」

クロノの後を、追うように、バアルは、同時に走り出した。

クロノが、一人で向かっても、アイン・エンゲージを操る人間が、向こうにいる時点で、殺されるに決まっている。

「全く・・・見てらんないじゃねぇか。クロノさん・・・」

「な、え!?」

デバイスを展開したクロノは、急に立ち止まった。

体が、動かなくなる。

「あんたなら、もうちょっと、冷静だよ?」

知った風な口を利く、この男。

「誰だ!!」

後に、未来に現れるであろう、最強の男。

「あんたの部下になる男さ!!その体、貸してもらう!!!」

勝手に。

しかし、クロノを安じてのこと。

「んな、おい!?せめて、お前の名前・・・」

クロノの人格が、完全に変わる。

「俺・・・?俺は・・・浦島悠介だ。」

全然、知らない。

「お前、どっからきた!!」

クロノの体の中で、主導権を握っているのは悠介となっている。

それは、悠介の魔力が強いからだ。

「11年後・・・ミッドチルダで、再び、お会いすることがあるでしょう。」

ただし、

「記憶は無くなって、ますがね。」

11年後のミッドチルダ。

この男は、何者だ。

それを知るは、まだ、早すぎる事だ。

しかし、今の戦力では、黒騎士には勝てない。

下手をすれば、プレシアが、黒騎士を動かせば、死ぬだろう。

完全に、力の差がある。

流石は、懐園剣に認められた男とも言えるだろう。

さらに、後に剣聖と呼ばれるまでに、強くなる男。

「ま、待て・・・おまえは・・・何故、僕達を・・・」

「んー・・・大切な二人の母親を・・・守るため・・・だね。」

後に、結婚することとなる、その二人の為に。

殺させないためにだ。

「俺の知ってるクロノさんは、もっとかっこいいんだけどね。」

だから、そのクロノを殺させないために

「体を借りるよ!!!」

「・・・僕が!?」

何を言っている。

しかし、そういわれれば、悪い気はしないわけで。

「ほんと、ほんと。俺が憧れる男だよ。」

だから、

「体を貸してください。」

「い、いや・・・それと、これとは・・・」

「あぁ、もう・・・うるさいな。あんたじゃ、あのダークネス・ナイトには、勝てないよ。」

現われし、未来の英雄。

神殺を手に持ち、

「おっさん、ジ・パトラクシェ・・・用意しないと、死ぬよ?」

しかし、出したとしても

「あんたは、早めに死ぬ・・・!!」

プレシアのところへ向かった。

「未来の英雄が、乗り移っただと・・・!?」

バアルは、即座に、それを理解することが出来た。

あの変わり様、二重人格とは思えない。

「黄金の騎士よ・・・」

呼び出されるは、ジ・パトラクシェと呼ばれる、アイン・エンゲージと、対を成すもの。

応えるかのように、目の前にアイン・エンゲージが現れる。

「さて・・・パトラクシェは、どれくらい・・・耐えてくれるかな!!」

この耐久力に、期待せずに、悠介は中で、暴れ始めた。

「パトラクシェ・・・恐怖しているのか!!」

しかし、目の前にいるアイン・エンゲージを、滅するには、必要な事。

次元の狭間で、

「さぁ・・・あの黄金の棺を破壊する・・・壊さなきゃ・・・ママが、苦労する。」

「黒騎士か!!」

漆黒と黄金が、ぶつかり合う事によって、衝撃が生まれる。

「スパッド!!」

パトラクシェの腰から抜き放たれる、光剣。

だが、それを冷静に、トウヤは剣で受け止める。

それを受け流し、一気に、その間合いに入った。

「そんな・・・!!」

「最初は・・・あんたを倒せって、言われていたんだけどね・・・!!」

ここまで、弱いとは思わなかった。

苦戦すると思っていたのだが、相手の攻撃が見えてしまう。

懐園剣をつかい、そのまま、パトラクシェの頭部を破壊しようとしたものの、バアルは、それをすんでで、受け止める。

強い。

強すぎる。

アイン・エンゲージの力も上がり、格段に、その強さは進化している。

「プレシアと交わっていたのは・・・!!」

交わることによって、その力は増していく。

一日に、馬鹿みたいに交わっていれば、バアルを簡単に越えることなど、造作も無いことだろう。

「しかし・・・!!」

アイン・エンゲージを、蹴り押して、そのまま、距離を取り、胴体の胸部を開く。

あの、未来から来たものに、言われたとおりの展開などになってたまるか。

翼を展開させ、パトラクシェの体全体が、展開されるような形となる。

バアルの、魔力の解放による。

これによって、アイン・エンゲージと空間を、破壊するつもりだ。

「やらせるとでも?」

「冷静なのが・・・腹に来る・・・!!」

バアルが、何をしようとしているのか、わかっていて、そこまで冷静を保つことができる。

「・・・」

刻む言葉も無いまま、生れ落ちたその引き金から、人を終焉へと送り出す。

「さぁ・・・消えてくれ・・・僕を失望させた。イエス・キリストの分身よ!!」

「わかっているのか・・・神の分身は、怨霊如きで立ち向かうことは出来ない・・・」

「ならば使いなさい・・・崩壊光を・・・」

「しかし・・・それは!!」

自分の手で、倒す。

外部からの声を遮断し、アイン・エンゲージと刺し違えるつもりだったが、拘束されていた。

動こうにも動けない。

背後に浮かぶそれは、紋章。

「セフィロトの・・・生命の樹・・・」

「よく知っているね・・・死んでくれ。」

全ての、パトラクシェの行おうとして使おうとした魔力は生命の樹に吸収され、何も出来なくなる。

「まさか・・・」

「シュバルツ・・・ザルク・・・」

パトラクシェのように、翼を展開させ、さらに、胸部を開く。

そこにあるは、無限光・・・

アイン・ソフ・オウルへと導く物。

真なるセフィロト。

それが、アイン・エンゲージに包み込まれるように、守護されるセフィロト。

それは、死へと誘う無限光・・・

動けぬパトラクシェ。

怨霊であるパトラクシェには、昇天できる光。

長年の苦しみから、抜け出される。

「動け!!動けないのか!!パトラクシェ!!」

動けないのではない。

動かないのだ。

Ⅹあるセフィラが、パトラクシェを容赦なく、パーツの一部一部を、無限光の彼方へと送り込まれていく。

「ここで、消えるのか!?イエス・キリストの分身たる私が!!」

セフィロトが照射され、パトラクシェの周りが、さらに照射され、セフィロトの紋章と、それを完全にする如く、広がりを見せ、22個の小径がパトラクシェを蝕む。

巨大な円の空間を創り出し、それが、パトラクシェを覆うことが出来なくなったとき、崩壊し、空間はおぞましい光に包まれる。

パトラクシェが、次元の彼方へと消え、黄金の怨霊は、姿を消したのと同時に、アイン・エンゲージも、空間を魔術によって抉じ開けた。

容赦することなど、無く。

そこにいるパトラクシェを、懐園剣で、バアル・デュカトゥシスを突き刺し、再び、元の空間へと戻る。

戻ってきたアイン・エンゲージを賞賛するように、背後に、セフィロトの紋章が浮かび上がった。

堕天使の如く、美しく、黄金の翼を展開し、その空間に浮遊するアイン・エンゲージ。

客観的に見れば、芸術品といえるだろう。

「ちっ・・・シュバルツ・ザルクを使ったか・・・」

悠介にはわかる。

それが、如何に危険な魔術であるということが。

「やっぱり・・・イエス・キリストの分身の中でも、一番弱いあの男じゃ駄目か・・・」

持つ筈も無い。

魔力しか、扱えず、その魔力といっても、たかが、している程度のものだ。

唯一の利点が、自分より強力な使い魔を精製できるということ。

また、崩壊光を使えるということか。

そのうちの一体が、












「ケルベロス・・・」

「ほぅ・・・バアルは弱い。だから、聖書に近い、聖人君子のような男だった。」

「それで・・・あんたは、俺と戦ったら・・・消える。」

「ふっ・・・解っているさ。兄弟たちのところに逝けるのであればな。」

これほど、嬉しいと思えることは無い。

「我等・・・序章の尖兵の出番は終わりだ。」

「あぁ。いいのか?燈也さんに会わなくてさ・・・」

「あれは、強い。私がいなくてもな。それに、あの女の言いなりになるようなことは嫌でな。さらばだ!!」

自らの心臓を、魔力によって、無理矢理停止させ、自ら死を選ぶ。

序章の尖兵としての仕事は終わった。

その仕事とは、

「この舞台を崩壊させる前に、それを防ぐ主人公を覚醒させる・・・」

言うなれば、単なる噛ませ犬だったという訳だ。

その主人公が、皮肉にも、敵として洗脳された高町燈也でありトウヤ・テスタロッサであるということだ。

トウヤ覚醒のための、部品。

また、悠介の目の前には、アイン・エンゲージから降りたトウヤ・テスタロッサがそこにいた。

| 漆黒の破壊天使(完) | 00:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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