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Ep-05「アイン・エンゲージ」

ふぅ・・・
時間的問題で・・・
燈也がフェイトにあんなこと・・・
漆黒の破壊天使登場


「ごめんなさい・・・」

ここの時が止まっている。

最悪の状況だ。

都市部には、民間人がいる。

さらには、桃子までもが、そこにいることが解った。

ここで、下手に建築物を壊してしまえば、桃子に被害が及ぶかもしれない。

「貴方は・・・持っているんですか?」

「ジュエルシード・・・のことか?」

金髪の女が、燈也を見た時、すぐさま、其れを理解した。

また、其れによる疲労によって、体は、そろそろ限界であるということを。

「無理やり・・・体を成長させてる・・・」

見破られた。

ここまで、読まれてしまえば、その制限時間とて、解ることだろう。

ジュエルシードをもっていないことくらい、解っているはずだとは思うが、魔力を感知して、その可能性にかけたという可能性がある。

制限時間は

「12分・・・今までの、お互い動かずのまで8分はかかった・・・タイムリミット・・・まで、3半分か。」

30分過ぎれば、こちらは、体の限界が来て、自滅してしまう。

其れ、死を意味する事也。

「やめよう・・・こんなことは。」

無駄に、体力を消費させたくない。

「でも・・・直ぐにジュエルシードを持っていかないと・・・」

「持ってない・・・そんなのは!!姉さんなら持っているけどね!!」

早く、しなければならないのかもしれない。

如何に、汚い手を使おうとも。

ここで・・・

確実に・・・

この女と・・・

この女と、決着をつけなければ、やられるのは確実。

「なら・・・お願いです・・・お姉さんを連れてきてください。」

「そんな物騒なものを持っているあんたに、姉さんを呼ぶわけにはいかない・・・」

「だったら・・・嫌ですけど・・・力づくで・・・」

「できるか!!」

音速に近い状態で、その少女は迫ってきた。

燈也に近づき、一気に、鎌を振り下ろす。

しかし、燈也は半身ずらしで、それを避け、反撃を開始する。

異様なまでに、剣の成長を遂げた分、刃の扱いでは、燈也には一日のおさがある。

既に、その少女は、燈也の刃の結界の中に入っている。

避けたのと同時に、きりつけたくはないが為に、その後頭部に蹴りをいれる。

「っあ・・・速い!?」

流石に、その少女も驚くしかないだろう。

しかし、それでも、少女は切り付けを止めない。

それを器用に、壊園剣で受け止め、さらに、空中という戦場を上手く使ってから、その腰に、踵落しを食らわせる。

生まれるダメージは、半端なものではない。

9歳とはいえ、19歳くらいまで、成長した燈也のけりを、そのまま9歳と思えるほどの少女に入れるのだ。

ダメージは、半端なものではないのだ。

しかし、燈也の場合は、それで良い。

殺しても・・・

殺しても・・・

罪を被るのは、燈也だけだ。

ここで、殺しても・・・

自らが、罪を被る。

それで良い。

誰にも、知らされずに死ぬのであれば。

だから・・・

燈也は、確実に、少女を殺す。

「まさか・・・」

「そう簡単に・・・!!」

さらに、成長したことによって、上がった握力。

右手は、その少女の左腕をつかみ、離すことはない。

「くっ・・・うぁ!!!!!!」

「痛いだろう・・・!!だが、そうでもしなきゃ・・・時間的問題で勝てないんでね!!!」

卑怯である以前に、時間というものがない。

あそこまで攻撃しても、未だに気を失わない。

さらに、左腕を引っ張り、そのまま頬に肘鉄を食らわせる。

装甲をつけ、一時的とはいえ、肉体的にも成長している、

その肘鉄だ。

ダメージは、相当なものになる。

「かっ・・・はっ!!!」

少女の口から、血液が吹き出る。

容赦はしない。

今は、それをする必要はない。

「悪いが・・・拘束させてもらう!!!」

腕の拘束をとき、直ぐに今度は、顔を拘束する。

左手で、フェイトの顔の全体を握る。

「くっぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

「悪いが死んでくれ!!!!!」

その分は、俺が生きる。

刃は、心臓を捕らえた。

少女の力が抜けるのを感じた。

気を失った証拠だ。

簡単だ。

後は、殺すだけ。

「フェイト!!!!!!」

「何!?」

何が来た。振り向けば、朱色の獣が、襲う。

しかし、その突進力。

「簡単に止められない・・・!!」

フェイトと呼ばれた、その少女を燈也は盾にする。

「くっ・・・」

燈也に浮かぶ苦痛の顔。

それは、時間切れいうことが証明される。

朱色の獣は、それを、隙とみて、少女を救出を開始。

そのまま、フェイトを口で、燈也から解放し、そのまま、獣は消えていった。

しかし、それと同時に天を暗黒に染め、現れるは、鋼の巨人。

いつものではない。

言うなれば、完全なる戦闘マシーンとでも言えばいいのだろうか。

純粋なる、戦闘マシーン・・・

「馬鹿な・・・あの少女が・・・!?」

ここまで、行うのか。

「シュトゥルム・・・」

肩に書いてあるその見慣れない文字を読む。

シュトゥルム・・・

それが、敵の名前。

あらかじめ、殺しておけばよかった。

しかし、悔やんでも遅い。

何か、何か、手はないのか。

ただ、燈也にとって、市街地が破壊されていないのは、幸いといえた。

狙っているのは、燈也であると解っているからだ。

しかし、速い。

シュトゥルムが燈也を襲う。

掠るが、その風圧によって、カマイタチが生まれ、燈也の体を切り裂く。

剣を受け止めるも、その力の前に押される。

言うなれば、奥義を撃つ暇さえ与えてくれない。

さらに、攻撃したくても、攻撃が出来ない。

体が、限界だと、悲鳴を上げているのだ。

「黒騎士さん!!!」

動けない。

絶望的な状況。

さらには、タイムリミット。

しかし、その燈也を助けるように現れたのは、姉のなのはだった。

「なのは、無理しちゃダメだよ・・・まだ、起きたばかりなんだから。」

「うん・・・」

会話の中で、既に二人には信頼感というものが生まれているのが解る。

ただ、この戦況の場合、どう見えても、なのははただの足手まといにしかならなかった。

「戻れ・・・!!あんたたちは、まだ・・・休んでろ!!」

「でも・・・」

「君だって、動けないんだろ!!」

「うるさい!!!!」

姉を傷つけさせたくないが故に、厳しく接する。

まず、勝ち目はないのだ。

魔法というもので、急成長を遂げているなのはに。

相手の目的は燈也。

ならば、犠牲者は、燈也一人で済む。

だから、速く

「消えろ!!!」

「そんなのダメ!!!黒騎士さんの家族だって、きっと悲しんでる!!!私にも・・・弟がいて・・・いつも、疲れて帰ってくるの・・・」

それが、なのはには心配だった。

全てを語らない燈也のために血は繋がっていなくても

「私とその弟は・・・大切な人だから・・・」

だが、この状況

「勝てないんだよ・・・ぐっ・・・ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

限界が来た。

既に、タイムリミットは過ぎた。

完全では、無いのだ。

こので完全といえるものがあるのであれば、せいぜい、森羅万象・・・

二つくらいのものであろう。

元となったものの特性をも、引き継いでしまっている。

(大丈夫・・・まだ・・・ここで!!!!!)

やられたい?

(まだ!!!)

やられたくない?

(あたりまえだ!!!!)

どうして?

(守りたいから・・・!!)

貴方を裏切っても?

(今は・・・!!!!)

良いよ。

手を、貸してあげる。

(さぁ、呼んで・・・)

「お前の名前を・・・知っている!!!」

お前は・・・

お前の名前は・・・

「アイン・エンゲージ!!!!!!!」

燈也の背後に広がる、半径15mほどの、巨大魔法陣。

現れよ。

物語を紡ぐ為の破壊天使よ。

お前は強い。

だから、ここで

「暴れろ!!!!」

漆黒を基調としている。

魔術じみた演出、黒い翼からゴールドフェザーが舞っており、シャープな見た目。

悪魔・・・

いや、堕天使を連想させる。

22mはあるであろう、その者よ。

破壊天使

「アイン・エンゲージ・・・」

燈也は、それと同化する。

「ユーノ・・・君?」

「こんなの・・・僕は、知らないよ・・・」

その初めてのものに、恐怖するのは当然のことか。

最強の堕天使であると同時に、最強の悪魔とも言えるだろう。

破壊天使・・・

アイン・エンゲージ

腕を組み、空中で制止している。

貴様など、敵ではない。

そう、現しているが如く。

「似ている・・・お前は・・・」

「エルヴェリオン・・・我、その力から生まれし欠片に過ぎず・・・」

シュトゥルムは、そのままエンゲージに向かって、殴りつける。

他にも、剣を使い、切り裂き、突き刺そうとするも、全て、それを弾く。

剣は、砕かれ、シュトゥルムは呆然とする。

「あの字は・・・」

「古代エルサレムの神官たちが使っていた文字・・・」

肩の装甲を手甲に移し、そのまま、殴りつける。

「愚か・・・」

エンゲージの目が、金色に輝く。

同時に、体の装甲が、全て破壊された。

剥き出しになった機械部分と、有機生命体部分が露出される。

「悠介さんから、貴方は喋らないって、聞いたけど?」

「それは誤解。貴公が如何なるものと手を組もうと、我、貴方に従う。」

「ありがとう・・・行こうか。」

敵を潰すためにも。

「エンゲージ・・・」

壊園剣・雄の召還。

その場から動かずに、エンゲージは、剣を上空に掲げる。

そのまま、ゆっくりと、エンゲージは振り下ろす。

同時に現れる。

異常なまでの強風。

いや、その風のおぞましさを言うのであれば、凶風とでも言うべきか。

シュトゥルムは、そのまま、真っ二つとなった。

「ENDE・・・」

敵の討滅を確認した後に、エンゲージはそのまま消える。

中にいる、燈也諸共だ。

「ユーノ君・・・」

「うん・・・あれって・・・」

「とりあえず、結界が溶ける前に、早く戻らなきゃ・・・!」

ギリギリで解ける前に、なのはは、月村の家に戻っていった。












「さぁ。帰るぞ。なのは。」

「あ、うん・・・」

「なのはちゃん、燈也君によろしくね。」

「うん。すずかちゃん。」

時折、なのはは思う。

「あ、そうだ。」

すずかは、一旦家の中に入って、直ぐに戻ってきた。

持ってきたのは、

「クッキー・・・燈也君の分。」

「うん。ありがとう。」

月村邸宅を後にした後も、なのはは、あの黒騎士のことを考えていた。

「ねえ、燈也って・・・」

「ん?どうした。なのは。」

「燈也のこと・・・」

何故、あそこまで疲れて切った姿で、いたのだろうかと。

「学校で、何かやってるんじゃないのか?」

とはいえ、そのことは恭也も不審に思っていた。

何故、あそこまで、異常なほどに肉体にダメージを負ってしまっているのかというのを。

ボロボロの状態といえるだろう。

しかし、回復した直後に、試合を行うと、恭也が負けることが多くなってきた。

無論、士朗にも、さらに美由季にいたっては、瞬殺に近い感じで、止めを刺されてしまう。

異常なまでの、強さと言えるだろう。

異常なまでの急成長。

この短期間で、何故、ここまであいつは成長をすることが出来た。

異端と呼んでも良いだろう。

あの成長振りは。最終的には、自分をも、この短期間で、肥えてしまうのではないだろうかと思えるほどの強さ。

強くなりたいのは、解る。

しかし、それでも、体が崩壊してしまっては、全く意味をなさないのだ。

「無茶なことは・・・やめさせたい・・・」

「あぁ。俺も・・・それはわかってる。」

ただ、なのはのあのときの言葉を聞くと、燈也を思い出す。

黒騎士と今日、会話した時だ。

あの、喋り方、そして、声。

どこか、燈也となのはは、ダブった。

しかし、ユーノはそれを知らないという。

あれが、何処から来て、何をしに、あの敵の正体、お前は誰なのかということ。

「お帰り。」

家に、帰ってきたとき、なのは一目散に、燈也の部屋に向かった。

部屋の中に入れば、上半身を起こして、桃子が御粥を食べさせていた。

「あ、あの・・・あのね・・・」

「姉さん、落ち着いて。」

燈也は、薄幸という言葉が相応しい笑みを浮かべ、なのはを落ち着かせた。

その笑顔を見ただけで、心配になってしまったものの、落ち着きを取り戻すことが出来た。

「大丈夫?」

「うん・・・大丈夫だよ。」

なのはは、ゆっくりと近づき、すずかの作ったクッキーを渡した。

「ありがとう。美味しそうだな。」

「良かったわね。燈也。」

「うん・・・」

受け取ったとのを見届けて、なのはは、部屋に戻っていった。












なのはが、眠りについたとき、ユーノは一人動き出す。

目的地は、燈也の場所へと。

わかっている。

正体が、燈也であるということを。

協力してもらえば、あの金髪の少女の邪魔を防ぎ、ジュエルシードを集めることができるのではないのだろうかと。

何故、あれを、あれほどの強大な力を持っているのかを。

「教えてくれないか・・・?」

ユーノは、念を送り、燈也との会話を始める。

「教えることなんて・・・無い・・・」

「なのはは、君のことを心配してるよ・・・?恭也さんだって・・・」

「うるさい・・・僕は・・・」

少しばかり、燈也が感情的になっていた。

「お前に・・・お前に何が解る!!」

スクライアの一族の習性は、嫌でも、聞かされた。

全てのスクライアと、名の着く者は、家族同然なのだと。

しかし、燈也は違う。

燈也の、場合は、家族を失ったのだ。

一族がいるだけでも、マシではないか。

失ってしまったのは違う。

「だから、なのはやお兄さん、なのはのお母さんに気付かれないまま、無理して戦うの?そして、死んじゃうの?皆、悲しむよ?」

「勝手に、皆の代表を気取ってるんじゃない!!!それが、皆と同じ気持ちな訳がないだろう!!!」

燈也が死を望んでいる物だっている。

どうでもいい物だって。

ユーノは、皆を信じることができる。

しかし、燈也は、それを恐いことだと、思う。

それは、裏切られるのが恐いからだ。

だから、ごく一部の人間しか、信じることが出来ない。

恭也、忍、なのは・・・それを含む、極一部の人間しか。

「そんなに・・・人を信じるのって、恐いのかな・・・」

戻ったユーノは眠る前に、そう呟いた。

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