PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ACT-ⅣⅩⅥ「父なる神」

前回出てきた敵は呆気無く。
ゼウスと陽子は前に、外伝のほうで書いたし、自己満足。自己満足。
全てはイエスの奇蹟。


「敢えて言うなら、希望はもう、無いか・・・」

本来は、

「ミッドチルダを破壊される前に、決着を付けたかったんだけどね・・・」

しかし、今は既に破壊された。

「しょうがないか・・・彼は、優しいから・・・」

「故に、素直で、ミッドの行いが許せない・・・」

破壊される前に、鬼神スサノオには目覚めてもらう予定だったが、スサノオは今になって覚醒した。

「レイディーン・・・!!」

元から、レイディーンは、エルヴェリオンから、生まれたとある兵器・・・無限光の力を得た、闇の機神ことレイディーン・・・正式名称は、レイディーン・アイン・ソフ・オウル。

一つの欠片が、予想を上回る進化状態をえて、今、此処に、エルヴェリオンと一つになる。

闇の巨神がまた、別の形に進化する。

「インフィニティー・・・エルヴェリオン・・・!」

無限光の力を取り込んで、彼は、今、此処に存在している。

10個のセフィラとダアト、22個の小径、3つの柱の全てを取り込んで、産まれた、エルヴェリオン。

進化した、一つの姿が、そこにある。

ただ、全てが、一つになっただけの、漆黒の闇と漆黒の光を司る、その姿は、ある種、ブレイディオンと同じであると言っても良いだろうか。

「マキシマム・・・機動。」

「マキシマム・ツヴァイ・・・機動。」

「ネームレス・・・起動。」

エルヴェリオンに装着される、二つのデバイス。

そのデバイスの名は、プレシア・テスタロッサの最終作品である、最高のデバイス、マキシマム、マキシマム・ツヴァイ。

人を助けるためのデバイスではなく、あくまでも、人を殺す事を特化した、デバイスこそ、現ネクサスシリーズの最高の力。

さらに、それと同時に、アリシア・テスタロッサのデバイスの一つが起動した。

ネームレス・・・彼女、アリシア・テスタロッサが本気・・・と、言う時に使うデバイスであると言ってもいいだろう。

マキシマム・エウブーレウス、マキシマム・クリュメノス。

二つの現代技術で作る事の出来る、最大のデバイスが、此処にある。

美しいエメラルドグリーンの刀身を持つ、巨大な二刀の刃。

一歩ずつ、タダ、一歩ずつ。名高き者、よき忠告者の意味を持つ二つのデバイスは、次元さえも切り裂く刃。

その二つの、柄の先をお互いに繋ぎ合わせ、一つの武器とする。

マキシマム・ネームレス・・・最高の名も無い武器。

そう、名付けられた、一つの武器。

「メタトロン・・・残念ね・・・」

外装も、全てを取り込んだ。

そして、力を返還された、燈也とヘルのテスタメントであるアリシアが加わる事によって、それは、極となる。

闇を司る極・・・闇の極・・・

「さぁ・・・殺し合いをしよう。メタトロン。」

胸の中心にある紅の宝玉。

「ごめんなさい。」

メタトロンはアリシア・テスタロッサに懐いてた天使。

それが、彼等なりの主の言う事を聞かずに、敵を裏切った。

故に、それが、許せなくなる。

故に、エルヴェリオンの一つになることが、メタトロンにとっては許せなかった。

いや、天使にとっては、元は、同じ天使・・・さらに、元は同じ階級である、存在であった、二体の天使。

一つになる事は、屈辱的であったのかもしれない。

それでも、構いはしない。

アリシア自体、そこまで、入れ込んではいなかった。

それを、メタトロンは知らない。

現実とは、そういうものだ。

レイディーンで形成された、ウィングブーストを起動させ、両手に持ったネームレスは、片手に持ちてスピードを出し突撃し始めた。

レイディーンウィングを展開し、黄金色の粒子を散らしながら、エルヴェリオンは駆ける。

テスタメントの人数が多い分、巨神はより、強くなる。

その特性をさらに活かせるからだ。

「破壊する・・・」

金色の残像を残しながら、一瞬のうちに、背後に回り、一撃で仕留めるつもりで、ネームレスを分解し、メタトロンに突き刺した。

が、それと同時に、メタトロンは一瞬、全ての身体が羽と化して、自ら、姿を消滅させた。

残像・・・いや、パージとでも言うべきだろうか。

本来の戦い方ではないのだろう。

重装備であるわけではなく、高速戦闘が、メタトロンは、主流なのだろう。

本来のやるべきことではない。

どこだと言った瞬間に、灼熱の炎を放ちながら、その、抱き締めれば壊れてしまいそうな、華奢な体は展開されていた。

「契約の天使」「天の書記」「神の代理人」など、様々な異称を持ち、76の異名を持つともいう。

中世ユダヤ神秘主義者のなかには「出エジプト記」に現れる「太陽よりも燦然と輝く」顔を持つ天の御使いこそメタトロンであり、天の上から「炎の柱」を使って彼らを導いたという。

「速い!?」

そして、

「力強い・・・」

華奢な体から、繰り広げられる重い攻撃。

攻撃しようとした時には、既に、そこにはいない。

重厚な、エルヴェリオンの装甲が、ただの、塊になっている。

削られ始める。

バリアを張っているのに、わざわざ、砕かれてしまうのだから。

それなりの威力を誇っている事は確かなのだろう。

エルヴェリオンの再生が追いついていない。

攻撃力と、速度を純粋に高めた状態。

本来の姿。

しかし、

「捉えた・・・!!」

ネームレスは、その、メタトロンの華奢な身体に、一撃を叩き込むが、手応えが無い。

確かに、ヒットしたはずではあったが、何故、手応えが無い。

一瞬、何か、翻ったようなものがあった。

「マント・・・?」

そんなもので、

「弾き返すか!!」

ハーデスと、タケミカヅチの二つの力を吸収し、冥界の雷の力を得ようとする。

「ヴォルカニック・ネイション・・・」

ネームレスの両刃に、雷が走り、蒼い光が駆け抜けて、適当に辺りを振り回す。

この行為に、どこか、意味はあるのか。

いや、意味と言うものは、作るものなのだろう。

振り回しながら、雷のエネルギーを作り出し、鋭利な刃の輪がエルヴェリオンを中心に生まれて、包み込む。

しかし、それでも、

「逃げたか・・・当然だろうが・・・」

メタトロン・・・速い。

ヘルの力で、破壊力は上がっているものの、やはり、手応えが存在していない。

「速いな・・・」

「此処で、やられれば、死ぬか・・・」

流石は、最強の天使とでも行った所だろうか。

残像。

おぞましいほどの、速度と攻撃力。

一撃離脱タイプではなく、相手が遅ければ、遅いほど、原子が消滅するまで、打ち込む、その攻撃力。

防ぐのが、手一杯で、全ての攻撃を、全て、受けてしまっているこの現状。

そして、一瞬、腕に走った衝撃が、途端に激痛に変わる。

「腕が・・・」

落とされた。

破壊されてしまったと言える。

「遠距離砲撃・・・!?」

「そこまで、するさ・・・絶対的な勝利を得るからね・・・」

「メタトロン・・・高速移動とか・・・それでいて、高速砲撃?!」

残像を残しながら、無限に、砲撃をしているような感じの、錯覚をすら受け、ついでに、一撃は重く、気付けば

「そこか!!」

ネームレスで、全てを受け止めた。

しかし、受け流すかのように、敵は逃げる。

「ばかな・・・」

そして、また、高速砲撃・・・超高速とでも言うべきか。

「速いんだよ・・・」

フェイトより、何よりも、自分よりも、誰よりも、此処まで、長くて、何を行っているのか、良く解らないほどの速さ。

本当に、自分が、何と一緒に戦っているのかすら。

「待って・・・下から斬撃がくる。」

風邪の音を聞いた、すずかの言葉通り、燈也は言う事を聞き受け流す。

「風の音が聞けた。右斜め・・・!!反撃の隙は、奴が、一直線上の攻撃を描いて・・・何!?これ・・・」

「捕まった・・・!?」

気付けば、動けなくなっている。

出鱈目に、猛攻撃を加えているのではない。

何かを描いているのだ。

燈也のあの、技のように。

「舐めるな!!!!」

奪われたのは、巨神の腕を振るなどの、コントロール。

それならば、

「出力を上げて・・・!!」

それ以上に、体に負荷がかかるが・・・それでも・・・黒のボディに隠れている、黄金の宝石が、輝き始め、そこから、オーラを放出し、作りだした魔法陣を全て、ぶっ壊し風の音を聞いたアリシアの耳は、全てを聞き始めた。

「トゥート・サイクロン・・・・・・」

エルヴェリオンを中心として、強大な台風を生み出し、メタトロンの生み出した、魔法力を奪い、そして無効化した後に、全てを抑え込んだ。

「それで・・・防いだつもりなの・・・?」

「あぁ!?」

燈也が、声を荒げた。

聞こえた。

メタトロンの声に・・・一瞬の恐怖が走る。

荒げる言葉の中にある感情。

圧縮されるような感覚に襲われる。

体が、徐々に消えていくかのような感覚。

いや、潰されている。

エルヴェリオンが、潰されている。

さらに、紅い裁きの雷が走る。

「ソドムとゴモラを焼いた、裁きの雷ってか・・・?」

燈也にとっては、雷の耐性という物がある。

どれほど、焼けるか。

エルヴェリオンに対しては、向こうとまではいかないが、痺れる程度である。

「しかし、それを見越していないとは・・・」

「圧縮される、エルヴェリオン・・・じゃぁ・・・!!」

「言わなくても解る・・・か。」

目の前を見れば、いるのは、メタトロン。

巨大なメタトロン。

掌にいるのは、自分達と言う、ありふれた、魔術であると言えるだろう。

華奢で美しい、女性のような体をした、メタトロン・・・圧縮される感じは、メタトロンが、実際に握りつぶそうとする仕草で、エルヴェリオンを殺そうとしているからだろう。

一瞬にして、潰そうとしたが、何かが、潰すのを防ぐ。

それは、アリシア・テスタロッサの力だった。

さらに、

「そこで、動かないなら・・・狙いやすいわ。」

エルヴェリオンの宝玉が、翡翠に変わり、風の色をした、光線を照射する。

メタトロンが幻想世界の中で、巨大化しているのなら・・・穴を開けた。

そのまま、出力を上げて、全てを振り切り穴を開けたメタトロンの中に入り込んだ。

あの、天使の姿は、実体化されている。

「わざわざ、幻影でなく、自らの手で潰す事にメタトロンは・・・」

「自身の手で倒す事を、美学と見たか・・・」

「天使って、物語の中じゃ、どこか、人間を見下してるしね・・・」

入り込み、

「おまえは、戻れ。セフィラにな・・・!!」

内部で、ネームレスを振るいながら周りを破壊する。

「パラダイス・ロスト・・・ゼロ!!!」

二つの、等身を最大出力にした後に、燈也とすずか、アリシアが、行う事によって、さらに、最悪の楽園崩壊を生み出すことができる。

生み出される、天に展開された魔法陣は、巨大な物だった。

ネームレスから、打ち出される、魔力で創られた光柱が、魔法陣に溶け合い、そこから、おぞましいほどの、光を放出する。

破滅の光。

かつて、旧約聖書で、ソドムとゴモラ・・・二つの街を完全に滅亡させた雷がある。

正に、これは、その雷なのではないだろうかと思わせるほどであった。

舞い上がる光が、敵上空に収束され打ち落とされる神の雷。

「インフィニティー・・・」

「ジェネシック・・・」

「ゴスペル・ゼロ!!!!」

燈也は、目を瞑り全ては神として存在する無限光を・・・放出する。

魔法陣が、エルヴェリオンの元に現れ始める。

レイディーンの胸部の漆黒の球体から、10個のセフィラをエルヴェリオンに向けて召喚された。

それは、生命の樹の核。

ケテル、コクマー、ビナー、ケセド、ゲブナー、ティファレト、ネツァク、ホド、イェソト、マルクト・・・10のセフィラが、エフェソスを囲うように、動き、展開される。

過去に降臨された神が、全ての世界をリセットする為に、起こした光のように。

全てを、抹消する為に、時空間を全て、このエフェソスが止まっている時空間を全て無限光が、今、降り注ぐ。

福音と共に・・・10のセフィラがエフェソスを囲み、無限光の福音が、エフェソスの存在自体を、消していく。

アイン・ソフ・オウル・・・無限光の巨神となって、初めて出来る・・・エフェソスの、存在を許さないかのように。

「最後に奉げる・・・福音の無限光・・・」

一度両手をあわせ、離したときに、両の掌の間から、ネクサス・ノアタイプのデバイスが、そして、あの時、スサノオに渡された、セフィロトデバイスが出現する。

二つのデバイスが、融合し、ネクサス・セフィロトタイプが此処に、完成し、夥しいほどの、この世界を全て輝かすほどの光が放出される。

「「「ジェネシック・・・アーマゲドン・・・」」」

その、存在を許さない。逆行され、崩壊される、エフェソスを包んでいた空間の崩壊。

燈也の右腕に、光の球体が、出現する。

其れを、臆する事無く、燈也は握りつぶした。

同時に、メタトロンが、崩壊した。

「終わり・・・か・・・」

掴んだのは・・・天使の核と呼べる部分だった。








作られた人間には、罰を。

個人の持っている考えを否定するのはおかしいのかもしれない。

しかし、世界の人間のやることは、やりすぎだ。

人間として、やることは異常すぎる。

もはや、人間のやることではない。

そう、いえるだろう。

作られた命は、苦痛を与えて、殺し、そうではなくとも、心の汚れた人間は、痛みのないように、一瞬で消す。

故に、氷の中にいるそれは、今もなお、世界に絶望している。かつて、世界を滅ぼした、ソレは、人を選ばれた人以外を全て、殺したのだ。世界の新たなる創造のために。

このやり方は、いつもそうだ。

それが、虐殺という名のプレリュードの、始まりだった。

鎮魂歌は、奏でられる。

そして、今も、世界と言う名の、大量の並行世界はウムを言わさず、大量に破壊され始めている。

暗い尽くすかのように、ソレは、増殖し、全てを破壊する。

容赦無く…そこに、世界の断片すら残さないかのように。

64の分岐の世界から、産まれた並行世界は、未だに、億を超える。

しかし、その世界の誕生以上に、喰らいつくスピードは、誰よりも速い。

生き物が、宇宙を喰らっているようだった。

消えて、ただ、宇宙も何もない、何かに変わる。

それは、かつて、創造神が宇宙を世界を作る前の姿。

それが、目の前に広がっている。

世界、そのものの、生まれる前の時間が、そこに存在している。

このようなものを見たのは、いつの事だろうか。

全ての生命という名の生命は、そこには存在していない、曖昧な世界。

「このような世界を・・・いや・・・しかし・・・」

イエスは、考える。

これも、ありなのだろうかと、ただ、考えるのだ。

一種の、それこそ、新たに、人類の繁栄を促すための一つの存在。

その光景は、どこか、美しくさえ見えてしまう。

ただ、消え行く命は皆、天国という名の、アルハザードに・・・エデンに・・・来る。

この世界は、何を言う。

ある種、その何もない形こそ、新たなる創造として、美しいものがある。

ただ、イエスは、魅了された。

その存在に・・・しかし・・・

「世界が、消えていく・・・」

望みはしない。

第三者によって、行われる、一つの行為は、イエスを激昂させるには十分な素材とでも言うべきか。

ある種、慈悲は、その氷の中においてあるのだとすれば。

ただ、そこに存在しているのは、消え行く世界のみ。

再生を許さず、喰らい尽くすかのごとく、世界を貪り、そして、何も無かったかのように、その世界は消滅してしまう。

無から消える早さ・・・それは・・・既に、選ばれた人間など、残りの世界には存在しないとでも言うのだろうか。

無が世界を喰らい、そして、全てを解決するかのごとく、巨大な何かを形作る。

かつての、世界・・・全ての世界が、キリストの今日の旧約聖書の世界から始り、無限に広がりつづけてしまった、この世界。

ただ、一つ。

消滅させる訳にはいかない世界を残し、全ての聖書から始った世界はマタ、一つだけの世界に戻ろうとする。

それは・・・もう一度、世界を一つにするため。

この、アルハザードと世界を変えた、エデンの園を世界の原点とするための世界。

世界は消える。

イエス・キリストの望むままに、ノアの大洪水以上に壮大な規模のものを作り出し、そして、世界は新たな始まりを迎える。

選ばれた者達と、導くべきものが、ココに集い、全ての人が、人として生きられる、優しい世界を作るための犠牲。

そのためには、何事にも、鬼にならなければならない覚悟という物がある。

イエス・キリストの中には、それが存在しているが、今はまだ、全てを消す段階ではない筈である。

しかし、何者かが、それを行う。

「オマエハ・・・ナニヲスルモノカ・・・」

目の前にある、何かが訪ねる。

「モウ、エラバレタモノタチハ、スベテヲ・・・」

「しかし、まだ、救うべき存在がいた・・・!」

「もう、コレイジョウ、ノコスイミガドコニアルトイウノカ・・・」

どの道、全ての人が邪推であるという理由から、現世とは理を断ったかつての神。

人という生き物は、そこまでのものと見切りをつけたのか、それゆえに、ある種、許す事の出来ない何かがあるのかもしれない。

滅ぼすのなら、一瞬にして滅ぼすべきであった。

ノアを生かしたときにも、その後に、結局、愚かな人間が生まれ、その愚かさが増長し、さらに、今のような世界を作り上げてしまったのだから。

それを、

「オマエガヤロウトスル・・・」

神の場合は、一人の家族に・・・それを委ねた。

そこから、人に任せて、自らが直接・・・指導する事無く。

しかし、今度は、神の子である、イエスがそれをなそうとする。

エデンを離れてから何代かを経て、ネフィリムが生まれ堕落し、お互いに争うようになった。

ヤハウェ・エロヒムは人間を作ったことを後悔し始め、全てを払拭するために大洪水を起こすことを決めた。

ヤハウェは地上にただ一人、救う価値のある男性ノアを見出した。

ノアは箱舟を完成させると、家族とその妻子、すべての動物のつがいを箱舟に乗せた。

洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。

水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。

その後、箱舟はアララト山の上にとまった。

方舟に乗せたのは、彼の妻、彼の三人の息子のセム、ハム、ヤペテ と彼らの妻、清い動物と鳥を雌雄7つがい、そうでない動物を2つがい、必要な食べ物すべてと苗木で、人間はもう一度白紙から始めるのである。

ノアが600歳になった年、アダムの創造から1656年後、ヤハウェは大洪水を起こした。

確たるヤハウェの後悔の中にあるのは、全ての人を根絶やしにすべきであったと考えた。

「それを導くために・・・今度は、私と天使たちが、それを行おうというのだ。」

まだ、人に完全に絶望していない、イエスと、絶望している氷の世界の中にいる何か。

しかし、その間にも、無残に天使は破壊される。

そして、それ以上の力を持つ、氷の中にいる何か。

全ての天の御使いが破壊された時、破壊は起きる。

天使は、既に、氷の中の何かにコントロールを奪われ、そして、反乱し、今・・・悠介達と、イエスの望まぬ戦いを演じている。

「ヤハリ・・・ニンゲンナド、ツクルベキデハナカッタナ。」

「しかし・・・それを導くのは・・・私達だ・・・!」

一瞬、奪われた、自分の恥と思いながら、イエスはただ、一つの何かを見る。

これは・・・これは・・・なんだ。

「あれは・・・」

黒点・・・それは、何を示すのか。

「アレは・・・」

「まさかな・・・」

「バラバか?」

「天使たちが・・・我々のコントロールを離れている・・・」

「そうか・・・」

あなたの仕業・・・あなたのやった事なのかと。

「天使ヲ、ジブンノショユウブツニシタトオモイコンダノガ、アダニナッタナ・・・カレラハ、ショブンサレルベキキケンセイヲモッテイル・・・」

そのために、天使いを派遣したと言うのか。

しかし、天使の破壊。

「あなたは、行ったのか・・・」

元は、天使のラッパは・・・人間を滅ぼすためのシステム。

それをイエスは作り直したかのように思えた。

しかし、それは、違う。

違ったのだった…

体を貫かれた、この痛みを俺は、忘れることは無いだろう。

ここで、











「シェイキンッッッッ!!!」

ただ、思いだす。

ティアナと瑠璃の二人に合流するために、かつての同胞である人形達を殺しながら、ただ、進み出す。

死ぬわけにはいかない。

ここで、死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

死にたくない。

まだ、俺は死ねないんだよ。

絶対に、俺は、此処で、消えるわけにはいかない。

俺には、妹であるティアナと、まだ、殻に閉じこもっているあいつを、家族とまともに話すことのできない、本当は、誰よりもさびしがり屋である、あいつを、なんとかしなくちゃいけないんだ。

そんなときに俺を此処に呼び戻したのが主だった。

優しく、時に厳しく、私を導いてくれる存在でもあった。

その教えを守りながら、常に妹を見守ってきた。

「それは、私の息子かな・・・?」

現れた人は、神のこ、イエス・キリスト。

全知全能であり、優しさを持ち合わせている、その人は、俺の命を救い、俺の命を復活させた。

それからは、主の部下として働く存在。

「起動・・・」

「ルシファー・・・」

現れよ。

その言葉の意味どおりに、ルシファーが、この現世に降臨する。

ただ、このまま。

「行けば良い。このまま、汝の愛するものを見捨てれば後悔することになる。」

「主・・・」

「己の全てを受け入れたとき、ルシファーは君となり、君はルシファーとなる。」

「あぁ・・・・・・そうか・・・・・・!」

やはり、主の言葉は凄い。

その一言で奇蹟を起こすことが出来る。

触れただけで全てが解き放たれたように。

ティーダは、その言葉だけでイエス・キリストの奇蹟だけで全てを解き放ち、全てを受け入れることが出来た時、ルシファーは外見はそのままでありながらも真の力をも超越した存在となった。

やはり、奇蹟を起こす存在であるイエス・キリスト。

たった一言でティーダは何かが目覚めたような感覚に陥る。

全てを受け入れさせた。

そして、それは、とても心地良いものだったのだ。

その感謝の表現はティーダを歓喜の意思表示としてルシファーの翼を美しく靡かせそのまま、ティアナのいる場所へと・・・

「やはり、俺を導いてくださる・・・!」












「早い・・・!?」

ワルキューレの拘束を振り切り、二大天使が迫る。

ラファエルとミカエル。

ツクヨミとアマテラスの能力をコピーした天使でもある。

陽と陰を司る二つの天使・・・

「っ・・・・!!大天使二体でも、これは・・・」

「迦具ノ翼・・・!!」

焔の翼を、ファイザリオンが召喚し、それで、今から、ワルキューレを引き連れながら、全速力で、上空に逃げ、アマテラスの力と併用させて、ファイザリオン、そのものを、瑠璃とティアナ専用機に変換させようとしたが、それよりも、先にミカエルとラファエルが、襲い掛かる。

「ワルキューレ!!」

制御した瞬間、破壊される、ワルキューレ…

「まさか・・・!?」

信じられない状況が続く。

一瞬による、ワルキューレの破壊と同時に、変換しようとしている、ファイザリオン・・・カグツチの翼を撃ち砕き、さらに、両腕を切断される。

両腕は、粒子となって、また、取り込まれる。

「がぁ・・・・!?!?」

ダメージを食らっても、まだ、変換しようとする。

マッシブなものから、スマートなものへと変換し、それをやめようとしない。

ワルキューレも、一撃で破壊…既に、手立ては無い。

どう、持たせる。

カグツチの翼を防御にしても、それは、無意味。

「貫かれる・・・!?」

コアを貫こうとした時、それだけは、弾き返された。

コアから、切り離されたものは、全て、粒子となって、再び、再生のために取り込まれる。

しかし、変換と再生の同時を行っている時点で、テスタメント一人分・・・爆発的なエネルギーを必要とし、さらに、それ以上の力を有する事となる。

しかし、今の状態が会わない事もあり、ある種、換わらなければならない。

そうしなければ、追いつかない。

「コアだけは・・・何とか・・・」

「ちぃ・・・!!」

陵辱と言う名の、破壊。

ファイザリオンから、大量の血液のような、物が放出される。

紅い何かが・・・貫かれ、嬲られ・・・顔は、抉り取られる。

それでも、再生し、敵は、コアの破壊に専念するものの、コアだけは、何故か、破壊できなかった。

コアだけは・・・しかし、流石に、この状況で、どうすれば良い。

再生だけに、専念しようとした時だった。


「ティアナと瑠璃ちゃんに・・・触れるな・・・!!」


何かが杭のようなものが敵を貫き・・・

何かが、ラファエルを破壊した。

「まさか・・・!?」

「あれは・・・」

漆黒の翼・・・

かつて、神によって、地上の楽園よりも、さらに、下に落とされた存在。

それによって、白い翼は、黒に染まった・・・いや、今は、それよりも・・・その姿は、ティーダ・ランスターが、自らの中に眠る、本来の力を受け入れて、解き放った瞬間である。

テスタメント・・・

とは、違う。

テスタメントに良く似た種族。

ルシファーに融合されたが故に、ルシファーそのものであるといってもいい。

ルシファーの、真中にある、コアのような宝玉の中に、ティーダがいる。

一つのロボットのように、その中にいるかのような、それが、一体化。

しかし、完全に繋がっている訳ではない。

それが、ティーダの望んだ形でもある。

ティーダが望んだ、完全なる一体化の形。

それが、単純な乗り込む。

「ティアナ・・・!!」

「兄さん!!殺しに・・・」

「違う!!お前を助けに来た!!」

「敵だった人間を、信頼できるとでも・・・」

「今は、俺を信じろ・・・!!それしかいえない・・・」

「できるわけ無いでしょ!?」

「ラファエルを倒したとは言え・・・」

「兄さんは、主に一生を・・・!!」

「主には仕えているが、俺が仕えているのは、主だけだ!!」

しかし、それ以上の

「何かに、仕えた覚えはない!!言おう!!この、天使の反乱は主以上の力を持つ者の支配下にあるのだ!!その証拠が・・・」

真に天に使える者・・・量産型アンゲルスノイド・・・

「破壊・・・」

「兄さんに、攻撃してる・・・!?」

「二体の真の天使を殺めた結果だ。」

ティーダは恐れることも無く、量産型アンゲルスノイドを破壊する。

「何で、そこまで・・・」

「二体の天使が、お前を殺せと命じたから・・・」

「だから、どうして、それが、私を助ける事に・・・」

「肉親だからだ!当たり前だろ?」

それだけの理由。

本来、従わなければいけないほどの、上にいるはずの人間。

しかし・・・ティーダは裏切った。

「気に入らないなら、俺を殺せ・・・!!ルシファーの力は、くれてやる!!」

間もない時に、ティアナの声が入った。

「殺せる訳が、無いでしょ!!でも・・・・・・」

「面倒臭い・・・!!だったら・・・!!」

「兄さん!?」

ルシファーが、コアに触れ、ファイザリオンを全て、修復させた。

そして、

「やらせてもらうぞ・・・」

全てを、ティーダの形にするために・・・ファイザリオンと、ルシファーの融合。

その間に、ミカエルはラファエルの破片を取り入れ、一つの物として、融合した。

ミカエル+とでも、言うべきだろうか。

ミカエルとラファエルの全ての攻撃を無効化する、その力。

「ファイザリオン・ジャッジメント・・・!!!」

完全なる、最後の審判を下すために、ミカエル以上の強さを秘めたルシファー・・・ティーダの中で、虎視眈々と、力を貯めながら、時には力を与え、此処にいる。

「全ての力が入り込んだ・・・」

「まさか・・・こんな形態・・・」

一つになった、その形態は、巨神の一つの可能性。

紅黒い身体に、右翼は漆黒の焔の翼に、左翼は漆黒の氷の翼、紅い瞳・・・悪魔のような、まさに、堕天使である。

ファイザリオンが、ルシファーと融合。

ある種の、身体を黒に変えればエルヴェリオンと似ている。

覇を司る一つの巨神・・・それが、堕天使と融合した。

「燃えろ。」

漆黒の焔の翼を展開させ、ワルキューレの解放、さらには、戟・ジハードを呼び出し、その巨大な刃の部分を偉く、巨大にする。

「ちょっと・・・兄さん!?」

さらに、ダークネス・ワルキューレに変貌させ、ファイザリオン・ジャッジメントと、言うよりは、

「ルシファリオン・ジャッジメント・・・!」

既に、ティーダの手中の中にある。

「貴方は・・・何をするつもりなの・・・!?」

「ティアナを助けるためだけだ・・・」

さらに、バスターの展開。

「ダーク・ザルシファー・ミラージュ・・・!」

ネクサス、ネクサスブルー、クロスミラージュ、贄ノ真月・・・さらに、ルシファーの力が加わり、巨大な漆黒の禍禍しい印象を受けるランチャーを作り出した。

ルシファリオンの身の丈の二倍以上はあるであろう、その巨大な、ランチャーに、さらに、ジハードまで、加わる。

「これじゃ・・・」

「そのための・・・一つの手段。」

ミラージュにある、三つの、銃口・・・そのうちの、一番下に、ジハードが突き刺さる。

「巨大銃剣・・・」

それと同時に、パイルバンカーの役割をも、与える。

ミカエル+のすべてを無効化し、ルシファリオン・ジャッジメントは、ミカエル+の、コアをジハードで貫き全てを破壊した。

全てを破壊する。

それだけ。

ただ、その、パイルバンカーで、いとも、簡単に貫いた。

「終わりか・・・」








ドラグリオンが向かう場所は何処にある。

それは、母のいる場所・・・我が母。

そこにいるのは、我が、母である。

イザナミ・・・ドラグリオンが、母の目の前に。

悠矢はその母の念を感じ取った。

実際には血のつながりなど、存在しない。

悠矢は孤児だった。

それから、拾われたという訳だ。

「母さん!!」

「悠矢・・・貴方なの?」

「うん・・・」

昔、義母さんが、こんなことを言ってたな。

一つの次元の世界に、人間と様な知的生命体は、その星に固まっているのだと。

いわば、宇宙人の侵略というのは、別次元からの侵略者と同じなのだと。

全ては、異次元人の侵略。

だから、かつて僕らの戦った、猿から進化した人類ではなく、聖書で作られた、最初の土から作られた人間達と僕らは戦ってきた。

無事勝利を収めたものの、そのすぐに大天使が、僕らを全員殺してしまったわけだ。

それでも、兄さんと義母さんと僕は奇跡的に生き延びることが出来た。

全く、違う形で。

兄さんは、ミッドチルダに、義母さんは、手はるか昔の天界という世界で、ゼウスに生き返させられてしまった。

そして、僕は一度死んだけど、仲間の力によってよみがえり、アクアへと降臨した。

「さぁ・・・行こう。」

「えぇ。」

ギリとは言え、親子。

しかし、それすらも超越した、この二人の関係に、何も言う事は無い。

エメト・オルクス・ドラグリオンを駆りながら、その、中枢部へと進む。

「破壊せよ・・・破壊せよ・・・破壊せよ・・・」

頭の中で、聞こえてくる、とある言葉。

「私を、支配する気か・・・?唯一神よ・・・」

元は、天使。

単なる、天使だった存在。

ゼウスも、何もかも。

一度の転生として、それは、天使から産まれた子供となったゼウス。

一度、死に、そして、天使の機関をいれられて、此処にいる。

「さて・・・どうする・・・私は・・・」

「ゼウスか・・・」



ズキ・・・ズキ・・・ズキ・・・



ゼウスの中の機関が蠢き始めている。

機関が、自らの身体を取り込んだ。

「母さん・・・もう、あいつ、ダメだよ・・・」

一通り、ゼウスと、陽子の関係を聞いた。

あわよくば、助け出せるかもしれないが・・・流石に、この状況では・・・と、鼓動を聞いて、絶望する。

イザナミの鎧を纏った、それは、ゼウスと対峙する。

「陽子か・・・」

「そうよ。」

その顔を見た瞬間、ゼウスの中で、陽子に対する恨みのような、物がフラッシュバックし、その容姿が一期に変わり始める。

そのゼウスは悪鬼の如く。

衝撃波を生み出した。

あの時の、あの時のゼウスは、もうどこにもいない。

自我は食われた。

「私は・・・ただ・・・私は・・・」

邂逅開始・・・

「私は、一度、蘇った時は、イエスに感化されたとき、何もかもがよくなった。ただ、見ているだけで、それで・・・全ての、人という人を見ることが出きれば・・・」

「だから・・・?」

「人形である、私の作り出した業も、全て、破壊した・・・」

「八神はやてのことは?」

「それは・・・単なる蘇生・・・」

「なら、普通の人間としてでも良かった・・・やっぱり、貴方は、見下していたのよ。人を。」

「そうだな。否定はしない。やはり、人は愚かだ。」

だから、愚かしさを見て、笑っているだけでよかった。

「ルカ達は・・・」

「自ら、命を断って、私の中に・・・」

「そうか・・・」

「もう、眠りなさい。死した命は、蘇ってはいけないのだから。」

「・・・・・・食われ・・・最後に・・・・・・」

「何?」

「全ての黒幕は・・・イエスではなく・・・・・・」

「その正体は何?」

「・・・」

「まさか・・・」

それを聞いた瞬間、ゼウスの自我は食われた。

いや、消されたのだろう。

今回の戦いの首謀者に。

「ここで・・・もう一度、死になさい。」

「私は!!!この、大神たるゼウスはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

ゼウスは、その身に纏っているオーラを、全開にして放出する。

「キャッ・・・・・!!!!」

そして、自然に、作られる、固有決壊。

全ての、攻撃も、行動も、ゼウスの思うままに。

「制限ね・・・そんな物、私には意味がないわ。」

固有結界の発動は、この聖母の前では、神といえども縛ることなど出来ない。

固有結界で、聖母を殺すことは出来ない。

「私はね?固有結界の破壊が大好きなのよ。」

自慢の固有結界が破壊されることによって、相手の驚く顔が見れるから、絶対に勝つことが出来るから、葉子の異常なまでの力は、そこまで可能となる。

「でも・・・後に破壊してくれる。さぁ、いらっしゃい。」

その言葉と同時に、ゼウスの固有結界に皹が入る。

「なにっ!?」

「ほら・・・驚いた。」

硝子が割れるような音がした途端、機械的な巨大な腕が二本出現した。

「まさか・・・・!?」

「忘れたかしら?ゼウス・・・私の、いた世界の魔術などという物は全く通用しない古の巨神。」

結界を破って結局は、もといる世界に戻る。

「悠矢・・・私に、コントロールを頂戴。」

「うん・・・母さん。」

葉子が指を鳴らすことによって、ドラグリオンのコントロールは、全て、陽子に移る。

全ては、葉子の・・・

ある種の、神と同等の者が行うように。

全てが崩れ行く。

固有結界は破壊された。

一瞬にして、作られたものは、一瞬にして破壊された。

それを行う作業が、葉子には面白く、堪らない快感でもあった。

「久しぶりね・・・」

この状態に、悠矢も恐れをなす。

一度、巨神に載せた過去の陽子は恐ろしかった。

基本的に温厚でありながらも、再び、嫌な物と対峙する時、それが自分にとって不快であると言う条件の下に発動される、陽子のある意味では、巨神を駆る禁断のモードと、話されている。

「さて・・・あんたを、このままここにいさせると不利になるのはこっち。ゼウス・・・しになさい。」

「生き返らせた恩を忘れて、創造主たる私に!!」

「永遠の命なんて・・・私には必要ないわ・・・」

永遠に生きてしまったが故に、人間にとっては、それは苦しく思えてくる。

既に、数千・・・いや、クロノスが統治し始めた頃から、そこにいる。

最初に見せた、キラとマヤ、ルシファーの幻影。

それは、その後実現されることとなった。

陽子の存在していた世界まで、生きるつもりもなかった。

「最後は苦しまないように・・・」

「母さん・・・?」

最後は自分の手によって、葬らなければならない。

蘇らせてもらった、恩を仇で返すと言う事になるが。

陽子は、ゼウスに拘束魔法をかける。

人間では到底超えることの出来ないほどの寿命を超えた場合は、嫌でも、魔術の威力は上がってしまう。

「余計に力を得てしまった・・・貴方の最大のミスは、私を蘇らせてしまったこと。」

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

「感謝なんて、してないわ・・・よみがえらせてしまったのだから・・・殺したままでよかったのに。」

それが、本音。

理性の失ったゼウスの手の平から照射される光線。

しかし、それを、陽子が刃で防ぐ。

それでも、陽子は少し押されている。

「流石に・・・大神と呼ばれていたことはある・・・」

拡散された光線は周りに飛び散り、周辺の設備は破壊され、正に、ミッドチルダに穴を開けた悠介の様な恐ろしさを持つ。

破壊光よりも細いその光がだ。

改めて、ゼウスの凄さというのを少しだけ、思い知らされた。

「ここで暴れられると困るのよね・・・」

しかし、ゼウスにとっては、既に、そこには何も存在していないような、身体だけで、何も無い空っぽの状態のゼウスに、何を言っても意味は無いとは思われるが。

躊躇いもせずに。

全ての言葉を聞いたときには遅かった。

ゼウスの心臓には、葉子の刀が突き刺さっていた。

「ばいばい。ゼウス。」

ゼウス・・・死す。

光の塵と化す。

そこには、魂など、存在していない・・・

「母さんは、泣かないね・・・」

「もう、良いのよ。私が生きてきた中・・・この子は、いつも、そうだったから。」

「そう・・・大丈夫?」

「流石に、ちょっと、こたえた・・・」

陽子の心臓は、高鳴った・・・

久しぶりの殺しの感覚に。












「終わったか。」

「えぇ。悠介。」後に、目指すものは、黒点・・・見えるものが、一つだけある。そこは、何人たりとも破壊することの許されない楽園

エルサレム・・・

「聞こえてくる・・・人の悲鳴が。」

「助けないんだ。」

「別に。俺は・・・」


「!!!!!!!!」

女が叫んだ時、男の足元に、魔法陣が現れる。

「くっ!!!」

女はとっさに、男の足元に魔法人を展開させるものの、ほんの数秒でしか、それを防ぐことが出来なかった。

しかし、その数秒だけでよかったのだ。

それだけで、十分に逃げることは出来た。

何故、と思う。

それは、自分が作られた人間であるが故の業というものか。

それでも、

「横か!!!!」

その横から来る氷の槍を槍で受け止めようとするも、槍はそれに耐えられず、完全に粉砕されてしまう。

しかし、それでも一命を取り留めることは出来た。

かつての武器に、愛着が会ったのか、破壊されたことを頭の中で、謝りながら、必死に逃げようとした、その時だった。

「ォォォォォォ!!!!!!!!!!」

女の悲鳴に気づく。

それに気づいた時だった。

男は自らの体を見る。

「そんな・・・」

気づけば、自分の下半身はそこにはない。

すでに消えている。

何かが、巨大なハリの様な物が、男を突き刺していた。

体が、引きちぎれんとするほどに。

いや、すでに引きちぎれている。

容赦なく、その意識のある体に、槍が心臓を捕らえて、男を殺す。

体が、それを知ったのが遅かったから。

「・・・?」

女が、その上半身を拾い上げた時、瞳孔は開き、すでに意識というものは別世界へと旅立ってしまっていた。

「そんな・・・そんなの・・・そんなの・・・」

目の前で、自分の愛するものが、こうも簡単に消えてしまう。

残酷なまでに、簡単に消えてしまうものなのか。

あの男なら、それは可能なのだろう。

創られた命であるのならば、簡単に消すことは出来るのだろう。

さらに、最期であるのなら、その力は絶対的なものとなる。

「ひどいよ・・・」

黒点にとっては、その男が生まれたこと自体が、罪なのだ。

男が、人が生きているということが。

「オォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

女の悲鳴が、こだまする。

もう、助からない。

だったら、自分が、男の敵を取る。

それは、人間としては、当たり前の感情。

そして、殺される。













ブレイディオンのコクピット越しに伝わってくる、その世界の映像を、ただ、見るのみ。

ブレイディオンは、強制はしない。

そして、悠介の中に入ってくる。

無限に近い、人の嘆き、悲しみが、悠介の中に入る。

無論、醜い感情、綺麗な感情、全てが。

ただ、今の悠介の中に、それは、ただ、木霊となって消える。

ただの焦りなど、此処には存在していないのだ。

ただ、どうするか、それは、中にいる人間に委ねるのみとなる。

消えるだけの存在。

人一人の死など、彼と彼女にとっては、どうでもいい存在であると言っても良い。

ただ、そのまま・・・何も言わずに、エルサレムの様子を見る。

巨神を操るものは、一つの神として委ねられる。

悠介の場合は、消滅していく、世界など、興味は無い。

言わば、自分を消滅させるもののみ。

破壊衝動のある、エルサレム。

やってくる、世界そのもの…サイズは、惑星サイズとでも言おうか。

かつての、聖地の真の姿でもある。

全ての世界の犠牲の元に・・・神たちの助けは無く、此処で、全ての世界は消滅した。

「あっけないんだ・・・」

「満足した・・・?」

「満足・・・したのかな・・・」

神に等しい存在。

神に等しい存在がそこにある。

神は、何もしない。

自分が、何をするのか。

どう、攻撃するのか。

それは、敵が攻撃してきた時、自分の命を狙う敵を倒す時。

信じられるのは、仲間のみ。

攻撃してこなければ、これは、それで終わりであると言える。

「退く時か?」

「そう、したいわね・・・」

エルサレム・・・しかし、物凄い、速度で、ブレイディオンに迫る、一つの黒点が現れた。

あぁ・・・

「やっぱり、敵なのか・・・」

「他の天使は、既に周りが倒したみたい。」

「じゃぁ、これで最後だな・・・」

惑星クラスの敵・・・見えるのは、過去の大量の死者の魂。

「じゃぁ・・・此処で・・・死んでくれ。」

霊魂を断つ剣・・・

「悠介・・・!!」

「アルフか・・・」

獣神と化しているアルフの目の前に現れるエルサレム。

黒い球体を、天叢雲剣で迎え撃つ。

独特の構えにした後に、

「おまえは・・・これで、十分だ。無限斬・・・!」

刃についた、エネルギーがエルサレムに直撃し全てを破壊する。

霊魂たちは、消滅する。

その様子を、ただ、悠介は見ているだけだった。

「何だ・・・ヤバイのがでた、気がする...」

間接的に感じる、悠介の魂に・・・

「やるのかい?」

「やめておこう・・・やばいよ・・・」

相手にしないのが、良い。

「戦ったら、死ぬ。」

悠介に、そう、言わしめる人物・・・それは・・・父なる神。

「躊躇い無く・・・」

「エルサレムを断ったか・・・」

「主よ・・・」

「あぁ・・・」

「全ての天使は破壊された。」

コキュートスが、破壊され、そこには、唯一神が降臨なされた。

かつて、元素となる全ての世界を作った父なる神・・・

その名は、

「ヤハウェ・・・」



そのもの。

| TESTAMENT IS SAVER | 00:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://civer.blog122.fc2.com/tb.php/1334-18df85ee

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT