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ACT-ⅢⅩⅤ『急変。』

まぁ・・・ルシファーが出てきたりね。
後付けな感じするけど、前から暖めてたネタ。


「オルクス・・・!!死の魔神、が、何を恐れる・・・!!」

「恐れているのではない。君の母親から、君を戦場に出すなと、あの時、言われたのだ!!」

「俺が死んだときか・・・!!」

ドラグーンセリオン・・・

破戒の事実。

そのときに、あの中にいた殆どの神人が、死を迎えた。

そして、

「僕も死んだ筈だった・・・でも、現に俺は、此処にいる・・・!!だったら!!」

この優しい世界から、今まで以上に兄を助けるために別の所へと郁子とのできる唯一の手段。

それは、一つの賭けだ。

「俺が、此処で死ぬ。」

「悠矢・・・」

「お前は、僕を此処から出すなと母さんから言われていたんだろ・・・?でも、それ以上の事は、命令されていない筈だ。」

この空間、オルクスの空間は、ある種、自分の空間でもある。

それならば、刀を作り出し自分の心臓に刃を当てることも可能だ。

「やめて・・・悠矢・・・!!」

「母さんが来た・・・!?」

しかし、振り向き様にいたのは、いつも、視線を感じていたその人だった。

その、金色の眼は、ケット・シー・・・

しかし、母も、金色の瞳をしていた。目

の前にいる、巨大な、猫は・・・

一陣の風を巻き起こす。

そして、姿を表したのは、

「母さん・・・」

変わる。黒

いドレスを纏った、女に代わってしまった。

ケット・シーが、もとより、その女であるかのように。

「何で・・・!?いや、何故、その格好を・・・」

「私は、貴女のお母さんでもあるんだよ?忘れちゃった・・・・・・かな・・・・・・?」

「いや・・・忘れ訳が・・・!!でも、母さんなら・・・!!どうして!!兄さん一人を戦わせる、そんな、女になったのか・・・!!」

「貴方は・・・もう、戦いたく・・・」

「戦いたくない・・・でも、兄さんの問題は・・・!!」

全て

「終わらせたい・・・!!兄さんの問題は、俺たちの問題でもあるんだよ!?」

「貴方は・・・やさしすぎたの・・・だから、貴方は・・・」

「地獄だった・・・でも、今は、もう一度地獄を見る覚悟がある!」

だから、

「僕を送れ・・・母さん!!観月陽子・・・!!」













「お母様・・・!」

月村すずかは、目覚めた。

いや、目覚めさせられた。

零と言う人間によって。

そして、今、二人の娘と共に、此処にいる。

「コロナ・・・イクス・・・」

「その、大丈夫なのですか・・・?」

「えぇ。私たちは、大丈夫よ。」

「お父様は・・・?」

「今、おばあ様とお話しているわ。今後の事に付いて、色々と決めるみたい。」

「そうなんだ・・・」

すずかは、そのことも大事ではあったが、今は、

「貴方達が無事で・・・よかった・・・ごめんね・・・何も出来なくなっちゃって・・・」

「いいの・・・お母様がいれば・・・」

すずかは、子供達の目線まで戻し、優しく抱きしめた。

優しく、強く・・・

その姿は、正に、母親の姿だった。

ただ、

「お母様たちを、あのようにしたのは、許せません・・・でも・・・」

「ここの人たちの言う事・・・解る気がするんです・・・」

「そうね・・・」

すずかも、解る。

世界のために、必要悪となっている、この組織を。

見事に、自分勝手な人間が多すぎて、昨今では、殺人のニュースは放映しない日が無いほどに、人は人を殺している。

そのような、世界に、本来同じだった人間が何人も配置されている。

それを連続で、感じ、そして、見るものは辛かった筈だ。

それならば・・・

いっそ、全ての並行世界を破壊して、今、ある一つの世界で、ちゃんとした、人間としての尊厳に則った、死に方を・・・

そして、優しさを・・・












「活性化している・・・・・・?」

「バラバ・・・?この死体は・・・」

「何故・・・今・・・」

それは、女の顔をしていた。

「本来の魂が・・・動いている・・・?それも、大容量の力を使って・・・」

バラバは、この間で驚いた。

死体・・・

魂に定着していないとは言え、ここまで、肉体の再生が早くなる。

「この死体・・・今すぐ、天使の中に!」

「どういうことで・・・?」

「この、能力・・・天使の力を活性化させる・・・!」

「なるほど・・・」

クロノ・ハーヴェイは、ただ、静かに、そう、頷いた。

「さて・・・俺も、行くか。」

「この死体・・・やはり、アレか。」

「ご存知で?」

「あぁ・・・少しね。」

使える。

「浦島悠介の投降に。」

「そうですか・・・」

クロノ・ハーヴェイは降りる。

これで、あの男と、闘いも終わり、こっちにつくだろうと。

「どうだ?本物の体は?」

「あぁ・・・久しぶりだ。心地良い。」

クロノと共に、一体の天使が、舞い降りる。

それは、一つの形として、ただ、そこに君臨する物として。

「肉体は破壊され・・・その呪縛から、解放されたか。」

しかし、

「それが、悲劇になるのか。希望になるのか。それは・・・まだ・・・彼女達次第。そして、来るだろう。彼は・・・」













「燈也・・・目覚めたのね。」

「ママ・・・」

改めて、まともな状態で、燈也は、実の母と会話した。

「久しぶり・・・だね・・・」

「えぇ。」

「ママは、不治の病で眠っていたんじゃ・・・」

「ここの技術のお陰・・・と、いうべきかしらね。」

かつての、狂気をプレシア・テスタロッサは感じないし、それを受けついだ、燈也にも、今はそれが無い。

「今は、まだ、やっと、零があの体を支配しているわ。」

「零・・・父さんか・・・」

「えぇ。」

「俺や母さんを虚無から解放したのは・・・」

「多分、零でしょうね。」

「そう・・・」

ただ、このような、会話をすべきなのだろうか。

いや、何を話すべきなのか、ただ、戦の話しか出来ない自分にはらが立つ。












「あれは・・・ヤバイよ・・・フェイト。」

「アルフ。ごめんね。」

「良いさ・・・」

アルフは、動き出す。

今、悠介は、気にしてはいない。

ヴィヴィオとクロノに、気を取られている。

「その間に・・・なのはのリンカーコアを回収すればいいんだろ?」

「うん・・・」

狼となりて、戦場を駆け、そのまま、苦も無く手足の一部が食われた、なのはの背後にアルフは回りなのはの体を貫き、リンカーコアを回収した。

「・・・あいつに知られたら、あいつは、怒るだろうな。」

ただ、そう、呟いた。

悠介の血を飲んだ、アルフにはかつての、悠介の記憶すら流れてくる事もある。

かつて、一人の女、知世と一緒にいた記憶と言う物が、そこにある。

なぜ、悠介は戦っていたのか。

全ては愛する者と生きる世界を破壊する者たちの破壊。

今の悠介は空っぽ。

戦う理由はないものの、根本では、知世・・・

しかし、それ以上に、精神が馬鹿みたいに人を信用する事すら忘れるほどに、本質的な部分を忘れてしまっていることを見抜いていた。

「悲しい復讐鬼か・・・」

アルフは、ただ、そう、称した。

「ファイザリオン・・・・・・!!!!」

悠介の中にある、一体の巨神をヴィヴィオが呼び出した。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

凄まじい轟音。そ

れは、アマテラス誕生の咆哮といってもいいだろう。

亡くしてしまった、母・・・

とでも、言うべきか。

覇の巨神である、ファイザリオン。

「ヴィヴィオが・・・呼び出したのか・・・?」

この事態に冷静なのは、悠介だった。

クロノは、逆に慌てている。

「エルヴェリオン・・・・・・!!」

覚醒せよ。

我が身。

「二つの巨神が、ぶつかり合うというのか・・・!!」

ウォン・・・・・・

そのような声が、したのと同時に、ファイザリオンは八咫鏡を展開させた。

辺りに、眩いばかりの光が、ファイザリオンを囲み始めた。

ありとあらゆる、攻撃を跳ね返す、八咫鏡はヴィヴィオ最大の武器であり、刃ともなり、盾ともなり、自立行動攻撃兵器ともなる事ができる。

ヴィヴィオの力らに反応して・・・

それは・・・

「私は・・・解ったよ・・・悠介・・・!!」

「そうか・・・」

「私は、アマテラスだ・・・!!」

その言葉と同時に、ファイザリオンの背中に、後光のような物が、出現した。

だから、どうした。

悠介の中では、そのような物など、意味をなさない。

これで、やっと、台頭に戦えるだけになったという事。

アマテラスと、スサノオは、互角である。

それは、ツクヨミに対してもいえることだ。

この、三神はある種、弱点を別分野で補い合い、総合すると、数値が同じと言うだけの存在であると言ってもいいだろう。

その数値は、普通の人間よりはるかに高いとはいえるが。

「はぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・!!!!!!」

闇ノ神乱天叢雲剣・・・

召喚・・・

「セイクリッドナックル・・・!!」

ファイザリオンが、エルヴェリオンを殴り飛ばし、少し、後ずらた後に、零距離でクリスタルノヴァを放つ。

「くっ・・・!?」

悠介は、あえて、それを受けているような気がした。

「何故・・・!!なぜ、何もしない!!」

「知らないな・・・動かないんだよ・・・エルヴェリオン・・・」

そのようなことが、見え透いた嘘である事は、だれもが解っている事だ。

それは、より、ヴィヴィオを怒らせる。

「嘘を・・・」

何打も、何打も・・・

その拳に、アマテラスの光を宿らせ、ファイザリオンで、エルヴェリオンを殴り壊す。

しかし、スサノオこと、浦島悠介は何もしない。

一発殴るごとに、嵐が起こるような、勢い。

下の生活居住スペースも潰れただろうと、思う。

「言うなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

腕に武器を装着し、ファイザリオンに乗ったヴィヴィオは何度も、悠介を殴り殴り殴り、殴り斬る。

刺して、殴り斬る。

そして、次元をも割いた。

次元をも。

全てを裂いた。

全て、ここで、破壊した。

ヴィヴィオは、それでも、解っている。

その状態でも、エルヴェリオンは無傷である事が、許せずにいる。

悠介を殺せない。

「くぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」

ふざけるな。

全てを言うかのように、殴る。

殴る。

殴る。

殴り殺す。

殺すために、動き出す。

全ての、コクピット周りの装甲版を無理やり引き剥がし、そこに、見つけたのは、コア・・・

「動けないのなら・・・!!私が、お前を壊す!!」

そして、

「殺す!!」

アームブレードが唸り、そのまま、コアを突き刺そうとしたが、何か、足りない。

ブレードが折れ、刃は宙を舞う。

ならば、拳で、貴様を掴み、握りつぶす。

コクピットコアを掴み、ワイヤーが引こうとも、ワイヤーが離すまいと捕らえても・・・

それでも、無理矢理持ち上げて、悠介のいる、コクピットコアをヴィヴィオが潰そうとした時だ。

「満足か?して、いないよなぁ・・・ガキが・・・!!」

悠介は、エルヴェリオンのコクピットの中で、悪役のような顔をしながら笑った。

「初めてにしては・・・良くやったが・・・?所詮は、ガキ・・・」

来い。

「ある程度、好き勝手やらせてはいたが・・・お前は、俺に勝てない。」

それは、

「ここに、知世がいる・・・!!」

集束・・・

エルヴェリオンの周りに、暗雲が立ち込める。

そして、嵐が吹き荒れる。

「さて・・・殺すか・・・アマテラスの力、貰うぞ?覚醒しても、お前が持っていては・・・意味が無い!!」

スサノオの力を解放し・・・

「デモンズリブレイク!!」

エルヴェリオンの黒い拳に、黒い焔のオーラが纏わり付き、ファイザリオンを殴り飛ばした。

そして、駆け抜ける。

追い討ちをかけるために。

「ゆうすけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!」

ヴィヴィオは、咆哮を上げ、胸部の宝玉から強大な光を照射した。

「人を殺したことの無い子供がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

悠介が、一発、ヴィヴィオを殴り飛ばす。

「ママ達をを返せ・・・!!!」

「あの女たちが、何をやったか、わかっている筈の女が、何故庇う・・・!!」

「母親だからに、決まっているでしょう!?」

巨大な神同士が、ぶつかり合う、異様な光景。

「くぅぅぅぅぅ!!!!」

やはり、闘いの中で、悠介の方が分がある。

殴る。

そして、斬る。

邪魔だ・・・!!

貴様は、此処で・・・

「死ね・・・!!」

「死ね・・・・・・?」

ヴィヴィオの様子が変わり始めた。

ヴィヴィオの頭の中が、とある一言で埋め尽くされる。

死ね・・・

「何も知らないだけで、良いこと言ってれば、許される女など!!」

死ね・・・

子供と言う無神経さに悠介はいら立ちを隠せなかった。

ここで、此処まで、子供を殺したいと思ったのは初めてかもしれないと思いながら、ヴィヴィオの乗る、ファイザリオンを殺し始める。

「酷いよ・・・!!酷いよ・・・!!」

「此処で、死ねよ・・・!!お前は、いるだけで・・・!!」

邪魔だ・・・

しっかりと、悠介は言い放った。

「この、女・・・」

ただ、

「何も知らない、世間知らずのお嬢ちゃんはぁぁぁ!!!!」

潰す。

此処で・・・此処で・・・!!

旋風・・・

いや、破壊の風を巻き起こしながら、ヴィヴィオに突っ込み、そして、飲み込もうとする。

「こんな事で・・・!!こんな事で!!私が・・・!!」

「黙れよぉぉぉぉぉ・・・・・・!!!」

子供が、何を叫び、自分と戦おうとする。

たかが、二人の命。

そして、その二人の命は、

「俺の全てを焼いた!!!」

お前に

「人間同士からうまれちゃいない・・・!!機械から、生まれた貴様にはわかるまい!!!」

「機械・・・・・・!?」

機械から生まれた。

「そして、8年しかいない理想ばかりの子供がぁぁぁぁぁぁ!!!!」

先ほどのヴィヴィオ以上に、攻撃の仕方がえぐい。

中にいる、ヴィヴィオ自身、かなりの、ダメージを受けている。

「貴方だって・・・その理想で・・・」

「理想なんて、この戦場じゃ、意味は無い!!!お前は、理想だけ思い浮かべて・・・」

此処で、

「死ね!!!!!!!」

それを

「人工アマテラスガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

「人工でも・・・私は・・・」

叫びながら、殴り、けり、そして、斬る。

かなりのその力を。

ここで。

「斬り殺す・・・・・・!!そして、アマテラスの力は、俺が使う!!!」

今、此処に、

「人の死なない戦場はない・・・!!そして、俺たちが敵を殺す・・・それはおかしいことじゃない・・・!!相手がお前の母親でも・・・!!」

圧倒。

呼び出したというのに、こうまで、ヴィヴィオは簡単にやられる。

「ぐぅぅぅぅぅぅぅうぅ・・・・・・・!!!!!!」

「お前の母親は・・・お前の母親はぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

怒りこそが、スサノオの原動力。

既に、割り切っているとは思っていたが、そこは、まだ、子供であるかと言う、若干の失望感があった。

いや、もとより、この少女に、自分は何を求めていたのかすら忘れてしまった。

「また・・・か・・・!!」

触れるところで、聞こえてくる、ヴィヴィオの声。

いや、ヴィヴィオと天照の記憶が融合していると言う、曖昧な状態

「お前は、今度は、私を殺すのか!?」

「訳の解らない事を・・・!!」

「お前は、私の愛を・・・」

「何を言ってんだか・・・!!」

ファイザリオンを持ち上げ、エルヴェリオンは、機械的な翼を展開し、

「闇神破邪轟風・・・!!」

闇の風がファイザリオンを上空へ持ち上げ、エルヴェリオンは舞い上がり、何も出来ない、ファイザリオンを切り裂き、そして、破壊していく。

闇神破邪轟風、それは、エルヴェリオン、悠介の刃の竜巻によって発せられる風の剣技・・・

ある種、それをまともに喰らい、ながらも、ファイザリオンは生きている。

この状態で生きている。

「スサノォォォォォォォォォォォォォォォオォォォォォオォォォォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォオォォォォォオォォォォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォオォォォォォオォォォォオォォォォォォォォォオォォォォォオォォォォオォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

後光が、光の翼となり、ダークサイクロンを撃ち砕く。

それは、同じ巨神であるという証。

「私は、お前を愛していたというのに・・・!!」

「知るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

破壊の力と闇の力を両の手に

「愛していた・・・なのに、お前は、私から去った・・・・・・!!!何故・・・・・・!!!!」

刃を持ち、掌を組み合わせ

「お前は、太陽の光ではなく、淡い月の光を・・・・・・!!」

そこにいるのは、ヴィヴィオでは、無いのだろう。

おそらく、前世の記憶がフル稼働し、ヴィヴィオでありながら、アマテラスと化している。

「破邪無限斬・・・!!!!!!」

両の拳がエネルギーを得て、それが刃へと伝わり、とてつもない漆黒のエネルギーを照射する。

漆黒の翼からは、異常なまでのエネルギーを放出し、それが、逆に、エルヴェリオンの神秘性をものがたっているかのごとく。

更地をさらに、更地にし、ある種、そこに生命は成立しないとでも言うかのような、おぞましい地形となり始めた。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

飛翔するごとに、嵐が巻き起こるかのような、破壊力のある風だった。

此処の戦場が、海であれば、確実に津波など、起きているだろう。

しかし、それを止めるかのごとく、二つの機体を解放するために、何かが、間に入ってきた。

それは、

「天使だと・・・・・・!?」

そして、その、天使の肩にはバラバが乗っていた。

「双方とも、戦を止めよ・・・!!」

「ついでだ・・・お前も、これで、殺す・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!」

バラバ・・・!!

ファイザリオンは、ただ、バラバを睨みつける。

そして、スサノオたる、エルヴェリオンは、破邪無限斬を相手に向けた。

しかし、悠介はこれを攻撃できなかった。













「サタンフレイム・・・エクスプロージョン・・・・・・!!!」

そして、

「デーモンハウリング・・・・・・!!!」

召喚された、下級悪魔達が、知世の動きを止め始める。

その上空から、悪魔の焔を突き落とした。

ティーダが、久しぶりに本気になって当たる。

こいつは、何だ・・・

ふと、横を見れば、高町なのは龍に食われていた。

そして、此方の焔は、

「水障壁・・・」

受け止められていた。

全て、下級悪魔達も、破壊されている。

「良い攻撃では・・・あるが?」

全てを受け止めている。

中にいる、神や、ティアな、瑠璃の力を完全制御しながら、勾玉にその、絶対防御に近い、フルクロスの鎧。

ティアナの場合なら、まだ、破られたが、この女の場合は、そうはいかない。

フルクロスが高機動ブースターの役割を果し、超光速も可能となる。

一種の縮地と同じ要領であるといってもいいだろう。

堅い装甲を身に纏いながら、知世は怪しく笑う。

「貴方は、強い。でも、悠介の障害になるのなら・・・」

「ハッ・・・俺を潰すのか・・・!?俺は・・・」

「関係無いな。」

今、流石に自分が卑怯だとは思った。

ティアナの兄であると思うことで、自分は、この状態を逃れようと。

ただ、そうしたい。

勝ち目が無いのだと、自分でも、解るのだから。

「私は、悠介を護るためにお前を殺す!!」

知世のしっかりとした、声だった。

そして、その眼には迷いが無い。

「ブレイクアップ・・・フォーメーション・・・!!」

ドクン・・・

ティーダの心臓が高鳴る。

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

ドクン・・・

瞼を閉じる事すらティーダは出来なかった。

その、ブレイクアップフォーメーションの意味を良くして散るような気がした体。

おそらく、自分は、無残な後の残らない形で死ぬであろう。

「ジハード!!全てを消すための剣を・・・・・・!!!」

絶対防御壁を誇る、八尺瓊勾玉は、ティーダが貫く隙を与えない。

全てが、意思を持っているかのように。

攻撃を与える隙など今、此処に存在していない。

さらに、それが、ワルキューレと融合し、絶対的な防御と、攻撃力を誇っている。

ブレイクアップフォーメーションの掛け声と同時に、今、可能な限りの全てのデバイスが、巨大化・・・

そして、合体した。

この異空間の中で、火と水、そして、月を表現した、鎧を身に纏い、超巨大銃となった。

その背後に、ホログラフィー化した、知世が、それを手にし、現実としての知世は、ただ、その銃を持つだけの仕草をする、

「ワルキューレ・・・!!!」

その掛け声は、引けという意味だ。

背後に、ワルキューレが下がる。

それと同時に、知世が銃を撃つポーズと連動して、月そのものが、照射された。

「何・・・・・・!?」

「此れで・・・!!死になさい・・・!!」

「こんなものを・・・!?」

返されるか・・・!!

ティーダの中で、初めて恐怖が降りる。

何故、此処まで・・・

此処まで、やられてしまうのか。

圧倒される、恐怖と言うのを、味わった。

「この月は幻・・・!でも、受けるダメージは、月の重さが、一気に貴方に襲い掛かるわ・・・!!」

このまま、動けないと着ている。

「この空間は、私の空間・・・!!」

このまま、潰される・・・!?

自分の、鼓膜が潰され、かなりの重圧が自分の中を襲う。

「テスタメントって言うのは・・・だいぶ、非常識だけどさ・・・・・・!!これは・・・・・・!!!!」

自分でも、それを忘れてしまうほどに、非常識である。

「やばい・・・やばい・・・やばい・・・やばい・・・!!」

月が・・・

「落ちる・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!この、俺に!!!!!!!!!」

全てが、全てが、自分の体にぶつかる。

月の質量、全てが自分の中に当たってしまうのだから。

重力に逆らわずに、そのまま、自分の中に押し込んでしまう。

心の中の葛藤で、この数秒の中で、自分が押しつぶされそうになるような感覚に陥り、自然と嘔吐してしまう。これ程までの恐怖を感じたのは、主であるイエスと、バラバ、そして、この女。

「悪いけど・・・悠介が、今の私と同じ実力を出せば、貴方は、軽く、討ち滅ぼされるわ。」

冷酷なまでに、言い放つ、その存在。

「そうそう・・・名前を決めて無かったわね・・・」

ふふふ・・・

と、妖艶に笑いながら、敵を見る。

「ルナ・ジェネシック・・・お月様は、破壊神なのよ・・・!!!」

全てのデバイスを結合された、巨大なバスターは、鎧と融合されて、一つの鎧となり、自らの刀を一本取り出した。

ルナ・ジェネシック・・・

単なる月をぶつけるというだけの技が、全てを変える。

いや、月をぶつけるだけではない。

「やらせるかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

悪魔、降臨して・・・・・・

ティーダは、月ほどの巨大な悪魔のシルエットを、そこに、召喚するかのように、ティーダは、テスタメントとして実体化した。

天使・・・

サマエル・・・

巨大なメカであるかのように、それは、そこに存在しているが、それは、ティーダ自身。

それこそが、彼の、テスタメントとしての能力なのだろう。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

「月を受け止めた?」

超巨大化した、ティーダが、ジハードを使いながら、それを受け止めるのだが、それは、受け止めきれない状況にある。

ある種の最終進化形に近い感じになりながらも、

「私の・・・最大出力なのに!?」

「クラッシュ!!!!!!!!!!!!!!!」

同時に、何かが来訪する。

「うぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

月の周りに億をいや、兆を超えるほど大量のワームホールが現れる。

「まさか!?クロノ・ハーヴェイ!?」

「ティーダ・ランスター!!!!!!」

いくら、テスタメントとは言え、幻想とは言え、与えるダメージは本物と同等の月を破壊するために、此処に現れたとでも言うのかと、ティーダは思った。

「くだけろぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉおぉぉ!!!!!!!!!!」

「月を破壊するなど・・・・・・!」

ワームホールから、各異世界の超兵器が大量に出現する。

それが、一斉に攻撃を開始し始め、正に、月を破壊するかのような、威力だった。

「まだ・・・!!足りない・・・・・・!!」

「くっ・・・」

この状態では、知世は動けないという、制約がかかる。

その分、攻撃は受け付けないが。

「クロノ・・・!!持っていけ・・・!!」

「借りる・・・!!」

ティーダの力を貰い受け、さらに、大量のワームホールを作り出し、超兵器が月を破壊するために動き出す。

「でかすぎるんだよぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉおぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」

当然のことを二人は叫びたくなった。

周りを、何かが、何かが、ぶつけるような。

感情が先走り、それと同時に、ワームホールは、消えた。

しかし、そこには月がある。

「まだ、死ぬわけにはいかないか・・・」

「っ・・・!?」

ティーダの中にある、一つの声が、何かを呼び覚ました。

もう一つの、ティーダの姿が、此処に現れる。

唐突であるが故に、何が、なんだか、解らないまま、ティーダは、それにゆだねた。

「まさか・・・破ると、破るとでも言うのか!!」

ジェネシック・ルナ・・・

一つの、ツクヨミと同じ強さを誇る一体の神・・・

いや、神と表記されたことは、無い。

ただ、それは、人によって、こう、呼ばれる。

ルシファーと。

現れた、漆黒の巨神と化したティーダは、そのまま、全てを破壊すべく、動き出す。

「これは・・・一体・・・何だ・・・」

動き始める。

自分の中の、何かが・・・

打ちだされた、月の幻影は、ルシファーによって破壊されるのみ。

なぜ、今、これが、発動した。

ティーダの死にたくはないと言う、潜在的な欲求からだろうか?

それとも・・・

何が、奥に、あると言うのか。

ティーダ・ランスター・・・

その力は、極となるために。

やがて、抗うために使う力だとは、はじめは、思いもしなかっただろう。

ルシファーは、ただ、月を破壊した。

自分の力が、これほどの物があるとは・・・

なぜか。

恐怖・・・

自分の中にあるのは、ただ、恐怖があった。

これほどの、自分の力を恐れるとは、ティーダは思わなかった。

ただ、そこに・・・

力の無い自分が立ち、そして、周りには、ただの、破片の一部が残っていた。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

「っ・・・」

「うぇ・・・」

クロノ・ハーヴェイは限界の底まで力を使った。

まさか、此処までとは、本人も思わなかっただろう。

しかし、月を破壊した。

異次元上の世界で、自分の世界を展開できる人間は、時を扱う物。

既に、異次元であろうとも、時を司れば、それは、全てが自分の物となる。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

しかし、だいぶ息が上がっている。

正直クロノ・ハーヴェイは、力が消えたの状態に近い。

「ちっ・・・・・・」

「よかった・・・」

「ティア・・・」

「そうよね・・・」

「えぇ・・・兄さんだから・・・」

しかし、兄をあそこまで、押し、さらに、此処までの攻撃力を誇るある種、最悪の魔法・・・

「捕らえることは・・・不可能か・・・」

「不可能・・・なのかな・・・・・・?」

「まさか・・・!?」

「戦友の危機に、ただいま参上・・・・・・・・・・・・クロノ・ハーヴェイ・・・・・・・・・・・・・・」

しかし、

「全て・・・・・・月を撃破するために、ほとんどのちからをつかちゃったけどナ・・・・・・」

動けない。

既に、此処で、動けなくなっている。

全てが、止まっている・・・

何も、出来ない状態。

「此処まで使うとはなぁ・・・」

へへへ・・・

と、笑いながらただ、笑う。

何も出来ないし、何も・・・

手も足も出せない。

「月一個の破壊・・・ご苦労だったなぁ・・・」

それすらも、見越していたというのか。

破壊された月の瓦礫が、全て浮かび上がる。

「ここまで・・・・・・・・・!!するのか・・・・・・」

知世は、月が破壊されるとは思わなかった。

しかし、月が破壊されたときの対処は、今、此処にある。

「完全に、破壊するべきだった・・・それだけは、言っておこう。」

殺す。

今、此処で、幹部は全て潰す。

「・・・・・・ん・・・!?」

変わった。自分の中で、何かが、変わった。

今、たった、今、この状態で。そして、崩れた。

瓦礫も浮かび上がらなくなった。

「ぐっ・・・・・・!?何!?悠介が、消えた・・・・・・!?違う・・・!?」

動かない。

何故、何故、突然、動かなくなった!?

「消える感覚が、早くなってる・・・・・・!?」

異空間も消えた後、元のミッドチルダの世界へと背景が戻る。

そして、そこには・・・

一体の天使と、バラバがいた。

「やっと・・・持ち主が来たか。」

バラバは、ぼそっと、呟く。

そして、知世の視線に入ってきたのは、破邪無限斬を構える悠介に、ぼろぼろでありながらも、未だに、生命を感じさせるファイザリオンがそこにいた。

バラバは、ただ、一つ、こう言った。

「浦島悠介、もう、無駄な戦いはやめよ。」

「煩い!!!!お前は!!!!」

「あえて、必要悪ことも・・・必要であるのだ。」

「だまれぇぇぇぇえぇぇぇっぇぇぇっぇぇぇっぇぇっぇぇっぇぇっぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

無限斬を振り下ろし、超巨大な刃は、天使の上半身を吹き飛ばした。

「危なかった・・・もう少し、上だったら・・・吹き飛んでいたからな。」

「まさか・・・・・・・・・」

現れる、天使の操縦者・・・

それと同時に、悠介と知世が凍りついた。

それは、知世の体だったからだ。

「月の女神が、動き出した・・・?いえ・・・此れは・・・私の中に・・・」

それを放置する意味するのは・・・

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