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REMEMBER16

「ティアー、どっかいくの?私も行くよ。」

ティアナ。

その日は正装と呼べる格好だ。

その日は、誰の誘いがあろうとも、一人で・・・いや、良ければ大切な人と行かなけらばならない場所がある。

このミッドチルダにあるとある場所。

「ごめん。今日は一人なんだ。」

ただ、一人で行く前に一人の男に声をかける。

もし、その男が着いていくのであれば、ティアナとしては、それが良い。

「悠介君・・・」

「ん?」

浦島悠介。

ただ、共に来るのを望む。

いや、望みたい。

「今日、暇かな?」

「まぁね。暇であることは確かだけど。」

「ちょっと、付き合ってくれる?」

「いいよ。」

ただ、そうなると

「ヴィヴィオも着いてくるかな?」

ティアナとしては、それは一向に構わない。

いてくれたっていいと思うほどだ。

ただ、悠介自身気付いていないとある感情のライバルの一人としても。

「ヴィヴィオは今、カリムさんに補習受けてるらしいから。今日は抜け出せないらしいよ。」

「最近、ずっと悠介君に付いてたからね。」

それはもう、磁石のように。

周りがひくほどの物だったらしい。

「なら、今日は私が独占しても構わない?」

「独占されましょう。」

たまには、付き合うのも悪くない。

ある意味、女性に独占されるのは悠介の特権であるのかもしれない。

などと、それはある意味女性が弱点であると言うことなのかも。

「それじゃ、バイクだからヘルメット・・・」

「は、いらない。俺専用のバイクもあるんだよ。」

クロノの給料を横領して買った新型バイク。

「また、提督の給料束タの?」

「あのほとは人より貰ってるから。」

それでも、クロノには生活と言う物があるが。

「それじゃ、いこっか。」

「ん。」

悠介、ティアナ・・・発進。

ゆっくりと、悠介とティアナは動き出す。

「そうだ、この前頼んだCD・・・」

その中で気に入ってる曲は、まだあった。

それこそ、

「REMEMBER16っていったっけ?」

「あぁ・・・ま、取りあえず、全曲入れておいたから。」

「ん。後で・・・聞きたい。」

動き出す場所は、どこか遠く・・・と言える箇所ではない。

その場所に行く前に、

「花・・・買いに行くから。そこで待ってて。」

「わかった。」

花束・・・それを買うには、まだ、季節外れの様な気がする。

ただ、そう思いながらも、ティアナの中で何を考えているのか。

などということなど、気にする子もない。

ただ、今日は付き合うだけ。

「何か、あんの?」

「何かある・・・といえば、そうなるかな。」

唯一の何か・・・気になるものがある。

そして、どこか声が静かになったような感じがする。

「取りあえず・・・着いてきて。」

「分かった・・・」

着いて行く。

それだけで良い。

取りあえず、今はティアナについていくだけ。

悠介、駆ける。

ただ風を感じるままに、走れば、それで良い。

バイクで駆けるティアナを追う悠介。

その、輝く朱色の髪がどこか美しく思える。

いや、それは、人間が誰しも思う感情か。

「着いたよ。」

「分かった。」

駐輪所と呼べる場所はない。

ただ、そこは無法地帯のように雑草が生えているだけの場所。

ただ、その先にある場所には

「墓・・・か。」

無数に並ぶ、管理局の魔導師が眠る墓。

そこに、ティアナがきた理由。

それは

「今日・・・兄さんの・・・」

その名をティーダ・ランスター

「命日・・・なんだ。」

自らの兄の命日。

そのような日に、何故

「俺を呼び出した?」

「知って欲しかった・・・」

ただ、

「私の兄も・・・魔導師でさ・・・」

その時はまだ、

「まぁ、21歳で死んだんだけど・・・ただ、その時の私は・・・」

「いいのか?そんなこと・・・教えてくれてさ。」

「知って欲しかった。好きな・・・ううん。直属の信頼できる上司には。」

ティアナの、その信頼できる上司が、

「悠介君だしね。」

それに

「全然上司って感じもしないし。」

「好きな人にはなってくれないんだ。」

「え・・・?」

「なんてね。」

悠介のその言葉は願望か。

ただ、お互いにそれ以上のことは突っ込まない。

それだけで、今は良い。

今は・・・

「それで、ここにティアの兄貴が・・・」

「うん。ここに来ると思い出すんだ。」

「何を?」

それは

「まだ小さくて・・・夢ばかり見ていた頃を・・・」

兄、ティーダが死ぬ前は、

「星からたなびく風が・・・私を昨日へとさらっていくような感じだった。」

思い出される。

「ただね・・・16歳のここにきたときさ。」

その時の

「空の色も派手なブルーの色だったな・・・」

この墓の前で

「兄さんの幻影を見たような気がした。笑顔を映す・・・兄さん。」

調度、今、悠介の立っている場所に。

ティアナはティーダの幻影を見た。

それが、まだ、幻影だったのはわかる。

「でも、その時にさ・・・私と兄さんで作る千年先の未来を描いたような気がする。」

「千年先の未来・・・か。」

それは

「今思えば、何を言ってるんだろ。」

良く良く考えてみれば

「千年たったら死んでるよね・・・」

「ティーダさんの復活でも望む?」

「ううん。もう、死んだ人は死んだ人なのよ・・・」

アリシア・テスタロッサのように、生き返ったとしたら

「その時、私は兄さんを殺すと思うわ。」

ただ、その兄の過去の思い出を全て

「まだ、忘れたわけじゃないのよ。」

兄ティーダが死ぬ前の言葉を

「あの時の約束を同じスピードと、同じ強さ・・・でも、」

まだそれは

「夢の途中なのかなって思うよ。」

「なるほど・・・ね。」

「夢なんて・・・何時でもかなえればいいさ。」

「ま、管理局でとにかく・・・兄さんのように強くなる・・・」

「それがティアの・・・」

「夢の様な物だったな・・・」

それが、夢のようなものだった。

ただ、それが

「なのはさんから聞いてない?」

「・・・」

報告は受けている。

なのはに、ぼこぼこにさせられた。

ただ、怪我一つなかったと言う。

さらに、一時的に

「ワルキューレの力を手に入れて、制御完了した途端・・・」

なのはは新たなる力を手に入れた。

それが

「何?あれ・・・」

そのフォームこそ

「エンジェルクロニクルズフォーム・・・」

さらに、

「知ってる・・・?天界での話し。」

天界で出会った

「神に近い六人の天使と、一人の聖母の話・・・」

「聞いた。」

その聖母と呼ばれる人間が

「葉子さんってこともね・・・」

「思い出せる?その人の事・・・」

観月葉子

「俺の直属の上司だった・・・なんかの組織のね。」

常に

「前線に出て、俺たちのことの指揮を取った・・・」

自らも

「巨神と呼ばれる・・・そうだ。」

それは、知っている。

悠介の良く知っている物だ

「何か、思い出したんだ。」

「あぁ・・・それは・・・白・・・そして、黒・・・」

二刀流の使い手。

巨神と刀の名は同じ名前。

「そっか・・・思い出そうと思えば、簡単なことだった・・・」

生きているのなら、悠介にとってはそれでよかった。

「そうだ。これ、渡しとくよ。」

悠介の渡したものは、

「FIRE BOMBER・・・」

できれば

「悠介君と兄さんの前で、一緒にいたい・・・」

それが、出来ることならば

「いいよ。ここにいるさ。」

ティアナは粗末な行為とわかっていながら、墓に座りだし、悠介から渡されたCDを聞き出した。

「この歌・・・」

流れてきた歌は、


REMEMBER16・・・


「何か、似てる部分があるな・・・」

少し笑いながら兄との思い出を振り返るティアナは、どこか・・・いや。

語るのは止めよう。

「今日は私だけに許された・・・兄との面会が許される日・・・」

ただ今回は

「悠介君がいる・・・」

ただ、兄のように死にはしない。

逝かない。

「死にそうになったら、全力で守ってやるさ・・・」

「うん・・・ありがとう・・・」

落ち込んだときは、心の中でいつも思うREMEMBER16・・・

最後の歌詞が、頭の中に流れて、REMEMBER16は終わった。



歌詞引用「REMEMBER16」作詞:K.Inojo

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