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熱気バサラによろしく

「Dynamite・・・Dynamite・・・Dynamite・・・Exprosion Once Again.」

歌・・・それは、傷ついた心を癒したり、元気付けたり、励ましたりする物。

ただ、それでも、自分の好きな曲や歌手グループに巡り会うというのは、難しいことであるが、見つけるまでが楽しいということもある。

浦島悠介・・・本局の休憩フロアのソファを二つ陣取って、彼は再び巡り合えた。

彼も、幼い頃に、自分の好きな音楽と巡り合えた一人で、その時のはまり方は半端な物じゃなかった。

それに触発されて、彼の記憶から抹消された仲間たちとともに、バンドを結成したほどだ。

本局の都市部で、本当に偶然見つけた一枚の音楽CD。

それこそ、悠介が昔自分の好きな音楽といえる物だ。

そのバンドは、現実には存在しない・・・といえば、嘘になるが、少なくとも、この世界にはいない。

過去に、悠介の世界の、テレビアニメの中で活動していたバンド。

それが、FIRE BOMBER・・・今も色褪せることのない、悠介の青春に色を塗った一つの歌。

「悠介。」

「なのはさん・・・」

「違うでしょ?」

最近になって、思う。

こういうことが、増えてきたのではないだろうかと。

ただ、それでも構わないと思っている。

「何、なのは母さん。」

「できれば、ママって呼んでくれたほうが嬉しいけど。」

「それは勘弁して・・・」

言えない。

言いたくない。

両方の感情がある。

「それで、何やってるの?」

「昨日買ったCD・・・聞いてる。」

「悠介の中を、動かしたって奴?」

「そう。」

「聞かせて。」

「いいよ。」

なのはは、悠介の隣に座り、イヤホンを片方だけ借りて聞き始める。

寄り添って、その歌を聞く様子は・・・旗から見れば恋人同士にも情景に見える。

普段は、なのはもこういう歌を聞かないから、どこか、それが新鮮に思えることがある。

一昔のロックバンド・・・それでも、今でも色褪せることのないこの歌は、今でも、人を惹きつける魅力があるということがあるのかもしれない。

「この歌・・・後で、ちょうだい。」

「ん。FEEL UNIVERSE・・・ね。」

その一曲だけ聴いて、なのはは、

「仕事に行って来るね。暇だからって、ごろごろしてちゃ駄目だよ。」

「解ったよ。」

「うん。」

笑顔のなのはは、そのまま仕事へ向かっていった。

少しなのはから言われたことを、口にしてみた。

「なのは・・・ママ・・・」

言った途端、顔が赤くなる。

靴を脱ぎし捨て、ソファの上で、寝っころがりはじめた。

「恥かしくて言えるか・・・」

言えるヴィヴィオが、ある意味、羨ましかったり。

「悠介君。」

「ティア・・・」

現れるサイレントブレイダーの主力の一人。

「ソファの上で寝そべって、何音楽聞いてんのよ。」

「今日、暇だし。」

「私は今から休憩。横に座るくらいいいでしょ?」

とかいいながら、隣にはティアがそこにいる。

「太腿が頭に当たるんだけど・・・?」

「いいでしょ。たまには。」

とのことで、勝手に片方のイヤホンを取り上げて、ティアは、悠介の音楽を共有し始める。

「悠介君・・・こういうの聞くのね。」

「そう・・・」

ただ、それだけ。

だから

「何?」

「結構いいかも。」

POWER TO THE DREAM・・・魅力的ということなのかも。

何というか

「素の自分を曝け出してもいいような感じ。」

「素の自分・・・ね。」

そうしたら

「悠介君は私のこと・・・」

その後は、ティアが口ごもって聞こえなかった。

ただ、悠介はあえてそれを強調しない。

ある意味、大人である部分。

成長した証。

「それじゃ、スバルに呼ばれてるから。今度は二人きりで・・・」

「時間に余裕があればね。」

「お互い暇な日なんてないもんね。それじゃ!」

ティアは手を振って、悠介に一時の別れを告げる。

悠介も手を振り返す。

その時のティアの顔はどこかいつも以上に明るかったのは、気のせいなんかじゃない。

「何、してるんです?」

「ん・・・?」

どこかで見たことのあるような、桃色の髪の毛。

顔つきはまだ・・・幼い。

そして、隣にいる、これまた幼い少年。

「休憩。そっちはどうした?」

「偶然通りかかったので。」

「そう。ゆっくりしてきな。」

「これから任務ですから。」

「そっか。」

他愛のない会話をした後に、二人は別の場所へ向かっていく。

「暇そうだな。」

どこか、毒を込めた言い方。

この言い方は、間違いない。

「シグナムさ・・・」

さんと呼ぼうとした時、人差し指で口を押さえられた。

「し、シグナムでいいと・・・・いつも言ってるだろう?」

どこか最初らへんは声が裏返っていた部分があるのは、気のせいではないはずだ。

まぁ、悠介はあえて聞かないが。

シグナムは、自分の胸が、悠介の枕になるように悠介を起き上がらせて、抱きかかえた。

「胸が当たるんですけど?」

「気にするな。」

「いや、むっちゃ、気になるんですけど・・・」

これ以上言っても無駄かもなんて本当は理解している、仕方ないから、それを許すしかない。

「昨日、本局のCDショップで、嬉しそうな顔をしてたが・・・?」

「みてたんだ。」

「か、勘違いするな・・・隊長として、お前が部下の士気を下げるような・・・」

悠介を抱きしめているシグナムの耳に、悠介の聞いている歌がシグナムの中に入る。

その歌はどこか

「懐かしい感じがする・・・」

「そう。」

TRY AGAIN・・・ちょっと、良い雰囲気。

はたから見れば、恋人同士の様な感じ。

シグナムも、そんなこの間時が過去に抱いていたような、でも知らない感情に苛まれる。

「シーグーナームー・・・何をやってるんかなぁぁぁ?」

そんなシグナムの気持ちよさなど無視して、降臨する一人の女。

「はやてさん・・・」

八神はやて

「ぁぅ・・・」

「ほら!!帰るで!!」

「は、はい・・・」

シグナムを強引に引っ張るはやてがそこにいて、何処からそんな力が湧いてくるのだろうか。

「悠介、シグナムが悪いことしたな。」

「いえ、結構良い胸でしたから・・・」

「ど、どうせうちなんか・・・」

少し怒って、帰っていった。

「悠介。」

「ギンガ・・・」

「お隣と音楽、良いですか?」

「良いよ。」

とのことで片方のイヤホンをとって、ギンガは音楽を聴き始める。

「聞いたことも・・・ありません。」

「おれの・・・世界で俺の中ではやったもんだからね。」

「It's NEW FRONTIA・・・だからもっと、胸に火をつけろ・・・あれ?」

気付けば、熱気バサラと歌っているほど、ギンガは1フレーズで心惹かれたようだ。

「まだ、このCD・・・有りますか?」

「昨日行った店じゃ、後1枚しかなかった。」

これは・・・

「行ってきます。」

「行ってらっしゃい。」

ギンガ、購入決定。

走り店に向かうギンガを見て特に言うこともなく、悠介は再びソファーの上で眠りながら音楽を聴き始めた。

「元気?」

寝ている悠介の顔を覗き込む。

金髪の人。

「元気だけど・・・?」

悠介のもう一人の母親。

「そのCD・・・聞いてるんだ。」

「好きだから。」

昔は熱気バサラになりたかった。

「お母さんにも聞かせて。」

なのはと違って、厳しいところがあまりない。

ただ、それでも甘えさせたいがゆえに、過度なコミュニケーションをとることが少しあるわけで。

「いたい・・・」

気付けば、悠介の頭はソファより柔らかい部分においてあることに気付く。

「フェイト・・・さん?何やっての?」

「膝枕。母親は、息子にこういうことするものなんだよ。」

ただ、周りから見られていれば、それは恥ずかしい物で。

幸い、周りに人がいないのが救いと言える。

ただ、フェイトのこういう間違った知識は何処からえたものなのかと思うことがある。

「嫌だった・・・?」

「っ・・・」

最近は拒否すると、目薬を使い泣くことも多くなる。

一応、18の男の気持ちも察してほしいところがあるが、それを解らないフェイトがいるわけで。

なのはとの間に生まれるはずのない子供・・・ただ、養子として悠介を引き取ったのは、ヴィヴィオのためでも有り、自分たちのためである。

「歌・・・私にも聞かせて。」

「勝手にどうぞ。」

この歌は、誰にでもひきつけられるものがあるようで。

「この歌は・・・?」

「1・2・3・4・5・6・7NIGHTS・・・」

悠介の記憶の中に残る思い出の歌。

「こういうの、好きだったんだね。」

どこか、フェイトが嬉しそうに見えるのは悠介の気のせいだろうか。

「こういうの聞くんだ。」

「なんだと思ってたの?」

「やたらメンバーが多い女性歌手グ・・・」

「あれは嫌い・・・」

流れていく歌の中でフェイトは一つの歌に心ひかれた。

「これ、好きかも・・・何ていうの?」

「LIGHT THE LIGHT・・・」

神様は忙しくて・・・そこから始る歌。

「後でまた・・・聞かせて。」

「ん・・・」

フェイトも今日は非番。

やることはない。

だから

「ずっと、こうしてるのもいいかも。」

それだったら

「せめて、横で寝るくらいにして・・・」

「うん。」

それでも、静かにフェイトが悠介を抱き寄せることには変わりないわけで。

「その歌を歌ってる人・・・何ていう人なの?」

「FIRE BOMBERの熱気バサラ。」

「そっか。熱気バサラさんによろしく。」

ただ、それだけ。

それだけ言い残して二人は眠りについた。

その後、二人がヴィヴィオとなのはに見つかり、怒られたのはいうまでもない。

今回紹介した曲は下の動画聞けるようになってます。

| 適度なSS(黒歴史置場?) | 00:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

感想

読ませてもらいました。
自分もマクロス7、見てましたね。何が原因か覚えていないですが途中で見れなくなった覚えが……。
次回を楽しみにしつつそれでは。

| プニまさ | 2008/05/12 17:30 | URL | ≫ EDIT

あ、どうもです。
読んでくださりありがとうございます。
マクロス7は良いですよね。ダイナマイト7も面白かったです。
あれは、朝からの放映でしたしね。
まだ、全て土曜日が完全に休みになる前ですから・・・マクロス7をみなくなったのでは!?
うちの地方ではこの前まで再放送やってタので、久しぶりに熱くなりました。
こんなSSですが、次回もよろしくお願いします。

| デザイア | 2008/05/12 18:12 | URL |

今回はゆったりとしたお話でしたね
個人的にこのようなゆっくりと時間が流れるような話ってすきです
ゆっくりとしていても最後に激しいオチがついて笑いました

| さちりか | 2008/05/12 18:40 | URL | ≫ EDIT

感想ありがとうございます。
たまにはゆったりしないと・・・いけないと思いましたので。
もう、元ねたを知らなくても動画一つでわかるような話にもなっております。こちらとして、今回の動画も見て、その歌を知っていただければ、より一層楽しくなるかもな作品ですので、動画も聞いていただければ幸いです。
最後の堕ちは・・・なんか、パンチ力がないので・・・付け足しました。
それでは、次回もよろしくお願いします。

| デザイア | 2008/05/12 21:09 | URL |















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